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英単語の単語帳の回し方—1冊を何周するか、知らない語だけを残す印のつけ方|武蔵野個別指導塾

1周目は覚えずに仕分け、鉛筆で×と△を付けた語だけを100語の区切りごとに回す。言えたら×を△に、2秒で言えたら消し、点が2つ付いた語は居残りの頁へ。同じ語で止まる単語帳を今夜から組み直せます。
英単語を単語帳で覚えるとき、何周するかは先に回数で決めないほうがうまく回ります。1冊の全部の語に目を通すのは、覚えずに仕分ける最初の1周と、区切りを全部閉じたあとの見直しの1周だけです。そのあいだは、見出しの番号で100語ずつに区切り、鉛筆で×と△を付けた語だけを回します。言えたら×を△に、2秒で言えたら△を消して無印に。区切りに残る印が5語以下になったら、その区切りは終わりです。3周しても同じ語で止まるなら、周の数が足りないのではなく、言える語と言えない語を同じ重さで読んでいることを疑ってください。
よくあるのは、高2の夏休み、3周目に入った単語帳の同じ頁で、また手が止まる場面です。1周目でも2周目でも手が止まった語で、やはり意味が出てこない。頁の角は折れ、蛍光ペンの線は周のたびに増えたのに、その語だけが知らない人のような顔をしています。本人は「あと何周すれば覚えられますか」と聞きます。ところが単語帳を開いてみると、どの語に何周目で止まったのかを示す印は、どこにもありません。
3周しても同じ語で止まるのは、止まった語が言える語にまぎれているから
単語帳を1頁目から全部読む周を3回重ねると、何が起きるか。たとえば見出しの番号1〜100の区切りで、日本語を隠して言える語が55語、止まる語が45語だったとします。全部を読む周では、2周目も3周目も100語を同じ速さでめくります。3周目にもなれば、100語の半分を超える語は、もう言える語です。そのあいだ、止まる45語には、言える語と同じ1回ずつしか目が向きません。周の数は増えても、止まる語のために使った手間は、ほとんど増えていないのです。
図1のように、止まった語にだけ印を付け、2周目からは印の語だけを回すと、1周に目を通す語の数は100、45、34、22と減っていきます。2周目から4周目までの3周を合わせても101語で、全部を読む1周とほぼ同じ数です。1周ぶんの語に目を通すだけで、止まる語には3回戻れることになります。周の数を数えるより、1周の中身を入れ替えるほうが、止まる語にとっては効きます。

二つ目の理由は、止まったことが記録に残らないことです。止まった瞬間は「この語だ」と思っても、頁をめくれば忘れます。次の周で同じ語に会うと、また初めて見た語のように止まる。3周目に「また止まった」と気づけるのは、記録があるからではなく、悔しさが残っているからです。けれど悔しさは、どの語で何回止まったかを数えてはくれません。
三つ目は、蛍光ペンの線や丸が、付けた日の状態のまま変わらないことです。教室で単語帳を見せてもらうと、1周目に引いた線が、いまは言える語にも、まだ言えない語にも、同じ太さで残っていることがよくあります。線が示すのは「1周目に知らなかった」ことだけで、「いま言えるか」は示しません。印を鉛筆で付け、言えたら書き換え、もう一度言えたら消す。そうすると、番号の左の余白が、いまの自分の状態を映す一覧に変わります。
もう一つ、日本語の欄が見えたまま読むと、目が先に日本語へ動き、知っている気がしてしまいます。仕分けは、日本語を紙で隠し、英語だけを見て意味を声に出してから紙をずらす、という順で行います。1周目の仕分けで分けるのは、知っている語・あいまいな語・知らない語の3つです。この3つが分かれていないまま周を重ねることが、同じ語で止まり続けるいちばんの原因です。
100語の区切りと×・△の印で、単語帳を回す8つの手順
ここからの「周」は、1冊ではなく、100語の区切りごとに数えます。周回のサイクルを本1冊で考えず、区切りごとに回すのが、この手順の芯です。
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見出しの番号で、100語ずつの区切りを決めます。頁ではなく番号で切るのは、1頁に載る語の数が本によってまちまちで、記録表の数が比べにくくなるからです。区切りの一覧は、単語帳の表紙の裏に記録表として書きます(手順6)。100語は、高校生が1回10分前後で仕分けられる大きさとして、教室で最初に使っている区切りです。部活のある日が続いて1回に10分取れないなら50語にし、変えるときは次の区切りから変えて、記録表の行に語の数を書き添えます。
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1周目は覚えずに仕分けます。日本語の欄を紙で隠し、英語を見て、2秒以内に意味を声に出します。紙をずらして確かめ、手順3の表で印を決めたら、すぐ次の語へ進みます。知らない語でも、日本語を1回読んだら次へ。たとえば1語に5秒かかるとすると、100語で500秒、約8分です。新しく覚える語を1日にいくつにするかは、学年と目的と1日の時間で決まる別の問いで、ここで数えているのは、仕分けで目を通す語の数です。
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印は鉛筆で、番号の左に3段階で付けます。2秒を目安にするのは、単語帳の上で2秒を超えてやっと出てくる語は、長文を読む速さでは間に合わないことが多いからです。
| 日本語を隠して言ってみた結果 | 印 | 次の周 |
|---|---|---|
| 2秒以内に、合った意味が出た | 付けない(無印) | 見ない |
| 出たが2秒を超えた、意味の一部だけ、品詞を取り違えた(名詞の failure を「失敗する」と言うなど) | △ | 確かめる |
| 出ない、違う意味を言った | × | 確かめる |
- 2周目からは、印のある語だけを回します。番号の左の余白を上からたどり、×と△の語でだけ止まって、1周目と同じように隠して2秒で言います。印の書き換えは図2のとおりです。×の語は、言えたら遅くても△に書き換えます。△の語は、2秒以内に言えたら消して無印にし、遅ければ△のまま、言えなければ×に戻します。そして2周目からは、言えなかった語の右に、点を1つ打ちます。×の語は、2秒以内に言えても一度に無印まで上げません。一度言えただけの語は、その場で思い出せただけのことがあるからです。前の週に一度だけ言えた語が、次の週の小テストで落ちている答案を、教室では何度も見てきました。言えなかった語は、その場で英語を2回声に出し、日本語を1回、例文の中のその語の前後を1回読んでから次へ進みます。

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同じ区切りの周は1日1回までにし、印の周を先に回します。同じ日に2周すると、さっき見た答えを覚えているだけになり、△が実力より早く消えます。その日の順番は、前の区切りの印の周が先、新しい区切りの仕分けが後です。仕分けは決まった動きの繰り返しなので疲れていても進みますが、印の語は思い出す手間がかかるからです。
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周が終わるたびに、周回の記録表へ残りの印の数を書きます。数えるのは×と△の合計で、1周目だけは×の数を括弧で添え、数字の下に日付を小さく書きます。たとえば次のような表になります。
| 区切り(番号) | 1周目 | 2周目 | 3周目 | 4周目 |
|---|---|---|---|---|
| 1〜100 | 45(×26) | 34 | 22 | 13 |
| 101〜200 | 52(×33) | 41 | 31 | |
| 201〜300 | 61(×38) | 48 |
数字が周ごとに減っていれば、回し方は合っています。2周続けて減らない区切りは、残った語を開いて手順7に回します。
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点が2つ付いた語は、居残りの頁に書き出します。単語帳の最後の白い頁か、カード1枚を居残りの頁にし、英語・意味・例文から取った短い句・止まる理由を1行に書きます。たとえば contribute で止まり続けるなら、「contribute 貢献する contribute to society(社会に貢献する) 理由: 訳語」のように書きます。止まる理由は、「読み」(読み方があいまい)、「似た語」(つづりの似た語と混ざる)、「意味が2つ」、「訳語」(日本語の訳そのものが自分の言葉になっていない)のどれかで書くと、次の手当てが決まります。contribute なら、「貢献する」の横に「役に立つ」と自分の言葉を書き足します。居残りの頁は、その日の最初の1分で上から読みます。単語帳の中でその語の印が消えたら、居残りの頁の行にも線を引きます。
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印が5語以下になった区切りは閉じ、最後に見直しの周を回します。残りが5語以下になったら、その語を居残りの頁に写して、区切りを閉じます。何周で閉じるかは区切りによって違い、たとえば中学で習った語の多い区切りは3周で閉じ、抽象的な語の多い区切りは7周かかる、ということが起こります。全部の区切りを閉じたら、消した語も含めて1冊を最初から仕分け直します。これが見直しの周です。1冊が長く、閉じきる前に夏休みの終わりのような節目が来るなら、そこまでに閉じた区切りだけを先に仕分け直してもかまいません。ここで新しく印が付いた語は、消したあとに抜けた語なので、手順4から同じように回します。仕分け、印の周、区切りを閉じる、見直し。この繰り返しの周期を、回数ではなく印の残りで決めていくのが、1冊を回すということです。
印を付けても単語帳が軽くならない4つのつまずき
1つ目は、1周目で覚えようとしてしまうことです。知らない語のたびに日本語を何度も読み、ノートに書き写し、1つの区切りに40分かけてしまう。3日目には単語帳を開くのが重くなります。こう変えます。1周目の目的は、知らない語を見つけて印を付けることだけです。1語5秒で次へ進み、覚えにかかるのは2周目からと、始める前に決めておきます。
2つ目は、印を蛍光ペンで語の上に付けてしまうことです。蛍光ペンは消せないので、言えるようになった語にも色が残り、語そのものも読みにくくなります。こう変えます。図3のように、印は鉛筆で番号の左に、言えなかった点は語の右に打ち、日本語の欄は紙で隠します。図3では、86番の reduce が△、87番の contribute が×で点が2つ、88番の provide が無印です。この contribute は、手順7の居残りの頁に移す語にあたります。

3つ目は、2周目も1頁目から全部読んでしまうことです。言える語を見ると安心するので、つい頭から読み直してしまいます。こう変えます。指で番号の左の余白だけを上からたどり、印のある番号でだけ止まります。言える語を確かめる時間は、手順8の見直しの周にまとめて取ってあるので、印の周で読み直す必要はありません。
4つ目は、印の多さに嫌気がさして、単語帳を替えたくなることです。こう変えます。替える前に記録表を見ます。区切りの数が周ごとに減っていれば、その本は回っているので替えません。1つの区切りだけ減らないなら、本ではなく回し方を疑います。同じ日に2周していないか、日本語が見えたまま言っていないか、点が2つの語を居残りの頁に移したか。替えてよい合図は、番号の若い区切りから3つ続けて、1周目の×が区切りの半分を超えるときです。番号の若いほうに基本の語を並べた本なら、本の難しさが今の自分より上にあるということです。ただし学校の小テストで使う本なら替えず、小テストの範囲の区切りを先に回します。替えるときは居残りの頁を新しい本に写して持っていき、新しい本も1周目は仕分けから始めます。
確かめの問題
問1 ある区切りの2周目を始めるとき、×が24語、△が17語ありました。2周目の結果は、×のうち9語は遅れて言え、4語は2秒以内に言え、11語は言えませんでした。△のうち12語は2秒以内に言え、2語は遅れて言え、3語は言えませんでした。2周目が終わったとき、2周目に回した41語のうち、×・△・無印の語はそれぞれ何語で、点が付いた語は何語ですか。
問2 1周目で△を付けた語が、2周目は言えず、3周目は2秒以内に言え、4周目はまた言えませんでした。4周目が終わったとき、この語の印と点はどうなっていて、次に何をしますか。
問3 高1の生徒が新しく始めた単語帳で、番号の若い3つの区切りの1周目を終えたところ、×がそれぞれ100語中58語、63語、71語でした。学校の小テストには使っていない本です。続けるか替えるか、替えるなら新しい本の1周目で何をするかを答えてください。
答えと考え方
- 問1 ×は14語、△は15語、無印は12語、点が付いた語は14語です。×の24語のうち、遅れて言えた9語と2秒以内に言えた4語は、どちらも△になります。×の語は一度に無印まで上がらないので、2秒以内に言えた4語も△止まりです。言えなかった11語は×のまま点が付きます。△の17語のうち、2秒以内の12語は消して無印、遅れた2語は△のまま、言えなかった3語は×に戻って点が付きます。×は11と3で14、△は9と4と2で15となり、記録表に書く残りの印は29です。
- 問2 印は×で、語の右の点は2つです。2周目に言えずに×へ戻って点が1つ。3周目は2秒以内に言えても、×からは△までしか上がりません。4周目に言えずにまた×へ戻り、点が2つになります。点が2つなので、居残りの頁に英語・意味・短い句・止まる理由を1行で書き出し、次の日から最初の1分で読みます。
- 問3 替えてよい合図です。若い区切りから3つ続けて、×が100語の半分を超えていて、小テストに使う本でもないからです。新しい本も1周目は覚えずに仕分け、日本語を隠して2秒で言い、×・△・無印の印を鉛筆で番号の左に付けます。
保護者が家でできること
「何周したの」と聞くと、お子さまは周の数を増やすために、言える語まで読み直すようになります。聞くなら「今日、消えた印はいくつ」です。この問いに数で答えられれば、印の周が回っている証拠になります。
確かめるときは、表紙の裏の記録表を見せてもらいます。数字が周ごとに減っていれば、中身の語まで確かめる必要はありません。1問だけ問うなら、×か△の付いた語を1つ選び、英語を読み上げて2秒待ちます。言えても言えなくても、印を書き換えるのはお子さま本人です。家の人が消しゴムを持つと、仕分けの基準がゆるみます。
言わないほうがよい言葉もあります。「こんなに×があるの」は、迷った語に×を付けずに済ませる癖を作ります。「×が見つかったなら、仕分けが進んでいるね」と言い換えてください。「新しい単語帳にしたら」は、印を一から付け直させることになります。「替える前に、記録表の数を一緒に見よう」と言い換えると、どの区切りで止まっているかが親子で見えます。居間で単語帳を手に取るときは、日本語の欄に紙を1枚当ててから問うだけで、問い方の半分は済んでいます。
個別指導で確かめること
授業では、記録表の数が2周続けて減っていない区切りを開き、残った語を講師の前で、日本語を隠して2秒で言ってもらいます。止まった語が、読み方・似たつづり・意味の数・訳語のどこで止まっているのかを1語ずつ分け、居残りの頁の理由の欄をその場で埋めます。あわせて、2秒を超えた語に本当に△が付いているか、印の付け方そのものがゆるんでいないかも、同じ席で見ます。記録表の数が減っている区切りには手を出さず、減らない区切りにだけ授業の時間を使います。
まとめ
3周目の夏に同じ語で止まったなら、要るのは4周目ではありません。止まった語の番号の左に鉛筆で×を書き、言えた日に△へ、2秒で言えた日に消す。点が2つ付いた語は、居残りの頁で別の手当てに回す。左の余白から鉛筆の跡が減っていく速さこそが、その1冊がどこまで自分のものになったかを測る、いちばん正直なものさしです。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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