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模試の判定はいつから気にするか—高1・高2の判定の使い方と見る欄|武蔵野個別指導塾

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判定を気にし始める日は学年で決めず、受験科目を確かめた・範囲の大半を習った・同じ学校を2回続けて書いた、の3つがそろった模試からにします。それまでは科目の偏差値と設問ごとの得点を先に開きます。

高1・高2のうちは、判定の文字を見て志望校をあきらめたり、勉強の量を急に増やしたり減らしたりしなくてかまいません。ただし「判定を気にしない」と「成績表を見ない」は別の話で、科目ごとの偏差値と設問ごとの得点は毎回開きます。判定そのものを気にし始めるのは、学年の数字が変わった日ではありません。志望校の受験科目を募集要項で確かめた。その科目の範囲を授業で大半習い終えた。同じ学校を2回続けて志望校の欄に書いた。この3つがそろった模試からです。高3の春でも3つがそろっていなければ判定は軽く読み、高2の冬でもそろっていれば判定は使える数字として扱います。

よくあるのは、高1の11月、模試の会場の机で志望校の欄を前に鉛筆が止まる場面です。大学の名前は浮かぶのに、学部の名前が出てこない。先輩が通っている大学を1つだけ書き、残りの欄は空けたまま試験が始まります。数週間後に届いた成績表には、その1校の横にEの文字が1つ。受験科目も調べていない学校のために、その夜の気分がまるごと沈みます。沈む前に開くべき欄が、同じ紙の上に別にあります。

高1・高2の判定が当てにしにくいのは、範囲も志望校の欄もまだ埋まっていないから

判定は、志望校の欄に書いた学校の入試に向けた見通しです。入試は高3の冬にやってきます。ところが高1の11月の答案に書いた点は、そこまでに授業で習った範囲だけで取った点です。図1のように、入試の範囲を1本の帯にすると、高1の11月に習った範囲は左の一部にすぎません。模試の出題範囲はその少し先まで伸びることがあり、学校の進み方によっては、まだ授業で扱っていない単元の問題が混じります。それでも判定は帯全体に向けた見通しとして出てきます。短い物差しで測った点から、長い帯の先を読もうとしているわけです。

図1 入試の範囲のうち高1の11月に習った範囲と模試の出題範囲

英語で考えると、帯の長さが数で見えます。語の数で言えば、高1の11月の生徒は、中学を出るときの2,200〜2,500語程度と、Ⅲまで履修したときの4,000〜5,000語程度のあいだを歩いている途中です。どちらも学習指導要領に書かれた語の数を足して出した値で、Ⅱ・Ⅲまで進むかどうかは、通う高校の組んだ科目と本人の選び方しだいです。共通テストの英語も、英語コミュニケーションのⅠだけでなくⅡと、論理・表現Ⅰまでが出題範囲に入ります。ところが高1の秋に机に出ているのは、たいていⅠの教科書です。長文に知らない語が並んで手が止まっても、それが覚え損ねた語なのか、まだ出会う順番が来ていない語なのかは、点数だけでは見分けられません。

もう1つの空白は、志望校の欄です。高1の11月は、文系か理系かをまだ決めていない人も多い時期で、受験科目を募集要項で確かめた学校を持っている人となると、さらに減ります。判定は、欄に書いた学校の入試の形に合わせて出すのがふつうで、どの科目をどう数えるかは受けた模試の説明欄に書いてあります。数学を使うのか、理科が何科目要るのかを知らないまま書いた学校の判定は、自分が受けるかどうかもわからない試験についての見通しです。名前を知っているだけの学校のEは、遠いのか、そもそも別の道なのかさえ教えてくれません。

受ける人の顔ぶれも違います。本番の入試には高3と、すでに高校を卒業した人が出願しますが、高1向けの模試の会場にいるのは高1です。高1・高2の判定は、本番の競争をそのまま映したものではない。ここではその一点だけ覚えておけば足ります。

それでも、成績表を閉じる理由にはなりません。科目ごとの偏差値は、同じ問題を同じ時期に解いた人の中での位置で、習った範囲の中で測った数字です。設問ごとの得点は、どの大問のどの小問で点を落としたかを示します。帯の長さに左右されない数字は、高1の11月の成績表にも、ちゃんと載っています。

成績表が届いた日の30分—判定の欄を最後に開く5つの手順

成績表が届いたら、まず判定の欄を付箋か手で隠します。最初に目に入った文字が、その後に見る数字の読み方まで決めてしまうからです。教室で生徒と成績表を開くときも、判定の欄は最後に回します。手順は次の5つで、合わせて30分あまりです。図2は、その流れを1枚にしたものです。

図2 判定の欄を最後に回して成績表を読む5つの手順
  1. 科目の偏差値を写す(5分)。受けた科目の偏差値を、ノートの1行に横並びで書きます。前回の模試の値があれば、その下の行にそろえて書きます。たとえば「英語54・数学48・国語50」と並べるだけです。1回の値より、2回並べたときの動きのほうが多くを語るので、その準備になります。
  2. 設問ごとの得点を見る(10分)。大問や設問ごとの得点が載っている欄を開き、満点に届かなかった設問に印をつけます。欄の呼び名や並び方は模試ごとに違うので、成績表の説明欄で読み方を確かめてください。そうした欄が無い成績表なら、返ってきた答案と解答の冊子で数えます。
  3. 習った・まだを分ける(10分)。印をつけた設問を、授業で習い終えた単元の問題と、まだ授業で扱っていない単元の問題に分けます。出題範囲は模試の案内や問題冊子に載っていることが多いので、学校の教科書の目次と並べて照らします。たとえば英語が100点満点で58点なら、失った点は42点です。そのうち30点が習った範囲、12点がまだ習っていない範囲の設問なら、次に手をつけるのは30点の側です。12点の側は、授業でその単元を習う日まで置いておけます。
  4. 2問を選んで解き直す(選ぶのに5分、解き直しは次の1週間)。習った範囲で落とした設問から、1科目につき2問を選びます。3科目なら6問で、1日1問ずつなら6日で終わります。2問にとどめるのは、高1・高2の模試の直しを全部の設問に広げると、学校の課題や定期テストの準備が押し出されるからです。
  5. 判定は1行だけ書く(1分)。最後に判定の欄を開き、志望校の欄に書いた学校と判定の文字を、手順1の行の横に書き足します。あわせて、初めに挙げた3つの合図のうち、いくつそろっているかを数字で書きます。高1の11月なら、たいてい0か1です。

英語は、数学ほど「習った」と「まだ」の線がはっきりしません。文法の単元は教科書の目次で分けられますが、長文の中の語は単元に入っていないからです。そこで、知らない語で読めなくなった設問は、単語帳の印と照らします。覚えたはずの語に印がついていたなら、習った側に入れます。単語帳でまだ手をつけていない頁の語ばかりなら、まだの側に入れます。こうしておくと、英語の失点のうち、今週の単語の時間で取り返せる分がはっきりします。

学年と、そろった合図の数によって、成績表の欄の重さは次のように変わります。

時期と合図の数 判定の欄 科目ごとの偏差値 設問ごとの得点 志望校の欄
高1(0〜1) 1行書くだけ 前回と並べて動きを読む 習った範囲の失点を拾う 同じ学校を書き続ける練習
高2の前半(1〜2) 1行書くだけ 文系か理系かを選ぶ材料にする 習った範囲の失点を拾う 受験科目を確かめた学校に寄せる
高2の後半(2〜3) そろった科目から見始める 受験科目の偏差値を重く見る 受験科目の失点から拾う 1つ目の欄は変えない
3つそろった後 目安の点との差を読む 受験科目の偏差値を毎回比べる 受験科目の失点から拾う 書いた学校の受験科目を毎回確かめる

表の学年は目安で、決め手は合図の数です。たとえば高2の秋に文理を選び、冬に募集要項で受験科目を確かめ、その科目の単元をほとんど習い終えた人なら、冬の模試と次の模試で同じ学校を書いた時点で、合図は3つそろいます。逆に、高3の春になっても志望校の欄を毎回入れ替えていれば、3つ目の合図はいつまでもそろいません。学年は勝手に上がりますが、合図は自分の手で1つずつそろえるものです。

志望校の欄には何を書くか

模試の朝に欄の前で手が止まったら、名前を知っていて、学んでみたい学部が思い浮かぶ学校を1つ書けば足ります。迷っているうちに試験の時間が来るより、ずっとよい。書いた学校の受験科目は、成績表が届くまでの間に、その学校の募集要項で一度確かめておきます。15分ほど募集要項を開けば、どの科目を使うのかの見当はつきます。

欄の数は模試によって違います。たとえば欄が3つあるなら、次の表のように役割を分けると、判定の文字が2回目から読める数字に変わります。

欄 書く学校 書く理由 次の模試では
1つ目 いちばん行ってみたい学校 遠くても、近づいたかどうかを測る目盛りになる 同じ学校を書く
2つ目 1つ目と受験科目が近い学校 科目の組み合わせで判定がどう動くかを見比べる 同じ学校を書く
3つ目 気になった学校を試しに書く 調べるきっかけをつくる 入れ替えてよい

学部や学科、入試の方式まで、冊子の一覧のとおりに書き写すことも忘れないでください。書き方を誤ると、判定そのものが出ないことがあります。1つ目と2つ目を変えずに書き続ければ、文字が同じEのままでも、手順1の行に並んだ偏差値の動きと合わせて、近づいたのか離れたのかが読めるようになります。

「判定は関係ない」の使い方を誤る4つのつまずき

高1のEを見て、志望校の欄の学校を毎回下げてしまう

欄の学校を下げれば、判定の文字は上がります。けれどもそれは自分が近づいたのではなく、目盛りを手前に引き寄せただけです。しかも学校が変わるたびに比べる相手が消えるので、前回との差が読めなくなります。こう変えます。1つ目の欄は、受験科目を確かめたうえで同じ学校を書き続ける。下げたくなったら3つ目の欄で試す。志望校を変えるかどうかは、判定の文字ではなく、本人と家族が話し合って決めることです。

「判定は関係ない」と聞いて、成績表ごと引き出しにしまってしまう

関係が薄いのは判定の欄の文字で、科目ごとの偏差値と設問ごとの得点は、習った範囲で測った確かな数字です。開かなかった成績表は、次の模試の日に、前回と比べる行を1つ失わせます。こう変えます。しまう前に、手順1と手順2の15分だけは済ませる。判定の欄を隠したままでもかまいません。

高1のAで安心して、範囲が広がった高2の模試で慌ててしまう

短い帯で取ったAも、短い帯で取ったEと同じく、帯全体についてはまだ多くを語りません。文字がよいときに直しを省くと、範囲が広がって点が崩れたとき、どの単元から崩れたのかをたどる手がかりが残りません。こう変えます。Aが出た回こそ、設問ごとの得点で落とした設問を拾い、手順4の2問を解き直す。Aの行も、Eの行と同じ1行の重さで書く。

高2の冬になっても「まだ関係ない」と言い続けてしまう

高1のころの口ぐせのまま学年が上がると、判定を使える時期が来ているのに使わずに過ぎてしまいます。ここでも決め手は学年ではなく合図です。図3のように、受験科目を募集要項で確かめた、その科目の範囲を大半習った、同じ学校を2回続けて書いた、の3つがそろったら、判定の欄を見る側へ切り替えます。

図3 判定を気にし始める3つの合図がそろうまでの流れ

「範囲を大半習った」は、模試の出題範囲の一覧を見て、受験科目の単元のほとんどに習った印がつき、残りが数えるほどになった状態を指します。そろっていない合図があれば、それを埋めることが次の模試までの宿題です。受験科目を確かめていないなら募集要項を開く。範囲が残っているなら、その単元を授業で習う時期を教科書で確かめる。学校を入れ替えてきたなら、次の模試で1つ目の欄を前回と同じにする。宿題が片づいた模試から、判定の文字は読む値打ちのある数字に変わります。

確かめの問題

問1 たとえば高1の1月の模試で、数学が100点満点の39点でした。失った点のうち25点は、授業でまだ扱っていない単元の大問でした。習った範囲で失った点は何点ですか。また、次の1週間で解き直す設問は、どちらの側から何問選びますか。

問2 高1の2月の模試で、ある生徒が「前回は1つ目の欄の学校がEだったから、今回は3つの欄すべてを、テレビで名前を聞いた別の学校に替える」と言っています。この書き方で失うものは何ですか。どう書き直すとよいかもあわせて答えてください。

問3 次の3人のうち、判定を気にし始めてよいのは誰ですか。理由も答えてください。

答えと考え方

問1 失った点は100から39を引いた61点で、そのうち25点がまだ習っていない範囲なので、習った範囲で失った点は36点です。解き直すのは36点の側から2問です。25点の側は、その単元を授業で習ってから戻れば間に合います。

問2 失うのは、前回の判定と比べる相手です。学校が全部替わると、文字が上がっても下がっても、自分が近づいたのかどうかが読めません。1つ目の欄は前回と同じ学校を書き、入れ替えるのは3つ目の欄だけにします。志望校を本当に変えるかどうかは、判定の文字ではなく、本人と家族が話し合って決めます。

問3 イです。アは受験科目を確かめていないので、1つ目の合図が欠けています。ウは高3でも、学校を毎回入れ替えているので3つ目の合図がそろいません。学年が上でも、合図がそろわなければ判定は軽く読みます。

保護者が家でできること

成績表が届いた夜、お子さまに最初にかける言葉で、その後の30分の使い方が決まります。「判定はどうだった」から始めると、話は1文字の上で止まります。「科目の偏差値、前回と並べてみた」から始めると、手順1の行が机の上に出てきます。

家で確かめるのは2つです。1つは、手順4で選んだ2問がどれかを見せてもらうこと。もう1つは、志望校の欄の1つ目に書いた学校の受験科目を、お子さまが言えるかどうかです。言えなければ、週末に15分、募集要項を一緒に開いてください。親が先に調べて答えを渡すより、お子さまの指で頁をめくるほうが、次の模試の朝に欄の前で迷わなくなります。

言わないほうがよい言葉と、その言い換えを挙げておきます。

言わないほうがよい言葉 言い換え
「Eなら、もっと下の学校にしたら」 「1つ目の欄は次も同じ学校にして、どれだけ近づくか見てみよう」
「まだ高1なんだから、模試なんて関係ない」 「判定はメモだけでいいよ。習ったところで落とした問題を見せて」
「Aなら、もう大丈夫だね」 「Aのときも、落とした問題を2つ選んでおこう」

志望校を変えるかどうかは、判定の文字ではなく、本人と家族が話し合って決めることです。高1・高2のうちは、その話し合いに判定の文字を持ち込まないほうが、話が学校の中身や学びたいことに向かいます。

個別指導で確かめること

教室では、設問ごとの得点の欄で印がついた設問を生徒と一緒に解き、どの単元まで戻れば解けるのかを1問ずつ確かめます。英語なら、読めなかった文の語が単語帳のどこに載っているかまで戻ります。志望校の欄に書いた学校の受験科目を、募集要項で一緒に確かめるところまで戻ることもあります。

まとめ

高1の11月の成績表に印刷された1文字は、まだ短い帯の上で出た見通しです。その日に開くべきなのは、科目の偏差値を並べた1行と、習った範囲で落とした設問の印です。判定を気にし始める日付は、カレンダーではなく、確かめた受験科目と、習い終えた範囲と、書き続けた学校の3つが連れてきます。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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