似た問題は比べるべきか——事例比較は学習成果を高める|武蔵野個別指導塾が薦める学習の仕方

似た問題は、共通点を探す問いと一緒に並べます。比較学習の研究では、比較の目的や原理を示す順序によって学習の結果が変わりました。家では解き終えた問題を並べ、「どこが同じ考え方なのか」を本人の言葉で確かめます。

昨日の問題は解けたのに、数字が変わると手が止まります。保護者には「同じことをやっているのに」と見える場面です。そんなとき、次の問題を増やす前に、解いた問題を隣に置いてみます。答案を縦に積むだけでは見えなかった関係を、横に並べて問う時間をつくります。

何を比べるのか、どの共通点を探すのかが記事の中心です。研究には、比較が学習を支えた実験と、幼いころの比較の発話を後まで追った観察があります。役割を分けて読みます。

1. 論文を役割で並べる

全体の効果と条件を示す研究です。Alfieriほか(2013)は、事例を比較する活動が、ほかの学び方より高い学習成果につながったと報告しています [1]。57の実験、336の検定をまとめました [1]。比較相手には、順番に見る方法、単独や類推関係のない事例、従来の指導などが含まれます。効果量は d = .50 です。共通点を探す問い、比較の後に原理を示すこと、知覚的な内容、直後のテストが、より大きな学習成果と結びついていました。

短い比較でも原理に届いた実験です。Gentnerほか(2015)は、子どもと家族が博物館で模型の高層建築をつくる活動を調べ、短い類推比較によって、斜めの支えが構造を安定させる原理への理解が生まれたと報告しています [2]。具体物を比べて、目の前の形から共通する仕組みを捉える例です。研究の記述は学習を支える条件の存在も述べていますが、その条件の細部までは示していません。

長い時間の関連と、親の影響を分ける観察研究です。Silveyほか(2023)は、幼児期の具体的な比較の発話と、後の類推課題の得点の高さが関連したと報告しています [3]。42人の子どもを調べました [3]。発話では似ている点や異なる点を具体的に示し、後の課題では言語的・非言語的な類推を測りました。一方、親が具体的な比較の手本を示すことや、子どもの初期の比較に応答することが、子どもの比較の発話を予測するという仮説は支持されませんでした。事前登録した対照分析の一つでは、親のIQを統制しても、共通点や違いの具体的な特徴を示さない親の大まかな比較が、子どもの後の具体的な比較を促すことが示唆されました [3]。

2. 並べるだけで、同じ解き方に気づくのですか?

比較の目標を決めます。「何か違うところはある?」だけで終えず、「同じ関係はどこにある?」と聞きます。共通点を探すことがより大きな成果と結びついたのが、事例比較のメタ分析です [1]。見た目の差をたくさん挙げる活動と、共通する原理に向かう活動を、同じ「比較」のひと言でまとめないことが大切です。

家庭での置き方としては、正解した問題を隣に置き、問題文、途中式、説明を行き来してもらいます。「数字が違う」は入口です。そこから「何と何の関係を使ったのか」「同じ操作を選んだ理由は何か」を尋ねます。並べた問題で何を比べるかを、本人の説明から確かめます。保護者が共通点を言い切る前に、本人が見つけた点を聞いてください。

正しい説明をすぐに渡すべきかも、比較学習の問いになります。[1]では、比較の後に原理を提示することがより大きな成果と関連しました。家では先に「この問題はこの公式」と告げるだけで終えず、並べて考えた後に、解説の原理と本人の説明を照合する使い方を行います。何も教えずに放置する方法を、この研究は勧めていません。

3. 幼児の比較と中高生の問題演習は同じなのですか?

博物館の模型づくりは、学校の筆記問題とは課題が違います [2]。ここから受け取るのは、「比較によって具体例から原理へ向かうことを試せる」という着眼点です。家庭の教材を選ぶときは、何の関係に気づいてほしいのかを先に決めます。

観察研究では、具体的な共通点や相違点を示す発話が後の類推得点と関連しました [3]。これは、親が比較の声かけを増やせば得点が上がるという介入の証拠ではありません。親の手本や応答について、事前に立てた仮説が支持されなかった結果も読む必要があります。家庭の会話を、正しい比較を言わせる訓練に変える理由にはなりません。

中高生に向けては、「この問題と前の問題は似ている」で止めず、似ている理由を答案のどこから説明できるかを聞きます。年齢を越えて効果の大きさを移すのではなく、本人が比較している内容を確かめます。この区別を置けば、幼児の研究を中高生向けの万能な処方に変えずに使えます。

4. 比較した直後に解ければ、身についたと言えるのですか?

事例比較のメタ分析では、比較からテストまでの間隔も結果を左右する要因でした。直後のテストがより大きな学習成果と関連しています [1]。したがって、並べた問題を見ながら説明できたことと、後で何も見ずに共通する原理を使えたことは、別の確認にします。直後の成功だけで定着まで判定するのは、測ったものを広げすぎます。

家庭では、比較したときの説明を短く書き、次の復習で問題を見せずに思い出してもらう方法を使います。「あの組の共通点は何だった?」と問い、その後に教材を開きます。復習する日は家庭の学習計画として決め、本人が思い出せた関係を見て調整します。

【反証】この回が言えないこと

親の大まかな比較についての所見は探索的な追加分析も含むため、家庭の声かけの効果を確定する結果ではありません [3]。

ただし、紙を並べただけで比較学習が成立したとは結論づけられません。斜めの支えという見える構造を扱った結果から、英語の文法や数学の全単元で同じ効果が出るとは結論づけられません。

比較すればすべての成績が上がる、とまでは結論づけられません。[1]は内容や比較の目的によって結果が違うことを示しています。[2]の課題は模型づくりで、受験問題の成績を測った研究ではありません。[3]は関連を調べた観察で、家庭への指導を割り当てた実験ではありません。学習成果、原理への気づき、後の類推得点を混ぜて読むと、結論が大きくなりすぎます。

また、今回の研究だけでは、日本の中高生に合う問題の組み合わせや、比較にかける最適な時間は決められません。「並べる」を見た目の形式として守るより、どの関係を比べ、どの場面で使えたかを確かめます。問題を交互に解く順序の効果も、この記事が検討した比較活動とは別の問いです。

実務——家でできる 3 つの確認

第一に、共通点を言葉にしたかを確かめます。解いた問題を並べ、同じ考え方を本人が説明します。第二に、教材を閉じても説明できるかを確かめます。比較した内容を思い出すアクティブリコールの場面を設けます。第三に、日をあけた復習でも使えたかを確かめます。間隔反復の中に、比較した原理の確認を入れます。これらは家での確認方法であり、今回の論文がまとめて検証した方法ではありません。

武蔵野個別指導塾は、アクティブリコールと間隔反復を採用し、講師と生徒の完全1対1で指導します。比較したつもりで、実は数字だけを眺めていました。その違いを、本人の説明から確かめる時間をつくります。学習の進め方は武蔵境の定期テスト対策をご覧ください。問題の条件の読み方は、文章題で数だけ拾う子の場面の読み取りも扱っています。

よくある質問

Q. 似ている問題なら、どれを並べてもよいですか?

比較の目的を決めて選びます。[1]では内容や目的によって結果が変わりました。まずは共通する考え方を説明してほしい組を選び、見た目の似方だけで組ませないことを行います。

Q. 親が共通点を教えた方が早くありませんか?

研究は、親が共通点を先に教える方法を直接比較していません。本人の説明を聞いてから解説と照合します。親の声かけの量で類推能力が伸びると、この研究からは断定できません [3]。

Q. 比較した問題をもう一度解けば十分ですか?

同じ問題の正解だけで、別の問題へ原理を使えることまでは確認できません。家庭での確認方法として、共通点の説明と、教材を閉じた説明を分けます。今回の研究は、最適な復習回数を示していません。

出典

  1. Learning Through Case Comparisons: A Meta-Analytic Review(Louis Alfieriほか、2013、Educational Psychologist)
  2. Rapid Learning in a Children's Museum via Analogical Comparison(D. Gentnerほか、2015、Cognitive science)
  3. Children's Early Spontaneous Comparisons Predict Later Analogical Reasoning Skills: An Investigation of Parental Influence(Catriona Silveyほか、2023、Open Mind : Discoveries in Cognitive Science)

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/musasinokobetu.com/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

PAGE TOP
お電話 チャットで質問チャット