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【小5社会】水産業のさかんな地域を図解で総まとめ—とる漁業 育てる漁業・流通・資源を守る|武蔵野個別指導塾

【小5社会】水産業のさかんな地域を図解で総まとめ—とる漁業 育てる漁業・流通・資源を守るのアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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養殖と栽培漁業の違いを図で比べ、水あげから食卓までの流れをたどります。数量の読み取りと理由を説明する例題を通して、魚をとる仕事と資源を守る工夫を家庭で確かめられます。

よくあるのは、美術室の床のタイルに座って海のポスターの下書きを見ながら、「魚を育てるなら、養殖も栽培漁業も同じ名前でよいのでは」と手が止まる場面です。どちらも人が小さな魚などを育てるため、絵に水槽を描くだけでは違いが表せません。育てたあと、どこへ移すのか、出荷までどのように関わるのかをたどると、区別する手がかりが見えてきます。

水産業の学習では、魚の名前や漁港の場所を覚えるだけでなく、海の条件と人の仕事を結びつけます。魚が集まる海でとる人、育ち方を見守る人、傷まないように運ぶ人がいて、食卓に魚が届きます。さらに、今日たくさんとることと、将来もとり続けられることは、同じではありません。

お子さまが「なぜこの場所なのか」「何のための工夫なのか」を短い文で説明できれば、資料を読むときの手がかりも増えます。まず海の様子から考え、漁業の種類、流通、資源を守る取り組みへと順に進みましょう。

この単元で身につけること

小3で学んだ店の仕事や、小5の米づくりで学ぶ生産者の工夫が、この単元の土台になります。農業と同じように、自然の条件を生かすことと、人が手を加えて支えることの両方を見ていきます。

基本の考え方

魚が集まる海には条件があります

日本は海に囲まれていて、地域によって海の深さや水温、海岸の形が違います。海水の大きな流れを海流といい、比較的暖かい暖流と、比較的冷たい寒流があります。日本の太平洋側を流れる黒潮は暖流、北から流れてくる親潮は寒流です。これらの流れは、魚がすむ場所や移動の様子に関係します。

暖流と寒流が出合うあたりを潮目といいます。こうした海域には、条件によって魚のえさになるプランクトンが豊富な場所ができます。そのプランクトンを食べる小さな魚や、小さな魚を食べる大きな魚が集まるため、よい漁場になります。漁場とは、魚などをとる場所のことです。暖かい水と冷たい水が出合えば、いつでもどんな魚でも大量にとれる、という意味ではありません。季節や魚の種類によって、適した水温や移動する場所が異なります。

海岸近くから続く、比較的浅くゆるやかな海底を大陸棚といいます。浅い海には、日光が届きやすい場所や、陸から栄養分が運ばれる場所があり、魚などが育つ環境ができます。ただし、大陸棚のどの場所にも海そうが生えるわけではありません。海の深さだけでなく、光や海底の様子など、複数の条件が関わっています。

図1 海流の出合う場所と浅い海に魚が集まる条件

図1の左側は潮目のしくみ、右側は大陸棚のある海底の形を表した模式図です。地図や実際の水深を表す図ではないので、矢印の長さで海流の速さを比べることはできません。左側では「えさが豊富」という言葉を手がかりに、魚が集まる理由を説明します。右側では、海岸からしばらく浅く続く部分を見つけます。潮目と大陸棚は、同じものの別名ではありません。

海岸の形も水産業に関係します。入り組んだ海岸の湾内には、外の海に比べて波が穏やかな場所があり、いけすやいかだを使って育てる仕事に適しています。ただし、波が穏やかであるだけで、どの生き物でも育てられるとは限りません。水温、水の流れ、水質なども、その生き物に合っている必要があります。

漁をする場所と育て方を分けて比べます

沿岸漁業は、海岸に近い海で行う漁業です。比較的小さな船を使い、その日のうちに港へ戻る漁もあります。沖合漁業は、沿岸より離れた海で行い、沿岸漁業より大きな船を使って数日間などの漁に出ることがあります。遠洋漁業は、日本から遠く離れた海へ出て、長い期間にわたって漁を行います。船内で魚を冷凍する設備などが、長い航海を支えます。

この3つは、魚の名前だけで分けるものではありません。同じ種類の魚でも、とる場所や漁の方法が違うことがあります。資料で判断するときは、港からの距離、船の大きさ、航海の期間、漁をする海の範囲を合わせて見ます。「大きな船だから必ず遠洋漁業」と1つの特徴だけで決めないようにします。

魚をとる方法にも、群れを網で囲む方法や、海に仕掛けた網に入る魚をとる方法、釣り針を使う方法などがあります。方法は、魚の泳ぐ深さや集まり方に合わせて選ばれます。魚群探知機は、水中に音を出し、その反射を利用して魚の群れなどを調べる機器です。天気や海の情報も使い、安全や効率を考えて漁を行います。

一方、養殖は、魚や貝、海そうなどを、人が管理するいけすやいかだなどで出荷できる大きさまで育てる方法です。魚の養殖では、えさの量や健康状態を確かめる仕事があります。貝や海そうの養殖もあるため、養殖を「必ず人がえさを与える漁業」と定義すると、当てはまらないものが出てきます。どこで、どのように管理して育てるかに注目しましょう。

栽培漁業は、卵からかえした小さな魚や貝などを、ある程度の大きさまで育てて自然の海へ放し、海で成長したものをとる方法です。放流したあとに自然の海で育つことが、養殖との大きな違いです。放した生き物がすべて育って戻るわけではないので、放流だけでなく、育つ場所やとり方を守る取り組みも欠かせません。

港から先にも仕事が続きます

船でとった魚などを港に運び、陸におろすことを水あげといいます。水あげした魚は、種類や大きさなどで分けられ、重さを量って取引されます。市場では、買い手が値段を示して競り合うせりなどが行われますが、すべての魚が必ず同じ方法で取引されるわけではありません。

魚は時間がたつと品質が変わりやすいため、氷で冷やす、冷蔵する、冷凍するといった工夫が使われます。冷蔵は低い温度で保つこと、冷凍は凍らせて保つことです。とったあとに早く冷やしても、運ぶ途中で温度が上がれば品質を保ちにくくなります。船、港、倉庫、トラック、店を通じて、品物に合った温度で扱うことが必要です。

生の魚として売るほか、干物、缶詰、かまぼこなどに加工する道もあります。加工には保存しやすくしたり、食べやすくしたりする役割があります。水産業のさかんな地域に冷蔵施設や加工場が集まるのは、水あげしたものを受け取り、状態に合った処理を進めやすいからです。港の仕事を船だけに限らず、陸上の仕事まで広げて見てみましょう。

例題で解き方を確かめる

例題1 漁業の名前を条件から選びます

ある船は、日本から遠く離れた海へ向かい、長い航海をしながら魚をとります。魚は船内で冷凍して保管します。この漁業は、沿岸漁業・沖合漁業・遠洋漁業のどれに当たりますか。

  1. 問われているのが、とる場所による分類だと確かめます。育て方の問題と区別すると、養殖などの別の言葉を混ぜずに考えられます。
  2. 「日本から遠く離れた海」と「長い航海」に線を引きます。この2つが遠洋漁業を判断する中心の条件だからです。
  3. 船内の冷凍設備の役割を考えます。長い航海でも魚の品質を保つための設備だとわかると、漁をする場所と船の工夫がつながります。

冷凍設備があることだけでは、遠洋漁業と決められません。問題文にある場所と期間を先に使い、設備を理由の補足にする順番が確実です。

答え:遠洋漁業です。

例題2 流通の順序と冷やす理由を説明します

図2は、魚が家庭へ届く経路の1つです。空欄Aに入る場所を「店」「海」「田」の中から選び、冷蔵車が使われる理由を説明してください。問題では、漁港から市場へ運ばれ、市場で取引された魚がAへ届くものとします。

図2 水あげした魚が市場と店を通って家庭へ届く流れ
  1. 矢印の出発点と向きを確かめます。図2は品物の移動を示しているので、左から右へたどれば順序を取り違えにくくなります。
  2. Aの前後を読みます。市場のあとで、家庭の前にある場所なので、家庭の人が魚を買う「店」が入ります。
  3. 魚の性質を思い出します。品質が変わりやすい魚を低い温度に保って運ぶことが、冷蔵車の役割だからです。
  4. 「早く運ぶため」だけで説明を終えていないか確かめます。速さは輸送全体の工夫ですが、冷蔵車ならではの理由は温度を保つことです。

図2の経路を、すべての魚に必ず当てはまる順序として覚えないことも必要です。産地の市場と消費地の市場を通る場合や、加工場へ向かう場合、生産者から直接買い手へ届ける場合もあります。この問題は、図に示された経路を読む練習です。

答え:Aは店で、冷蔵車は魚を低い温度に保ち、鮮度を保ちながら運ぶために使われます。

例題3 水あげ量から出荷する量を求めます

計算練習用の条件です。ある港で魚が20 t水あげされ、そのうち12 tを生の魚として出荷し、残りを加工用に回しました。加工用に回した魚は何tですか。また、水あげした全体の何%ですか。重さの減少や廃棄はないものとします。

  1. 全体と一部分を分けて書きます。全体が20 t、生の魚として出荷する分が12 tだと整理すると、残りを求める引き算を選べます。
  2. 20 − 12 = 8と計算します。水あげした魚を2つの用途に分けているので、加工用は8 tになります。
  3. 割合の基準を確かめます。「水あげした全体の」とあるので、比べる相手は12 tではなく20 tです。
  4. 8 ÷ 20 × 100 = 40と計算します。全体を100と見たときの大きさに直すため、割合を100倍して%で表します。

「8 ÷ 12」とすると、生の魚として出荷する量に対する割合を計算してしまいます。また、8 tと40%は同じ意味の書き方ではありません。前者は重さ、後者は全体に占める割合です。問題が何を尋ねているかに合わせて、単位まで書き分けます。

答え:加工用は8 tで、水あげした全体の40%です。

例題4 資源を守る取り組みの理由を考えます

ある地域では、小さな魚が網から抜けられるように網の目を大きくし、魚が卵を産む時期には漁を休む取り決めをしています。この2つの取り組みは、将来の漁業にどのようにつながりますか。

  1. それぞれの取り組みが何を守るのか分けます。網の目の工夫は小さな魚、漁を休む取り決めは産卵する魚を守ることにつながるからです。
  2. 守られた魚のその後を考えます。小さな魚が成長し、親の魚が卵を産むことで、次の世代が育つ機会が保たれます。
  3. 問いの「将来の漁業」に結びつけます。「魚にやさしいから」だけでは、仕事を続けることとの関係が説明できないためです。
  4. 必ず魚が増えるという言い切りになっていないか見直します。魚の数には海水温やえさなども関わるので、「資源を守り、漁を続けられるようにする」とまとめます。

資源とは、人が利用するもとになるものです。ここでは、魚や貝などの水産資源を指します。目の前の水あげ量だけを見ると、とる量を抑える意味を見落としやすくなります。次の世代が育つ時間まで含めて考えることが、この説明問題の要点です。

答え:小さな魚の成長や産卵を守って水産資源を保ち、将来も漁を続けられるようにします。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 養殖と栽培漁業を育て始めだけで分けてしまいます

誤った書き方は「卵から育てれば栽培漁業で、小さな魚から育てれば養殖です」です。どこが違うかというと、育て始めの大きさだけで区別している点です。養殖でも卵から育てる場合があり、この分け方では説明が合わなくなります。

正しい書き方は「養殖は人が管理して出荷できる大きさまで育て、栽培漁業はある程度育ててから自然の海へ放します」です。途中で放流するかどうかと、そのあとの育つ場所を比べると、共通点と違いの両方が表せます。

図3 養殖と栽培漁業を育つ場所と放流の有無で比べる図

図3の上段では、人が管理するいけすなどで育てる流れが出荷まで続きます。下段には放流があり、その先は自然の海です。「栽培」という文字から畑を思い浮かべたときも、図3の矢印をたどり、海へ放す方法だと確かめてください。

誤り2 魚が集まる理由を水温だけで説明します

誤った書き方は「暖流と寒流が出合うと、ちょうどよい温度になるので、すべての魚が集まります」です。どこが違うかというと、魚によって好む水温が異なることや、えさとの関係が抜けている点です。海流が出合う場所を、魚に共通する最適な水温の場所と決めることはできません。

正しい書き方は「暖流と寒流が出合う海域には、プランクトンなどのえさが豊富な場所があり、魚が集まってよい漁場になります」です。説明を直すときは、まず「すべて」「必ず」という言葉を外し、そのあとに魚が何を食べるかを補います。図1の「えさが豊富」から、小さな魚、大きな魚へと言葉でつなげると、理由を途中で飛ばさずに話せます。

誤り3 放流や養殖をすれば資源の問題はなくなると考えます

誤った書き方は「栽培漁業で魚を放せば、いくらでもとってよいです」です。どこが違うかというと、放した魚が育つまでの時間や、生き残るための環境を考えていない点です。放流する数と、あとでとれる数は同じではありません。

正しい書き方は「放流に加えて、とる量や時期、大きさを決め、魚が育つ海の環境も守ります」です。海そうが茂る藻場や、潮が引くと現れる干潟には、小さな生き物が育つ場所としての役割があります。海へ流れ込むごみや汚れを減らし、こうした場所を守ることも水産業を支えます。

養殖でも、水質や生き物の健康を調べ、適切な密度で育てる必要があります。魚の養殖では、えさを与えすぎると食べ残しが水や海底の環境に影響するため、量を調節します。育てる方法を増やすことと、環境の管理を続けることを、ひとまとまりで理解しましょう。

練習問題

問題文のどの言葉を根拠にしたかを、答えの横に短くメモしてから解いてみましょう。説明問題では、用語を並べるだけでなく、「何をして、何につなげるか」を1つの文にします。

練習1

海岸に近い海で小さな船を使って漁をし、その日のうちに港へ戻りました。沿岸漁業・沖合漁業・遠洋漁業のうち、最も当てはまるものを答えてください。

練習2

施設で小さな魚をある程度育て、自然の海へ放しました。その魚が海で成長したあとにとる方法を何といいますか。また、養殖との違いを「放流」という言葉を使って説明してください。

練習3

計算練習用の条件です。魚を30 t水あげし、18 tを生の魚として出荷し、残りを加工用に回しました。重さの減少や廃棄はないものとします。加工用は何tで、水あげした全体の何%ですか。式も書いてください。

練習4

魚がとれた直後に氷で冷やしましたが、港から店へ運ぶ途中では温度を管理していませんでした。この方法の問題点と、必要な工夫を説明してください。

答えと解説

練習1の答えは、沿岸漁業です。「海岸に近い海」が主な根拠です。小さな船や日帰りという条件も、その判断を支えます。船の大きさだけを取り出さず、場所と合わせて読めたか確かめましょう。

練習2の答えは、栽培漁業です。説明は「栽培漁業はある程度育ててから自然の海へ放流し、養殖は人が管理して出荷できる大きさまで育てます」となります。小さな魚を育てるところは共通しているので、違いを尋ねられたときは、放流後の育ち方まで書きます。

練習3の答えは、12 t、40%です。加工用は30 − 18 = 12、割合は12 ÷ 30 × 100 = 40です。例題3と比べると、加工用の重さは違いますが、全体に占める割合は同じです。このことから、重さが大きいほうが必ず割合も大きいとはいえないと確かめられます。

練習4の答えは、「途中で温度が上がると魚の品質を保ちにくくなるため、冷蔵車などを使い、運ぶ途中も適切な低い温度を保ちます」です。はじめに冷やしたという事実だけで判断せず、店へ届くまでの経路全体を見るのが要点です。冷凍品の場合も、その品物に合った温度を保つ必要があります。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

水産業を学ぶと、食料を国内で生産することや、外国から輸入することを考える準備ができます。魚の缶詰なら工業、冷蔵車なら運輸、海のごみなら環境の学習ともつながります。店に並んだ品物を出発点にすると、別々に見えた単元を1本の流れとしてたどれます。

家庭での確かめ方の1つ目は、5分で魚の包装表示を見ることです。魚の名前、産地、「養殖」「解凍」などの表示があれば、それぞれが何を表すのか話します。「解凍」は凍らせたものを解かしたという意味で、育て方や産地を示す言葉ではありません。書かれていないことは推測で埋めず、読み取れる内容を分けて整理します。

2つ目は、別の5分で紙に「海・港・店・家庭」を書き、矢印でつなぐことです。間に市場や加工場を入れ、どこで冷やすか、誰が何をするかをお子さまに補ってもらいます。最後に「小さな魚をとりすぎると、この流れの出発点はどうなるか」と問いを加えると、流通と資源の学習がつながります。

個別指導では、説明が止まる場所に合わせて、矢印の読み方や「全体と一部分」の区別まで戻って確かめます。用語が言えても理由が続かない場合は、魚の成長と人の仕事を時間の順に並べ、文にするところを見直します。

まとめ

魚の切り身からは海の様子が見えませんが、その向こうには、漁場を選ぶ判断、育ち方を確かめる手間、温度を保って運ぶ仕事があります。資料の読み取りでは、見えている品物や数値を、こうした仕事へつなぎ直す視点が役に立ちます。

「たくさんとれる場所」を見つけたら、「とり続けるには何が必要か」まで考えてみましょう。魚が育つ時間を残す取り決めも、食料を届ける仕組みの一部です。将来の食卓は、今日の海でとらずに残す魚にも支えられています。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

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