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東京都立南多摩中等教育学校の入試と準備—試験の日程と科目、家庭で進める順番|武蔵野個別指導塾

京王八王子駅から徒歩3分の都立南多摩中等教育学校。2027年2月3日の適性検査ⅠとⅡ、報告書200点を含む1000点の総合成績の仕組みを公式の要項から読み、小4からの家庭の準備を順に並べています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都八王子市明神町4-20-1(武蔵境駅から直線で約19km) |
| 最寄り駅 | 京王線 京王八王子駅から徒歩3分、JR中央線 八王子駅から徒歩12分 |
| 共学・別学 | 共学 |
| 学校の種類 | 東京都立の中等教育学校(6年間。前期課程3年と後期課程3年) |
| 募集人員 | 144人(2027年度の一般枠募集) |
| 検査の日 | 2027年2月3日(水) |
| 検査の内容 | 適性検査Ⅰ(独自問題・45分)、適性検査Ⅱ(共同作成問題・45分)と小学校の報告書 |
| 合格発表 | 2027年2月9日(火)午前9時 |
| 確かめた年度 | 2027年度(令和9年度)の東京都教育委員会の実施要綱と学校の募集要項、2026年度の出題の基本方針 |
よくあるのは、塾の送迎の待ち時間に、車の中で学校の募集要項を開いてしまう場面です。インターネット出願、特定記録郵便、郵便局留。読み慣れない言葉が続いて、肝心の「何の試験が、何点で、いつあるのか」にたどり着く前に、お子さまが教室から出てきます。帰り道に聞かれて「適性検査っていうのがあるみたい」としか答えられず、その夜にもう一度読み直す。そこで要項の数字を先に並べました。
入試のかたち
南多摩中等教育学校の入学者決定は、東京都教育委員会が2026年6月11日に決めた「令和9年度東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定に関する実施要綱」と、学校が2026年9月1日に公表した「令和9年度東京都立南多摩中等教育学校生徒募集要項」に従って行われます。以下の日付と点数は、すべてこの2つの公式の文書で確かめた値です。
まず枠の種類です。都立の中等教育学校と都立中学校には、特別枠募集、一般枠募集、海外帰国・在京外国人生徒枠募集の3種類がありますが、2026年10月8日に発表された2027年度の募集人員によると、南多摩中等教育学校に設けられているのは一般枠募集の144人だけで、特別枠募集と海外帰国・在京外国人生徒枠募集はありません。南多摩を考えるご家庭が読むべきなのは、一般枠募集の欄です。
出願は2段階です。2026年12月17日(木)に出願サイトの入力が始まり、2027年1月18日(月)の午後5時で閉じます。印刷した入学願書と報告書などの書類は、2027年1月8日(金)を初日として1月18日(月)までに、八王子郵便局留の特定記録郵便で届いていなければなりません。入学考査料は2,200円で、出願サイト上の決済で納めます。都内の小学校に在学している場合、印刷した入学願書は小学校長の承認を経てから送ります。小学校の先生の手を借りる手続が1月の初めにあるので、冬休み前に担任の先生へ伝えておくと流れが止まりません。
実施要綱には、都立中学校を志願する者は1校に限り出願することができる、と定められています。都立の中等教育学校と都立中学校のうち、出願できるのは1校だけです。区立の中等教育学校との同時の出願もできないと定められています。
検査は2027年2月3日(水)です。募集要項の検査時間割では、集合が午前8時30分、適性検査Ⅰが午前9時から9時45分、適性検査Ⅱが午前10時15分から11時です。試験はこの2本で、面接も作文の単独の試験もありません。適性検査Ⅰは学校の独自問題で、大問は1つです。募集要項は「与えられた文章等を的確に分析・考察するとともに、課題に対する考えや意見を明確かつ論理的に表現する力をみる」と書いています。適性検査Ⅱは都立の中学校が共同で作る共同作成問題で、大問は1、2、3の3つです。資料から情報を読み取り、課題に対して思考・判断する力、論理的に考察・処理する力、的確に表現する力をみる、と要項にあります。2026年度の出題の基本方針では、適性検査Ⅰは小問3問、適性検査Ⅱは小問6問の構成でした。
点の仕組みは図1のとおりです。報告書が360点満点、適性検査Ⅰが100点満点、適性検査Ⅱが100点満点で、Ⅱは2倍して200点にします。適性検査の合計300点を800点に換算し、報告書の360点を200点に換算して、合わせて1000点の総合成績を出します。総合成績の順に合格候補者を決める、と募集要項は明記しています。

図1の換算を1点あたりに直すと、報告書の1点は総合成績の約0.56点、適性検査Ⅰの1点は約2.67点、適性検査Ⅱの1点は約5.33点になります。適性検査Ⅱの1点がいちばん重く、報告書は積み上げると大きい、という形です。報告書の点数化も募集要項の別表に載っています。小学5年と6年の国語、社会、算数、理科、音楽、図工、家庭、体育、外国語の9教科について、評定3を20点、評定2を10点、評定1を4点とし、学年ごとに180点、2学年で360点です。音楽や図工や体育も算数と同じ20点です。評定が3から2に1つ下がると10点、総合成績では約5.6点の差になり、これは適性検査Ⅱの1点とほぼ同じ重さです。
合格発表は2027年2月9日(火)午前9時に校内の掲示と合否照会サイトで行われ、入学手続は2月9日の午前9時から午後3時までと、2月10日(水)の午前9時から正午までです。期間内に入学意思確認書を出さないと合格を放棄したものとみなされます。繰上げ合格候補者には2月9日に通知書が配達時間帯指定郵便で送られます。インフルエンザなどの学校感染症で2月3日に受検できなかった場合の追検査は、2月4日(木)午前9時から午後3時と2月5日(金)午前9時から正午に申請を受け付け、検査が2月12日(金)、発表が2月16日(火)です。追検査の分の人数は、一般枠の募集人員からあらかじめ引かれます。
学校が公表している方針
学校の公式サイトは、教育理念を「人間力の南多摩 ―心・知・体の調和―」と掲げ、教育目標として「心を拓く」「知を極める」「体を育む」の3つを置いています。それぞれに言葉の説明が添えられていて、たとえば「拓く」については「努力していい状態に変えること」と書かれています。目標を漢字一字の動詞で言い切り、その字の意味まで説明する書き方に、この学校が言葉をどう扱うかが出ています。
学校の特色のページで前面に出ているのがフィールドワーク活動です。前期課程では1年が地域学習、2年が「モノ」を素材にした調査研究、3年が科学的な検証活動と、学年ごとに段階が決まっています。後期課程では個人またはグループでテーマを決め、担当の教員とともに4000字の論文にまとめます。学校はこの活動で課題発見力、コミュニケーション力、情報収集力、分析力、批判的・創造的思考を育てるとしています。
ほかに、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業」(DXハイスクール)の指定を受けて情報と数学を重視した課程を組むこと、WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)の枠組みで国内外の大学や企業と連携すること、東京都教育委員会のGlobal Education Network20の指定校として「学問・探究グループ」に属していることが公表されています。
これらの方針は、適性検査の作り方にそのまま表れています。学校が公表した2026年度の「出題の基本方針」は、文章を深く読んで自己の思考や判断を加え論理的に説明する力、資料を活用して自らの考えを導き出し正確に表現する力、物事を多面的に捉えてよりよく解決する方法を見出す力の3つをみると書いています。適性検査Ⅰでは、文章の内容を捉えた上で、課題に対する考えや意見を300字以上400字以内で書く小問が置かれました。適性検査Ⅱの2026年度の3つの大問は、日常の事象の中の図形や数量、日本茶についての資料、ものが着地することについての実験が題材でした。資料を読み、考え、書く。フィールドワークで6年間かけてやることを、45分の検査で2回ずつ試されるのだと読めます。
準備の進め方
準備の順番は図2のように、小4、小5、小6で柱を変えます。

小4で柱になるのは、読む・書く・測るの3つの習慣です。適性検査Ⅰは文章を読んで400字で意見を書く検査ですから、週に1本、子ども向けの新聞記事や説明文を読み、「筆者が言いたいことを一文で言うと」「自分はどう思うか」を口で言わせ、それを200字で書かせます。字の数は最初は数えなくてかまいません。書けたものを大人が読んで、「どこがわかりやすかったか」を1つだけ伝えます。測るというのは、適性検査Ⅱの土台になる、身の回りの数量を扱う習慣です。買い物の合計、料理の分量の倍、家から駅までの歩数と時間。小4の算数の範囲で、日常の数を式にして確かめる経験を月に数回積みます。理科は、観察や実験の結果を「何を変えたら何が変わったか」の形で言わせます。
小5で柱になるのは通知表です。図1で見たとおり、報告書の点は小学5年の評定から始まります。5年の9教科の評定がそのまま180点分になるので、4月の時点で、学校の提出物、授業中の発言、実技の教科への取り組みを、受験の準備の一部として扱います。苦手な教科を1つ放っておくと、その教科の評定が3から2に下がるだけで総合成績の約5.6点を失います。これは適性検査Ⅱの素点の約1点に相当する大きさです。家庭でできることは、提出物の締切を一緒に管理すること、音楽や図工や家庭科の作品を軽く見ないことの2つです。同時に、読む・書くの習慣は続け、400字で書く練習を始めます。文章を要約する部分と、自分の意見を述べる部分を分けて書く型を、このころに身につけます。算数は割合と速さと図形の面積を、式を書きながら解く習慣に変えます。適性検査Ⅱでは答えだけでなく考え方を言葉と式で書かせるので、途中を消さずに残す癖がそのまま点になります。
小6で柱になるのは、45分の練習です。学校の公式サイトには2022年度から2026年度までの適性検査ⅠとⅡの問題、解答用紙、解答例、出題の基本方針が載っています。使い方は一般の手順で足ります。まず春に1年分を時間を計らずに解き、解答用紙の大きさと書く量を知ります。夏からは、集合8時30分、Ⅰが9時から、Ⅱが10時15分からという当日の時間割に合わせて、午前中に2本を続けて解く日を月に1、2回作ります。間の30分に何をするかも決めておきます。秋以降は、解いた後に解答例と出題の基本方針を読み、「問われていた力は何か」を1行で書き出す作業を毎回入れます。400字の作文は、書いた翌日に自分で読み直し、文章の内容に触れた部分と自分の意見の部分がそれぞれ何行あるかを数えます。片方に偏っているなら、型から直します。12月17日の出願の入力開始から1月18日の締切までは、手続と報告書のやり取りで親の時間が取られるので、お子さまの練習の予定はその前に組んでおきます。
併願の考え方
併願を考えるときに最初に押さえるのは、都立の中等教育学校と都立中学校は1校しか出願できないという決まりです。南多摩を選ぶなら、都立の中ではそこ一本になります。区立の中等教育学校との同時の出願もできません。そのうえで、他の学校を受けるかどうかは、日付の並びで決めます。図3は、南多摩の2027年度の日程だけを一本の線に並べたものです。

図3のとおり、1月18日に出願が締め切られ、2月3日に検査、2月9日午前9時に発表、入学手続は2月9日午後3時までと2月10日正午までです。発表から手続の締切までが27時間しかありません。他の学校の入学手続の締切が2月9日より前にあるなら、その学校の手続金を払ってから南多摩の結果を待つことになり、2月10日より後にあるなら、南多摩の結果を見てから決められます。この「2月9日午前9時」という時刻を軸に、他の学校の手続の日を並べて見るのが、併願の表の作り方です。
もう1つ見ておくのは追検査の並びです。2月3日にインフルエンザなどで受検できなかった場合、2月4日と5日に申請し、2月12日に検査、2月16日に発表です。2月3日の前の1週間は、他の学校の試験や行事が重なっていても、体調を最優先にする日程に組み替えます。2月1日と2日に別の試験がある場合は、3日の朝に集合8時30分で八王子に着けるかを、移動の時間も含めて確かめます。
説明会と学費で確かめること
学校の公式サイトには、2026年度(令和8年度)の行事として、学校説明会が10月3日(土)に2回、学校見学会が6月20日(土)と11月21日(土)、授業公開が5月9日、6月20日、9月26日、11月21日と追加の11月7日(土)に予定され、いずれも先着順の申込制と案内されています。11月21日の見学会は各回80人で、追加の申込が11月2日午前11時から始まりました。8月20日には小学5年生と6年生を対象にした学校体験もありました。来年度の行事は春に公式サイトで申込期間が出るので、小5の4月から公式サイトを月に1度見る習慣を持つと、申込の開始日を逃しません。
説明会で確かめる質問は、次のとおりです。
- 適性検査Ⅰの独自問題で、学校はどんな力を見たいと説明するか
- 報告書の点数化で、実技の4教科がほかの教科と同じ20点であることをどう考えているか
- 前期課程のフィールドワークで、1年の地域学習は具体的にどこへ行き、何を書くのか
- 後期課程の4000字の論文は、いつからテーマを決め、誰が指導するのか
- 入学後、前期課程で家庭が負担する学校徴収金には何が含まれるか
- 八王子駅と京王八王子駅のどちらから通う生徒が多く、朝の集合時刻は何時か
学費は、東京都教育委員会の公式ページで2025年4月1日現在の額が公表されています。中等教育学校の後期課程の授業料は年額118,800円で、高等学校等就学支援金の受給認定を受けると授業料は無料になります。入学料は5,650円で、中高一貫教育校では進学または進級の手続のときに納めます。経済的に困難な家庭には入学料の免除または2分の1の減額の制度があります。これとは別に、修学旅行などの積立金や生徒会費といった学校徴収金が学校ごとにあります。受検のときの入学考査料は2,200円です。公式に出ているのはここまでなので、前期課程の学校徴収金の内訳は説明会で聞くのがいちばん確かです。
個別指導で確かめること
適性検査Ⅱの点が伸びないお子さまの多くは、問題が解けないのではなく、小4の割合と小5の単位量あたりの大きさのどちらかで、式の意味を言葉で説明できないところで止まっています。個別指導では、解答用紙に書かれた式と言葉を1行ずつ読み、どの学年のどの単元まで戻れば説明がつながるかを決めてから、その単元だけを扱います。
まとめ
南多摩の総合成績1000点のうち、小学5年の通知表が最初の100点分を決めます。2027年2月3日の45分2本は、その4月に始まった準備の結果を確かめる場であって、出発点ではありません。
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