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都立推薦の作文と小論文の過去のテーマ—都教委の一覧の読み方と練習への使い方|武蔵野個別指導塾

平成25年度から令和8年度までの推薦の課題は、都教委のテーマ等一覧の別添で読めます。「500~600」は500字以上600字以内という読み方から、50分で書き切る練習の4つの段まで追えます。
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 過去のテーマの置き場所 | 東京都教育委員会のサイトにある推薦の「テーマ等一覧」。平成25年度から令和8年度まで、年度ごとに頁が分かれています |
| 作文と小論文が載るファイル | 令和6年度からは「別添1」(小論文・作文、実技検査)。「別添2」は集団討論の一覧です |
| いま読めるいちばん新しい年度 | 令和8年度(2026年4月入学の入試)。頁の更新は2026年7月29日です |
| 何分で何字か | 学校ごとの行の「検査時間」と「字数」の欄。時間の単位は分で、「500~600」は500字以上600字以内と読みます |
| 志望校は作文か小論文か | 令和9年度の実施要綱の別表4で、推薦の「小論文・作文」の欄に書かれた語を見ます |
今の中3が受ける令和9年度の推薦のテーマは、都の実施要綱にも別表にも載っていません。検査の前に手に取れる課題の中で、本番の手ざわりにいちばん近いのが、この一覧に並ぶ過去の課題です。
よくあるのは、令和6年度から8年度までの別添1を3年分まとめて印刷し、冷蔵庫の扉に貼った週末という場面です。3つのファイルは合わせて54頁あり、マグネットが足りずにテープで留めた紙が、扉を開けるたびにめくれます。中3の娘は牛乳を取り出しながら「これ全部書くの」とだけ言って、扉を閉めました。印刷した父親も、どの紙から手をつけるかまでは決めていません。紙の厚みは本気の証拠になりますが、練習の順番までは教えてくれません。
過去のテーマはどこにあるか—年度ごとの頁と2つの別添
都教委のサイトの都立高校の入試案内には、推薦で行った集団討論、小論文と作文、実技検査の課題をまとめた「テーマ等一覧」の入口の頁があります。入口を開くと、平成25年度から令和8年度までの14年度分の題名が上から順に並び、年度の題名を押すと、その年度の頁に移ります。
図1のように、年度の頁の中にPDFが置かれています。令和6年度からは別添が2つに分かれ、別添1が小論文・作文と実技検査、別添2が集団討論です。作文と小論文の課題を探すなら、開くのは別添1で足ります。令和5年度の頁や令和2年度の頁では、別添が1つのファイルにまとまっています。令和3年度から5年度の題名に「集団討論」の語が入っていないのは、その3年の一覧に集団討論が載っていないからで、討論が戻ってきた経緯は集団討論の回で扱います。

頁の更新日を見ると、令和8年度の分は2026年7月29日、令和7年度の分は2025年8月19日、令和6年度の分は2024年8月26日です。3年とも、推薦の検査が終わった年の夏に一覧が出ています。令和9年度の推薦の課題を前もって読む道はなく、手に入る中でいちばん新しいのは令和8年度の分だと覚えておいてください。
印刷の前に、別添1の並び方を見ておくと紙が減ります。令和8年度の別添1は、千代田、中央、港、文京と、学校の所在地の区や市ごとに並んでいます。志望校の所在地の頁を探すか、PDFの検索で学校名を引けば、目当ての行はすぐに出てきます。3年分を丸ごと印刷しても、志望校の課題が載っているのはそのうちの数枚です。冷蔵庫に貼るなら、その数枚で十分です。
一覧の1行の読み方—時間は分、「500~600」は以上と以内
別添1の表は、左から所在地、学校名、種別、検査時間、問、テーマ・課題等、字数、備考の順に欄が並びます。種別には作文・小論文・実技検査のどれかが書かれ、問の欄に「小問1」「小問2」とあれば、1回の検査の中で問いが分かれているという意味です。読み取りの小問が100字、意見の小問が500字というように、小問ごとに求める長さが違う行も珍しくありません。

表の上には、読み方の決まりが○印で書かれています。図2のように、検査時間の欄の単位は分です。字数の欄の「500~600」は500字以上600字以内、「600」とだけあれば600字以内か600字程度のどちらかを表します。令和6年度と7年度の一覧では同じ幅を「500-600」と書いていて、令和8年度から波の記号に変わりました。記号が違っても意味は同じです。令和8年度の決まりには、字数の欄の「―」は、実技検査のように長さの指定がないことを表すという一文も加わっています。「字数制限なし」と書かれ、備考に解答欄の大きさに合わせて答えるとある行もあります。
数を読むときに覚えておきたいのは、行ごとに違うという一点です。令和8年度の一覧だけでも、作文と小論文の検査時間の欄には30から60までの数が並び、求める長さも、数十字で答える小問から600字を超える課題までさまざまです。隣の学校の行を自分の志望校の数だと思い込むのが、いちばん起こりやすい読み違いです。
テーマ・課題等の欄は、課題の文に近い形で書かれています。図2で示したとおり、段落の数や題名の要否、書き始めの位置といった書き方の指示も、この欄の文の中に入っています。三段落で書く、題名を付けずに一行目から書き始める、といった指示は、内容より先に落としやすい条件です。ただし、表の上の決まりにあるとおり、載せるときに体裁や表記の一部をそろえた所があるため、当日の用紙と見た目まで同じとは限りません。
もう一つ、令和8年度の別添1を開くと、図表や資料を読み取らせる小問が何校も並んでいますが、載っているのは課題の文で、グラフや表そのものはありません。資料を読む型の練習をするときは、資料を自分で用意することになります。備考の欄には、課題を出した学科の名前や、複数の科で共通の問題だったことなどが書かれます。
作文か小論文かは志望校が決める—令和9年度の別表4で確かめる
都教委の令和9年度の実施要綱では、一般推薦の志願者全員に個人面接を行い、そのうえで小論文または作文、実技検査、学校が設定する検査のうちから、校長が定めた1つ以上を行うと決めています。どれを課すかを学校ごとに書いた表が、要綱の別表4(入試実施方法一覧)です。推薦の満点を並べた欄の中に「小論文・作文」の列があり、志望校の行のその欄に「小論文」か「作文」の語が書かれ、その下に満点の数が入っています。この欄に横棒が引かれ、実技検査の欄に点が入っている学科もあります。
学科によっては、第1志望と第2志望の科で課題が違うことがあり、その場合はそれぞれの課題を課すと要綱に書かれています。2つの科を志望するなら、両方の行を確かめてください。
何字を何分で書くのかは、要綱にも別表4にも書かれていません。要綱にあるのは、実施する時間を受検票で指定するという決まりです。推薦の検査の日は2027年1月26日(火)と27日(水)で、自分が何時から何をするのかは受検票で示されます。過去の一覧の時間と長さは手がかりにはなりますが、令和9年度も同じ数で出るという約束ではありません。練習では、過去3年の数より少し長い課題と少し短い課題も書いておくと、当日の用紙に別の数が書かれていても手が止まりません。
作文と小論文の違いも、名前より課題の文で見ます。過去の一覧を読むと、作文の行には、中学校での経験と高校で取り組みたいことを結びつけさせる課題が目立ち、学校の教育目標や期待する生徒の姿が課題の文の中に書かれていることもあります。小論文の行には、資料や会話文、実験の説明を読ませてから小問に分けて答えさせる形が目立ちます。ただし作文でも、言葉や短い文章を示して考えを書かせる行があり、小論文でも、自分の強みを高校でどう生かすかを書かせる行があります。名前だけで決めつけず、志望校の課題の文を読んでから練習の型を選んでください。
調査書点や面接と比べたときの作文・小論文の点の重さも、学校ごとに違います。学校ごとの配点や偏差値を並べて見たいときは、塾のサイトの都立高校の入試の一覧を使ってください。
過去のテーマを練習に変える4つの段—読む・組み立てる・計って書く・見直す
過去の課題は、読んで感心して終わりにすると何も残りません。私たちの教室では、1つの課題を次の4つの段に分けて使います。
1つめは読む段です。課題の文の文末に線を引き、「述べなさい」「説明する」「答えなさい」のどれで終わっているかを確かめます。次に「経験を入れる」「一つ選ぶ」「段落を分ける」といった条件に番号を振り、余白に条件の数を書きます。答案の中身がよくても、条件を1つ落とせば、その課題に答えたことになりません。条件の数を先に書いておくのは、見直しの段で照らすためです。
2つめは組み立てる段です。段落ごとに1行のメモを作り、どの段落で何を言うかを先に決めます。経験を問う作文なら、結論、そのきっかけになった場面、そこで考えたこと、高校でどう使うかの順に1行ずつ並べます。資料を読ませる小論文なら、資料から読み取れることを1文で書いてから、意見の段落の1行に移ります。メモの段階で文章を書き始めないことが、時間を守るいちばんの近道です。
3つめは計って書く段です。図3のように、たとえば検査時間が50分で、長さが500字以上600字以内の課題なら、読む5分・組み立てる10分・書く30分・見直す5分に分けます。600字を30分で書き切るには、1分に20字の速さが要ります。

最初の1本は時計を見ずに書き、書き終えた時刻と文字数から自分の速さを測ってください。たとえば25分で420字書けたなら、1分に16.8字です。この速さで600字を書くと約35.7分かかり、30分の枠に収まりません。足りない分は手を速く動かすより、組み立ての段のメモを1行ずつに絞り、書き出してから迷う時間を削る方が早く縮みます。
4つめは見直す段です。読む段で数えた条件の数と答案を照らし、条件ごとに当てはまる文に印を付けます。文末が「です・ます」と「だ・である」で混ざっていないか、課題の中の語をずらさずに使っているかも見ます。誤字を直すのは最後で構いません。
回し方にも順番があります。最初に志望校の3年分を書き、次に同じ型の課題を他校の行から選び、最後に自分で作った題で書きます。自分で作る題は、学校の課題を写して言葉を入れ替えたものにしないでください。写した予想問題は当たる前提で書いてしまい、初めて読む課題に向き合う練習になりません。たとえば「中学校生活で、人に頼んでよかったと思った場面を一つ挙げ、高校でその経験をどう生かすかを述べなさい」のように、問いの形だけを借りて中身は自分で決めます。資料を読む型なら、家族の1週間の夕食の時刻を表にして、表から読み取れることと自分の考えを分けて書く練習ができます。
よくある質問
令和9年度の推薦のテーマは、前もって知ることができますか
できません。都の令和9年度の実施要綱にも別表4にも、作文や小論文のテーマは書かれていません。過去の一覧を見ても、令和6年度から8年度の頁は、どれも検査が終わった年の夏に更新されています。当日の用紙で初めて読む課題に、決められた時間で答えを形にする力をつけることが、過去の課題を書く目的です。
推薦の作文の文字数は、都で決まっていますか
決まっていません。何字にするかは学校ごとで、過去の一覧の学校ごとの行に書かれた長さが手がかりになります。注意したいのは「600」のように上限だけが書かれた行で、一覧の決まりでは600字以内と600字程度のどちらも同じ書き方になります。どちらだったかは、当日の用紙の指示で確かめるしかありません。練習では、上限だけの課題でも上限の9割の文字数までは埋めてください。一覧には、下限を540や541のように上限の9割前後に置いた行があり、そこまで書く手を作っておけば、どちらの書き方でも困りません。
志望校の過去3年が作文だけなら、小論文の練習はいりませんか
先に令和9年度の別表4で、志望校の欄の語が過去と同じ「作文」のままかを確かめてください。過去と同じ語でも、言葉や短い文章を読ませてから考えを書かせる課題が出ることがあります。練習の中に、何かを読んでから書く課題を少なくとも1本入れておくと、課題の形が変わっても慌てません。
他の学校のテーマで練習してもいいですか
使って構いません。志望校の課題と同じ型の行を選ぶのが近道です。ただし、他校の課題の文に出てくる教育目標や期待する生徒の姿は、その学校のものです。書くときは、自分の志望校の期待する生徒の姿に置き換えてから答えてください。一覧の課題の中身でわからない所があるときは、一覧の決まりにあるとおり、その課題を出した学校に問い合わせるのが筋です。
確かめる順番
今週のうちに、家で次の順に確かめてください。
- 令和9年度の実施要綱の別表4を開き、志望校の行の推薦の「小論文・作文」の欄に書かれた語と満点を見ます。欄に横棒が引かれていたら、実技検査や学校設定検査の欄を見ます。
- 第2志望の科まで書くなら、その科の行も同じように見ます。
- テーマ等一覧で令和6〜8年度の頁を開き、別添1のうち志望校の所在地の頁だけを印刷します。
- 志望校の行の検査時間、問の数、字数、備考を、1枚の紙に3年分並べて書き写します。
- 要綱と一緒に公表されている「期待する生徒の姿」から志望校の分を読み、課題の文に学校の目標が出てきたときに使える語に線を引きます。
- 一覧の課題でわからない所は、志望校に問い合わせるか、学校説明会で聞きます。
- 書いた答案を中学校の国語の先生と塾の講師のどちらに読んでもらうかを決め、1本目を書く日を家族の予定表に書き込みます。
個別指導で確かめること
書いた答案を声に出して読んでもらい、課題の問いにまっすぐ答えている1文に線を引けるかを確かめます。引けなければ組み立ての段に戻り、段落ごとの1行のメモから作り直します。資料を読む小問では、読み取りの1文に数字の読み違えがないかを先に見て、意見の段落はその後に読みます。答案の余白に条件の数が書いてあるかも、毎回見ます。
まとめ
冷蔵庫の54頁のうち、志望校の課題が載っているのは数枚です。その数枚の横に、計った時間と書けた文字数を鉛筆で書き足していけば、紙は飾りから練習の記録に変わります。過去の課題は当日の問題を当てる紙ではなく、決められた分の中で書き切る手を作る紙として、最後の1枚まで使い切ってください。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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