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勉強計画をChatGPTに作らせるには—渡す情報と、出てきた計画を自分で直す手順|武蔵野個別指導塾

「中2、期末まで2週間」の一行では、範囲のページも部活の曜日も伝わりません。紙に書く5行の中身と、出てきた表を量・予備日・提出物で確かめて鉛筆で直す順番を、頼み方の例つきで追えます。
ChatGPTなどの生成AIに勉強計画を作らせるなら、打ち込む前に「テストの日」「範囲のページ」「曜日ごとに使える時間」「苦手な単元」「提出物の締切」の5つを紙に書き出し、まとめて渡します。返ってきた表は、そのまま貼る完成品ではなく下書きです。1行の量を自分の手で測り、予備日が空いているかを見て、学校の課題が入っているかを確かめ、鉛筆で直してから使います。使ってよいかどうかは、家の決まり、学校の決まり、サービスの利用規約にある年齢の条件を、打ち込む前に保護者と確かめておきます。
よくあるのは、「中2、期末まで2週間、1日2時間」と打ち込んで、30秒で表が出てきた夜という場面です。月曜は数学の一次関数、火曜は英語の比較、と14日分のマスがきれいに埋まっていて、眺めているだけで計画が終わった気になります。ところが3日目の水曜、部活から帰ったのは夜8時すぎでした。表の「数学 2時間」は、始める前から入りきらないとわかります。表が崩れたのではありません。あの表は、最初から本人の水曜日を知らなかったのです。
なぜそうなるのか
塾で中学生や高校生の計画表を見ていると、生成AIが作った表がつまずく所はだいたい決まっています。理由は次の4つです。
渡した情報が3つしかないと、残りは推測で埋まる
「中2、期末まで2週間、1日2時間」で伝わっているのは、学年と期間と1日の時間だけです。テストの範囲が教科書とワークの何ページか、部活が何曜日にあるか、提出物は何をいつまでに出すか、どの単元で止まっているのが苦手なのか、1ページに自分が何分かかるのか。生成AIはこの5つをどれも知りません。知らない所は、中学2年の期末にいかにもありそうな中身で埋めてきます。図1のように、打ち込んだのは3つでも、表の大部分は推測でできています。

推測で埋まった行は、「数学 一次関数の復習」「英語 教科書の見直し」のように、ページ番号の無い言葉になります。ページ番号の無い行は、机に座ってから「今日はどこをやるか」を探すところから始まり、その数分のあいだに手が止まります。
きれいな表ほど、疑わずに貼ってしまう
30秒で、曜日と時刻と教科がそろった表が出てくると、それだけで正しそうに見えます。自分で書いた計画なら、消し跡や矢印が残り、「ここは無理かも」と迷った所が目に見えます。生成AIの表には、迷った跡がひとつもありません。塾で見ていても、手書きのごちゃごちゃした計画より、整って印刷された計画のほうが、一度も見直されないまま壁に貼られています。
1行の量が、自分の速さで測られていない
生成AIは「ワーク10ページ 1時間」のように、量と時間をそれらしく組み合わせます。けれど、同じ10ページでも、計算問題が並ぶページと文章題が並ぶページでは、かかる時間がまるで違います。英語の本文を音読して訳を書く速さも、人によって大きく違います。表に置かれた量は、あなたの速さではなく、顔の見えない誰かの速さで決められています。
自分で決めていない計画は、崩れたときに直せない
2週間の計画は、どこかでずれるものです。自分で並べた計画なら、「英語は土曜に回せる」「理科は最後の2日でも間に合う」と、動かせる行がわかっています。生成AIが並べた表では、どの行が重くてどの行が後回しにできるのかを、本人が決めていません。ずれたときに直し方がわからず、もう一度最初から作らせると、まったく別の表が出てきます。前の表で進めた分がどこに入ったのかも、わからなくなります。
今夜からの手順
手順は6段です。生成AIの画面を開くのは3段目と6段目だけで、それ以外は紙と鉛筆で進めます。
1. 使ってよいかを、家の人と先に確かめる
打ち込む前に、保護者と3つを確かめます。家で生成AIを使ってよいか、使う時間や場所に決まりがあるか。学校が生成AIの使い方について決まりを出しているか。そして、使うサービスの利用規約に書かれている、使える年齢の条件です。利用規約は長いので、年齢について書かれた所を保護者と一緒に探して読むのが早道です。国の動きとしては、文部科学省が令和6年12月26日に「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」を公表しています。ただ、国の指針が出ていることと、あなたの学校で何が認められているかは別の話です。自分の学校の決まりは、担任の先生か学校からの配布物で確かめます。
2. 渡す情報を、紙に5行で書き出す
画面に向かう前に、ノートの端か裏紙に次の5行を書きます。生成AIに渡す材料であると同時に、自分のテストの全体を一度見渡す作業にもなります。
- テストの日: 何日目に何の教科があるか
- 範囲: 教科ごとに、教科書とワークとプリントのページ番号
- 使える時間: 曜日ごとに。部活や習い事のある日は、家で使える時間を正直に短く
- 苦手: 教科名ではなく単元名と、どの形の問題で止まるか
- 提出物: 何を、いつまでに出すか
範囲は、学校で配られる範囲表を見ながら写します。範囲表をそのまま写真で読み込ませたくなりますが、学校名や先生の名前が写り込むことがあります。名前、学校名、住所のように、自分が誰かわかる情報は生成AIに打ち込みません。5行を書くのに10〜15分かかっても、そのまま次の段の材料になるので、遠回りにはなりません。
3. 頼む文に「予備日」と「聞き返し」を入れる
5行を、そのまま文にして渡します。たとえば次のような頼み方です。
中学2年です。期末テストは2週間後の月曜から3日間で、1日目が数学と理科、2日目が英語と社会、3日目が国語です。数学の範囲はワークの40〜58ページ、英語は教科書の2つの課の本文と、ワークの対応するページです。月・水・金は部活があり、家で使えるのは1時間です。火・木・土・日は2時間使えます。苦手は、連立方程式の文章題で式が立てられないことと、英語の不定詞の並べかえです。理科のワークは2日目の朝に提出です。1週間に2日は新しいことを入れない予備日にしてください。表を作る前に、足りない情報があれば質問してください。
最後の2文が効きます。予備日を頼まなければ、生成AIは空いている時間をすべて埋めてきます。「質問してください」と書いておくと、範囲が書かれていない教科があったときに、推測で埋める前に聞き返してくることが多くなります。聞かれたことに答えるのは、自分の計画の穴を自分で見つける作業でもあります。
4. 出てきた表を、量・予備日・学校の課題の3つで確かめる
表が出てきたら、すぐに印刷したり書き写したりせず、3つを確かめます。
1つ目は量です。表の最初の行が「数学 ワーク40〜45ページ 1時間」なら、そのうち1ページだけを今夜解いて、かかった時間を測ります。1ページに15分かかったなら、6ページで90分です。1時間の枠には入りません。全部の行を測る必要はなく、教科ごとに1行ずつ測れば、表のどこがあふれているかの見当がつきます。
2つ目は予備日です。頼んだとおりに空いているか、空いていても、その日にこっそり「理科のまとめ」のような行が入っていないかを見ます。テストの直前の2日に、初めて取りかかる単元が置かれていないかも確かめます。
3つ目は学校の課題です。提出物の締切より前に、そのワークを終える行があるか。ワークとは別に「問題集」の行が入っていて、同じ範囲を2回数えていないか。提出するワークがそのままテスト勉強の中心になることも多いので、同じ範囲の行が2つあれば1つにまとめます。
5. 鉛筆で直し、直した理由を行の横に書く
確かめた結果は、生成AIに頼み直すより、紙の上で鉛筆で直すほうが早く済みます。直す順番は、部活の日を短くする、予備日を空ける、提出物の行を締切の2日前までに動かす、の順です。それでもあふれた行は、消す前に、別の日に移せないかを見ます。直した行の横には「部活で短縮」「提出に合わせて前へ」のように、理由を一言書いておきます。あとで崩れたとき、どこを動かしてよいかの手がかりになります。
図2は、最初の1週間を、直す前と直した後で比べたものです。直す前は毎日同じ2時間が並んでいますが、直した後は、部活のある月・水・金を1時間にし、木曜と日曜を予備日にしています。棒の数は同じでも、実際に座れる時間に合った形になります。

6. 3日目の夜に、進んだ分を渡し直す
3日たったら、終わった行に丸、終わらなかった行に三角を付けます。そのうえで、「3日間で終わったのはこの行、終わらなかったのはこの行。数学のワークは1ページ15分かかった。残りの11日で組み直してほしい。終わった行と予備日は動かさないで」と渡します。「動かさないで」を入れないと、まったく新しい表が出てきて、手元の紙と合わなくなります。組み直した表も、4段目と5段目と同じように確かめて、鉛筆で直してから使います。
学年と時期で変わるところ
中学1年の最初の定期テストでは、自分が1ページに何分かかるかという材料がまだありません。生成AIの見積もりも、自分の見積もりも、どちらも当てになりません。この時期は計画の正しさより、1行ごとに始めた時刻と終えた時刻を表の横に書き残すことのほうが値打ちがあります。その記録が、次のテストで生成AIに渡すいちばん役に立つ情報になります。
中学2年は、部活で中心になって予定が詰まりやすい学年です。曜日ごとの使える時間を正直に書くかどうかで、表が使えるかどうかがほぼ決まります。大会や練習試合の日がわかっているなら、それも5行に足します。
中学3年は、定期テストの勉強と入試の勉強が重なります。都立高校を受けるなら、2027年は推薦に基づく選抜の検査が1月26日(火)と27日(水)、学力検査に基づく選抜の学力検査が2月21日(日)です。一般入試の調査書点は中学3年の評定をもとに出すので、2学期の期末を入試の勉強で押しつぶすわけにはいきません。生成AIに頼むときは、「入試までの月ごとの枠」と「期末テストまでの2週間」を別々に頼み、2週間の表のほうを先に組み込むと混ざりません。
高校生は、科目が多く、選んだ科目によって範囲の組み方が変わります。定期考査に加えて、課題の提出や小テストの形も学校ごとに違うので、5行のうち「提出物」の行が長くなります。高校3年の冬は、2027年1月16日(土)と17日(日)に大学入学共通テストの本試験があり、そこから逆に数えた長い計画が要ります。長い計画を生成AIに一度に作らせると、何十日分もの細かいマスが並び、1週目でずれたときに全部が使えなくなります。月ごとの大きな枠だけを頼み、1週間の中身はその週の初めに自分で決めるほうが崩れにくくなります。
時期で見ると、ふだんの週は、毎日の計画を生成AIに作らせるほどのことはありません。曜日ごとの決まった流れを1回決めれば足ります。生成AIが役に立つのは、教科と範囲が一度に増えるテスト前の2週間です。夏休みや冬休みのような長期休みは、旅行や家の用事、学校の課題の締切が入り組むので、休み全体を一度に頼まず、1週間ずつ頼みます。休みの宿題は、締切と量を5行の「提出物」に書き、最初の週に多めに置くと、後半に家の用事が入っても慌てずに済みます。
よくある失敗と直し方
頼み直しを重ねて、計画づくりで夜が終わる
「英語をもう少し減らして」「日曜は休みにして」と頼み直すたびに、生成AIは数秒で新しい表を返してきます。返ってくるのが速いので、気に入る表が出るまで続けてしまい、5回、6回と頼み直しているうちに1時間が過ぎます。表を整えている間は、勉強している気分になれるのも手伝います。図3の上の段が、その夜の2時間の使い方です。

直し方は、計画づくりの時間を先に決めることです。2時間の夜なら、生成AIとのやり取りは15〜20分で切り上げ、頼み直しは1〜2回までにします。そこから先の小さな不満は、5段目のように紙の上で鉛筆で直します。図3の下の段のように、残りの時間をまるごと勉強に回せます。
自分で直すとき、苦手な行だけが消えている
鉛筆で直す権利は自分にあります。だからこそ、時間が足りないとき、真っ先に消されるのは「連立方程式の文章題」のような、いちばんやりたくない行です。消した本人に悪気はなく、「時間がないから」というもっともな理由もつきます。
直し方は、行を消すときに、消した理由を横に一言書くことです。理由が「苦手だから」としか書けない行は、消さずに量を半分にして残します。苦手の行はその日の最初に置き、削るなら得意な教科の行から先に削ります。
計画を画面の中に置いたまま勉強を始める
表がチャットの画面にしか無いと、次に何をやるか確かめるたびにスマホやパソコンを開くことになります。開いたついでに通知が目に入り、別の画面に流れていきます。計画を見るつもりが、計画から離れるきっかけになっているのです。
直し方は、直し終えた表を紙に写して、机の前に貼ることです。自分の字で写すと、行の重さがもう一度目に入り、無理な行に気づくこともあります。生成AIを開くのは、計画をつくる最初の15〜20分と、3日目の夜の渡し直しだけと決めておきます。
よくある質問
ChatGPTなどの生成AIに勉強計画を頼むたびに、ちがう表が出てきます。どれを選べばいいですか
見た目で選ぶ必要はありません。同じ頼み方でも、生成AIの答えは毎回少しずつ変わります。見るべきなのは、2つの表で中身が食い違っている所です。食い違う所は、生成AIが情報を持たずに推測で埋めている所なので、そこにあたる情報を5行に足して頼み直すと、表が落ち着いてきます。何枚も並べて比べるのは、計画づくりの20分を超えない範囲にとどめます。
AIで作った勉強計画を、学校に出す計画表に写してもいいですか
テスト前に計画表を出す決まりは、ある学校と無い学校があります。出す決まりがある場合、写してよいかどうかは学校の決まりと担任の先生の考えによるので、先に聞いておくのが確かです。計画表を出させる学校では、計画を立てる練習そのものがねらいになっていることもあります。写すとしても、鉛筆で直した所と直した理由を残しておくと、自分で考えた跡として説明できます。
生成AIで勉強計画を作るのは、いつまで続ければいいですか
定期テストを2〜3回経験し、教科ごとに「1ページに何分」の記録がたまってくると、計画の骨組みは自分で書けるようになります。そうなったら、使い方を逆にします。自分で作った計画を生成AIに見せて、「予備日が足りない所」「提出物が抜けている所」を指摘してもらうのです。表を作らせるより点検させるほうが、自分の計画を手放さずに済みます。入試までの長い計画のように、ひとりでは見落としが出やすい場面では、点検役として使い続けてかまいません。
保護者が手を貸すなら
声をかけるなら、「計画どおりに進んでる?」より「その表、どこを自分で直したの?」のほうが、お子さまは答えやすくなります。直した所を話せるなら、その計画はもうお子さまのものです。生成AIが知らない家の予定、たとえば週末の外出や親戚の集まり、家族の用事の日は、保護者から先に伝えてください。利用規約の年齢の条件を一緒に読むのも、保護者にしかできない手伝いです。一方で、チャットの履歴を開いて中身を確かめるのは控えます。机の前に貼られた紙の計画を見れば、見守るには十分です。計画が崩れた日に「AIに頼るからだ」と言いたくなっても、そこはこらえてください。崩れた所に一緒に三角を付け、残りの日に何を動かすかを聞くほうが、次の2週間につながります。
個別指導で確かめること
個別指導の時間には、計画の中から1行を選んで講師の前で実際に解き、それが1回で終わる量かどうかを、かかった時間と止まった問題の両方で確かめます。苦手の行が何日も進まないときは、表の時間を増やす前に、その単元が前の学年のどこから崩れているかまで戻り、連立方程式の文章題なら、中学1年の方程式の文章題で、わからない数を文字で置いて式が立つかどうかから見ます。
まとめ
30秒で出てきた表には、部活のある水曜日も、ワークのページ番号も、あなたが1ページにかける15分も書かれていませんでした。足りなかった所を埋めるのは、打ち込む前の5行と、出てきた後の鉛筆です。5行を書き、1ページを測り、鉛筆で3か所を直した紙なら、3日目の水曜の夜8時にもまだ使えます。
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