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共通テストで数学①だけ受けて②を受けないことはできるか—登録と当日の取りやめ、大学の指定の読み方|武蔵野個別指導塾

数学を登録していれば、当日②を受けなくても0点ではなく受験しなかった扱いです。登録の無い人は①も受けられません。受験票の○と出願先の数学の行を、12月の高3の机の上で突き合わせましょう。
できます。出願のときに数学を「受験する」と登録してあれば、試験の2日目は13時からの数学①だけを受け、15時からの数学②の70分を空けてかまいません。受けなかった②は「受験しなかった」ものとして扱われ、0点は付きません。ただし、数学を登録していない人は当日①だけ受けたいと思っても受けられず、登録した人でも、②を空けてよいかどうかはセンターではなく出願先の募集要項の数学の行で決まります。
②を空けるかどうかに関わる公式の決まりを、いまの高3が受ける令和9年度の文書から拾うと、次の6行に収まります。
| 決まり | 中身 | 出どころ |
|---|---|---|
| 登録の単位 | 出願で登録するのは教科としての「数学」。受験票には①と②をまとめた○が一つ付く | 令和9年度 受験案内 A4・C2 |
| 当日の受け方 | ○があれば、①と②の両方でも、どちらか一方だけでも受けられる | 令和9年度 受験案内 よくある質問4 |
| 受けなかった試験時間 | 受験しなかった扱いで、0点として採点されない。センターへの連絡も要らない | 受験案内 よくある質問3・4、センター 共通テストQ&A |
| 登録していない教科 | 当日は受けられない。受けてもその教科は採点されない | 受験案内 よくある質問2 |
| 登録を直せた期間 | 2026年10月9日(金)10時〜10月16日(金)17時。この後は受験教科を直せない | 受験案内 A4・C1 |
| 2日目の数学 | 数学①は13時〜14時10分、数学②は15時〜16時10分。どちらも70分100点 | 令和9年度 実施要項 11・出題方法等 |
よくあるのは、12月の夜、刷ったばかりの受験票と時間割を机に並べた高3が、2日目の午後の「数学②」の行で手を止める場面です。9月の出願のころはまだ国公立も頭にあって、数学は迷わず「受験する」にしておいた。その後に私立文系へ絞り、出願を考えているのは私立大学の共通テスト利用の方式だけになった。そうなると、15時からの70分が急に重たく見えてきます。受けなければ0点として合計に入るのではないか。そもそも、試験室に行かないこと自体が許されるのか。迷いの中身は、たいていこの二つに分かれます。
数学は一つの教科で、試験時間は二つある—受験案内が決めている受け方
令和9年度の共通テストは2027年1月16日(土)と17日(日)に行われ、数学は2日目の午後に置かれています。時間割では、13時から14時10分までが数学①で、『数学I,数学A』と『数学I』のどちらか一つを解きます。15時から16時10分までが数学②で、科目は『数学II,数学B,数学C』の一つです。そのあと17時から18時までが『情報I』です。受験案内はこの二つの時間を「数学1グループ」「数学2グループ」と呼び、数学という一つの教科を二つの試験時間に分けて行う、という書き方をしています。

図1は、2日目の13時から18時までを同じ縮尺の帯にしたものです。①が終わってから②が始まるまでに50分、②が終わってから情報が始まるまでにも50分の間があります。②を受けないと決めた人は、①の終わる14時10分から情報の始まる17時までの2時間50分が、試験の無い時間になります。情報を登録していない人なら、2日目の試験は14時10分で終わりです。
出願で登録するのは、教科ごとの受験の有無です。地理歴史・公民と理科には「1科目か2科目か」を登録する項目がありますが、数学には科目の数を登録する項目がありません。数学を「受験する」とした人の受験票では、受験教科名の欄に、数学1グループと数学2グループをまとめた○が一つ表示されます。令和9年度の受験案内は、この○があれば当日は両方でも一方だけでも受けられる、と受験票の注意事項の中で説明しています。
ここが今回の問いの答えの芯です。受験案内の「よくある質問」は、数学を登録した人が①か②の片方だけを受けることについて「できます」と答えています。そのうえで、受けない試験時間の科目は受験しなかったものとして扱い、「0点として採点されることはありません」と書いています。センターの共通テストQ&Aには、片方をやめることをセンターに知らせる必要も無い、という答えもあります。欠席届のような書類は、どこにも出てきません。
取りやめそのものは、数学だけの特別扱いではありません。受験案内は、登録した教科なら試験時間の単位で受験をやめられるとしています。数学は①と②がそれぞれ別の試験時間なので、その単位で切ると、片方だけをやめる形がそのまま成り立ちます。①を受けて②をやめることも、①をやめて②だけを受けることも、決まりの上では同じ扱いです。
一方で、登録していない教科の扱いは固く決まっています。受験案内は、当日は登録した教科しか受けられず、万一登録していない教科を受けても採点しないとしています。令和8年度の受験上の注意には、登録していない教科の試験時間は試験室に入れない、とも書かれていました。令和9年度の出願内容を直せたのは2026年10月9日(金)10時から10月16日(金)17時までで、受験案内はこの期間の後は受験教科と科目数を直せないとしています。いまの高3に残っているのは、もう登録してある教科の中での受け方の選択です。
数学①の中にも、もう一つの選択があります。令和8年度の受験上の注意によれば、『数学I,数学A』と『数学I』は「数学1」という同じ冊子に載っていて、どちらを解いたかは解答用紙の解答科目欄に一つだけマークして示します。この欄を空けたり二つに塗ったりすると、令和9年度の受験案内は解答科目を特定できないので0点となる場合があると書き、解答用紙の記入例の側は0点となると言い切っています。②を休んでも0点にはならないのに、①の解答科目欄の塗り忘れは0点につながりうる。同じ「0点」という言葉が、まったく違う場面で出てくることは、試験の前に頭に入れておく価値があります。
出願先の募集要項で、数学の行に書かれた科目名を一字ずつ読む
②を空けてよいかを決めるのは、センターではありません。受験案内の受験教科の登録の項は、共通テストを使う大学がそれぞれ、解くべき教科・科目と成績の扱いを定めていると書き、志望大学の募集要項を確かめてから出願と受験をするよう求めています。②を休んでよいかの答えは、自分の出願先の数だけあるということです。
読むのは、募集要項のうち共通テストを使う方式ごとの「教科・科目」の表です。同じ大学でも方式が違えば表は別で、数学の行もそれぞれ違うことがあります。いわゆる私文の併願で共通テスト利用をいくつも出す人ほど、方式の数だけ行を読むことになります。数学を一科目だけ受けるつもりなら、その一科目がどの方式の条件にも合っているかを、方式ごとに確かめます。
数学の行の書き方は、たとえば次のように分かれます。
- 数学の行が無い、または数学が選べる教科に入っていない方式は、数学の点を使いません。①も②も、その方式の合否には関わりません。
- 『数学I,数学A』とだけ書かれた方式は、①の中でも『数学I,数学A』を解いた点を使うと読むのが自然です。解答科目欄で『数学I』を選ぶと、この方式の数学の条件から外れるおそれがあります。
- 『数学I,数学A』と『数学I』の両方が並ぶ方式なら、①のどちらを選んでも数学の条件に合います。
- 数学①と数学②の科目が並び、その中から一つを選ぶ形の方式は、①の科目名が欄の書き方と合っていれば、①だけで条件に合います。②も受けたときにどちらの点を使うかは、表の下の注に書かれていることがあります。
- 数学①と数学②の両方を求める方式は、②を休むと数学の条件を満たせません。
- 国語・地理歴史・公民・数学などから決まった数を選ぶ形の方式は、数学を使わずに組むこともできます。受けた教科が多いときにどれを使うかの決め方を、注まで読んで確かめます。
注の中で見落としやすいのは、複数の科目を受けたときの扱いと、『数学I』を認めるかどうかの二つです。表の中の科目名が略されて「数学①」とだけ書かれ、『数学I』で足りるのかが表から決められないときは、大学の入試の窓口に聞いてから①の解答科目を決めます。「数学1Aのみ」で受けられる大学を探すときも、見るのは大学の名前ではなく、方式ごとのこの一行です。
次に、出願予定の方式を全部並べた一覧を作り、数学の行をそのまま写します。一つでも②を求める方式が残っていれば、その方式に出すかぎり②は受けます。②を空けてよいのは、②を求める方式が一つも無いと一覧で確かめられた場合です。
一覧には、試験の後に出願先を足す可能性も入れておきます。2027年の国公立大学の一般選抜の出願は1月25日(月)から2月3日(水)までで、共通テストの後に来ます。国立大学は国立大学協会の基本方針で、一般選抜に原則として6教科8科目を課すとされているので、国公立を少しでも残すなら、数学をいくつ求めているかを先に読みます。私立大学でも、出願の締め切りが試験の後に来る方式を候補にしているなら事情は同じです。②を受けなかった人が、②を求める方式にあとから出そうとしても、使える②の点がありません。
12月の受験票から1月17日の午後まで、②を受けるか空けるかを決める順番
(1)受験票を刷って、数学の○を見ます。令和9年度の受験票は郵送されず、2026年12月4日(金)10時からマイページで取れます。受験教科名の欄で、数学に○があるか、「―」になっていないかを確かめます。同じ欄で情報の○も見ておくと、2日目の試験が何時に終わるかが決まります。
(2)出願予定の一覧を作ります。列は「方式の名前」「数学の行に書かれた科目名」「②が要るか」「出願の締め切り」の四つで足ります。科目名は言い換えずに、募集要項の文字のまま写します。お子さまが写した表を、保護者の方が募集要項と並べてもう一度読むと、略した書き方の読み違いが見つかりやすくなります。
(3)一覧を図2の分かれ道に当てはめます。図2のように、最初の分かれ目は受験票の○です。○が無ければ、その時点で当日の数学は①も②もありません。○があれば、次に一覧の「②が要るか」の列を上から見ます。「要る」が一つでもあれば②も受け、一つも無ければ①だけで足ります。

たとえば、出願を考えている方式が四つあったとします。一つ目は数学の行が無く、二つ目は『数学I,数学A』とだけ書かれ、三つ目は数学①と数学②から一つを選ぶ形、四つ目は数学①と数学②の両方を求める形でした。四つ目に出すつもりなら、②は受けます。四つ目を候補から外すと決めたなら、一つ目と二つ目は②を使わず、三つ目も①の点で条件に合うので、②の70分は空けられます。このときは二つ目の条件に合わせて、①の解答科目欄は『数学I,数学A』にします。
(4)決めたことを一行で書きます。「②は受けない。②を求める方式に出さないから」のように理由と一緒に紙に書き、受験票と同じ封筒に入れておきます。1日目の手応えや2日目の朝の気分で、出願先の条件は一つも変わりません。決め直すのは、出願先そのものを変えたときに限ります。
(5)②を受けると決めたなら、入室の時刻を押さえます。試験開始から20分以内の遅刻に限って受験を認める、というのは令和9年度の受験案内の決まりです。入室の締め切りの時刻は、令和8年度の受験上の注意では数学2が14時45分でした。令和9年度の時刻は、センターが12月上旬にサイトへ出す同じ年度の受験上の注意を見て確かめます。①の後に②を受けるか迷っているうちに締め切りを過ぎる、ということが起きないように、迷う余地は前の週までに消しておきます。
(6)受けない時間の過ごし方と、迎えの時刻を決めます。②を空ける人の2日目は、情報を受けるなら18時に、受けないなら14時10分に試験が終わります。保護者の方が迎えに行くなら、この終わりの時刻を一覧と同じ紙に書いておきます。受けない時間に試験場の中でどう過ごすかの注意は、令和9年度の受験上の注意で確かめます。令和8年度の受験上の注意には、自分が受けない試験時間でも他の試験室では試験をしているので、試験場の中で騒いだり大声を出したりしないように、と書かれていました。
(7)①の過去問で、解答科目欄まで塗ります。②を受けない人の数学は、①の70分の一回きりです。センターのサイトにある過去3年分の試験問題で①を解くときも、答えを出すだけで終えず、自分が選ぶ科目を解答科目欄に塗るところまでを毎回の手順に入れます。
(8)いまの高2は、出願のときに決めます。令和10年度試験は2028年1月15日(土)・16日(日)と決まっていますが、出願の期間や受験案内はまだ出ていません。令和9年度の受験案内と同じ決まりなら、数学を登録しておけば当日に①だけにも②だけにもでき、登録しなければ当日はどちらも受けられません。検定料は受ける教科の数で決まり、数学は①と②の両方を受けても1教科と数えます。
「休めば0点」「○が無くても当日なんとかなる」—数学の登録をめぐる思い込み
一つ目は、②を受けないと0点が付き、合計点が下がるという思い込みです。受験案内は、受けない試験時間の科目を受験しなかったものとして扱い、0点として採点しないとしています。点が無いことと、0点が付くことは別の話です。どの科目の点をどう合否に使うかは大学が方式ごとに決めていて、②を求めない方式なら、②を受けなかったことが合否の計算に入る場所はありません。
二つ目は、休むならセンターか試験場に届けを出すものだ、という思い込みです。センターの共通テストQ&Aは、数学の片方だけをやめることをセンターに連絡する必要は無いと答えています。体調を崩して受けられないときの追試験の申請は、これとは別の手続きです。
三つ目は、数学を登録していなくても、当日に①だけなら受けさせてもらえるという思い込みです。図3のように、受験票の数学に○がある人は、①と②の両方、①だけ、②だけのどれでも選べます。数学が「―」の人は、どの形でも受けられません。

受験案内は登録していない教科を受けても採点しないとしていて、令和8年度の受験上の注意では、その試験時間の試験室に入ることもできませんでした。出願のときに数学を受けないと登録した人は、当日の気持ちが変わっても、その登録のまま試験の日を迎えます。出願内容を直せた期間はもう過ぎているので、いまの高3で数学が「―」なら、数学を使う方式は出願先の一覧から外して考えます。
四つ目は、理科や地理歴史・公民も、当日になれば1科目減らせるという思い込みです。理科や地理歴史・公民を「2科目」と登録した人は、2科目分の解答時間がまとめて一つの試験時間になっているため、当日に1科目だけには減らせません。数学で片方をやめられるのは、①と②が別々の試験時間で、しかも数学には科目数の登録がそもそも無いからです。数学で通る理屈を、他の教科にそのまま持ち込まないことです。
確かめる先と聞き方
②の70分を空ける前に読み直す紙と、聞きに行く相手を、数学の扱いに絞って並べます。
- 受験票(マイページから取得): 受験教科名の欄で、数学と情報に○があるか。表示が出願した内容と違うときの連絡先は、令和8年度の受験上の注意ではセンターの担当課への電話とされていました。
- 志望校の募集要項: 方式ごとの数学の行の科目名、『数学I』を認めるか、数学を二つ受けたときにどちらの点を使うかの注。
- 大学の入試の窓口: 数学の行が二通りに読めるとき。「この方式は、数学①の『数学I,数学A』だけを受けていれば数学の条件を満たしますか」と、方式の名前を添えて聞きます。
- 高校の進路の先生: 出願予定の一覧と数学の行の写しを見せ、読み違いが無いか、国公立を候補に残すかを相談します。
- 令和9年度の受験上の注意(12月上旬に掲載): 数学2の入室の締め切りの時刻と、受けない試験時間に試験場で過ごすときの注意。
- 令和9年度の受験案内の「受験教科等の登録」のよくある質問: 質問2から4を読み直し、登録していない教科と、取りやめの扱いを確かめます。
個別指導で確かめること
出願予定の方式を並べた一覧と、募集要項の数学の行を写した紙を、生徒と一行ずつ読み合わせます。②を空けるなら、①の過去問の答案で解答科目欄の塗り方を確かめ、2日目の午後の時刻と迎えの時刻を書き込んだ紙まで、同じ机の上で見ます。②を受けるなら、②の過去問の得点の記録を①と並べ、どちらの点が出願先で使われるかを注と照らします。2日目の朝に迷いが戻らないように、決めた理由を一行で書いた紙も、受験票と一緒に確かめます。
まとめ
数学を登録した人にとって、②の70分は受けても受けなくてもよい時間で、受けなければ受験しなかった扱いになり、0点は付きません。登録していない人には、その選択そのものがありません。決め手は出願先の募集要項の数学の行で、そこに②の科目名が一つでも残るなら、15時の試験室に向かいます。②を空ける決断に要るのは度胸ではなく、出願先ごとに写した数学の一行です。
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