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数検5級—中1程度の範囲、正負の数と方程式|武蔵野個別指導塾

数検5級は中1程度ですが、出題の3割ずつが小5と小6の内容です。1次50分30問・2次60分20問の時間の使い方と、正負の数と一次方程式の自作の例題、8週間の進め方まで、この順で読めます。
| 項目 | 数学検定5級 |
|---|---|
| 目安の程度 | 中学校1年程度 |
| 構成 | 1次 計算技能検定(50分・30問)、2次 数理技能検定(60分・20問) |
| 合格の目安 | 全問題のうち 1次 70%程度・2次 60%程度 |
| 個人受検の検定料 | 4,300円 |
| 出題の割合(おおよその目安) | 中1程度 30%、小6程度 30%、小5程度 30%、特有問題 10% |
| これから申し込める回(個人受検) | 2027年1月16日(土)か2月12日(金)か2月13日(土)か3月6日(土)。2026年12月5日(土)の申込は締切済み |
数検5級は「中1の数学」の検定と呼ばれますが、問題の 6 割は小5と小6の算数です。中1の分の芯は、正負の数の四則混合計算と一元一次方程式の 2 つです。この 2 つを落とさず、分数と割合の計算を小学校の範囲まで戻って固めれば、1次の 70% と 2次の 60% は届く数字です。級と会場は協会の案内で確かめてください。
よくあるのは、中1の3学期、教室で配られた数検の案内を机の端に置いたまま、隣の席の子が「5級、受けるの」と聞いてくる、という場面です。本人は正負の数の計算なら解けると思っているのに、案内の表には「小学校6年程度」「小学校5年程度」という字が並んでいて、分数のわり算を最後にやったのがいつだったか思い出せません。ここで案内を鞄に入れて忘れるか、範囲の表を一度ちゃんと読むかで、3 月の結果が変わります。
試験のかたちと範囲
5級は 1次と 2次に分かれています。1次は計算技能検定で、50 分に 30 問です。1 問あたり 100 秒、1 分 40 秒です。2次は数理技能検定で、60 分に 20 問です。1 問あたり 3 分で、文章から式を立てる問題や図形の問題が入ります。はじめて受検するときは 1次と 2次の両方を受けます。1次は 30 問、2次は 20 問で、全問題の 70% 程度と 60% 程度が合格基準なので、21 問と 12 問にあたります。目安としては、1次は 9 問まで、2次は 8 問まで落とせる計算になります。1次か 2次の片方だけ合格した場合は、次の受検で合格した方の免除を申請する制度があります。

図1のように、協会が示す検定の内容の構造は、中学校1年程度が 30%、小学校6年程度が 30%、小学校5年程度が 30%、数検に特有の問題が 10% です(割合はおおよその目安とされています)。中1の内容は 3 割しかありません。ここを読み落とすと、正負の数と方程式だけ練習して、分数の四則混合計算と割合で落とします。
中学校1年程度の内容として挙げられているのは、正の数・負の数を含む四則混合計算、文字を用いた式、一次式の加法・減法、一元一次方程式、基本的な作図、平行移動・対称移動・回転移動、空間における直線や平面の位置関係、扇形の弧の長さと面積、空間図形の構成と投影・展開、柱体・錐体・球の表面積と体積、直角座標、負の数を含む比例・反比例、度数分布とヒストグラムです。3学期の中1なら、学校で習い終えているか、ちょうど習っている最中の単元です。
小学校6年程度の内容は、分数を含む四則混合計算、円の面積、円柱・角柱の体積、縮図・拡大図、対称性、基本的な単位、比、比例や反比例、資料の整理、簡単な文字と式などです。小学校5年程度の内容は、整数や小数の四則混合計算、約数・倍数、分数の加減、三角形・四角形の面積、内角の和、立方体・直方体の体積、平均、単位量あたりの大きさ、円周の長さ、割合や百分率などです。1次の 30 問の中に、分数のかけ算わり算や、百分率を小数に直す問題が普通に入ってきます。中1の教科書には載っていない分だけ、準備から抜けやすいところです。
合格までの進め方
進め方の芯は、中1の分を先に片づけて、小5と小6の分を毎日少しずつ並走させることです。中1の分は学校で習ったばかりなので、短い期間で型が戻ります。小学校の分は忘れている量が人によって違うので、一度に詰め込まず、毎日の計算の中に混ぜて思い出します。期間は 8 週間を 1 つの目安にします。1 月 16 日の検定なら 11 月の後半から、2 月 13 日なら 12 月の中頃から、3 月 6 日なら 1 月の初めからです。

図2のように、8 週間を 4 つに分けます。1 〜 2 週目は正負の数です。加法と減法の符号の決め方、乗法と除法の符号、累乗、四則混合の順番を、1 日 10 問の計算で固めます。3 〜 4 週目は文字式と一次方程式です。一次式の加法・減法、分配法則、等式の性質、移項、分数や小数の係数の処理、そして文章題から式を立てる練習までを進めます。5 〜 6 週目は比例・反比例と図形です。負の数を含む比例の表とグラフ、反比例の式、扇形の弧の長さと面積、柱体と錐体の体積、作図の手順をまとめます。7 〜 8 週目は協会の公式サイトに載っている 1 回分の検定問題を、時間を測って解き、間違いを直す週です。
毎日の量は、計算 10 問を 15 分、と決めます。10 問のうち 6 問はその週の単元、4 問は小5と小6の分です。分数のかけ算わり算、小数の四則、百分率と割合の問題を 4 問ずつ混ぜると、8 週間で 224 問になり、小学校の分の抜けがほぼ埋まります。計算 10 問の後に、方程式か文章題を 2 問、10 分で解きます。合計 25 分です。これより長くすると 3 学期の定期テストの勉強と両立できなくなるので、量を増やすより毎日続ける方を優先します。
時間の測り方には理由があります。1次は 1 問 100 秒なので、練習でも 30 問を 40 分で解く設定にします。本番より 10 分短くするのは、見直しの 10 分を残すためです。2次は 1 問 3 分なので、文章題 2 問を 6 分で解く練習をします。初めは時間が足りなくて構いません。7 週目に過去問を解くときに、1次が 40 分で終わっていれば、本番は見直しの時間つきで解けます。
間違えた問題は、その場で解き直すだけでは戻ります。翌日にもう一度、3 日後にもう一度、同じ問題を解きます。3 回正解した問題はノートから外します。正負の数の符号の間違いは、1 回直しただけでは必ず再発します。間隔をあけて 3 回当てることで、符号を決める手順が目で見なくても出るようになります。
例題で確かめる
例題 1 は正負の数の四則混合計算です。次の式を計算します。
(-4)² − 18 ÷ (-3) + 2 × (-5)
手順は、累乗、乗法と除法、加法と減法の順です。まず (-4)² は -4 を 2 回かけるので 16 です。次に 18 ÷ (-3) は、異符号の除法なので答えは負で、-6 です。2 × (-5) も異符号なので -10 です。ここまでで式は 16 − (-6) + (-10) になります。負の数をひくのは、その数の反対の数をたすことと同じなので、16 + 6 − 10 で、答えは 12 です。-4 を 2 乗するところで -16 と書く、18 ÷ (-3) を 6 と書いてしまう、の 2 つで差がつきます。
例題 2 は一元一次方程式です。次の方程式を解きます。
3(x − 2) = 5x + 4
まず左辺を分配法則で展開して 3x − 6 = 5x + 4 にします。x の項を左辺に、数の項を右辺に集めます。5x を左辺に移項すると符号が変わって -5x、-6 を右辺に移項すると +6 です。3x − 5x = 4 + 6 となり、-2x = 10 です。両辺を -2 でわって x = -5 です。検算として、x = -5 を元の式に入れます。左辺は 3 × (-5 − 2) = 3 × (-7) = -21、右辺は 5 × (-5) + 4 = -25 + 4 = -21 で、一致します。2次では解いた後に「x = -5 のとき左辺と右辺はともに -21」と書き添えると、検算したことが読む人に伝わります。
例題 3 は方程式の文章題です。1 本 80 円の鉛筆と 1 本 120 円のペンを合わせて 10 本買ったところ、代金は 960 円でした。鉛筆は何本買いましたか。
鉛筆の本数を x 本とします。合わせて 10 本なので、ペンは (10 − x) 本です。代金の式は 80x + 120(10 − x) = 960 です。展開すると 80x + 1200 − 120x = 960 で、まとめて -40x + 1200 = 960 です。1200 を右辺に移項して -40x = -240、両辺を -40 でわって x = 6 です。鉛筆は 6 本、ペンは 4 本です。検算は 80 × 6 + 120 × 4 = 480 + 480 = 960 で合います。文章題で落とす子の多くは、x をおいた直後に「ペンは何本か」を式にできずに止まります。「合わせて 10 本」を見たら、もう片方を 10 − x と書く、というところまでを 1 つの手順として覚えます。
まちがえやすいところ
1 つ目は、-3² と (-3)² の取り違えです。-3² は 3 を 2 乗したものに負の符号を付けた数なので -9、(-3)² は -3 を 2 回かけた数なので 9 です。かっこが付いているかどうかで、符号が反対になります。1次の計算では、この 2 つが同じ問題用紙の中に並ぶことがあります。かっこの有無を指でなぞって確かめてから計算する、という動作を練習のうちから入れておくと、本番で手が止まりません。
2 つ目は、負の数をひく減法です。4 + (-3) と 4 − (-3) を同じ答えにしてしまう子が多くいます。

図3のように、4 + (-3) は 4 から左へ 3 だけ動くので 1 です。4 − (-3) は、負の数をひくことがその数の反対の数をたすことと同じなので、4 + 3 で、4 から右へ 3 だけ動いて 7 です。上の数直線が加法、下の数直線が減法です。符号の規則を言葉で覚えるより、数直線で動く向きを一度目で見てからの方が、間違いが減ります。練習で符号の間違いが出たら、数直線をノートの端にかいて、どちらへ動くかを矢印で確かめる習慣をつけます。
3 つ目は、小数の係数がある方程式で、両辺を 10 倍するときに一部の項だけ 10 倍してしまう誤りです。0.3x + 1 = 0.1x − 0.4 を解くとき、両辺を 10 倍すると 3x + 10 = x − 4 です。1 を 10 倍し忘れて 3x + 1 = x − 4 と書くと、答えが変わります。正しく進めると 3x − x = -4 − 10 で 2x = -14、x = -7 です。検算すると左辺は 0.3 × (-7) + 1 = -2.1 + 1 = -1.1、右辺は 0.1 × (-7) − 0.4 = -0.7 − 0.4 = -1.1 で一致します。両辺を何倍かするときは、すべての項に同じ数をかける、と声に出して確かめると落としません。
確かめの問題
問 1。次の式を計算しなさい。 7 − (-2)² × 3 + (-15) ÷ (-5)
問 2。次の方程式を解きなさい。 (x + 4) ÷ 3 = x − 2
問 3。y は x に反比例し、x = -4 のとき y = 6 です。x = 3 のときの y の値を求めなさい。
答えと解説
問 1 の答えは -2 です。累乗から計算します。(-2)² は 4 なので、4 × 3 = 12 です。(-15) ÷ (-5) は同符号の除法なので正で、3 です。式は 7 − 12 + 3 となり、-5 + 3 で -2 です。(-2)² を -4 とすると -4 × 3 = -12 になり、答えが 22 と大きくずれるので、かっこの有無を先に確かめます。
問 2 の答えは x = 5 です。両辺を 3 倍して分母をなくします。x + 4 = 3(x − 2) となり、右辺を展開して x + 4 = 3x − 6 です。移項して x − 3x = -6 − 4、-2x = -10、x = 5 です。検算は、左辺が (5 + 4) ÷ 3 = 3、右辺が 5 − 2 = 3 で一致します。右辺の x − 2 のうち x だけを 3 倍して x + 4 = 3x − 2 とする誤りが多いところです。
問 3 の答えは y = -8 です。反比例は xy が一定なので、x = -4 と y = 6 から定数は (-4) × 6 = -24 です。式は y = -24 ÷ x で、x = 3 のとき y = -24 ÷ 3 = -8 です。定数が負になる反比例は 5級の範囲に「負の数を含む比例・反比例」として入っています。定数を 24 と書いて y = 8 と答える誤りを避けるために、定数を求めた段階で符号を確かめます。
次に受ける級と入試での扱い
5級に合格したら、次は中学校2年程度の 4級です。連立方程式と一次関数、図形の証明が中心になります。5級の一次方程式と比例がそのまま土台になるので、合格した直後の春休みに 4級の範囲表を眺めておくと、中2の授業の予習にもなります。入試での扱いは学校によって違います。願書や調査書に書く欄があるか、評価の対象になるかは、受ける学校の募集要項で確かめるのが確実です。個別指導では、5級の 1次で正負の数の符号が崩れる場合、小5の分数の四則と小6の分数のわり算まで戻って、どこから計算が崩れているかを確かめます。
まとめ
5級は、中1の正負の数と方程式に、小5と小6の分数と割合を合わせた検定です。1次は 30 問を 50 分、2次は 20 問を 60 分で、合格の目安は 70% と 60% です。8 週間、毎日 25 分の計算と文章題を続け、符号の間違いは数直線で確かめ、間違えた問題は 3 回当てる。負の数を数直線の左に置けた日から、5級の計算は怖い相手ではなくなります。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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