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勉強計画の円グラフは中高生に向くか—24時間を描いた後に、勉強の欄を中身で割る手順|武蔵野個別指導塾

1時間を15度として24時間の円を描き、勉強の扇形を30分ずつ割って「数学ワーク2ページ」と中身を書き込む。テスト2週間前の中学1年の例で、平日用と休日用の2枚で回す手順を追います。
勉強計画の円グラフは、中高生にも使えます。ただし円が働くのは、寝る・食べる・学校の時間を囲んだ後に、勉強に回せる白い所がどれだけ残っているかを見るところまでです。円そのものは15〜20分で描き終え、勉強の扇形を30分ずつ、角度にして7.5度ずつに割ってください。区切りごとに「数学ワーク2ページ」のような中身を円の外へ書き、平日用と休日用の2枚を用意すれば、1日の計画として毎日回せます。
よくあるのは、テスト2週間前の日曜に中学1年の生徒がコンパスでノートいっぱいの円を描き、分度器で24に区切ってから色鉛筆で睡眠を水色に、学校を黄色に塗り始める場面です。線はまっすぐで、色もはみ出していません。昼ごはんの後に始めた作業が終わる頃には、窓の外が暗くなりかけています。勉強の扇形に入っているのは「勉強」の2文字だけで、どの教科の何ページを進めるのかは、円のどこにも書かれていません。
なぜそうなるのか
円グラフで1日の計画を立てると、手間のわりに中身が決まらないことがよくあります。教室で円グラフの計画を見せてもらうと、つまずき方はだいたい次の4つに分かれます。
1つ目は、円グラフがもともと「時刻の割り振り」を見せる形だからです。扇形は外の縁ほど広く、中心へ行くほど細くなります。平日の夜の90分は角度にすると22.5度しかなく、半径8センチの円に描いても、外の縁で3センチほどの幅です。そこに入る字は「勉強」か「数学」くらいで、「数学ワークの24ページと25ページ」は入りません。図1のように、寝る・学校・食事の扇形ははっきり見えるのに、肝心の勉強の扇形だけが中身の空いたまま残ります。

円を見て「今夜は90分ある」とわかっても、その90分で何を終わらせるかが決まっていなければ、机に座ってから教科を選ぶことになります。選んでいる間に5分、10分と過ぎ、選んだ教科も「とりあえず手を付けやすい方」に寄っていきます。苦手な教科のワークは、その夜も開かれないまま閉じられます。
2つ目は、小学校の夏休みの円グラフの記憶で描いてしまうからです。小学校では、夏休みの1日の過ごし方を円グラフにする宿題が出ることがあります。あの円の役目は、起きる時刻と寝る時刻、ごはんと遊びと宿題の時刻を決めて、休み中の生活の形を崩さないことでした。宿題の中身はたいてい学校から配られた一覧で決まっていたので、円には「しゅくだい」と書けば足りたのです。中学のテスト前は事情が違います。範囲は教科ごとに広く、どのワークを何ページ、どの順で進めるかを自分で決めなければなりません。時刻の約束だけを描く円の形を、そのまま中身の配分に持ち込むと、いちばん大事な欄が空白で残ります。
3つ目は、描く作業そのものが勉強の代わりになってしまうからです。コンパス、分度器、定規、色鉛筆がそろうと、手は休まず動きます。24本の線をきれいに引き、色を選び、塗り残しを直していると、確かに何かを進めている手ごたえがあります。けれどもテストの範囲は1ページも減っていません。ていねいに描くほど時間はふくらみ、日曜の午後がまるごと円に消えることもあります。
4つ目は、平日と休日で1日の形がまるで違うのに、1枚で済ませようとするからです。平日は学校の扇形が大きく、勉強に回せるのは夜の1か所くらいです。休日は学校の扇形が消え、白い所が午前・午後・夜と3つにも4つにも分かれます。1枚の円で両方を表そうとすると、平日には多すぎ、休日には少なすぎる、どちらの日にも合わない計画ができあがります。
今夜からの手順
円グラフを捨てる必要はありません。描く時間に上限を付け、勉強の扇形を中身で割れば、1日の計画として十分に働きます。次の6段で進めてください。
1. 円は15〜20分で描き終える
円の大きさは、ノートの1ページの左半分に収まるくらいで十分です。中身は円の外に書くので、円を大きくしても得るものはありません。0時を真上に置き、時計回りに進めます。最初に定規で4本の線を引きます。0時の真上、6時の右の真横、12時の真下、18時の左の真横です。この4本で、円は6時間ずつの4つに分かれます。あとは分度器で15度ずつ印を付けて、6時間の中を6つに分ければ、1時間ごとの24本がそろいます。
ここで取り違えやすいのが、ふだん見ている時計の文字盤です。12時間で1周する時計では1時間が30度ですが、24時間で1周する円では1時間が15度、30分は7.5度です。時刻を角度に直したいときは、時刻に15をかけます。19時30分なら19.5×15で292.5度、21時なら21×15で315度です。7.5度の線を分度器で正確に取る必要はありません。30分は、1時間の線と線のちょうど真ん中を目で取れば足ります。
線は鉛筆で引き、この段では色を塗りません。タイマーを15〜20分に合わせ、鳴ったら途中でも手を止めます。描き残した線は、次の段で使う所だけ足せば間に合います。
2. 動かせない時間を鉛筆で囲む
次に、自分では動かせない時間を囲みます。寝る時間、学校にいる時間、夕食の時間です。テスト2週間前の中学1年の平日なら、たとえば22時30分から6時30分の睡眠が120度、8時から16時30分の学校が127.5度、19時から19時30分の夕食が7.5度になります。朝の支度や風呂のように短い時間は、扇形を細かく切らず、白い所に名前を書き込むだけで構いません。
囲んだら名前を鉛筆で書き、色はまだ付けません。この段で見たいのは、囲み終えた後にどれだけ白い所が残るかです。平日の夕方から夜にかけての白い所が思ったより狭い、と気づくこと自体が、円グラフを描いていちばん得をする瞬間です。
3. 残った白い所に、勉強の扇形を置く
白い所をすべて勉強で埋めないでください。帰ってきてから夕食までの時間は、休んだり、翌日の持ち物をそろえたりする時間として残しておきます。この中学1年の平日なら、勉強の扇形は19時30分から21時までの90分、角度で22.5度です。
色を塗るのは、この扇形だけです。赤でも青でも、自分が目で追いやすい1色を選んでください。ほかの扇形は鉛筆の名前のままで構いません。色が1か所にしかない円は、机に置いたときに「今夜はここ」と目が勝手に止まります。
4. 勉強の扇形を30分ずつ割り、中身は円の外に書く
ここが手順の中心です。22.5度の扇形に、300度と307.5度の位置へ線を2本足すと、7.5度ずつ、30分ずつの3つの区切りができます。区切りの中には何も書かず、円の外、ページの右半分に時刻と中身を並べます。図2のように、19時30分からは「数学ワーク2ページ」、20時からは「英語 本文の音読」、20時30分からは「理科ワーク2ページ」と書きます。

1つの区切りに入れる量は、自分の速さを1回測ってから決めます。数学のワークの1ページに10分かかるなら、2ページで20分、丸つけに5分、残りの5分で次の教科の教科書を開いておけば、30分の区切りにちょうど収まります。1ページに15分かかる人なら、同じ区切りに入るのは1ページと丸つけまでです。英語の音読なら、教科書の本文2ページ分を3回読み、新しく出た単語を書いて確かめるところまでを1区切りにします。
中身の書き方には決まりが2つあります。1つは、教科名だけで終わらせず、ページか問題番号まで書くことです。「数学」とだけ書いた区切りは、終わったかどうかを自分で判断できません。もう1つは、1つの区切りに中身を1つだけ入れることです。「数学と英語」のように2つ入れると、片方が終わらないまま時間が過ぎ、もう片方は手つかずで残ります。
5. 平日用と休日用の2枚にする
平日の円ができたら、休日の円をもう1枚作ります。描き直す手間を減らすには、最初の円の24本の線を薄い紙で写すか、はじめから1ページに2つの円を並べて描いておきます。休日は学校の扇形が消え、起きる時刻と昼ごはんの扇形が変わります。たとえば寝る時刻は22時30分のまま、起きる時刻を7時にして、12時から13時に昼ごはんを入れます。
同じ中学1年の休日なら、9時から11時を午前の扇形(30度・4区切り)、14時から15時30分を午後の扇形(22.5度・3区切り)、20時から21時を夜の扇形(15度・2区切り)にします。区切りは合わせて9つ、時間にして270分です。午前は、数学ワーク2ページを2区切り続けたあと、英語の単語の確かめと英語の本文の音読を1区切りずつ入れます。午後は理科ワーク2ページ、社会ワーク2ページ、国語の漢字の確かめを1つずつ並べます。夜の2区切りは、数学と理科で×が付いた問題の解き直しと、社会の教科書の太字の確かめに使います。2枚を並べた形は、次の節の図3で見られます。
6. 寝る前に印を付け、次の日の中身を書き換える
寝る前の5分で、その日の区切りを見直します。終わった区切りには、円の外の一覧に斜線を1本引きます。終わらなかった中身は、次の日の同じ教科の区切りへ書き写します。ここで数えるのは「何時に始めたか」ではなく、「その日の区切りのうちいくつ終わったか」です。
円の線は一度描けば、テストが終わるまでそのまま使えます。毎晩書き換えるのは、円の外の一覧だけです。一覧を鉛筆で書いておけば、消して次の日の中身に入れ替えられます。円を毎晩描き直さないことが、この方法を2週間続けられるかどうかの分かれ目になります。
学年と時期で変わるところ
図3は、テスト2週間前の中学1年の平日用と休日用を並べたものです。平日は勉強の扇形が夜に1つで区切りは3つ、休日は扇形が3つに分かれて区切りは9つになります。この2枚の形は、学年と時期で変わります。

中学1年は、円グラフがいちばん素直に効く学年です。帰宅の時刻が曜日でそれほど変わらないなら、平日用1枚と休日用1枚で足ります。テストの範囲のページが、2週間分の区切りに収まるかどうかを確かめる道具として使えます。
中学2年になると、部活の練習や大会で、帰宅の時刻が曜日によって変わる生徒も出てきます。平日用を「部活のある日」と「ない日」に分け、休日用と合わせて3枚にしても構いません。3枚より増えそうなら、円をやめて、よくある質問で触れる縦の表に切り替えた方が速く回ります。
中学3年は、休日の勉強の扇形が大きくなり、区切りの数が増えます。区切りが増えるほど、円の外の一覧が長くなり、ページの右半分に収まらなくなります。そのときは円を1日の形を見るためだけに使い、中身の一覧は別の紙に移してください。
高校生は、通学の時間が中学より長くなる人もいて、円に描くと電車やバスの中の時間がはっきり見えます。ここに英単語の確かめなど、立ったままでもできる中身を置けます。一方で、曜日によって授業の終わる時刻が違う学校もあり、課題の締め切りは円には描けません。高校生は毎日の円より、定期考査の前の休日と長い休みに、休日用を1枚だけ使う方が合っています。
時期で見ると、ふだんの平日は、勉強の扇形の中身が学校の宿題と次の授業の予習でほぼ決まるので、円がなくても回ります。円が役に立つのは、テスト範囲が発表されてから試験の日までの間です。試験の日程は学校の予定表で確かめ、その日数分の区切りに範囲のページを配ってください。長い休みは休日用の円を基本にしますが、休みの長さと宿題の量は学校ごとに違うので、学校の決まりを確かめてから区切りの数を決めます。小学校の夏休みの円と違うのは、ここでも円の外に中身の一覧を付ける点です。
よくある失敗と直し方
色塗りで日曜の午後が終わる
色を選び、境目を塗り分け、はみ出した所を直す作業には終わりがありません。きれいに仕上げるほど、計画を立てたこと自体に満足してしまい、ワークを開く前に疲れが来ます。直し方は、色を付けるのを勉強の扇形だけにすることです。寝る・学校・食事は、鉛筆で名前を書けば区別がつきます。描く時間は15〜20分と最初に決め、時間が来たら色が残っていても次の段へ進みます。
扇形に教科名だけを書く
扇形が細く、それ以上の字が入らないので、教科名で手が止まります。けれども「数学」とだけ書いた30分は、ワークの何ページで終わりにしてよいのかが決まっていません。座ってから範囲表を探し、どこから始めるかを考えるうちに、区切りの半分が過ぎます。直し方は、扇形の中には何も書かず、円の外の一覧に「数学ワーク2ページ」のようにページ数か問題番号まで書くことです。区切りの最後に丸つけまで入れておくと、終わりの線がはっきりします。
時刻どおりに始められず、その日の円を投げ出す
円は時刻の約束に見えるので、始まりが少しずれただけで、その日の全部が崩れた気がします。19時30分に机に向かえなかった夜に、計画ごと放り出してしまうのはこのためです。直し方は、時刻ではなく区切りの順番を守ることです。20時に座ったなら、最初の区切りの「数学ワーク2ページ」から始めて、2つ目の「英語 本文の音読」まで進めます。寝る時刻は動かさないので、最後の「理科ワーク2ページ」は次の日の理科の区切りへ書き写します。1つの区切りを次の日へ回しただけで、その日の計画は壊れていません。
よくある質問
1日の勉強計画は、前の晩と当日の朝のどちらに書けばよいですか
前の晩に書くのが基本です。寝る前の5分で、終わらなかった中身を書き写すついでに次の日の一覧を作っておけば、朝は円を見るだけで済みます。例外は休日です。朝になって家族の用事や部活の集合が入り、午前の扇形が使えなくなることがあります。そういう日は朝のうちに区切りの数だけ数え直し、使えなくなった区切りの中身を午後と夜に入るだけ移して、入らない分は次の休日へ回します。円そのものを描き直す必要はありません。
1日の計画は、円グラフと、時刻を縦に並べた表のどちらが向いていますか
1日の形が週に何通りあるかで選びます。平日用と休日用の2通り、多くても3通りなら、円の方が白い所の大きさをひと目でつかめます。習い事や部活で帰宅の時刻が日ごとに変わり、1週間に4通り以上の形があるなら、時刻を上から下へ並べた縦の表の方が書き直しが楽です。縦の表は横線を1本動かすだけで済み、扇形を描き直す手間がかかりません。テストが終わって範囲がなくなったら、どちらの表もいったん休ませて構いません。
1日の計画に、休けいや何もしない時間も描くべきですか
描かなくて構いません。休けいは、30分の区切りの中で、中身が早く終わった分を使えば足ります。7.5度より細い扇形を描き足しても、線が混み合って読めなくなるだけです。何もしない時間は、白い所のまま残してください。白い所を全部勉強で埋めた円は、1つの用事が入っただけで回らなくなります。白い所が少し残っている円の方が、崩れた日にも区切りを移す先があります。
保護者が手を貸すなら
お子さまがきれいな円を描いていても、仕上がりをほめるより先に、円の外の一覧を一緒に読んでください。「最初の区切りは何ページまで?」と1つ聞くだけで、中身の書かれていない区切りに本人が気づきます。
色塗りに時間がかかっているときも、途中で道具を取り上げないでください。描き始めて20分を過ぎていたら、「勉強の扇形だけ塗って、あとは今夜でいいよ」と区切りを示す程度で十分です。寝る前の斜線は、本人が引くものです。毎晩それを確かめて回る必要はありません。週に1回、日曜の夜に一覧を見ながら「どの教科の区切りが次の日へ回りやすかった?」と聞けば、次の週の量を一緒に考えるきっかけになります。
個別指導で確かめること
教室では、テスト範囲のワークの残りのページ数と、1ページにかかる時間を、授業の中で一度実際に測ります。2週間分の区切りに残りのページが収まらないときは、時間のかかる原因が数学なら計算の速さか前の単元の理解か、英語なら本文を読む速さか単語の意味かまで戻って確かめ、範囲のどこから手を付けるかを決めます。測り直した1ページの時間は、その場で円の外の一覧の量に書き戻します。
まとめ
日曜の午後に引いた24本の線は、無駄ではありません。寝る・学校・食事を囲んだ後に残る白い所の大きさは、円でなければ見えにくいものです。足りなかったのは、その白い所に置いた扇形を30分ずつ割り、外の一覧に「数学ワーク2ページ」と書き込む一手でした。円グラフの計画は、扇形の外の一覧が埋まった夜にはじめて、次の日の机の上で動き出します。
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