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【小5社会】森林と環境を守るを図解で総まとめ—森林のはたらき・林業・公害と環境を守る取り組み|武蔵野個別指導塾

【小5社会】森林と環境を守るを図解で総まとめ—森林のはたらき・林業・公害と環境を守る取り組みのアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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森が水をたくわえる仕組み、林業の仕事、公害を防ぐ取り組みを3枚の図で整理します。面積の割合を読む例題と理由を説明する練習で、森林の利用と保全を結びつけて学べます。

よくあるのは、夕食を待つ台所で、お子さまが木の食器を手に取り、「森を守るなら、木を切ってはいけないのでは」と考え込む場面です。水道から出る水も、食卓の木製品も、遠くの森林とつながっています。しかし、「森林は大切」という言葉だけでは、なぜ木を切る仕事があるのか、だれがどのように森を守るのかまでは説明できません。

小学5年生の社会では、自然のはたらきと、それを支える人々の仕事を結びつけて学びます。森林の面積を読むこと、雨水が土にしみこむ様子を説明すること、木を育てて使う順序を追うことが出発点です。さらに、公害によってくらしに被害が出た歴史から、環境を守るには社会全体の取り組みが必要だと考えます。

家庭で確かめるときは、「よいことだから」で説明を終わらせず、「何が、どのように、だれのくらしを支えるのか」と問い直してみてください。森林を守ることと木材を使うことの関係が見えると、この単元の言葉が一つの流れになります。

この単元で身につけること

小4で学ぶ水道、ごみの処理、自然災害への備えは、森林や環境を守る学習につながっています。家に届く水の道すじを上流へたどるように、身近なくらしから国土の様子へ視野を広げていきます。

基本の考え方

森林の割合と、水や土を守るはたらき

日本は山地が多く、森林が広く分布しています。ただし、「山地」と「森林」は同じ意味ではありません。山地は土地の高低や傾きに注目した言葉で、森林は木がまとまって生えている土地に注目した言葉です。山地にも森林でない場所があり、平らな土地にも森林があります。地図の色を見るときは、地形を表した地図なのか、土地の使われ方を表した地図なのかを確かめます。

国土の「およそ3分の2」が森林というとき、全体は日本の国土です。3つに同じ大きさで分けたうち、およそ2つ分に当たります。これは、どの都道府県でも同じ割合という意味ではありません。また、国土の割合だけを見ても、手入れが十分か、どのような木が生えているかまではわかりません。広さと森林の状態は、別々に調べる必要があります。

森林に雨が降ると、一部は枝や葉に受け止められます。地面に届いた雨は、落ち葉などに覆われた土にしみこみます。森林の土にはすき間があり、水を一時的にたくわえ、時間をかけて地下や川へ送り出すはたらきがあります。このため、森林は「緑のダム」と呼ばれることがあります。木の幹に雨水を全部ためる、という意味ではありません。

図1 森林の土にしみこんだ雨水が川へ流れる仕組み

図1のように、雨、落ち葉、土、川の順に目を動かすと、水の道すじを説明できます。図は仕組みを表したもので、水が流れる速さや地面の厚さを実際の割合で示したものではありません。森林は水源を守るうえで重要ですが、森林を通った水をそのまま安全な飲み水にできるとは限りません。水道水を届けるには、浄水場での処理や水質の確認も必要です。

落ち葉や下草は、雨が地面を直接たたく勢いを弱めます。木の根には土を支えるはたらきがあり、土が流れ出るのをおさえることにつながります。ただし、森林があればどんな大雨でも災害が起きないわけではありません。雨の量、地形、地質などによっては、山の斜面が崩れたり、川の水があふれたりします。森林を守る取り組みと、避難や施設の整備は、どちらも必要です。

木材だけではない森林の恵み

森林は、家や家具、紙などの材料になる木材を生み出します。それだけでなく、鳥や昆虫、植物など、多くの生き物がくらす場所にもなります。木の実を食べる生き物、落ち葉を分解する生き物などが関わり合うことで、森林の環境が保たれます。木の本数だけを増やせば、すべて同じ森林になるわけではありません。

木は成長するとき、光合成によって二酸化炭素を取り入れ、酸素を出します。取り入れた炭素の一部は、幹や枝などに蓄えられます。このはたらきは地球温暖化を防ぐ取り組みと関係しますが、森林を増やすだけですべての問題が解決するわけではありません。くらしや産業で使うエネルギーを見直し、二酸化炭素の排出を減らす取り組みと合わせて考えます。

森林には、散歩や自然観察などを楽しむ場としての役割もあります。水を使う人、木材を使う人、自然の中で過ごす人など、森林から恩恵を受ける人は山の近くに住む人だけではありません。下流の都市で暮らす人も、森林を支える仕組みに関わっています。

林業と公害対策を、人の仕事から考える

林業は、森林を育て、木材などを生産する仕事です。人が苗木を植えて育てた森林を人工林といいます。自然の力で芽生えた木を中心にできた森林は天然林といいますが、天然林でも人による保護や管理が行われることがあります。「人工林は人が関わる、天然林は人が何もしない」と二つに分け切らないようにします。

人工林では、苗木を植える植林の後、苗木の成長を妨げる草を刈る下草刈りなどを行います。木が育って混み合うと、一部の木を切る間伐を行い、残す木に光が届きやすい状態をつくります。枝を落として木材の質を整える枝打ちを行う場合もあります。仕事の内容や時期は、育てる木の種類や森林の状態によって違います。

木を育てるには長い時間がかかり、斜面での作業には危険も伴います。林業では、働く人の確保や技術の受けつぎ、作業の安全、手入れの費用などが課題になります。機械を活用して作業の負担を減らすこと、作業道を整えること、木材を安定して使う仕組みをつくることなどが取り組まれています。木を売ることと、次の木を育てる費用を確保することはつながっています。

一方、公害は、事業活動などに伴って水や空気などが汚され、人々の健康や生活環境に被害が生じる問題です。日本では工業が発展する中で、工場などから出る有害な物質による深刻な被害が起きました。水俣病と新潟水俣病では、メチル水銀に汚染された魚介類を食べることで健康被害が生じました。イタイイタイ病はカドミウムによる汚染と関係し、四日市ぜんそくは工場などの煙に含まれる硫黄酸化物などによる大気汚染と関係します。

公害を学ぶときは、被害を受けた人々が生活や健康を守るために声を上げたことにも目を向けます。国や地方公共団体は規制や監視を進め、企業は排水や煙の処理設備を整えるなどの対策を行ってきました。環境が改善しても、健康被害への支援や汚染の確認が引き続き必要な場合があります。「昔の公害はすべて終わった」と片づけず、被害を防ぎ、被害を受けた人を支える両方の視点を持ちます。

例題で解き方を確かめる

例題1 面積の棒グラフから割合を読む

学習用に、ある地域の森林が12 ha、森林以外の土地が8 haだったとします。図2を見て、この地域全体に占める森林の割合を求めましょう。ここで使う数値は計算のために設定したもので、日本全体の実際の面積を示すものではありません。

図2 森林と森林以外の面積を同じ目盛りで比べる図
  1. 横軸の単位と目盛りを確かめます。図2の横軸は面積で、単位はhaです。目盛りは2 haずつ増えるため、森林の棒の端は12 ha、森林以外は8 haと読めます。棒の見た目だけで判断せず、端と目盛りを対応させるための手順です。
  2. 地域全体の面積を求めます。12+8=20なので、全体は20 haです。「全体に占める割合」が問われているため、森林以外の8 haだけを比べる基準にしないようにします。
  3. 森林の面積を全体の面積で割ります。12÷20=0.6で、百分率では60%です。割合は、比べる量が全体のどれだけに当たるかを表します。

この図からは、森林が森林以外より4 ha広いことも読み取れます。しかし、木の種類や手入れの状態、川の水の量は読み取れません。グラフで示されたことと、追加の資料が必要なことを分けると、説明が正確になります。

答え:地域全体に占める森林の割合は60%です。

例題2 「緑のダム」と呼ばれる理由を説明する

「森林が緑のダムと呼ばれるのはなぜですか」という問いに、土と雨水の関係を入れて答えましょう。「木が多いから」という答えでは、ダムとの共通点がまだ示せていません。図1の水の道すじを使って考えます。

  1. 問われているはたらきを選びます。今回は木材の生産や生き物のすみかではなく、水をたくわえるはたらきです。森林のはたらきを全部並べるより、問いに合ったものにしぼるためです。
  2. 水がどこに入るかを確かめます。雨水は森林の土にしみこみ、一時的にたくわえられます。「葉が全部吸いこむ」と書くと、中心となる土のはたらきが抜けてしまいます。
  3. たくわえた後の流れをつなげます。水は時間をかけて川などへ流れ出します。ためることだけでなく、ゆっくり送り出すことまで書くと、川の流れとの関係が伝わります。

説明の中で「雨をなくす」「川の水を止める」と書かないことも大切です。森林は水の流れ方に関わりますが、降る雨そのものをなくすわけではありません。答えが長くなったときは、「土がたくわえる」「ゆっくり流す」の二つが残るように整えます。

答え:森林の土が雨水を一時的にたくわえ、時間をかけて川などへ流すはたらきを持つからです。

例題3 間伐を行う目的を考える

人工林で木が混み合い、林の中に日光が届きにくくなっています。一部の木を切る仕事の名前と、その目的を答えましょう。「木を切る」という動作だけでなく、何のために切るかを読み取る問題です。

  1. 森林の状態を表す言葉に線を引きます。手がかりは「木が混み合い」と「日光が届きにくい」です。木材をまとめて収穫する場面なのか、育てる途中の手入れなのかを見分けるためです。
  2. 混み合った木の一部を切る仕事を選びます。この仕事は間伐です。下草刈りは草を刈る仕事、枝打ちは枝を落とす仕事なので、対象が違います。
  3. 作業後に目指す状態を説明します。残した木に光が届きやすくなり、木の成長を助けます。「森林をなくすため」では、育てるための手入れという目的と合いません。

間伐で切った木も、木材などとして使われることがあります。何本切るかだけに注目するのではなく、残す森林をどう育てるかまで考えると、林業の仕事を説明しやすくなります。

答え:間伐といい、混み合った木の一部を切って、残す木に光が届きやすくし、成長を助けるために行います。

例題4 公害を防ぐ取り組みを組み合わせる

ある地域で、工場の排水に有害な物質が含まれ、川の汚染が問題になりました。対策として「住民が川のごみを拾うだけでよい」という意見が出ました。この意見の足りない点を説明し、企業と地方公共団体が行う対策を一つずつ挙げましょう。

  1. 原因と対策が対応しているかを見ます。原因は排水に含まれる有害な物質です。ごみ拾いは川をきれいにする活動ですが、それだけで工場から出る有害な物質を止められるわけではありません。
  2. 原因となる物質を出す側の対策を考えます。企業には、排水処理設備を整え、有害な物質を適切に取り除くなどの対策が必要です。汚れが川へ広がる前に対処するためです。
  3. 対策が続いているか確かめる役割を考えます。地方公共団体は水質を調べたり、基準が守られているか監視したりします。設備を設置しただけで安心せず、その後の状態も確かめるためです。

住民による清掃や観察にも役割がありますが、企業の責任や行政による監視を置き換えるものではありません。原因を減らす仕事、変化を調べる仕事、住民の声を伝える仕事を組み合わせることが必要です。

答え:ごみ拾いだけでは有害な物質の排出を止められないため、企業による排水処理と、地方公共団体による水質の監視などが必要です。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 森を守ることと、木を切らないことを同じにする

誤った書き方は「森林を守るには、どの場所でも木を1本も切ってはいけません」です。どこが違うかというと、木材を生産する人工林の手入れと、自然を保護するための管理を、同じ方法で考えている点です。間伐のように、残す木を育てるために切る仕事もあります。

正しい書き方は「森林の目的や状態に合わせて保護や手入れを行い、木材を利用する森林では伐採後も次の森林を育てます」です。木を切るか切らないかだけでなく、その後の土地と森林がどうなるかまで見るようにします。

図3 植林から手入れと木材利用を経て次の森を育てる流れ

図3のように、木材を利用する人工林では、植林、手入れ、伐採・利用、次の植林というつながりで考えます。図の矢印は仕事の関係を示しており、各段階に同じ時間がかかるという意味ではありません。長く育てた木を使った後も、森林を育てる仕事は続きます。

また、すべての森林を同じ木だけの人工林にすればよいわけではありません。生き物のすみかを守る場所や、水源として特に大切な場所など、森林ごとの役割を考えた管理が求められます。「利用する森林」と「保護する森林」をどのように支えるかという視点が必要です。

誤り2 森林があれば洪水や土砂災害は起きないとする

誤った書き方は「森林が水を全部吸うので、大雨でも洪水は起きません」です。どこが違うかというと、森林のはたらきを、どんな雨でも受け止められる力だと考えている点です。土がたくわえられる水には限りがあり、大雨では地面の上を流れる水も増えます。

正しい書き方は「森林は水をたくわえたり土の流出をおさえたりしますが、大雨では災害が起きることもあるため、避難などの備えも必要です」です。「防ぐはたらきがある」と「必ず防げる」を区別してください。防災を考えるときは、天気の情報や地域の危険な場所の確認も欠かせません。

自然災害と公害も区別します。大雨による洪水と、有害な工場排水による川の汚染では、直接の原因が違います。どちらもくらしに被害を及ぼしますが、同じ対策だけで防げるとは限りません。原因を先に確かめる習慣が役に立ちます。

誤り3 環境問題は、一人ひとりの心がけだけで解決するとする

誤った書き方は「全員が節水すれば、公害はなくなります」です。どこが違うかというと、水を大切に使う取り組みと、有害な物質の排出を防ぐ取り組みを混同している点です。節水は大切ですが、工場の排水処理や規制の役割を代わりに果たすことはできません。

正しい書き方は「住民の取り組みに加えて、企業が汚染を防ぐ設備や方法を整え、国や地方公共団体が規制や監視を行うことが必要です」です。対策を考えるときは、原因に直接働きかける方法が入っているか確かめます。

地球温暖化、ごみの問題、地域の公害は、互いに関係する面があっても同じ問題ではありません。「環境によいこと」を何でも並べるのではなく、排出されるもの、影響を受ける場所、対策を担う人をそろえて説明します。役割を分けることは責任を押しつけることではなく、必要な仕事を見落とさないための整理です。

練習問題

練習1

学習用のある地域では、全体の面積が30 haで、そのうち森林が18 haです。森林以外の面積と、全体に占める森林の割合を求めましょう。式には、何の面積を求めているかがわかる短い言葉も添えてください。

練習2

「森林は緑のダムと呼ばれるので、森の水は処理せずにすべて飲めます」という説明には、どのような誤りがありますか。「土が水をたくわえるはたらき」と「飲み水の安全」を分けて、短く説明しましょう。

練習3

苗木の成長を妨げる草を刈る仕事をA、混み合った木の一部を切る仕事をBとします。AとBの名前を答えましょう。また、木材を生産する人工林で伐採した後に、次の森林のために行うことを一つ書きましょう。

練習4

水俣病などの公害の学習をもとに、水や空気を守るために、企業と国・地方公共団体が行う取り組みを一つずつ書きましょう。さらに、設備を整えたり規制を設けたりした後も、環境の状態を調べ続ける理由を書いてください。

答えと解説

練習1の答えは、森林以外の面積が12 ha、森林の割合が60%です。森林以外は30−18=12、森林の割合は18÷30=0.6で求めます。全体がすでに示されているため、30と18を足してしまわないようにします。例題1と面積は違っても割合は同じです。割合だけが同じ地域でも、森林の実際の広さは同じとは限りません。

練習2の答えの例は、「森林の土が水をたくわえることと、その水を安全に飲めることは別で、水道水には浄水場での処理や水質の確認が必要です」です。「緑のダム」は森林の水をたくわえるはたらきを表す呼び名です。飲み水としての安全を保証する言葉ではありません。

練習3の答えは、Aが下草刈り、Bが間伐です。伐採後の取り組みの例は、苗木を植える植林です。草、混み合った木、苗木というように、作業の対象を見ると区別できます。実際には森林の状態に合わせて、芽生えた木を育てる方法なども用いられますが、ここでは人工林の基本的なつながりを押さえます。

練習4の答えの例は、「企業は排水や煙を適切に処理し、国や地方公共団体は規制や水質・大気の監視を行います。対策が守られ、汚染が減っているかを確かめるために、調査を続けます」です。対策の名前だけでなく、その効果を確認するところまで説明できていれば、原因と対策を結びつけて考えられています。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

森林や環境を守る学習は、小6で学ぶ政治のはたらきや、世界の国々が協力する取り組みにつながります。公害を防ぐ規則、森林を育てる支援、住民の声を受け止める仕組みなどは、自然を守ることと社会の仕組みを結ぶ題材です。環境の問題を地域だけで考える場合と、国をこえて考える場合の両方があることも押さえます。

家庭では、5分でできる確かめ方を二つ用意できます。一つ目は、木製の机や紙など、身近な品物を一つ選び、原料の木が育つ場所まで言葉でたどる方法です。「木材になる前には、どんな仕事があったでしょう」と尋ね、植林や間伐が出てくるかを見ます。品物を見ただけでは産地までわからないので、確かめていないことは決めつけません。

二つ目は、紙に「森林」「川」「浄水場」「家」を書き、水の流れを矢印で結ぶ方法です。森林のところには「土が水をたくわえる」、浄水場のところには「飲み水にするために処理する」と書き添えます。二つの役割を分けて説明できるかを、家族で確かめてみてください。

個別指導では、割合で止まった場合は「全体」と「その一部」の区別へ戻り、理由の説明で止まった場合は図の矢印を一つずつ言葉にするところまで戻って確かめます。用語を言えるかだけでなく、資料のどこを根拠に答えたかも確認します。

まとめ

台所で手にした木の食器からは、木を育てる仕事へ、水道の水からは、森林の土や水を処理する仕事へとたどれます。「森を守るなら木を切らない」という一つの考えだけでは見えなかった、利用と手入れの関係も説明できるようになります。

公害の対策でも、気持ちや標語だけでなく、原因を減らす仕事と結果を確かめる仕事を見ることが必要です。木を切った後の苗木と、排水を処理した後の水質まで目を向けることが、環境を守る仕組みを理解する確かな一歩です。

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