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中3の定期テストは何点を目指すか—点数の目安より先に、志望校の調査書点から逆に考える|武蔵野個別指導塾

都立入試の調査書に入るのは中3の12月31日現在の評定で、学力検査をしない教科は2倍に数えます。目標の点は、教科ごとの「次の評定」と平均点との差から範囲表に書き込みましょう。
中3の定期テストで何点を目指すかは、点数だけでは決まりません。評定はテストの点のほかの材料も合わせて付けられ、平均点も回ごとに動くからです。先に志望校の内申の目安と今の9教科の評定を並べ、12月31日までにどの教科の評定を1つ上げにいくかを決めます。テストの目標の点は、その教科ごとに「平均点との差」で書けば足ります。今夜は、1学期(2学期制なら前期)の通知表と範囲表を、机の上に並べるところから始めてください。
よくあるのは、期末テストの範囲表が配られた夜、余白に5教科の目標の点を書いては消している中3の場面です。高く書けば届かない気がして消し、低く書けば志望校に足りない気がしてまた消す。何を物差しにすればいいのかがわからないので、数字だけが行ったり来たりします。居間から「せめて平均点は取ってね」と声をかけても、鉛筆の先は余白の上で止まったままです。範囲表の紙の端は、消しゴムでこすられて少し毛羽立っています。
点数で答えない三つの理由と、都立の調査書に入る期間
「何点取ればいいの」と聞かれて一つの数で答えないのには、三つの理由があります。そのうえで、都立高校の入試の調査書が中3のどの時期の成績を使うのかを押さえると、目標の立て方は志望校の側から逆向きに決まります。
評定はテストの点だけで付かない
中学校の評定は、教科ごとに三つの観点(知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度)をA・B・Cで見て、それをまとめた5段階です。都の入試の要綱でも、評定は学習指導要領に書かれた教科の目標にどこまで届いたかを、5段階で表すものとされています。定期テストは大きな材料ですが、提出物、授業中の課題やレポート、単元ごとの小テストなども材料に入ります。何をどの観点の材料にするかは学校と教科の先生が決めるので、「何点なら4」という表は家では作れません。
平均点は同じ教科でも回ごとに動く
同じ学校の同じ教科でも、1学期の期末と2学期の中間とでは、平均点がかなり違うことがあります。範囲の広さ、問題の難しさ、出題の形が回ごとに変わるからです。学校が違えば、なおさら並べられません。目標を一つの点数で決めておくと、難しかった回には届かずに落ち込み、易しかった回には届いて油断する、という振れ方をします。
中3は入試に近い形の問題が混ざる
中3の定期テストには、長い資料を読んで答える問題や、理由を文で書かせる問題が混ざってくることがあります。中1・中2と同じ覚え方で臨むと、覚えた量は増えているのに点が伸びない回が出ます。点数だけを追っていると、その失点が知識の抜けなのか、書き方の問題なのかが見えません。
調査書に入るのは、12月31日現在の評定
令和9年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱では、中学校長が令和8年(2026年)12月31日現在の中3の観点別学習状況の評価と評定を成績一覧表に書きます。都立高校は、その評定をもとに調査書点を出します。3学期制の学校なら中3の1学期と2学期の成績を、2学期制の学校なら前期の成績と後期の12月31日までの学習の状況を、十分に参考にして付けると決められています。図1のように、3学期制の3学期と、2学期制の後期のうち1月から後の分は、この評定に入りません。

調査書点の数え方にも決まりがあります。学力検査をする教科は評定をそのまま1倍、学力検査をしない教科は評定を2倍にして調査書点にします。国語・数学・英語・社会・理科の5教科で学力検査をする学校なら、音楽、美術、保健体育、技術・家庭の4教科が2倍の側に入ります。学力検査と調査書点を7対3で合わせる学校の例では、そこにスピーキングテストの結果を加えた総合得点が1020点満点です。学力検査の教科の数や得点の比率は学校や学科によって違うことがあるので、志望校の募集の頁で確かめてください。
ここまでを並べると、問いの立て方が変わります。中3の定期テストの目標は「何点か」から始めるものではなく、「12月31日までに、どの教科の評定を、どこまで動かすか」から逆に決めるものです。
家でできる手順
手順は、志望校の側から今の評定へ戻り、最後にテストの点へ降りてくる順番です。図2の5つの箱が、その骨組みです。紙1枚と鉛筆、通知表、範囲表があれば始められます。

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志望校の内申の目安を、数え方ごと聞いておく(今週のうちに)。進路面談や学校説明会で内申の目安が出たら、その数が「9教科の評定をそのまま足した数」なのか、「学力検査をしない教科を2倍にして足した数」なのかを、その場で確かめます。聞き方は「この数は、実技の教科を2倍にした数え方ですか」の一言で足ります。数え方が違えば、同じ数でも意味が変わります。目安は合格の線ではなく、目標を立てるための物差しとして扱います。
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今の評定を9つ、紙に縦に並べる(今夜)。中3の1学期の通知表(2学期制なら前期の通知表。まだ出ていなければ中2の学年末の通知表)を出し、白い紙に9教科を縦に書いて、評定を右に写します。2倍に数える教科の横には「×2」と書き添えます。さらにその右に、通知表の観点の欄のA・B・Cも写しておきます。評定が同じ3でも、観点にAが混ざる3と、Cが混ざる3とでは、次の一歩の距離が違うからです。
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目安との差を、2倍を入れて数える。並べた評定を、志望校の目安と同じ数え方で足し、差を出します。目安が2倍の数え方で、たとえば差が3だったなら、実技の教科で評定を1つ上げれば2、5教科のどれかで1つ上げれば1、合わせて3に届く、という計算になります。同じ「1つ上げる」でも、教科によって調査書点での重さが違うことを、紙の上で見えるようにするのがこの手順の目的です。ただし5教科の勉強は入試当日の学力検査の点にもそのままつながるので、2倍の重さだけで教科を選ばないようにします。
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上げにいく教科を2つまでに絞る。差を埋める候補の中から、評定を1つ上げにいく教科をまず2つまで選び、残りの7教科には「保つ」と書きます。選ぶときに見るのは三つです。観点にAが混ざっていて次の評定に近い教科、レポートや作品などテスト以外の材料がまだ残っている教科、そして2倍に数える教科です。紙には「数学 3から4へ」「美術 4のまま保つ」のように、教科ごとの「次の評定」を一つずつ書きます。
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上げにいく教科の、どの観点を上げるかを決める。通知表でBやCが付いている観点が、次の評定へのいちばん近い入口です。思考・判断・表現がBなら、テストの記述の問題や資料を読む問題、レポートの中身が材料になりやすい所です。知識・技能がBなら、基本の問題での失点を減らす所から始めます。主体的に学習に取り組む態度は、提出物の期限や振り返りの書き方など、学校の評価の計画で何が見られているかを確かめてから手を付けます。迷うときは、授業のあとに本人から「次に4を取るには、どこが足りませんか」と先生に聞くのが近道です。
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テストの目標の点を、平均点との差で書く。前回のテストで答案と一緒に平均点の紙が返ってきていれば、それを出します。見るのは、自分の点と平均点の差、点数の分布のどの帯にいたか、そして教科ごとの差の並びです。目標は「平均点より何点上」か「前回の差から何点縮める、広げる」の形で書きます。たとえば前回の数学が平均点より4点下だったなら、次は平均点と並ぶ所を目標にする、という書き方です。保つ教科は「前回と同じくらいの差」で十分です。平均点の紙を配らない学校もあるので、そのときは先生が答案を返すときに口で伝える平均点を、本人にメモしてもらいます。
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範囲表の余白には3行だけ書く。範囲表の余白に書くのは、上げにいく教科ごとに「次の評定」「平均点との差の目標」「テスト以外の1つ」の3行です。テスト以外の1つには、ワークやレポートの提出日、実技の課題の締め切りなど、日付のあるものを書きます。5教科の点数を5つ並べたときと違い、本人が明日の放課後に何をするかが、その3行で決まります。
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答案が返った日に、紙を書き直す。答案と平均点の紙が返った日の夜に、手順2の紙を出し、差がどう動いたか、失点がどの観点の問題に集まったかを見て、次の回の目標を書き直します。あわせて学校の年間行事予定で、12月31日までに残っている定期テストと提出物の締め切りを数え、紙の下に書いておきます。残りの回数が見えると、次の1回で何を動かすかが決まります。
言葉と場面の例
「せめて80点は取りなさい」は、「この教科、次の評定はいくつを目指す」に変えます。80点が良い点かどうかは、その回の平均点で変わります。評定から話を始めると、テストの点のほかに、提出物や授業の課題にも本人の目が向きます。
「平均点も取れなかったの」は、「平均点との差、前の回からどう動いた」に変えます。責める言葉は、本人の目を答案から逸らします。差の動きを聞かれると、本人は答案と紙を見比べるしかなくなり、次に直す場所が自分の口から出てきます。
「音楽や美術はいいから、5教科をやりなさい」は、「実技の4つも、都立の調査書では2倍に数えるんだって」に変えます。実技の教科は、作品や実技の課題の提出が評価の材料に入る教科です。テスト前に後回しにすると、締め切りを落としたまま評定が決まってしまうことがあります。2倍の話は、事実として一度伝えれば足ります。
お子さまから「何点取ったら4になるの」と聞かれたら、「それは先生に聞いていい質問だよ。4に足りない所を聞いてみよう」と返します。親が点数で答えると、学校の評価の計画と違う数が家の中で一人歩きします。本人が先生に聞けば、観点ごとの足りない所という、テストの点より細かい答えが返ってきます。
「まだ3学期があるんだから、そこで取り返せばいい」は、「都立の調査書に入るのは12月31日現在の評定だから、次の期末で何を動かすか決めよう」に変えます。3学期制の学校では、3学期の成績は都立の調査書の評定に入りません。取り返す場所を後ろに置いた言葉は、本人に「まだ間に合う」と思わせたまま、区切りの日を越えさせてしまいます。
「テストはもう終わったんだから、答案はしまっておけば」は、「平均点の紙、一緒に見せてくれる」に変えます。答案が返ってきた夜は、次の回の目標を立てるいちばん良い時間です。しまう前に紙を一枚だけ一緒に見る、という約束にしておくと、答案の話が説教の時間になりにくくなります。
やりがちな三つのずれ
1つ目は、目標の数字を親が決めて渡すことです。親が教科ごとの点を書いて渡すと、届かなかったときに、本人がどこを直せばいいのかを自分の答案から探さなくなります。数字の持ち主が親のままだからです。直し方は、親は通知表と平均点の紙を机に並べる役に回り、紙に数字を書くのは本人に任せることです。親が口を出すのは、目安の数え方が違っていたときだけにします。
2つ目は、前回の点や、きょうだい、友だちの点と比べることです。図3のように、同じ80点でも、平均点が50点の回なら平均点との差は30点、平均点が75点の回なら差は5点です。点数そのものを並べても、本人がその回のテストの中でどこにいたのかはわかりません。直し方は、比べる物を「平均点との差」に切り替え、同じ教科の前回の差と並べることです。ほかの人の点は、そもそも紙に書きません。

3つ目は、9教科すべてで評定を1つずつ上げる目標を立てることです。全部を上げようとすると、テスト前の数日がどの教科にも少しずつ配られ、どの教科でも次の評定に届かないまま終わりやすくなります。直し方は、手順4のとおり上げにいく教科を2つまでに絞り、残りは「保つ」と書くことです。保つ教科の勉強をやめるという意味ではなく、目標を落とさない所に置くという意味です。
よくある質問
中3の定期テストの平均点は、だいたい何点くらいですか
学校、教科、回によって違うので、一つの数では答えられません。平均点は、問題の難しさや範囲の広さで大きく動きます。確かめる先は、答案と一緒に返ってくる平均点の紙か、先生が答案を返すときに伝える数です。家で大事なのは平均点が高いか低いかではなく、その回のお子さまの点との差です。
平均点より上なら、評定は3より上になりますか
そういう決まりはありません。評定は観点ごとの評価をまとめて、教科の目標にどこまで届いたかで付けるもので、平均点との上下だけで決まるものではないからです。平均点より上でも、提出物が出ていない観点があれば評定がそこで止まることがありますし、平均点を少し下回っても、ほかの材料で評価されることもあります。気になるときは、通知表の観点の欄を見たうえで、教科の先生に「この観点は何を材料に見ていますか」と聞いてください。
5教科の合計で何点取れば、志望校に届きますか
定期テストの合計点と、入試当日の学力検査の得点は別の物です。定期テストの点は評定を通して調査書点に入り、学力検査の得点はその日の入試の問題で決まります。志望校の内申の目安は担任の進路面談で聞くのがいちばん確かで、学校ごとの目安を並べて見たいときは、この塾のサイトにある都立高校の一覧で志望校の行を見られます。合計点を一つ決めるより、手順3の差を埋める形で教科ごとに目標を置くほうが、届くかどうかを判断しやすくなります。
学校と相談先で確かめること
学校には、次のような質問をそのまま持っていけます。担任の進路面談でも、教科の先生への質問でもかまいません。
- 「この教科の評価の計画(どの観点に、何を材料にするか)を見せてもらえますか」
- 「中3の2学期(2学期制なら後期)の成績には、どのテストと課題までが入りますか」
- 「通知表でBだった観点は、次に何ができればAになりますか」
- 「提出物の期限に遅れたときは、評価でどう扱われますか」
- 「面談で聞いた志望校の内申の目安は、実技の教科を2倍にした数え方ですか」
勉強や成績の話で親子の会話がこじれ、家で話すのが難しい日が続くときは、担任やスクールカウンセラーにも相談できます。学校の外では、武蔵野市に住んでいるなら市の教育支援センター、都内在住か都内の学校に在籍しているなら東京都教育相談センターが相談先です。武蔵野市の外に住んでいる場合は、暮らしている市の教育委員会にある相談の窓口が入口です。
個別指導で確かめること
1対1の授業では、最初に返ってきた答案と平均点の紙、それに通知表の観点の欄を並べて見ます。思考・判断・表現にBが付いた教科なら、記述の問題で何を書いていれば点になったのかを、その答案の上で一つずつ確かめます。知識・技能の失点が多い教科なら、中2までの単元に戻り、どの語や式から出てこなくなるのかを1問ずつ探します。
提出物や課題の残りもその場で数えますが、評定がいくつになるかを約束することはしません。評定を付けるのは学校で、授業でできるのは、次の答案で動かせる所を本人と一緒に見つけることまでです。
まとめ
中3の定期テストの目標の点は、志望校の目安、今の9教科の評定、2倍に数える教科、12月31日という区切りがそろって、はじめて一つの数になります。範囲表の余白に書くのは、上げにいくと決めた2教科の「次の評定」と、平均点との差だけで足ります。消しゴムの跡ばかりが増える夜は、数字が先に立ち、評定が後ろに回っている夜です。
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