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【生物】個体群と生物群集を図解で総まとめ—個体群の成長・密度効果・生存曲線・種間関係|武蔵野個別指導塾

区画法と標識再捕法の計算を手順からたどり、成長曲線と生存曲線を図で読み比べます。密度効果、相変異、競争・捕食・共生を、個体数が変わる理由と結びつけて学べます。
よくあるのは、塾の自習室の白板の前で、個体数が途中から横ばいになるグラフを見て「ここからは子が生まれなくなる」と書き、説明が止まってしまう場面です。線が水平であることは読めても、その間に生まれる個体と死ぬ個体がいることまでは、グラフの形だけから思い浮かびにくいものです。個体数が変わらない状態でも、生物の活動は続いています。
この単元では、生物を1個体ずつ見る視点から、同じ場所で暮らす集まりとして見る視点へ進みます。数え方、増え方、生き残り方を分けると、似た曲線を取り違えずに説明できます。さらに、同じ種の仲間との関係と、別の種との関係を区別すれば、餌や生活場所の条件が個体数にどう結びつくかも考えられます。公式を覚える前に「何の集まりを、いつ、どの範囲で調べたのか」をそろえていきましょう。
この単元で身につけること
- 個体群と生物群集を区別します。同じ種の集まりを調べるのか、同じ地域に生息するさまざまな種の集まりを調べるのかで、説明の対象が変わります。
- 個体群密度を求めます。区画法では面積当たりの個体数を、標識再捕法では標識個体の割合を手掛かりにし、それぞれの推定が成り立つ条件も確認します。
- 成長曲線から増え方を読み取ります。個体数そのものと、一定時間に増えた個体数を分け、密度効果や環境収容力と関連づけます。
- 生存曲線の3つの型を説明します。同じ時期に生まれた集団が年齢とともにどう減るかを読み、死亡する個体数と死亡する割合を区別します。
- 種間関係と生態的地位を結びつけます。競争、捕食、共生を相手への影響で整理し、どの資源をどのように利用するかまで言葉にします。
生物基礎で学んだ生態系では、生物とそれを取り巻く環境を一体として捉えました。ここでは、その中で個体数や種の組み合わせがどのように変わるのかを、調査の値とグラフに基づいて考えます。
基本の考え方
個体群を数える範囲と方法
個体群とは、ある地域に生息する同じ種の個体の集まりです。池にいるある種の魚は1つの個体群として扱えますが、その池にいる魚を種に関係なくひとまとめにしても、1つの個体群とは呼びません。同じ地域に生息するさまざまな種の個体群の集まりを、生物群集といいます。魚だけでなく、水草、昆虫、微生物なども、その地域の生物群集を構成します。
個体群密度は、単位面積または単位体積当たりの個体数です。個体数が同じでも、生息する範囲が狭ければ密度は高くなります。「個体数が多い」と「密度が高い」は、調べる面積が同じときに初めて直接比較できます。陸上の植物なら個体/m²、水中の生物なら個体/Lなど、対象に合った単位を添えます。
植物など、調査中にほとんど移動しない生物には区画法が適しています。調査地に一定面積の枠を複数置き、その中の個体数を数えて平均密度を求めます。基本の式は「密度=調べた個体数の合計÷調べた面積の合計」です。その密度が調査地全体を代表すると考えられる場合には、密度に全体の面積をかけて総個体数を推定できます。
ただし、植物が密生した所だけに枠を置けば、密度を高く見積もります。枠を無作為に配置するなど、調べる場所の選び方に偏りを作らないことが必要です。日なたと日陰などで分布が大きく異なる場合は、環境ごとに調べて面積に応じて見積もる考え方もあります。枠内の数え方もそろえ、境界にかかった個体をその都度都合よく含めたり除いたりしません。
移動する動物では、標識再捕法を使うことがあります。最初に捕らえたM個体に標識をつけて元の場所へ戻し、十分に混ざった後でn個体を捕らえ、その中の標識個体mを数えます。全体の個体数をNとすると、「M/N ≒ m/n」と考えられるため、「N ≒ M × n ÷ m」と推定します。左は全体での標識個体の割合、右は再捕した集団での割合です。
この推定には、調査期間中の出生・死亡・移入・移出が無視できること、標識が脱落せず判別できること、標識によって生存や捕らえられやすさが変わらないこと、標識個体が集団によく混ざることなどが必要です。標識個体だけが同じ場所に固まっていれば、再捕した標本の割合を全体に当てはめられません。計算式は、こうした条件を短くまとめた道具でもあります。
個体数の変化と密度効果
ある期間の個体数の変化は、出生と移入による増加、死亡と移出による減少で決まります。「期間末の個体数=期間初めの個体数+出生数+移入数−死亡数−移出数」と整理できます。移入は外から入ってくること、移出は外へ出ていくことです。出入りのない個体群では、出生数が死亡数を上回ると個体数が増え、等しいと個体数が保たれます。
個体群の大きさが時間とともにどう変わるかを表すグラフが、成長曲線です。餌や生活場所が十分にあり、個体当たりの増加の割合が一定なら、個体数が多くなるほど同じ時間内に増える個体数も多くなります。このとき、増加がしだいに急になるJ字型の曲線になります。最初の増加が小さいからといって、途中で増える能力が急に生じたわけではありません。
一方、資源が限られた環境では、密度が高まると餌不足や生活場所をめぐる競争などが強まり、増加が抑えられます。個体群密度の変化が、個体の成長、生存、繁殖などに及ぼす影響を密度効果といいます。密度の上昇に伴って出生率が下がったり死亡率が上がったりすれば、個体数の増加は鈍くなります。植物でも、密集すると光や水、無機塩類をめぐる競争が強まり、個体当たりの成長が抑えられます。
図1のように、初めは緩やかに増え、途中で増加が速くなり、その後は増加が鈍る形をS字型の成長曲線といいます。破線は、その環境が持続的に支えられる個体数の目安である環境収容力Kを表します。図では条件を一定としたモデルを示していますが、現実のKは餌の量、季節、生息場所の変化などによって変わり得ます。

図1の縦軸は個体数、横軸は時間です。J字型とS字型は同じ初期個体数から描かれています。S字型の上部で線がほぼ水平になっても、出生や死亡がなくなるとは限りません。出入りのない集団なら、出生数と死亡数がほぼつり合うことで、総数がほぼ一定に保たれます。また、現実の個体群が必ず滑らかなS字を描くわけではなく、環境の変動や時間差のある応答によって上下することもあります。
密度効果は個体数だけでなく、体の形や行動にも現れます。一部のバッタでは、密度に応じて体色、体形、行動などが変わる相変異が知られています。低密度での孤独相と高密度での群生相では、集団で移動する傾向などが異なります。同じ種の中で密度に関連して生じる変化であり、混み合ったことで別の種へ変わるという意味ではありません。すべてのバッタが同じ相変異を示すわけでもない点に注意します。
他の種との関係を読み解く
同じ種の個体間の関係を種内関係、異なる種の間の関係を種間関係といいます。競争は両方に起こり、利用する資源が共通し、その資源が限られると強まります。異なる2種が同じ餌を利用するとき、一方が資源を消費すれば他方の利用できる量が減るため、競争相手がいない場合に比べて双方に不利益が生じます。直接争う場面が見えなくても、資源を介した競争は起こります。
捕食は、一方の生物が他方の生物を食べる関係です。捕食者は餌を得て利益を受け、被食者は食べられることで不利益を受けます。被食者の増加に続いて捕食者が増えることはありますが、2つの個体数が同時に増減するとは限りません。捕食者が成長し繁殖するまでには時間がかかるためです。ただし、似た変動が見られただけで捕食関係と断定せず、何を食べているかなどの情報も確かめます。
異なる種が密接に関わって生活する共生には、双方が利益を受ける相利共生や、一方が利益を受け他方への影響がほぼない片利共生があります。例えば、マメ科植物と根粒菌の関係では、植物が窒素化合物を得る一方で、根粒菌は植物から有機物などを得ます。寄生では、寄生者が宿主から栄養などを得て、宿主は不利益を受けます。共生という語の範囲には扱いの違いがありますが、教科書では寄生も広い意味での共生に含めて説明されることがあります。「共生なら必ず双方が得をする」と決めず、利益と不利益の向きを確認しましょう。
生態的地位はニッチとも呼ばれ、生物が利用する資源や環境条件などから捉えた、生物群集の中での位置づけです。住む場所だけでなく、食物の種類、活動する時間、採食する高さなども関係します。同じ木に暮らす2種の鳥でも、枝先と幹の近くでそれぞれ餌を探すなら、資源の利用が分かれている可能性があります。
生態的地位が大きく重なり、共通の資源が限られると、種間競争が強まります。一定の条件の下でほぼ同じ生態的地位を占める2種が競争し続けると、一方が排除されることがあり、競争的排除として説明されます。一方で、利用する場所、時間、餌などが分かれれば競争が弱まり、共存につながります。場所の利用を分けるすみ分け、食物の利用を分ける食い分けは、その具体例です。「同じ場所にいるか」だけで判断せず、「同じ限られた資源を同じように使うか」まで考える必要があります。
例題で解き方を確かめる
例題1 区画法で全体の個体数を推定する
問題:面積120 m²の草地で、ある種の植物を調べました。偏りを避けて置いた面積2 m²の枠5個で、それぞれ6、8、10、7、9個体を数えました。平均密度と、草地全体の推定個体数を求めなさい。得られた密度は草地全体を代表するものとします。
- 数えた個体数を合計します。6+8+10+7+9=40個体です。枠によるばらつきを含めて全体として扱うため、1つの枠の値だけを使いません。
- 調べた面積を合計します。2 × 5=10 m²なので、密度は40 ÷ 10=4個体/m²です。5で割って得られる8個体は「1枠当たり」であり、「1 m²当たり」ではないため、面積まで確認します。
- 密度に全体の面積をかけます。4 × 120=480個体です。単位で見ると、個体/m²にm²をかけるので、個体数が得られることも確かめられます。
答え:平均密度は4個体/m²、草地全体の推定個体数は480個体です。
この480個体は全数を数えた結果ではなく、標本からの推定です。問題で与えられた面積や計数値を使った計算上の値として示しており、実際の調査では枠の選び方や個体の見落としによる不確かさも考えます。異なる面積の枠を使う問題では、各枠の個体数だけを単純に平均せず、個体数の合計と調査面積の合計から密度を計算しましょう。
例題2 標識個体の割合から総数を求める
問題:ある池で同じ種の動物60個体を捕らえ、標識をつけて放しました。十分に混ざった後で75個体を捕らえると、15個体に標識がありました。標識再捕法の条件が満たされているとして、池の総個体数を推定しなさい。
- 最初の標識個体数M=60、再捕した個体数n=75、その中の標識個体数m=15と整理します。どちらの調査で数えた値かを先に分けると、分母と分子の入れ替えを防げます。
- 再捕した集団での標識個体の割合を求めます。15 ÷ 75=0.20なので、標識個体は再捕集団の20%です。よく混ざり、捕らえられやすさに差がなければ、この割合を全体にも当てはめます。
- 60個体が全体の20%に当たるので、N ≒ 60 ÷ 0.20=300個体と求めます。公式で確認しても、60 × 75 ÷ 15=300個体です。
答え:池の総個体数は約300個体と推定できます。
図2のように、左の推定された全体と右の再捕集団で、赤い標識個体の割合をそろえて考えます。左は計算結果を使って描いた集団であり、調査時に総数300を直接数えたという意味ではありません。紺は標識のない個体で、右の75個体には赤い15個体が含まれています。

再捕時に標識個体が全く見つからなかった場合は、m=0をこの式に代入して総数を出すことはできません。また、標識が脱落すると再捕時の標識個体数を少なく数えやすくなります。他の条件とM、nが同じなら、分母mが小さいほど推定値Nは大きくなります。このように、条件が崩れたときの誤差の向きも、割合に立ち戻ると説明できます。
例題3 個体数と増加数を分けて読む
問題:出入りのない個体群を1日ごとに調べたところ、次の結果を得ました。1日当たりの増加数が最大の区間をすべて答えなさい。また、最後の値だけから環境収容力を400個体と断定できるか説明しなさい。
| 時間(日) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 個体数 | 50 | 90 | 150 | 230 | 310 | 370 | 400 |
- 隣り合う観測値の差を取ります。各区間はいずれも1日なので、増加数は順に40、60、80、80、60、30個体です。個体数の多さではなく、同じ時間にどれだけ増えたかを比較するために引き算します。
- 最大値80に対応する区間を探します。2日目から3日目、3日目から4日目の2区間です。曲線の高さが最大の所と、傾きが最も急な所は一致するとは限りません。
- 最後の区間でも30個体増えていることを確認します。横ばいが持続している観測ではないため、400がその環境で支えられる個体数の目安だとは決められません。
答え:増加数が最大なのは2〜3日目と3〜4日目で、最後の値だけから環境収容力を400個体とは断定できません。
後半で増加数が小さくなったことは、増加が抑えられ始めている様子と整合します。しかし、この表だけで原因を餌不足に限定することはできません。温度など他の条件も調べる必要があります。観測の時間間隔が異なる場合には、単なる差ではなく、経過時間当たりの変化に直して比較します。
例題4 死亡する数と割合を区別する
問題:同じ時期に生まれた1000個体を追跡したところ、1年後に500個体、2年後に250個体、3年後に125個体が生き残っていました。この追跡集団への個体の追加や移出はないものとします。各1年間に死亡した個体数と、その区間の初めの生存個体数に対する死亡個体の割合を求めなさい。
- 前年の生存個体数から翌年の値を引きます。死亡個体数は順に1000−500=500、500−250=250、250−125=125個体です。同じ集団を追っているので、隣り合う時点の差を死亡数と解釈できます。
- 各死亡数を、その年の初めに生きていた個体数で割ります。500 ÷ 1000、250 ÷ 500、125 ÷ 250はいずれも0.50です。年ごとに死亡する可能性のある個体の母数が変わるため、分母をすべて1000にはしません。
- 0.50を百分率に直して50%とします。数は減っていますが、生き残っていた個体の半分が各年に死亡するという割合は一定です。
答え:死亡個体数は順に500、250、125個体、各区間の死亡割合はいずれも50%です。
「毎年同じ割合で死亡する」を「毎年同じ数だけ死亡する」と読み替えると、生存曲線の理解が崩れます。最初の1000個体に対する生存割合は順に50%、25%、12.5%であり、区間ごとの死亡割合とは別の値です。何を分母にしているかを書き添えて整理しましょう。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 成長曲線と生存曲線を同じものとして読む
誤った書き方:「生存曲線が下がるので、その地域の個体群全体も必ず減少している」。どこが違うかというと、生存曲線は、同じ時期に生まれた集団の生存個体数や生存割合を年齢に対して表したもので、後から生まれた個体を追加しないからです。元の集団が年を取り減っていても、その地域で新たに子が生まれていれば、個体群全体は増加する可能性があります。
正しい書き方は、「追跡した同じ出生集団の生存個体数は年齢とともに減るが、個体群全体の増減には新たな出生や移出入も関わる」です。成長曲線は個体群の大きさの時間変化、生存曲線は決まった出生集団の生き残り方です。横軸の時間と年齢の意味を分けると、グラフの対象を取り違えずに済みます。
誤り2 Ⅱ型では毎年同数が死亡すると考える
誤った書き方:「Ⅱ型は直線だから、生存個体数が毎年同じ数だけ減る」。どこが違うかというと、生存曲線は縦軸に対数目盛を用いて描かれることが多いからです。図3では1、10、100、1000が等間隔に並びます。目盛り1段の上昇は同じ数を足すことではなく、10倍になることを表します。

図3のように、Ⅰ型は若齢では生存割合が高く、高齢になって死亡する割合が大きくなる型です。Ⅱ型は年齢によらず、一定期間に死亡する割合がほぼ一定の型です。Ⅲ型は若齢期の死亡割合が大きく、その時期を生き延びた個体では死亡割合が低くなる型です。正しい書き方は、「Ⅱ型は死亡割合がほぼ一定で、縦軸が対数目盛なら直線に近くなる」です。
教科書では、Ⅰ型の例に大型の哺乳類、Ⅱ型の例に一部の鳥類、Ⅲ型の例に多数の卵を産む魚類などを挙げて説明されます。ただし、生存曲線は生育環境によっても変わり、動物の分類群だけで型を一律には決められません。図3は3つの型の特徴を比べる模式的な曲線で、実測値ではありません。横軸を相対年齢にそろえ、縦軸を最初の1000個体に対する生存個体数として描いています。対数目盛では0を表せないので、曲線の終点が1だからといって、最後の1個体が永遠に生き残るわけではありません。
誤り3 同じ場所にいる2種は必ず競争で一方が消えると考える
誤った書き方:「同じ池にいる2種は、生態的地位が同じなので共存できない」。どこが違うかというと、生態的地位には場所だけでなく、利用する餌や活動時間なども含まれるからです。水面近くの昆虫を食べる魚と、底にいる小動物を食べる魚では、同じ池にいても資源の利用が異なります。
正しい書き方は、「同じ場所にいても資源の利用が分かれれば競争が弱まり、共存できる場合がある」です。反対に、餌の種類が同じでも、それが十分にあれば強い競争が現れないこともあります。関係を説明する際は、場所の一致だけで結論を出さず、共通して利用する資源と、その資源が不足する条件を示します。競争的排除は、条件を外して何にでも当てはめる決まりではありません。
練習問題
練習1 区画の広さをそろえて考える
面積80 m²の調査地で、面積0.5 m²の枠を4個、偏りなく配置しました。ある種の植物の個体数は順に3、5、4、4でした。調べた密度が全体を代表するとして、平均密度と全体の推定個体数を求めなさい。途中の計算には調査した面積の合計を書きなさい。
練習2 標識再捕法の計算と条件
ある個体群で40個体に標識をつけて放し、十分に混ざった後に50個体を再捕したところ、10個体に標識がありました。必要な条件が満たされているとして、総個体数を推定しなさい。また、一部の標識が脱落して標識個体を少なく数えた場合、他の条件が同じなら推定値は大きくなるか、小さくなるか答えなさい。
練習3 個体数が一定でも起きていること
期間初めの個体数は200でした。その期間の出生数は50、死亡数は20、移入数は10、移出数は40でした。期間末の個体数を求めなさい。また、「個体数が一定なので出生数と死亡数は等しい」と説明してよいか、移動のある条件に注意して答えなさい。
練習4 曲線と種間関係を判定する
同じ出生集団の生存個体数を等しい時間間隔で調べると、800、400、200、100でした。各区間の死亡割合と、対応する生存曲線の型を答えなさい。また、同じ林にいる2種の動物が昼と夜に分かれて活動し、共通の餌を利用している場合、活動時間が重なる場合に比べて競争が弱まり得る理由を、生態的地位という語を使って説明しなさい。
答えと解説
練習1:調査面積は0.5 × 4=2 m²、個体数の合計は16なので、密度は16 ÷ 2=8個体/m²です。全体の推定個体数は8 × 80=640個体です。1枠当たりの平均4個体を、そのまま1 m²当たりの値として使わないようにします。
練習2:40 × 50 ÷ 10=200なので、約200個体です。標識の脱落で再捕した標識個体数を少なく数えると、推定値は大きくなります。観測した標識割合が低いほど、最初の標識個体数を含む全体は大きいと見積もるためです。
練習3:200+50+10−20−40=200で、期間末も200個体です。出生数50と死亡数20は等しくありません。増加に関わる出生と移入の合計60と、減少に関わる死亡と移出の合計60がつり合っています。移動を無視できる条件かどうかが説明を分けます。
練習4:死亡数は400、200、100個体で、各区間の死亡割合はいずれも50%です。対応する型はⅡ型です。2種については、「活動時間という生態的地位の一部が異なるため、同時に同じ餌を利用する程度が下がり、競争が弱まる可能性がある」と説明できます。ただし、片方が食べた餌が次の活動時間までに補われない場合など、時間を分けても競争が残ることはあります。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
個体群の増減を理解すると、次に学ぶ生態系の物質生産やエネルギーの流れを、個体数と結びつけて考えられます。植物の個体数が多くても、1個体が小さければ、植物全体の量が同じ割合で増えるとは限りません。生物の数を調べる視点と、有機物の量を調べる視点を区別することが、次の学習の入口です。
家庭では、まず5分で、標識再捕法の例題を「60は何の数か」「15は75に含まれるか」と声に出して説明してみましょう。式を見ずに全体と標本の割合を書ければ、数の置き場所を意味から決められています。次の5分では、成長曲線と生存曲線を1つずつ紙に描き、縦軸、横軸、追っている集団を添えます。線を正確に写すことより、その線が何の変化を表すかを説明する練習になります。
個別指導では、計算が止まった箇所に応じて、1枠と1 m²の違い、割合の分母、観測期間の初めと終わりまで戻って確かめます。図の説明が曖昧なら、軸の読み方と、出生した個体を集団に追加するかどうかを先にそろえます。
まとめ
曲線の名前が言えても、その形になる理由を説明するには、集団を区切る条件が必要です。誰を数え、どの時間幅で比べ、どの資源が限られているのかを明らかにすると、数値と生物の生活がつながります。問題文の条件を1つ変えたとき、推定値や説明がどう変わるかまで考えてみましょう。個体群を読む力は、数の変化を、その場で生きる個体の出生・死亡・移動と資源の利用に結びつける力です。
本気になった日が、入塾の日。
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