電話 0422-27-7828チャットで質問無料相談を予約

武蔵野個別指導塾の特徴

【生物】生態系の物質生産とエネルギーを図解で総まとめ—生産構造図・純生産量・生態ピラミッド・物質循環|武蔵野個別指導塾

【生物】生態系の物質生産とエネルギーを図解で総まとめ—生産構造図・純生産量・生態ピラミッド・物質循環のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
X LINE Facebook

純生産量と成長量の違いを収支の例題で整理し、生産構造図やエネルギーの段階図を読み解きます。炭素・窒素の循環まで、量の意味と矢印の向きを自分で確かめられるように学びましょう。

よくあるのは、夕食を待つ台所で生物の問題を開き、「植物がつくった量から呼吸量を引いたのに、なぜさらに食べられた量を引くのだろう」と鉛筆が止まる場面です。総生産量、純生産量、成長量は、どれも植物が増やした量のように見えます。しかし、それぞれが数えている範囲は異なります。料理で、用意した材料と、調理後にできた料理と、食卓に残った料理を分けるように、生態系でも量を数える境目を決める必要があります。

ただし、生物の体では呼吸が続き、食べられたり枯れたりする変化も同時に起こります。単語だけを覚えると、問題文が少し変わったときに引き算の順序を見失います。まず「何が、どこへ移ったか」を追い、その後に式を書くと整理できます。生産構造図では植物群落の縦のつくりを、生態ピラミッドでは食物連鎖に沿った量の違いを読みます。さらに、物質が循環することとエネルギーが一方向に流れることを区別すると、同じ生態系を描いた図が違う形になる理由まで説明できます。

この単元で身につけること

生物基礎で学んだ食物連鎖や光合成・呼吸が土台になります。そこへ「単位面積あたり」「一定期間に」という条件を加え、物質やエネルギーの量として比較するのがこの単元です。計算が合っていても期間や単位が違えば比較できないため、数値と条件を一組で読む練習をします。

基本の考え方

生産量は、どこまで数えるかで名前が変わります

生態系とは、生物の集まりと、それを取り巻く光、水、空気、土壌などの非生物的環境を、相互作用するまとまりとして捉えたものです。生産者は、無機物から有機物を合成する生物です。陸上では植物、水中では植物プランクトンなどが代表的で、多くは光合成によって光エネルギーを有機物の化学エネルギーへ変換します。消費者は、ほかの生物がつくった有機物を食物として利用する生物です。

植物が一定期間に光合成で生産した有機物の総量を総生産量といいます。その一部は植物自身の呼吸によって消費されます。呼吸は、葉だけでなく茎や根などでも行われ、昼夜を通じて生命活動を支えます。総生産量から、この呼吸に使った有機物の量である呼吸量を引いたものが純生産量です。ここでいう呼吸量は、測定した酸素の体積をそのまま引くという意味ではありません。引き算する量は、有機物の質量など、同じ基準にそろえます。

純生産量 = 総生産量 − 呼吸量

純生産量のすべてが、生きた植物体に残るわけではありません。草食動物に食べられる被食量や、枯れて生きた植物体から離れる枯死量があります。教科書で扱う基本的な収支では、それらを差し引いた分が成長量、すなわち対象とする生きた植物体に残って増加した量です。以下の計算では、対象区域への持ち込みや持ち出しなど、問題にない出入りはないものとします。

成長量 = 純生産量 − 被食量 − 枯死量

したがって、総生産量 = 呼吸量 + 成長量 + 被食量 + 枯死量とも書けます。落ち葉になった部分は光合成で生産されなかったのではなく、生産された後に別の行き先へ移ったものです。「残らなかった」と「つくられなかった」を分けるのが、この式の読み方の中心です。

消費者では、口に入れた食物に相当する摂食量から考えます。食物のうち消化・吸収されずに体外へ出た分を不消化排出量といい、摂食量からこれを引いた分が同化量です。教科書の収支図で単に排出量と書かれている場合も、何の排出を指すかを問題文で確認します。同化量には呼吸に使われる分が含まれ、そこから呼吸量を引いたものが消費者の生産量です。

同化量 = 摂食量 − 不消化排出量

消費者の生産量 = 同化量 − 呼吸量

消費者の生産量も、成長量、上位の消費者に食べられた被食量、死亡によって失われた死亡量などに分かれます。呼吸量を二度引いたり、不消化排出量を同化量に含めたりしないよう、取り込みの前後を区切って考えます。生産者の純生産量と消費者の生産量は、いずれも呼吸による消費を除いた生産という点で対応します。

生産構造図は植物群落を高さごとに読みます

生産構造図は、植物群落を一定の高さの層に区切り、それぞれの層に含まれる同化器官と非同化器官の量を示した図です。同化器官は主に葉のように光合成を行う器官、非同化器官は主に茎や根のように光合成以外の役割を担う器官として分類します。ただし、緑色の茎などが光合成することもあるので、器官名だけで常に決まる分類ではありません。

縦軸は地面からの高さ、横方向の幅は各層の器官量を表します。左右に分けて描かれていても、左側の値が負という意味ではありません。何を左右に置くかは資料によって変わるため、最初に凡例と単位を読みます。図1のように同化器官を左、非同化器官を右に置くと、同じ高さの層を横にたどって両者を比較できます。

図1 高さ別の同化器官と非同化器官の量を比較する生産構造図

図1は地上部を1 mずつの層に分けた学習用のデータです。左側の同化器官量は、下の層から40、80、120、160 g/m²、右側の非同化器官量は160、120、80、40 g/m²です。横軸のg/m²は、調査した地面の単位面積あたりの乾燥質量を表します。乾燥質量は水分を除いた質量で、水の含まれ方による違いを小さくして比較するために用います。最上層は葉が多く、最下層は茎などの割合が大きいと読めますが、この図だけで光合成速度を直接求めることはできません。

教科書では、イネ科型の草本群落は同化器官が比較的下層にも分布し、広葉型の草本群落は上層に同化器官が集中しやすいと説明されます。森林では上層に葉が多く、幹や枝などの非同化器官も大きな量を占めます。群落内では上の葉に光が吸収されるため、一般に下層ほど光が弱くなります。図に相対照度、つまり群落の外などを基準とした明るさの割合が併記されていれば、葉の分布と光の減少を対応させて読みます。

生産構造図の「生産」という語から、横幅をそのまま生産量だと思わないことも必要です。器官の乾燥質量は、その時点にある体の量であり、その層が一定期間につくった有機物の量とは異なります。葉の量に加えて光の強さや葉の状態なども関係するため、葉が2倍なら純生産量も必ず2倍とはいえません。

エネルギーの流れと炭素・窒素の循環を分けます

食物連鎖の中の位置を栄養段階といいます。生産者を食べる草食動物は一次消費者、それを食べる動物は二次消費者です。雑食性の生物は複数の位置に関わるため、実際の食う・食われる関係は枝分かれした食物網になります。分解者は、遺体や落ち葉、排出物などの有機物を分解する細菌や菌類などで、複数の栄養段階から物質を受け取ります。分解者を食物連鎖の最後だけに配置すると、このつながりを見落とします。

エネルギーは、光から有機物へ、有機物からそれを食べた生物へと移ります。その途中で各生物が呼吸を行い、生命活動を経て熱として周囲へ散逸します。散逸とはエネルギーが消滅することではなく、周囲へ広がることです。生態系から出た熱が、そのまま植物の光合成に使われる光に戻るわけではありません。したがって、エネルギーの流れを循環の輪として描くのは不適切です。

一方、炭素は形を変えて循環します。大気や水中のCO₂に含まれる炭素が光合成で有機物に入り、食物連鎖を通じて消費者へ移ります。生産者、消費者、分解者の呼吸によって有機物中の炭素がCO₂として環境へ戻ります。遺体や落ち葉に含まれる炭素のすべてがすぐ戻るとは限らず、土壌などに長く蓄えられる場合もあります。炭素の移動の図とエネルギーの移動の図で矢印が重なる部分はあっても、両者が同じ動きを続けるわけではありません。

窒素はタンパク質や核酸をつくるために必要な元素です。大気中にはN₂が多く含まれますが、多くの植物はN₂を直接利用できません。根粒菌などの窒素固定を行う細菌がN₂からアンモニアなどを生じさせ、窒素を生物が利用できる形へ取り込みます。根粒菌はマメ科植物の根粒で共生し、植物から有機物を受け取ります。植物自身がN₂を直接固定している、と書かないようにします。

遺体や排出物の有機窒素も、分解によってアンモニウムイオンNH₄⁺などへ変わります。硝化は、アンモニウムイオンが亜硝酸イオンNO₂⁻を経て硝酸イオンNO₃⁻へ酸化される過程で、硝化を行う細菌などが関わります。植物はNH₄⁺やNO₃⁻を吸収し、アミノ酸などの有機物に取り込みます。この取り込みを窒素同化といいます。さらに、酸素の乏しい環境などで脱窒を行う細菌のはたらきにより、硝酸イオンなどの窒素がN₂などになって大気へ戻ります。窒素固定と脱窒は、大気中の窒素を出発点にするか到着点にするかが逆です。

例題で解き方を確かめる

例題1 純生産量から成長量を求める

ある草地の1年間の総生産量が1200 g/m²、呼吸量が450 g/m²、被食量が180 g/m²、枯死量が220 g/m²でした。純生産量と成長量を求めましょう。値はすべて有機物の乾燥質量で、以下の例題の数値は比較・計算のための設定値です。有効数字の指定はなく、示した数値のままで計算します。

  1. 期間と対象をそろえます。すべて同じ草地の1年間の値なので、異なる時期の量を混ぜずに引き算できます。
  2. 総生産量から呼吸量を引きます。純生産量は1200 − 450 = 750 g/m²となり、植物自身が呼吸で消費した分を除けます。
  3. 純生産量から被食量と枯死量を引きます。成長量は750 − 180 − 220 = 350 g/m²となり、生きた植物体に残った増加分が求まります。
  4. 行き先の量を足して戻します。450 + 180 + 220 + 350 = 1200なので、総生産量を過不足なく振り分けられています。

750 g/m²は植物体に残った量だけではありません。草食動物へ移った180 g/m²と、枯れた220 g/m²も含みます。もし「生きた植物の量は350 g/m²しか増えていないから、純生産量も350 g/m²」と答えると、生産された後の移動を生産そのものから除外してしまいます。

答え:1年間の純生産量は750 g/m²、成長量は350 g/m²です。

例題2 消費者の同化量と生産量を求める

ある草食動物の集団について、1年間の摂食量が1000 kJ/m²、不消化排出量が400 kJ/m²、呼吸量が420 kJ/m²でした。また、被食量が50 kJ/m²、死亡量が30 kJ/m²でした。同化量、生産量、成長量を求めましょう。ここでは各量を、それぞれの有機物がもつエネルギーに換算しています。

  1. 摂食量から不消化排出量を引きます。同化量は1000 − 400 = 600 kJ/m²で、体内へ吸収された分だけを取り出せます。
  2. 同化量から呼吸量を引きます。生産量は600 − 420 = 180 kJ/m²で、吸収した後に呼吸で使われた分を除きます。
  3. 生産量から被食量と死亡量を引きます。成長量は180 − 50 − 30 = 100 kJ/m²で、対象とした生きた集団に残る増加分です。
  4. 摂食量との収支を確かめます。400 + 420 + 50 + 30 + 100 = 1000となり、入り口の量と一致します。

単位がkJになっても、まず体内に入ったか、次に呼吸で使われたか、その後に体外へ移ったかという順序は同じです。質量とエネルギーを同じ式の中で直接足し引きすることはできません。また、同化量を求める段階では呼吸量を引かないことが要点です。

答え:1年間の同化量は600 kJ/m²、生産量は180 kJ/m²、成長量は100 kJ/m²です。

例題3 栄養段階間のエネルギー効率を求める

同じ区域・同じ1年間について、生産者の純生産量が10000 kJ/m²、一次消費者の生産量が2000 kJ/m²、二次消費者の生産量が400 kJ/m²でした。隣り合う段階へのエネルギー効率と、生産者から二次消費者まで全体でみた割合を求めましょう。この問題のエネルギー効率は、下位の段階の生産量に対する、上位の段階の生産量の割合と定義します。

図2 同じ期間の生産量を横幅に比例させたエネルギーピラミッド

図2は、各段の高さを等しくし、横幅を生産量に正確に比例させています。上から400、2000、10000 kJ/m²であり、幅はそれぞれ32、160、800です。小さい段を見やすくするために勝手に拡大していないので、上位への減少が面積でも比較できます。

  1. 下位の生産量を分母に置きます。生産者から一次消費者へは2000 ÷ 10000 × 100 = 20%となり、入り口に対する割合を求められます。
  2. 次の段階も同じ向きで割ります。一次消費者から二次消費者へは400 ÷ 2000 × 100 = 20%となり、隣り合う段階どうしを比較できます。
  3. 全体の割合は最初と最後から求めます。400 ÷ 10000 × 100 = 4%となり、途中の段階を通過した結果を表せます。
  4. 各段階の割合を掛けて確かめます。0.20 × 0.20 = 0.04なので、全体の4%と一致します。

20%と20%を足して40%にはしません。最初の量の20%が次へ渡り、その渡った量のさらに20%が次へ渡るためです。また、この20%は問題の条件による値であり、どの生態系にも当てはまる固定値ではありません。食べられずに残る部分、不消化排出物、呼吸に使われる部分などがあるので、下位の生産量すべてが上位の生産量になるわけではありません。

答え:隣り合う段階への効率はいずれも20%、生産者から二次消費者までの割合は4%です。

例題4 現存量の逆転を読み解く

ある水域で、生産者の現存量が40 g/m²、一次消費者の現存量が80 g/m²でした。同じ区域の1年間の生産量は、生産者の純生産量が400 g/m²、一次消費者の生産量が100 g/m²でした。現存量の図と生産量の図は、それぞれどちらの段が大きくなりますか。

  1. 現存量という語を確認します。これはある時点に存在する生物体の量なので、40と80を比べると一次消費者の段が2倍の大きさになります。
  2. 期間をもつ生産量を別に比較します。400と100では生産者の段が4倍であり、現存量の大小とは逆になります。
  3. 生産者の体が新しくつくられる速さを考えます。植物プランクトンなどは増殖してもすぐ食べられるため、ある時点の量が少なくても、期間全体では多くを生産できます。

ここで400 ÷ 40 = 10は、年間の生産量が観測時の現存量の10倍に相当するという比較です。同じ個体が必ず10回入れ替わったとまでは断定できません。また、異なる生物群の乾燥質量にはエネルギー含有量の違いがあり得るので、100 ÷ 400をそのままエネルギー効率と呼ばないようにします。

答え:現存量では一次消費者の段が大きく、生産量では生産者の段が大きくなります。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 どの生態ピラミッドも必ず上ほど小さい

誤った書き方は「生態ピラミッドは、種類に関係なく必ず上位ほど小さくなる」です。生態ピラミッドとは、各栄養段階の個体数、現存量、生産量などを横幅や面積で表した図です。どの量を描いたかによって、形の意味が変わります。個体数なら、少数の大きな樹木に多数の昆虫が生活する関係などで、下位の段が小さくなる場合があります。

現存量でも、例題4のように逆転が起こります。一方、外部からの有機物の流入などを含めずに同じ生態系内の対応する栄養段階を比べるエネルギーの生産量のピラミッドは、上位ほど小さくなります。正しい書き方は「個体数や現存量では逆転があり得るが、各段階で呼吸などによって利用可能なエネルギーが減るため、エネルギーの生産量は上位ほど少なくなる」です。題名の『ピラミッド』より先に、軸の単位を読みましょう。

誤り2 分解者がエネルギーを生産者へ戻す

誤った書き方は「分解者が遺体を分解すると、物質もエネルギーも生産者へ戻る」です。分解者は有機物を利用して生活し、呼吸も行います。炭素や窒素が無機物の形で環境へ戻ることと、有機物の化学エネルギーが光として戻ることを混同しています。図3のように、まず炭素だけを追うと、何が環境へ戻るのかが明確になります。

図3 光合成と呼吸および遺体の分解を通じた炭素の循環

図3では、上のCO₂から生産者へ下る矢印が光合成、生産者と消費者、分解者からCO₂へ向かう赤い矢印がそれぞれの呼吸です。生産者から消費者へは食物として、両者から下の有機物へは遺体や排出物として炭素が移り、分解者に利用されます。長期の貯蔵などを省略した模式図なので、矢印の太さは量を表していません。

正しい書き方は「炭素などの物質は無機物と有機物の間を循環するが、エネルギーは各段階から熱として散逸する」です。物質循環を描く問題で太陽を炭素の供給源として結ばないことも必要です。太陽が供給するのは光エネルギーであり、植物の有機物中の炭素は主にCO₂に由来します。

誤り3 植物は窒素をN₂のまま吸収する

誤った書き方は「植物は葉からN₂を吸収し、それを直接タンパク質にする」です。これは光合成でCO₂を取り込むことを、そのまま窒素にも当てはめた誤りです。多くの植物が利用する窒素源はNH₄⁺やNO₃⁻であり、N₂を利用可能な形へ変える窒素固定には特定の微生物が関わります。

正しい書き方は「植物は主に根からNH₄⁺やNO₃⁻を吸収し、窒素同化によって有機物に取り込む」です。窒素固定はN₂から利用可能な窒素化合物へ、硝化はアンモニウムイオンから亜硝酸イオンを経て硝酸イオンへ、脱窒は硝酸イオンなどからN₂などへというように、名称を矢印の始点と終点に添えます。窒素循環は同じ細菌が全過程を担当する一続きの反応ではなく、異なる生物のはたらきがつながったものです。

練習問題

練習1

ある植物群落の1年間の総生産量は1800 g/m²、呼吸量は600 g/m²、被食量は250 g/m²、枯死量は350 g/m²でした。純生産量と成長量を求めてください。いずれも乾燥質量で、ほかの出入りはありません。求めた成長量から総生産量へ戻す式も書きましょう。

練習2

同じ区域・同じ1年間の生産量をエネルギーで表すと、生産者の純生産量が12000 kJ/m²、一次消費者の生産量が1800 kJ/m²、二次消費者の生産量が180 kJ/m²でした。隣り合う各段階への効率と、生産者から二次消費者までの割合を求めてください。効率の定義は例題3と同じです。

練習3

図1の地上部の同化器官量を合計してください。また、同化器官が最も多い高さの層を答えてください。この図だけから、その層の年間純生産量が求まるかどうかも、理由とともに説明しましょう。

練習4

次の変化を、光合成、呼吸、窒素固定、硝化、脱窒から選んで答えてください。アはCO₂の炭素を有機物に取り込む変化、イは有機物の炭素をCO₂として放出する変化、ウはN₂をアンモニアなどに変える変化、エはNH₄⁺からNO₂⁻を経てNO₃⁻になる変化、オはNO₃⁻などの窒素がN₂などになって大気へ戻る変化です。

答えと解説

練習1:純生産量は1800 − 600 = 1200 g/m²、成長量は1200 − 250 − 350 = 600 g/m²です。戻す式は600 + 250 + 350 + 600 = 1800で、順に成長量、被食量、枯死量、呼吸量を足しています。同じ600でも成長量と呼吸量は別の行き先です。

練習2:生産者から一次消費者へは1800 ÷ 12000 × 100 = 15%、一次消費者から二次消費者へは180 ÷ 1800 × 100 = 10%です。全体では180 ÷ 12000 × 100 = 1.5%です。0.15 × 0.10 = 0.015からも確かめられ、効率は段階ごとに異なる場合があります。

練習3:合計は40 + 80 + 120 + 160 = 400 g/m²で、最も多いのは地上3〜4 mの層です。年間純生産量は求まりません。図の横幅は観測時の器官の乾燥質量であり、一定期間の生産や呼吸の量を直接示していないためです。

練習4:アは光合成、イは呼吸、ウは窒素固定、エは硝化、オは脱窒です。イを消費者だけのはたらきと考えないようにします。生産者も分解者も呼吸し、炭素の循環に関わっています。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

この単元は、生物多様性や生態系の保全を考える土台になります。ある消費者が減少したとき、直接の餌となる生物だけでなく、被食量や遺体の供給、分解を介した物質の移動も変わる可能性があります。ただし、食物網には複数の経路があるため、一本の食物連鎖だけから実際の変化を必ず言い切れるわけではありません。どの関係を省略して考えているかを意識すると、資料の読み取りが丁寧になります。

家庭での確認の1つ目は、5分で例題1の数値を紙片に書き、総生産量を4つの行き先に分けることです。式を見ずに、呼吸、被食、枯死、成長のどこへ置くかを説明できれば、引き算の意味を捉えられています。2つ目は、別の5分で図3の矢印を指し、移動している炭素がCO₂なのか有機物なのかを言葉にすることです。続けて熱の行き先を尋ね、同じ輪に戻していないかを確かめます。

個別指導では、計算式を直す前に、光合成と呼吸で何が出入りするか、図の量がある時点の値か一定期間の値かまで戻って確かめます。そこがつながると、初めて見る数値でも分母や引く量を自分で選べます。

まとめ

「増えた量はいくらか」という問いだけでは、何を数えるかは決まりません。生きた体に残った分なのか、食べられた分を含めた生産なのか、ある時点の体の量なのかを先に言葉にします。図の横幅や式の一つひとつに、その対象と期間が対応していれば、用語は暗記の一覧から説明の道具へ変わります。

落ち葉も食べられた葉も、生産されなかった葉ではありません。生態系の収支は、残った量だけでなく、別の場所へ渡った量を数えて初めて閉じます。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

お電話 チャットで質問チャット