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英語の教科書本文を暗記するコツ—定期テストで本文が出る中学生の覚え方|武蔵野個別指導塾

10回音読しても日本語から英文が出ないのは、見て読む練習で止まっているからです。斜線で区切り、英語の順の訳を付け、ノートを縦に折って隠して言う5段なら、1課を3日で回せます。
英語の本文を暗記するコツは、音読の回数を増やすことではありません。練習の形を「英文を見て読む」から「日本語を見て英文を言う」へ切り替えることです。本文を意味のまとまりで区切り、区切りごとに英語の順のままの日本語を付け、教科書を閉じて日本語から英語に戻し、最後にテストの形で書いて確かめます。1課の本文なら3日に分け、1日30分前後、長くても45分が目安です。
よくあるのは、期末テストの前にLesson 4の本文を10回音読したのに、日本語の訳を見たとたん、1文目の英文が出てこないという場面です。読んでいる間は口がすらすら動き、10回目にはほとんど教科書を見ずに読めた気さえしていました。ところが訳のプリントを手に取ると、頭に浮かぶのは「たしかこの辺に動詞の過去形があった」という手ざわりだけです。10回のうち、自分の頭の中から英文を組み立てた回は、おそらく1回もありません。
なぜそうなるのか
10回読んでも出てこないのは、覚える力が足りないからではありません。練習していた中身と、テストで求められる中身がずれているのです。教室で本文の暗記につまずく中学生を見ていると、理由はたいてい次の3つに分かれます。
1つ目は、見ながら読む練習しかしていないことです。音読しているとき、次に言う語は紙の上に印刷されています。目が先回りして語を拾い、口がそれを声に変えるので、頭は英文を思い出す必要がありません。回数を重ねるほど読む速さは上がり、覚えた気分も強くなりますが、それは「見れば読める」力が伸びた手ごたえです。テストの問いは、日本語から英文を書く、空所に1語を入れる、語を並べる、のどれも教科書を閉じた状態で解きます。図1のように、10回の音読とテストの問いの間には、隠して言う練習がまるごと抜けています。

2つ目は、区切りを決めずに1文を長い音のつながりで覚えていることです。区切りが無いと、1語が抜けたところで後ろが全部止まり、どこから言い直せばいいかもわかりません。My sister found a small cat under the bench yesterday. という文なら、「姉は」「小さな猫を見つけた」「ベンチの下で」「昨日」の4つのかたまりに分けておくと、1つを忘れても次のかたまりから戻れます。かたまりは、思い出すときの手すりになります。
3つ目は、自然な日本語の訳と英語の語順がつながっていないことです。訳のプリントには「姉は昨日、ベンチの下で小さな猫を見つけた」と、日本語として読みやすい順で書かれています。英語では「見つけた」が2番目に来るのに、日本語では最後です。自然な訳を見て英文を言おうとすると、頭の中で語の順番を組み替える作業がひとつ増え、そこで詰まります。音読のときに訳をほとんど見ていなかった人ほど、この組み替えの段で止まります。
今夜からの手順
今夜変えるのは、11回目からの音読です。図2のように5つの段に分け、1日目に1と2、2日目に3と4、3日目に5を進めます。前の夜の10回はむだになりません。発音と調子はもう口に入っているので、3の段に早く進めます。

1. 本文に区切りの線を入れる(10〜15分)
教科書の本文に、鉛筆で斜めの線を入れます。線を入れる場所の目安は次の5つです。
- 主語のかたまりの後ろ
- in・on・under・at・with などの前
- when・because・if・and などの前
- to のついた動詞の前
- yesterday や every day のような時を表す語の前
だいたい3〜6語に1本になります。さきほどの文なら、次のように4つに分かれます。
My sister / found a small cat / under the bench / yesterday.
線の位置に正解はありません。自分が一息で言い切れる長さが、そのまま区切りになります。本文が10文前後なら、10〜15分で終わります。迷った場所で考え込まず、小さな丸を付けて先へ進み、授業で先生が読むときの切れ目を聞いて直します。
2. 区切りごとに、英語の順の日本語を書く(15〜20分)
区切りの下に、英語の順のままの日本語を小さく書き込みます。さきほどの文なら「姉は / 小さな猫を見つけた / ベンチの下で / 昨日」です。日本語としてはぎこちなくてかまいません。英語の順に並んでいることが大事です。
訳の材料は、授業で書いたノートの訳や、学校で配られた訳のプリントで足ります。新しい語は教科書の後ろの単語の一覧で意味を確かめます。この段を終えると、英文のどの区切りが日本語のどこに当たるかが、1本ずつ線でつながります。理由の3つ目で書いた組み替えの作業を、ここで先に済ませておくわけです。
3. 見て読む音読から、顔を上げて言う音読へ(10〜15分)
2日目は音読から入ります。最初の2〜3回は、教科書を見ながら区切りの線で息をつぎ、新しい語の発音を授業の音声やノートの記録で確かめます。ここまでは、これまでの音読と変わりません。
次に、区切りを1つ読んだら顔を上げ、教科書から目を離して同じ区切りを言います。1文の区切りが全部言えたら、次の文へ進みます。慣れてきたら、1文をまるごと読んでから顔を上げて言います。顔を上げたときに出てこなかった区切りには、鉛筆で小さな点を打ちます。点の位置が、明日の自分が気をつける場所になります。
4. ノートを縦に折って、日本語から英語に戻す(20〜30分)
ノートの1ページを縦半分に折ります。左半分に2で作った英語の順の日本語を、右半分に本文の英文を、区切りの線ごと書き写します。書き写すのはこの1回だけです。
書き終えたら、折り目で右側を隠し、左の日本語だけを見て英文を声に出します。1文言うたびに右を開いて確かめ、言えなかった区切りに点を打ちます。1周したら、点の付いた文だけで2周目、3周目と回します。今夜の終わりは回数ではなく、点の付いた文を日本語から通して言えたかで決めます。30分を過ぎても点が残るなら、その文は3日目に回し、今夜は閉じます。
5. テストの形で書いて確かめる(15〜20分)
3日目は、ノートの左の日本語を見て、英文を1文ずつ書きます。書き終えたら教科書と照らし、赤で直します。見るのは、a と the、語尾の s や ed、in や at、名詞の複数の s です。口では弱く短く言う語ほど、書くと抜けます。間違えた文の頭には×を付けます。
並べかえの問いには、区切りのかたまりの順番が言えるかで備えます。空所の問いには、自分で穴を作ります。本文のコピーの動詞と前置詞を修正テープで消し、半日ほど置いてから埋めます。最後に、各文の最初の1語だけを見て、続きを言えるかを試します。手がかりが1語でも続きが出てくる文は、問いの形が変わっても崩れにくくなります。
学年と時期で変わるところ
中1は、本文が短く、会話の形が多い学年です。1課の本文が数行で終わることもあり、意味をつかまないまま丸ごと口で覚えても、テストを乗り切れてしまいます。ここで区切りの線と英語の順の訳を当たり前にしておくと、本文が長くなる中2で慌てずに済みます。1学期のうちは、1と4の段だけでもかまいません。
中2になると、物語や説明の文が増え、when や because で2つの文がつながった長い文が出てきます。I was cooking dinner when my father came home. を自然な日本語にすると「父が帰ってきたとき、私は夕食を作っていた」となり、2つのかたまりの順番が英語と逆になります。2の段に時間を多めに取りたい学年です。
中3にかけては、名詞を後ろから説明する形や関係代名詞が入り、主語のかたまりそのものが長くなります。The girl reading by the window is my cousin. のような文では、主語の後ろ、is の前に線を入れられるかで、覚えやすさが変わります。本文の量も増えるので、全部を一語一句そろえると時間が足りなくなりがちです。新しく習った文法を使った文と、授業で先生が繰り返し読んだ文は一語一句、残りは区切りごとの筋を日本語から言える程度、と覚え方に強弱をつけます。受験に向けて、初めて読む英文に時間を回していく時期でもあります。
高校の教科書は1課が数ページにわたり、本文が定期考査にどんな形で出るかは学校や先生によって大きく違います。前の考査の問題用紙を見て、本文がそのまま出たのか、言い換えた文で出たのかを確かめてから、どこまで覚えるかを決めます。手順はそのまま使えます。区切りの線と英語の順の訳は、長い文の骨組みをつかむ練習にもなります。
時期で変わるのは、どの段にいつ手をつけるかです。ふだんは、授業で新しい本文に入った日に、1の区切りの線だけ入れておきます。5〜10分で済みます。テスト前は図3の流れで進めます。2週間前までに範囲の課の訳をそろえ、1週間前には日本語から言う段に入り、3日前から書いて確かめ、前日は×を付けた文だけを見直します。

長期休みは、次の学期の課を先取りするより、前の学期の本文を1日1課、日本語から言えるか試してみてください。休み明けの授業で出てくる文法は、たいてい前の学期に習った文の形の上に積み重なっています。
よくある失敗と直し方
毎回1文目から始めて、後半が薄くなる
日本語から言う練習を毎回本文の頭から始めると、最初の段落は5周しているのに、最後の段落は1周しかしていない、ということが起きます。疲れてきた頃に後半へ入るので、点が残るのも後半に集まります。直し方は、始める場所を日ごとに変えることです。2周目は最後の段落から、次の日は真ん中の段落から始めます。テストの空所は本文のどこに置かれるかわからないので、どこからでも言い始められる形にしておきます。
本文を何度もノートに書き写す
ノートに本文を5回、6回と書き写す人がいます。手は疲れ、ノートも埋まるので、やった量は目に見えます。けれど書き写している間、目は教科書とノートを行き来していて、英文を組み立てているのは教科書の側です。見て読む音読を、手でやり直しているのと変わりません。直し方は、書き写しを4の段の1回だけにして、2回目からは教科書を閉じて書くことです。書けなかった語だけを教科書で確かめ、その文をもう一度、閉じたまま書きます。
口では言えるのに、書くと小さな語が抜ける
He walks to the station every morning. を口ではすらすら言えるのに、書くと walks の s や the が消えている。音読では弱く短く読む部分なので、言えたつもりのまま通り過ぎてしまうのです。直し方は、5の段の赤の直しで抜けた語を丸で囲み、その語だけを強めに読む音読を1回入れることです。冠詞や語尾や前置詞は、空所の問いになりやすい場所でもあります。丸の数は、次のテストまでに減らす目印として残しておきます。
よくある質問
教科書を丸暗記するコツはありますか
丸暗記がそのまま通用するのは、本文が短く、テストに本文がそのままの形で出るときです。丸ごと覚えたら、一か所だけ入れ替えて言ってみると、音の記憶が使える英文に変わります。I visited my aunt last Sunday. を覚えたなら、We visited our aunt last Saturday. のように主語と曜日を変え、持ち主を表す語や動詞の形が合っているかを確かめます。入れ替えても言える文は、少し形を変えて出されても慌てずに書けます。
長い英文を丸暗記しようとしても覚えられません
1文に区切りが5つ以上ある文を一語一句で覚えようとすると、時間がかかりすぎます。1文に10分かけても日本語から言えないときは、その日はその文の丸暗記をやめ、主語と動詞のかたまりだけを言えるようにします。残りの区切りは、×の文として前日に回します。長い文ほど、覚える前に区切りの数を数えておくと、自分がどのかたまりで詰まっているかが見えます。高校の長い本文でも、このやめどきの線はそのまま使えます。
中学生の英語の教科書の勉強法は、本文の暗記だけでいいですか
本文の暗記は、定期テストの一部にしか当たりません。新出単語のつづり、本文の後ろの練習問題、本文の内容を英語で問う問いも、同じ範囲から出ます。本文がどれだけ出るかは学校や先生で違うので、前のテストの問題用紙で、本文がそのまま出た問いの数を数えてから時間を割り振ります。本文がほとんど出ないテストなら、手順は1、2、4までにして、残った時間を文法の練習問題に回します。
保護者が手を貸すなら
手を貸すなら、日本語を読み上げる役がいちばん向いています。お子さまが作った英語の順の訳を1区切りずつ読み上げ、お子さまが英語で言います。発音や文法の正しさを判定する必要はありません。教科書の英文を目で追い、語が抜けたら「そこ、もう一回」と言うだけで足ります。声をかけるなら「何回読んだの」より「どの文まで日本語から言えた」と聞く方が、本人が次にやる文を自分で見つけられます。15分ほどで切り上げ、言えなかった文の数には触れずに終えるのが、翌日も頼んでもらえる線です。
個別指導で確かめること
個別指導では、本文を1文ずつ日本語から言ってもらい、止まった場所が単語なのか、語順なのか、動詞の形なのかを見分けます。止まる場所が毎回同じなら、覚え方ではなく、その文の仕組みがまだつかめていない合図です。過去形や三単現の s で止まるときは、本文に戻る前に、その文法を習った単元まで戻って確かめます。
まとめ
10回の音読で、Lesson 4の発音と調子はもう口に入っています。足りないのは、教科書を閉じて日本語から英文を取り出す練習だけです。今夜は区切りの線を入れ、明日はノートを縦に折ります。折り目の向こうを隠したまま言えた文から順に、期末の答案は埋まっていきます。
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