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理系の共通テスト古文の勉強法—覚える単語・助動詞・敬語の量を、使える時間から決める|武蔵野個別指導塾

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物理や化学の合間に古文へ回せる週の分数を先に出し、単語・助動詞・敬語に割り振る手順。令和6〜8年度の本試験で3年続いた問1と問2の形をもとに、次の週に足す物と止める物を選べます。

理系の共通テストの古文は、覚える物を単語・助動詞・敬語の三つに絞り、1週間で古文へ回せる分数を先に出してから、それぞれの量を決めます。量の決め手は単語帳の厚さではなく、過去3年分の本試験の古文を解いて、どの設問をどんな理由で落としたかです。令和6〜8年度の本試験の古文は、3年とも最初の設問で傍線部の短い語句の解釈を3つ選ばせ、次の設問で助動詞や敬語の働きを問う形でした。

古文の勉強の量を決める前に、公式の文書と問題冊子で確かめた事実を並べます。

照らした所 わかったこと 根拠の資料
古文の出題(令和9年度) 国語は90分200点。古文は1問で45点 令和9年度 出題教科・科目の出題方法等
題材の組み合わせ 古典も題材にし、異なる種類や分野の文章を組み合わせた問題も検討する 令和9年度 問題作成方針
過去3年の問1 傍線部の短い語句の解釈を3つ選ばせる 令和6〜8年度 本試験の国語の問題冊子(塾が確かめた)
過去3年の問2 波線部の助動詞や敬語の働きを説明した選択肢から選ばせる 同上
いまの高2が受ける試験 令和10年度試験も、出題方法と問題作成方針は令和9年度と同じ中身 令和10年度 出題方法等・問題作成方針

よくあるのは、10月の夜、物理の問題集を閉じたあとの机で、輪ゴムでとめた古文の単語カードが動かないままになっている、という場面です。物理なら1問解けば手応えが残る。古文のカードは、何枚めくれば何点に届くのかが見えません。見えない物に、疲れた手は伸びない。本番までの週の数も、古文に回せる分数も、覚える量も、まだ一度も数えていないからです。数えれば、カードの前でためらう理由は「やるかやらないか」から「今週は何枚か」という小さな問いに縮みます。

共通テストの古文で問われる形—令和9年度の決まりと過去3年の問題冊子

いまの高3と既卒生が受ける令和9年度の試験では、本試験の1日目にあたる2027年1月16日(土)に国語があります。令和9年度の出題教科・科目の出題方法等によると、国語の出題範囲は「現代の国語」と「言語文化」で、近代以降の文章と古典(古文・漢文)を合わせて90分200点、古文はその中の1問で45点です。いまの高2が受ける令和10年度の試験(本試験は2028年1月15日(土)・16日(日))についても、センターは出題方法と問題作成方針を公表していて、中身は年度の字のほか令和9年度と同じです。出願の期間や受験案内のような、それ以外の令和10年度の決まりはまだ出ていません。

問題作成方針の国語の段は、近代以降の文章と古典を題材にし、記録・要約・説明・論述・話合いといった言葉の活動を重視すると書いたうえで、「異なる種類や分野の文章などを組み合わせた,複数の題材による問題を含めて検討する」としています。「検討する」とあるだけで、毎年二つの文を出すと約束した文ではありません。それでも、古文の本文を一つ読んで終わり、という作りだけを想定して勉強すると、本番の最後の設問で足が止まります。

過去の形は、センターのサイトの過去問の頁(過去3年分の試験問題)で、令和6〜8年度の本試験の国語の冊子を開いて塾が確かめました。令和6年度は旧課程の最後の年で、国語は80分・4問、古文は第3問でした。令和7年度と令和8年度は90分・5問で、古文は第4問です。本文のほかに読ませた文は年ごとに違い、令和6年度は本文を現代語で解説した文章、令和7年度は文章Ⅰ・文章Ⅱという二つの古文とそれを読んだ生徒たちの話し合い、令和8年度は本文の場面を後日に振り返る別の会話でした。

図1のように、変わらなかった所もあります。問1は3年とも、傍線部の短い語句の解釈を3つ選ばせる形でした。問2は、令和6年度が使役や完了の助動詞と尊敬の補助動詞、令和7年度が敬語の種類と「誰から誰への敬意か」の組み合わせ、令和8年度が伝聞や意志の助動詞と謙譲語・尊敬語を、選択肢の説明の中で問うていました。令和7年度と令和8年度の古文には、登場人物の関係を示す図も添えられていました。

図1 令和6〜8年度の本試験の古文で読ませた文と問1・問2の形

ここから言えるのは、単語の知識が答えに直結するのは問1、助動詞と敬語が名指しで問われるのは問2、それより後の設問は本文の内容や本文のほかの文との照らし合わせで、そこで効くのは主語を取り違えずに読めるかどうか、という分け方です。ただし、過去3年の並びは決まりではありません。令和9年度に同じ順で出ると書いた公式の文書はどこにもないので、この形は「3年続いた」という事実として使い、量を決める物差しにとどめます。

自分が古文に回せる分数と、落とした理由はどこに書いてあるか

共通テストの国語の古文の勉強法は、理系の中でも人によって正解が違います。違いを生むのは、志望校が国語をどう使うか、1週間にどれだけ隙間があるか、過去問で何を落としたかの三つで、どれも自分の手元の紙に書いてあります。

一つめは志望校の募集要項です。共通テストの利用教科・科目の欄で国語の行を探し、200点のまま使うのか、別の満点に換算するのか、近代以降の文章だけ・古典だけのように分野を指定しているのかを読みます。大学が特定の分野を指定したときは、センターが国語全体の点とは別に分野ごとの点を大学へ出します。同じ理系の学部でも、国語の扱いは大学ごとに違うので、友だちの志望校の話を自分に当てはめず、最後は自分の志望校の行で決めます。国語の点の使われ方がわかれば、古文の1問が自分の合計のどこに入るのかも見えてきます。

二つめは自分の1週間の時間割です。学校の時間割と部活、物理・化学・数学の課題の締め切りを、曜日ごとの表に先に塗ります。古文の時間は、その表に残った10分前後の隙間から探します。理系の生徒が古文に長い時間をまとめて取れないのは怠けているからではなく、表がもう埋まっているからです。だから、古文の量は表の空いた所から逆に決めるしかありません。

三つめは過去問の答案です。センターの過去問の頁に並んでいるのは問題冊子と正解の表で、解説の文はありません。どの知識が足りなくて落としたかは、答案の横に自分で書き込むしかありません。「知らない語」「助動詞」「敬語」「主語の取り違え」「本文のほかの文」の五つの札を決めておき、落とした設問ごとにどれか一つを付けます。たとえば問1の3つのうち1つを落とし、問2は取れて、それより後の設問で2つ落とし、その2つがどちらも誰の動作かを読み違えた物だったなら、札は「知らない語」が1枚、「主語の取り違え」が2枚です。一つの設問に付ける札は一枚に限ります。迷ったら、選んだ選択肢の誤りに最初に気づける知識はどれだったかで決めます。この札の数が、そのまま次の週の割り振りの材料になります。

令和9年度の試験を受ける高3は、出願は10月2日、登録の訂正は10月16日で締め切られているので、登録した教科の中で古文に回す分数を決める段階にいます。令和10年度の試験を受ける高2は、出願の期間がまだ公表されていないので、いまは時間割と答案の二つを整える段階です。測る材料の過去問は、高2でも高3と同じ物が使えます。

週の分数から単語・助動詞・敬語の量を決める6つの手順

古文の勉強法を共通テストの形から逆算すると、やることは次の順番になります。どの手順も、数を自分で測るところから始まります。

  1. 令和8年度の本試験の古文を1題、時間を計って解きます。かかった分数と、問1・問2・それより後の設問の正誤を記録表に書き、落とした設問には前の節の五つの札を付けます。
  2. 1週間で古文に回せる分数を出します。たとえば、朝の電車で8分を5日、寝る前に10分を4日、日曜に40分なら、40分と40分と40分で週120分です。2026年11月9日(月)から本試験の1日目の2027年1月16日(土)までは68日で、まるごと使える週を9週と数えると、120分の9週分で1080分、18時間になります。令和10年度の試験を受ける高2は、本試験の1日目の2028年1月15日(土)までの週の数で同じ掛け算をします。
  3. 週の分数を、単語・助動詞・敬語・本文の四つに割り振ります。図2は、たとえばの120分を、朝の電車の40分は単語、寝る前の40分は助動詞と敬語に20分ずつ、日曜の40分は本文に回した帯です。手順1で「主語の取り違え」の札が多かった人は本文を厚く、「知らない語」が多かった人は単語を厚くします。
図2 たとえば週120分を単語・助動詞・敬語・本文に割り振った帯
  1. 単語の量は、時間から決めます。共通テストの古文単語を何語覚えるかを先に決めるのではなく、自分が1分で何枚のカードをめくれるかを測ります。たとえば1分で6枚めくれる人が週40分を単語に使うなら、週に240枚分めくれます。1枚を週に3回見ると決めれば、同時に回せるのは80枚です。この80は覚える語の目安ではなく、その人の時間で回せる枚数にすぎません。カードに入れる語は、過去問の本文と選択肢で知らなかった語から順に入れ、覚えた札を抜いた分だけ足します。
  2. 助動詞と敬語は、1枚の表にまとめて寝る前の20分ずつで回します。助動詞は、意味と、すぐ上の語がどの形か(接続)を一緒に覚えます。たとえば「なり」が断定か伝聞・推定かは、上の語の形で見分けられることが多い語です。敬語は、尊敬・謙譲・丁寧の区別と、「誰から誰への敬意か」を一組にします。問2の選択肢は「この語は何の助動詞か」「誰から誰への敬意か」を言葉で説明する形だったので、表を見ずに一行で言えるかで確かめます。
  3. 日曜の40分は、主語を追う練習に使います。前書きと注と人物の関係を示す図を先に読み、本文の動詞の横に、その動作をした人の頭文字を小さく書いていきます。尊敬語の付いた動作は身分の高い人の動作であることが多いので、手順5の敬語の表は、主語を決めるときの道具にもなります。2週ごとに、別の年度の問題(令和7年度、次に令和6年度、その後は追・再試験)で手順1をやり直し、札の数を前の回と比べます。令和6年度は旧課程で国語全体の時間が違うので、比べるのは古文の1題にかかった分数だけにします。

保護者の方にお願いしたいのは、記録表を週に1回だけ見て、予定の分数がその週に使えたかどうかを聞くことです。正誤の中身や覚えた語の数に口を出すより、「今週は寝る前の10分が取れたか」を確かめるほうが、お子さまの表は続きます。学校の行事や定期考査の週は、120分を60分に下げる週があってかまいません。

理系が古文で抱えがちな三つの思い込み

一つめは、「単語カードは増やすほど点になる」という思い込みです。過去3年の本試験で、単語の知識が直接答えになったのは問1の3つの語句で、本文には語句や人物を説明する注が3年とも付いていました。落とした理由が助動詞や敬語や主語の取り違えなら、カードを増やしても点は動きません。図3のように、過去問で落とした設問の札を見て、足す物を一つだけ決めます。問1の語句で落としたなら単語を足し、問2の文法なら助動詞と敬語の表へ戻り、主語の取り違えや本文のほかの文の設問で落としたなら日曜の本文を足します。落としが消えた所は、量を止めて物理や数学へ時間を返します。

図3 過去問で落とした設問から、次の週に足す物を決める分かれ道

二つめは、「理系の国語は現代文だけ見ておけばいい」という思い込みです。センターのQ&Aのとおり、どの分野を解くかは受験者の判断で決めてよく、特定の分野だけを解いても試験時間は90分のままです。ただし、志望校が国語全体の点を使うなら、古文の1問もそのまま合計に入ります。古典を使わない大学かどうかは、友だちの話ではなく募集要項の国語の行で決まります。そこを読まずに古文を外すのは、勉強法の選択ではなく確認の省略です。

三つめは、「助動詞の活用表を全部覚えてからでないと本文に進めない」という思い込みです。過去3年の問2は、本文の中の一語が何の働きをしているかを説明の文から選ばせる形でした。必要なのは表を端から唱える力より、本文の中で上の語の形と意味を結びつけて見分ける力です。意味と接続から始め、活用の形は本文で出会った物から表に書き足していけば、日曜の本文の40分と寝る前の20分が同じ表でつながります。

確かめる先と聞き方

古文に回す分数と、単語・助動詞・敬語の量を決める材料は、次の6か所にあります。

個別指導で確かめること

塾では、過去問の古文の答案を机に置き、落とした設問ごとに「知らない語」「助動詞」「敬語」「主語の取り違え」「本文のほかの文」のどの札かを一緒に分けます。物理・化学・数学の課題の量も同じ週の表に書き出し、古文に回す週の分数がどの曜日のどの隙間から出ているかを照らして、無理のある週は割り振りの帯から組み直します。2週前の答案と札の数を並べ、減らない札があれば、その札へ回す分数を増やすか、練習の中身を変えるかをその場で決めます。

まとめ

理系の古文は、覚えた枚数を競う科目ではありません。過去3年の問1と問2が教えるのは、語句・助動詞・敬語・主語という落とし方の種類で、量はその札の数と週の分数から出ます。単語帳を最初のページから順にめくる前に、まず1題を時間を計って解き、札を数えてください。物理の問題集を閉じたあとの10分を何に使うかは、答案の横に書いた札が決めます。

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