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【小4社会】地域の発展に尽くした人々を図解で総まとめ—用水・開発・文化を伝えた先人と年表|武蔵野個別指導塾

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用水や堤防、産業や文化を支えた先人の働きを、くらしの変化からたどります。玉川上水の年表や資料を比べる例題を使い、名前の暗記から理由を説明する学習へ進めます。

よくあるのは、冬期講習の初日の教室で、地域の先人の名前は言えるのに、「その人の働きで、くらしはどう変わりましたか」と聞かれると、鉛筆が止まるという場面です。「用水を作った人です」と書いても、用水が必要だった理由までは言葉にならないことがあります。これは、人の名前と地域の困りごとが、まだつながっていない状態です。

この単元でたどるのは、昔の人の名前だけではありません。人々が何に困り、どのように相談し、土地や水の様子に合わせて工夫したのかを調べます。できあがった施設や広まった技術が、田畑、仕事、毎日のくらしにどう役立ったかまで追うと、その人の働きを説明できます。

お子さまが「すごい人だった」と答えたら、「どんな困りごとを減らしたのかな」と問い直してみてください。武蔵境からも身近な玉川上水を手がかりに、年表の読み方や資料館での調べ方を、一つずつ確かめていきます。

この単元で身につけること

小3で学んだ昔の道具やまちの移り変わりが、「なぜ変わったのか」「だれが支えたのか」を調べる学習につながります。地域ごとに取り上げる人物は違っても、困りごと、工夫、協力、変化という見方は共通して使えます。

基本の考え方

用水と堤防は、水との関わり方が違います

用水は、田畑や生活、仕事などに使う水です。その水を必要な所まで導くために作った水路を、用水路といいます。田畑があっても、水を十分に使えなければ育てられる作物が限られたり、雨の降り方に左右されたりします。水を引く工事を調べるときは、まず「どこから、どこへ、何のために」を探します。水路の長さだけでは、その役割は説明できません。

水路は、地図の上で近い場所を直線で結べばよいわけではありません。自然に水を流すには、土地の高さを調べ、水が高い所から低い所へ進む道筋を考える必要があります。地面を掘る作業だけでなく、通り道を決める調査も大切な仕事です。また、水を分ける所では、使う人々の間で決まりを作ることも必要になります。

堤防は、川などに沿って作られる、土を盛るなどした構造物です。川の水が周りの土地へあふれるのを防ぎ、家や田畑を守る役割があります。用水が「必要な水を届ける」ための工夫なら、堤防は「増えた水から守る」ための工夫です。ただし、堤防さえあればどんな大雨でも安全だとはいえません。地域の人々は、施設を直したり、水の様子を見たりする働きも続けてきました。

図1のように、調べる順を「困りごと→工夫→変化」とそろえると、用水と堤防の違いを整理できます。この図は役割の違いを比べる模式図で、特定の地域の地形や工事の規模を表したものではありません。

図1 用水と堤防の役割を困りごとから比べる図

上の段は、水が足りない田畑に水を導く例です。下の段は、川の水があふれる被害を減らす例です。「川が近いから水には困らない」とも限りません。川と田畑の高さの違いや、水を取り入れられる場所まで調べて、初めて工夫の意味が見えてきます。

玉川上水から、開発と協力を考えます

東京の地域学習で取り上げられる先人に、玉川庄右衛門と玉川清右衛門の兄弟がいます。玉川上水は、多摩川の水を江戸のまちへ送るために作られました。江戸の発展とともに必要な水が増えたことが、その背景にあります。「上水」は人々の生活に使う水を送る仕組みを表す言葉です。玉川上水を、初めから田だけに水を送るための施設だったと説明しないようにします。

玉川上水では、1653年に工事が始まり、その年に羽村から四谷大木戸までの水路が完成したと伝えられています。江戸のまちへの給水は1654年に始まりました。水路を掘り終えることと、まちの中へ水を届けることを分けて読むと、年の違いを整理できます。細かな日付を覚える前に、それぞれの年に何が起きたかを言えるようにしましょう。

この事業は、兄弟が自分たちだけの考えで始め、2人だけで掘り進めたものではありません。幕府の計画のもとで兄弟が工事を請け負い、多くの人の働きによって進められました。人物名は、事業を調べる入口です。名前が残っていない作業者や、工事に関わる地域の人々まで考えると、大きな水路を作るための協力が見えてきます。

開発とは、土地や水などに人の手を加え、くらしや産業に役立つようにすることです。田畑を新しく開いたり、水を運ぶ道筋を整えたりすることが含まれます。ただし、水路ができたらすぐにどの土地でも米づくりが始まる、という決まりはありません。水の使い道、土地の高さ、土の様子などによって変化は異なります。「水が届いた」という事実と、「どんな農業が広がったか」という事実は、別々の資料で確かめます。

産業や文化を育てる働きもあります

地域の発展に尽くした人は、土木工事に関わった人だけではありません。土地で得られる原料を生かしてものづくりを始めた人、他の地域で学んだ技術を伝えた人、作り方を改良した人などもいます。産業とは、人々のくらしを支える品物を生産したり、役立つ仕事を行ったりする活動です。地域の産業を調べるときは、原料、技術、売り先のつながりを見ます。

たとえば、焼き物づくりなら、土があるだけで産業が続くわけではありません。形を作る技術、焼くための設備、製品を運ぶ道や売る場所などが必要です。新しい方法を知る人がいても、それを地域の人々に教え、一緒に作り、仕事として続ける働きがなければ広まりません。「最初に始めた人」と「広めた人」が同じかどうかも、資料で調べる点になります。

文化を伝える働きには、地域に伝わる芸能の動きや音楽を教えること、道具を修理すること、言葉や記録を残すことなどがあります。技術や文化は、形のある建物と違い、習う人や使う人がいなければ受けつぎにくくなります。昔の人が残したものと、後の人が守ってきたものの両方に目を向けましょう。今見られる姿のすべてを、1人の先人が作ったと決めつけないことも大切です。

例題で解き方を確かめる

例題1 施設と目的を結びつけます

ある地域の学習用の資料に、「雨が少ない時期には田に使う水が足りなかった。人々は川から田まで水路を掘り、水を引いた」とあります。作った施設は用水路と堤防のどちらですか。また、何のために作ったのか説明しましょう。

  1. 工事前の困りごとに線を引きます。「田に使う水が足りなかった」が見つかります。目的を答えるには、工事の形より先に、解決したい問題を確かめる必要があるからです。
  2. 工事で何をしたかを探します。「川から田まで水路を掘り、水を引いた」とあります。水を止めるのか、導くのかを分けると、施設の役割を取り違えにくくなるからです。
  3. 施設名と目的を一つの文にします。「用水路を作った」で止めず、田に水を届けることまで書きます。施設名だけでは、地域のくらしとの関わりが表れないからです。

ここでは、収穫量が何倍になったかまでは資料にありません。水を引く目的は説明できますが、書かれていない数値や結果を付け足す必要はありません。答えを長くすることより、資料の言葉をつないで、筋の通った説明にすることを優先します。

答え:用水路で、田に使う水が足りない問題を解決するため、川から田へ水を引きました。

例題2 年表の目盛りと出来事を読みます

図2は、玉川上水について学ぶための年表です。1653年に工事が始まり、同じ年に羽村から四谷大木戸までの水路が完成したこと、1654年に江戸のまちへの給水が始まったことを表しています。工事開始の年から給水開始の年までの年の差を求めましょう。また、図だけで実際の工事日数まで求められるでしょうか。

図2 玉川上水の工事と給水開始を分けた年表
  1. 年表の向きと目盛りを確かめます。左から右へ年が進み、隣り合う目盛りの間は1年です。点の離れ方を読むには、最初に1目盛りの意味を押さえる必要があるからです。
  2. 求める出来事の年を取り出します。工事開始は1653年、給水開始は1654年です。「水路完成」と「給水開始」は別のラベルなので、何の出来事かも一緒に読みます。
  3. 後の年から前の年を引きます。1654−1653=1なので、年の差は1年です。1653年と1654年の2つの年が出てくることと、年の差が2年であることは違います。
  4. 図にある情報の細かさを確かめます。この年表には月や日がないため、開始日から終了日までの日数は計算できません。年の差を、そのまま実際に作業した期間と決めないためです。

図2では、工事開始と水路完成の点が同じ年の縦線上にあります。これは同じ日に起きたという意味ではなく、年までの目盛りで示しているためです。年表には情報を整理しやすくするよさがありますが、細かな時期を知るには、説明文やより詳しい記録が必要になります。

答え:年の差は1年で、月日が示されていないため実際の工事日数は求められません。

例題3 産業を広めた工夫を説明します

次の文章は、地域の産業について考えるための練習用の資料です。「焼き物づくりを学んだ人が、地域の人々に形をそろえる作り方を教えた。人々は製品の運び方や売り先も相談し、仕事として続けられるようにした」。この人と地域の人々は、産業を広めるために何をしたといえますか。

  1. 作る場面の工夫を取り出します。「形をそろえる作り方を教えた」が当たります。産業を調べるときには、単に製品があることだけでなく、技術がどう伝わったかを見るからです。
  2. 作った後の工夫を探します。「運び方や売り先も相談した」が見つかります。品物を作れても、届ける相手や方法がなければ、仕事として続けにくいからです。
  3. 中心人物と地域の人々を分けて整理します。技術を教えた人の働きと、相談して仕事を続けた人々の働きの両方を入れます。1人の力だけで産業が広がったような説明を避けるためです。

「有名な焼き物にした」と答えると、資料にはない評価を加えることになります。この文章からいえるのは、技術を伝え、運ぶ方法と売る相手を考えたことです。産業の発展を説明するときも、名声ではなく、人が行った具体的な働きを使いましょう。

答え:作り方を地域の人々に伝え、製品の運び方や売り先を相談して、仕事として続ける工夫をしました。

例題4 聞き取りと記録を照らし合わせます

資料館の年表に「1900年、水路の工事が始まる」「1903年、水路が完成する」とあります。一方、地域の人から「祖父は1905年から水路の水を使ったと話していた」と聞きました。これは調べ方を考えるための練習用の資料です。2つの資料が食い違うと決める前に、何を確かめればよいでしょうか。

  1. それぞれの年が示す出来事を分けます。1903年は水路の完成、1905年は話し手の祖父が水を使い始めた年です。施設全体の出来事と、ある家庭の出来事を同じものとして比べないためです。
  2. 聞き取りの範囲を確かめます。どの場所で、何に水を使い始めたのかを質問します。同じ水路でも、場所によって利用開始の時期が違う可能性があるからです。
  3. 地図や利用の記録と比べます。その家庭の場所まで水が届いた時期などを探します。可能性を思いつくだけで終わらず、根拠を増やして判断するためです。

昔のことを知る方法には、それぞれ得意なことがあります。聞き取りでは使った人の具体的な経験を知りやすく、年表では全体の出来事の順を整理しやすくなります。片方をすぐに間違いとするのではなく、両方が何について語っているかを読み分けます。

答え:水路全体の完成とその家庭の利用開始を区別し、利用した場所や目的を聞いて、地図や記録と比べます。

つまずきやすいところと直し方

「先人が1人で作った」と書いてしまいます

誤った書き方は、「先人が1人で水路を掘り、地域を発展させました」です。中心人物の名前だけを覚えると、計画、費用、工事、管理の働きが見えなくなります。名前が年表にあることは、すべての作業をその人だけで行った証拠ではありません。

どこが違うかを確かめるには、役割を分けます。図3のように、計画する人、費用を支える人、工事する人、管理する人を考えると、1つの事業にも違う仕事があるとわかります。この図は一般的な役割の整理です。実際の事業では1人が複数の役割を担う場合もあるため、担当者は資料で確かめます。

図3 地域の事業を支える人々の役割と協力の図

正しい書き方は、「中心になった人が計画を進め、多くの人が工事や費用の面で協力し、完成後も管理を続けました」です。玉川上水なら幕府と兄弟の関係など、確かめた具体的な役割を足せます。「協力した」とまとめるだけでなく、何を担当したかまで言えると説明がはっきりします。

「完成したので、全員のくらしがすぐによくなった」と書いてしまいます

誤った書き方は、「堤防ができたので、洪水はなくなり、全員が安心して住めました」です。堤防の役割は洪水による被害を減らすことですが、どんな条件でも水があふれないと保証するものではありません。「全員」「すぐに」「必ず」という言葉には、特に注意が必要です。

どこが違うかは、効果を大きく言いすぎている点です。工事の前後を比べ、守られやすくなった土地はどこか、直す作業は続いていたかなどを調べます。用水なら、利用できる場所や水を分ける決まりも確かめます。施設の完成と、その後の利用や手入れは一続きの話です。

正しい書き方は、「堤防を作り、川の水が周りへあふれる被害を減らそうとしました。完成後も点検や修理が必要でした」です。被害が実際にどう変わったかを示す資料があれば、その範囲で結果を書き足します。目的と実際の結果を分けると、まだ調べるべき問いも見えてきます。

「聞いた話だから、昔の事実としてそのまま書く」と考えてしまいます

誤った書き方は、「地域の人が言ったので、この年にすべての家へ水が届きました」です。聞き取りは貴重な資料ですが、話した人が経験した範囲や、人から聞いた話かどうかを確かめる必要があります。ある家の経験だけで、地域全体の出来事を決めることはできません。

どこが違うかは、話の範囲を広げすぎている点です。「ご自身が見たことですか」「どの場所の話ですか」「何に水を使いましたか」と、相手が答えやすい質問で確認します。話を聞く前には目的を伝え、メモや録音、写真についても許可を得ましょう。名前や写真を発表に使う場合も、使ってよい範囲を確認します。

正しい書き方は、「聞き取りでは、この家がその年に水を使い始めたとわかりました。地域全体の利用開始は、別の記録でも調べます」です。相手の話を大切にすることと、資料を比べて確かめることは、両立できます。わかったことを狭く正確に書く方が、調べた内容は伝わります。

練習問題

ここからは、図と文章を自分でつないでみましょう。練習用の年や出来事は、実在の地域の歴史を示すものではありません。答えに使う資料の言葉を先に見つけ、理由を短く添えてから、節の終わりの答えと比べます。

練習1

ある地域では、川の水が増すと、周りの家や田畑に水が流れ込んでいました。人々は川に沿って土を盛り、水があふれるのを防ごうとしました。作ったものは何ですか。目的も一緒に書きましょう。

練習2

ある用水路の年表に「1912年、工事開始」「1917年、完成」とあります。2つの年の差は何年ですか。また、この年表だけで「工事はちょうどその年数だけ続いた」といえるでしょうか。

練習3

ある地域に伝わる踊りを、先人が動きの記録に残しました。その後、地域の人々が子どもたちに踊りを教え続けています。文化が受けつがれている理由を、先人の働きとその後の人々の働きの両方を入れて説明しましょう。

練習4

水路工事の前の地図には田畑が少なく、工事の後の地図には田畑が増えていました。これだけで「水路ができたことだけが、田畑が増えた理由だ」と決めてよいでしょうか。さらに調べたいことを1つ書きましょう。

答えと解説

練習1の答え:堤防で、川の水が周りへあふれて家や田畑に被害が出るのを防ぐためです。「川に沿って土を盛る」という形と、「あふれるのを防ぐ」という目的が手がかりです。水を田へ導く用水路と区別します。

練習2の答え:年の差は5年ですが、実際の工事期間がちょうど5年間だったとはいえません。1917−1912=5と計算します。月日がないため、工事を始めた日から完成した日までの正確な長さは求められません。両端の年を含めて6年と数えるのは、年の差を求める計算とは違います。

練習3の答え:先人が踊りの動きを記録に残し、その後も地域の人々が子どもたちに教え続けたからです。記録が残ることと、人が習って演じられるようになることの両方が支えています。先人の名前が示されていなくても、資料から働きを説明できます。

練習4の答え:決められません。増えた田畑で、その水路の水を何に使っていたかを調べます。工事後に田畑が増えたという順序だけでは、理由が1つだとはいえません。開発の記録や当時の土地の使い方などを調べる答えも適切です。2枚の地図の範囲が同じかを確認することも、比較の前提になります。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

地域の発展を調べる見方は、伝統産業や祭りを受けつぐ学習につながります。小5の農業や工業では、水、原料、技術、運ぶ方法の関係をさらに詳しく考えます。小6で歴史を学ぶときも、人物の行動を、その時代の人々のくらしと結びつける見方が役立ちます。

家庭で5分でできる確かめ方の1つ目は、紙を3つの欄に分ける方法です。「以前の困りごと」「人々の工夫」「その後の変化」と書き、用水か堤防のどちらかを選んで埋めます。最後の欄が想像だけになったら、資料に結果が書かれているかを親子で見直します。答えを急がず、目的しかわからないなら、そのことを区別して書きます。

2つ目は、年表の出来事を隠し、年だけを見る方法です。年の差は計算できても、何が変わったかは説明できないことを確かめます。その後、出来事を戻し、「この年に、何が、どこで起きたか」を1文にします。年号と出来事を組にする練習です。個別指導では、用水と堤防の言葉の区別、地図の高低、年表の目盛りのうち、説明が止まった所まで戻って確かめます。

資料館へ出かける機会があれば、最初に「なぜこの場所に水路を作ったのか」など、問いを1つ決めます。展示を全部写すより、その問いに答える地図や道具、説明を選ぶ方が、帰宅後にまとめやすくなります。メモには資料の名前、作られた時期、見た場所を残します。聞き取りと展示で説明が違ったときに、どこへ戻って確かめるかがわかるからです。

まとめ

地域に残る水路や堤防、仕事の技術や文化には、それを必要とした人々のくらしがあります。名前を覚えた先で、「なぜ必要だったのか」「だれと進めたのか」「どう使われ続けたのか」を問い直すと、目の前の風景を資料として見られるようになります。

立派な人物だったという感想だけでは、工夫の中身は残りません。水が届くまでの道筋や、技術を教える人の働きを具体的に書くことで、先人と今のくらしのつながりが伝わります。地域の発展は、先人の工夫と、それを使い受けついだ人々の働きが重なった歴史です。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

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