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共通テスト英語のリーディングが80分で読み終わらない—大問ごとの時間を測って原因を三つに分ける|武蔵野個別指導塾

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第8問の途中で「解答やめ」を聞くなら、過去の冊子で大問ごとの分を測り、止まった所に語・戻・照の印を付けて、単語か読み返しか照合かを数えてから直し始めてください。

読み終わらないときに最初にやるのは、速く読む練習ではありません。過去の問題冊子を1回分、80分で解きながら、大問ごとにかかった分と、手が止まった所の「語」「戻」「照」の印を書き込むことです。その印を数えれば、原因は「知らない語で止まる」「読み返す」「設問と選択肢の照合に時間がかかる」の三つに分かれます。原因が違えば、直し方も直す順番も違います。いまの高2が受ける令和10年度試験(2028年1月15日(土)・16日(日))でも、リーディングは80分100点と公表されています。

確かめたこと 中身 出どころ
時間と配点(令和10年度試験) リーディングは80分・100点 センター 令和10年度「出題教科・科目の出題方法等」
大問の数(令和7・8年度) 本試験も追・再試験も8大問。配点は6点から17点まで センター 各年度の正解
問題冊子(令和8年度本試験) 39ページ。余白は使ってよく、ページの切り離しは不可 令和8年度 問題冊子の表紙の注意事項
語数 センターは公表していない。塾の数えた概数で令和8年度は約5,600語(設問・選択肢を含む) 問題作成方針・塾の数え
測るための材料 令和6〜8年度の本試験と追・再試験の問題と正解 センター「過去3年分の試験問題」

よくあるのは、模試の帰りの電車で、窓に映る自分の顔を見ながら、第8問の二つ目の段落あたりで「解答やめ」の声を聞いた瞬間を思い出している高2、という場面です。最後の設問の選択肢には、一つも印が付いていません。単語が足りなかったのか、読むのが遅かったのか、途中で何度も前の段落に戻ったせいなのか。本人にもわかっていません。共通テストの英語が終わらない理由をわからないまま「次はもっと速く」と決めると、次の模試でも同じ段落で同じ声を聞くことになります。

80分と8つの大問—公表された文書から言えること

令和10年度試験について、センターは「出題教科・科目の出題方法等」と「問題作成方針」をすでに出しています。英語の出題範囲は「英語コミュニケーションⅠ」「英語コミュニケーションⅡ」「論理・表現Ⅰ」で、リーディングは80分100点です。どちらの文書も、令和9年度の同じ文書と年度の字のほかは同じ中身でした。ただ、出題方法の文書は、大問をいくつ置くかも、大問ごとに何点を配るかも決めていません。大問の形は、過去の問題冊子と正解の表から読むことになります。

その正解の表を年度ごとに並べると、令和7年度と令和8年度は、本試験も追・再試験も8大問で、配点の並びまで同じでした。第1問6点、第2問12点、第3問9点、第4問12点、第5問16点、第6問12点、第7問16点、第8問17点です。図1のように、後ろの第7問と第8問だけで33点あり、配点のいちばん大きい大問が最後に置かれていました。一方、旧課程の最後の年だった令和6年度の本試験は6大問で、区切り方も配点も違います。大問ごとの記録を年度をまたいで比べるなら、土台は令和7・8年度の4冊です。この並びが令和10年度も続くとは、どの文書にも書かれていません。

図1 令和8年度本試験のリーディング8大問の配点を、点に比例した帯で示した図

解答の刻み方も、時間の使い方に響きます。令和8年度の本試験の正解の表では、解答番号は1から44まであり、1つの解答の配点は2〜4点でした。いくつかの問いには、全部正解のときだけ点を与えるという注が付いています。80分を44で割ると、本文を読む時間まで含めて、1つの解答に使える時間は平均2分に届きません。39ページの冊子を80分でめくるなら、1ページあたりは約2分です。

問題作成方針の英語の項は、目的や場面に応じて概要や要点、詳細、書き手の意図をつかむ力を重く見るとし、読んだ情報を整理して、何をどう取り上げるかを判断する力も問うとしています。語彙や文法の知識も、そうした力を問うことを通して評価するという書き方です。テクストや語彙はCEFRの概ねA1〜B1を目安に作るとあります。そして全教科に共通する「問題の分量・程度」の項には、「問題の分量は、試験時間に応じた適切なものとなるように配慮する」という一文があります。語数の決まりは書かれていませんが、量は80分に合わせて作るとセンター自身が言っているわけです。終わらない80分は、量の多さを嘆く前に、使い道を測る相手だということになります。

令和8年度の表紙の注意事項には、問題冊子の余白は使ってよいが、どのページも切り離してはいけない、とあります。印を書き込みながら解く練習は、本番の冊子の上でもそのまま使える形です。令和10年度の冊子の注意事項は、試験当日に表紙で読み直します。

リーディングの時間配分の目安は、自分の記録表から作る

消えた分を探す材料は、問題冊子の余白と記録表に残ります。見る所は四つです。

  1. 大問ごとにかかった分。家で測るときは、0から数え上げるストップウォッチを置き、大問の最初のページの余白に、解き始めた時点の経過時間を分で書きます。終わってから引き算すれば、大問ごとの分が出ます。
  2. 印の数。解いている最中に、知らない語で止まった所に「語」、前の行や段落へ戻って読み直した所に「戻」、選択肢と本文を2往復以上した設問に「照」を、鉛筆で小さく書きます。字を書くのが遅いなら、丸・縦線・三角のような一画の記号を決めておいても構いません。
  3. 80分で止めた時点の点と、最後まで解いた点。80分が来たら鉛筆を色の違う物に持ち替え、残りを最後まで解きます。延長にかかった分も別に書きます。
  4. 延長した部分の正誤。色を変えた後に答えた問いが、いくつ合っていたか。

記録表は、行に第1問から第8問、列に「かかった分」「配点」「得点」「語」「戻」「照」「延長分の正誤」を並べれば足ります。たとえば、ある回の記録が第1問4分、第2問8分、第3問6分、第4問9分、第5問17分、第6問9分、第7問18分だったとします。第7問までで71分を使ったので、第8問に残ったのは9分です。色を変えて最後まで解くと、第8問にはさらに8分かかり、通しの合計は88分でした。消えた8分を探すとき、目を向けるのは第8問ではありません。配点1点あたりの分で見ると、1分を超えたのは第5問と第7問だけです。そのふくらんだ二つの大問に、どの印が集まっているかを見ます。この例で第5問と第7問に「戻」が並んでいれば、直す相手は単語ではなく読み返しです。

模試の答案が手元にあるなら、成績表に載る大問ごとの得点の欄も材料になります。ただ、模試の冊子には経過時間が残っていないことが多いので、「どの大問で声を聞いたか」「選択肢に印の無い設問はどれか」を思い出して、記録表の余白に書き添える程度にします。原因を数えるのは、家で同じ条件にそろえた過去の冊子の方です。

80分を8で割った10分は、6点の第1問にも17点の第8問にも同じ長さを渡す数で、誰の目安にもなりません。自分の記録の大問ごとの分を並べ、印の多い大問から分を削っていく形で、80分に収まる自分の配分を組み立てます。削る分の振り分け先を決めるのは、他人の表ではなく、自分の冊子に残った印の数です。

三つの印を数えて直す—高2の冬から高3の夏までの順番

図2のように、やることは「測る」「印を付ける」「数える」「直す」「測り直す」の五つで、測り直した冊子でもう一度印を付けるところへ戻り、輪のように回します。

図2 測る・印を付ける・数える・直す・測り直すの五つを輪にして回す図

1つ目は、1回目の計測です。高2の冬のうちに、令和8年度の本試験の冊子を使います。時間は本番と同じ80分で、机の上は鉛筆と消しゴムとストップウォッチだけにします。答え合わせはその日のうちに正解の表で済ませ、記録表を埋めてしまいます。翌日に回すと、どこで止まったかの記憶が薄れます。

2つ目は、印を数えることです。大問ごとに「語」「戻」「照」の数を書き、分のふくらんだ大問で最も多い印に丸を付けます。丸の付いた印が、その人の第一の原因です。二つの印が同じくらいなら、配点の大きい大問に付いた方を先にします。

3つ目は、原因ごとの直しです。

「語」が多い人は、印を付けた語を冊子から書き出し、その語がわからないと文の意味が取れなかったのか、飛ばしても答えられたのかを一語ずつ分けます。飛ばせた語は、覚える語の一覧に入れません。意味が取れなかった語だけを、出てきた文ごと覚えます。読む途中で知らない語に会ったら、その文の終わりまでは止まらずに読み、文の後半や次の文で意味が決まらないときだけ立ち止まる練習も同時に始めます。問題作成方針が語彙の知識も読む力を問うことを通して評価すると書いている以上、語は文の中で覚えた方が、本番の冊子に近い形で効きます。

「戻」が多い人は、段落を読み終えるたびに、余白へ日本語で5〜8字の要点を書く練習をします。「筆者は反対」「実験の結果」のような短い書き付けで足ります。戻りたくなったら本文より先に自分の書き付けを見て、それでも足りない所だけ本文に戻ります。戻る回数が減るまでは、時間を測らずに、書き付けの手だけを鍛えます。

「照」が多い人は、選択肢を読んですぐ本文へ飛ばず、選択肢を自分の言葉で短く言い換えてから、その言い換えに当たる本文の行を探します。全部正解で点になる問いや、選ぶ物が二つある問いでは、本文の該当する箇所に選択肢の番号を書き込んでいきます。本文と設問のどちらを先に読むかとは別の話で、ここで減らすのは、選択肢と本文のあいだの往復の回数です。

4つ目は、直す順番です。三つの原因は、直るまでの長さが違います。語は数を積むほかに道がなく、時間がかかります。読み返しは、書き付けの癖が付けば、数週間で印の数が動き始めます。照合は、手順を決めた次の回から変わることがあります。そこで、高2の冬から春は「語」と「戻」を並べて進め、高3の春から夏にかけて「照」と、80分を通して解く回を増やします。第一の原因が「照」だった人も、語の書き出しだけは高2のうちから続けます。

5つ目は、測り直しです。1〜2か月に1回、まだ解いていない冊子で、1回目と同じ条件で測ります。令和7年度の本試験、令和8年度の追・再試験、令和7年度の追・再試験と進めば、大問の形がそろった4冊で前の回と比べられます。大問の数が違う令和6年度は、大問ごとの比べには使わず、80分を通す練習の回に回します。センターの頁の名前は「過去3年分」なので、載る年度は先へ進むと入れ替わると考え、いま使う冊子は早めに保存しておきます。

お子さまの計測を保護者が手伝うなら、ストップウォッチを押す役と、80分で色を変える合図を出す役で十分です。点の良し悪しを口にする前に、記録表の欄が全部埋まっているかを一緒に見てください。

「もっと速く読めば終わる」は本当か—よくある三つの思い込み

一つ目は、終わらないのは読むのが遅いからだ、という思い込みです。延長して解いた部分の正解が少ないなら、問題は速さより読み違いで、速く読めば間違いが早く出るだけです。図3のように、延長分の正解が多いかどうかで、道はまず二つに分かれます。

図3 延長分の正解の多さで、時間の問題か読み違いかを分ける図

延長分も正解が多ければ時間の問題なので、印の多い所から直します。延長分の正解が少なければ、間違えた設問を時間を測らずに解き直し、どの行で読み違えたかを先に突き止めます。

二つ目は、単語さえ覚えれば終わる、という思い込みです。記録表で「戻」や「照」に丸が付いた人が単語だけを足しても、消えた分は戻ってきません。語は大切な原因ですが、三つのうちの一つにすぎません。英語リーディングの時間配分を人の表から写して守ろうとするのも、同じ根から出た誤りです。配分は結果で、原因は印の側にあります。

三つ目は、最後の第8問は捨てればよい、という思い込みです。令和7・8年度の本試験では、第8問は8つの中で最も配点の大きい大問でした。どこかを残すなら、自分の記録で、かけた分に対して取れた点が最も少ない大問を選びます。たとえば、18分かけて8点しか取れない16点の大問と、9分で12点を取りきれる12点の大問なら、1分あたりは約0.44点と約1.33点なので、先に残すのは前の方です。それが最後の大問とは限りません。残した大問へ後から戻るときは、解答番号がずれないよう、冊子の解答番号と解答用紙の欄の番号を照らしてから塗ります。令和10年度の大問の形はその年の冊子を開くまでわからないので、何問目を残すかではなく、何を基準に残すかを決めておきます。

確かめる先と聞き方

80分の記録を取り始める前に、冊子と記録表の欄をそろえるために読んでおく所と、読む項目を挙げます。

  1. センター「過去3年分の試験問題」の頁: 令和6〜8年度の本試験と追・再試験の、リーディングの問題冊子と正解。正解の表から大問の数と配点を、測る前に記録表へ書き写します。
  2. 令和10年度「出題教科・科目の出題方法等」の外国語の欄: 試験時間と配点、出題範囲の三つの科目名。
  3. 令和10年度の受験案内(まだ出ていません): 出たら時間割でリーディングが何時からかを読み、家で測る時間帯をそれに寄せます。
  4. 志望校の募集要項: リーディングの点をどの重さで使うか。その重さで、英語に回す週の時間を決めます。
  5. 高校の英語の先生: 授業や課題の長文を時間を計って読んでよいか、模試の大問ごとの得点を一緒に見てもらえるか。
  6. 模試の成績表: 大問ごとの得点の欄と、時間切れになった大問の正答の数。
  7. 過去の4冊の問題冊子の中身: 各大問が何ページ目から始まるか。記録表の大問の行にそのページを書いておくと、経過時間を書き込む場所に迷いません。

個別指導で確かめること

塾で一緒に見るのは、記録表と、印の残った問題冊子と、色を変えてから書いた答えの三つです。分のふくらんだ大問にどの印が何個あったかを数え、次の1か月で減らす印を一つに絞ります。ストップウォッチと色を変える合図をこちらが持つ回は、本人は印を付けることだけに手を使えます。延長分の正誤も見て、その月に直すのが速さなのか読み違いなのかを先に決めます。測り直した回の記録表を前の回と横に並べて、減った印と減らなかった印を確かめます。

まとめ

読み終わらない80分の中には、知らない語で止まった分、前の段落へ戻った分、選択肢と本文を往復した分が混ざっています。混ざったまま「速く」と念じても、第8問に回る時間は増えません。印で三つに分け、いちばん大きい一つから削る。第8問の最後の選択肢まで届く道は、その一つを選ぶところから始まります。

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