【中1理科】動物の分類を図解で総まとめ—脊椎動物の5つのなかまと無脊椎動物|武蔵野個別指導塾

背骨の有無から動物を分け、呼吸・体表・子の生まれ方・体温を比べます。カエルの成長や昆虫とクモの図、イルカを分類する例題を使って、見た目に惑わされず根拠を説明する力を育てましょう。

よくあるのは、宿題のノートの余白に「イルカは魚類」と書き、水中を泳いでいるのになぜ違うのかと手が止まる場面です。ひれや泳ぐ姿を手がかりにすると、魚とイルカは同じなかまに見えます。しかし、動物の分類では、すんでいる場所だけでなく、背骨や呼吸のしかた、子の育ち方などを比べます。

動物名と分類名を組にして覚えるだけでは、初めて見る動物の問題で迷ってしまいます。「何を基準に分けたか」を言葉にできれば、写真がなくても、問題文に書かれた特徴から判断できます。逆に、特徴が足りなければ、まだ決められないと気づくこともできます。

この単元は、多くの教科書では中1で学びます。身近な動物を手がかりに、体のつくりを比べる見方から、分類の理由を説明するところまで進みましょう。

この単元で身につけること

  • 背骨の有無で大きく分けます。背骨がある動物が脊椎動物、ない動物が無脊椎動物で、体が硬いかどうかとは別の基準です。
  • 脊椎動物の5つのなかまを比べます。魚類・両生類・は虫類・鳥類・哺乳類について、呼吸、体表、子の生まれ方、体温を同じ順で整理します。
  • 食べ物と体のつくりを結びつけます。草食動物と肉食動物の歯や目の位置を、食べ方や周囲の見方と関係づけて説明します。
  • 無脊椎動物の特徴を見つけます。節足動物の外骨格やあしの節、軟体動物の外とう膜に注目し、具体例を分けます。
  • 分類の根拠を選びます。「泳ぐ」「飛ぶ」といった行動だけで決めず、そのなかまに共通する体の特徴を使って答えます。

小学校で学んだ昆虫の体のつくりが、無脊椎動物を詳しく比べる土台になります。植物の分類と同じく、いくつかの共通点をそろえて見ることが出発点です。

基本の考え方

背骨を最初の分かれ道にする

脊椎動物には体の内側に背骨があります。ヒト、スズメ、カメ、カエル、フナは、姿が違ってもこの点が共通します。一方、バッタ、クモ、アサリ、ミミズなどは背骨がなく、無脊椎動物に含まれます。カニの殻が硬くても、その殻は背骨ではありません。

図1のように、まず背骨の有無で大きく分け、それぞれの中をさらに分けます。線の分かれ目が分類の境目です。魚類から哺乳類へ順に変身するという意味ではなく、同じ大きななかまに何が含まれるかを表しています。

図1 背骨の有無から動物のなかまを分ける樹形図

無脊椎動物は節足動物と軟体動物だけではありません。ミミズやクラゲなども含まれるため、図1には「その他」の枝を残しています。枝の数だけを覚えず、大きなまとまりとその内訳を区別しましょう。

脊椎動物は同じ4項目で比べる

呼吸は酸素を取り入れることに関わります。えらは水中に溶けた酸素を取り入れ、肺は空気中の酸素を取り入れます。水そのものを酸素として利用するわけではありません。体表は体の表面を覆うもので、水分の失われやすさや体の保護にも関係します。

次の表は、中学校で扱う代表的な特徴です。子の生まれ方の卵生は卵を産むこと、胎生は母体内で子を育てて産むことを指します。魚類やは虫類などには例外もあるので、「すべてが必ず」と広げず、代表例を軸に読みます。

なかま 呼吸 体表 子の生まれ方 体温
魚類 えら うろこなど 多くは卵生 変温
両生類 子は主にえら、成体は主に肺と皮膚 湿った皮膚 多くは卵生 変温
は虫類 肺 うろこや甲羅 多くは卵生 変温
鳥類 肺 羽毛 卵生 恒温
哺乳類 肺 毛など 多くは胎生 恒温

変温動物は、周囲の温度の変化に伴って体温が変わる動物です。恒温動物は、周囲の温度が変わっても体温をほぼ一定に保ちます。「変温は冷たい体」「恒温はどの瞬間も全く同じ温度」という意味ではありません。は虫類が日なたで体を温めるように、行動で体温を調節する場合もあります。

フナやメダカは魚類、カエルやイモリは両生類、トカゲやヤモリはは虫類です。スズメやペンギンは鳥類で、イヌやイルカは哺乳類です。哺乳類は母乳で子を育てる特徴ももちます。毛の少ないイルカでも、肺で呼吸し、母乳で子を育てることを根拠に分類できます。

両生類の卵は、カエルを例にすると殻がなく、寒天状のものに包まれています。鳥類の卵や多くのは虫類の卵には殻があり、陸上での発生に適しています。ただし、卵の殻だけでは鳥類とは虫類を分けきれず、羽毛なども調べる必要があります。

食べ物による分け方もある

草食動物と肉食動物は、主な食べ物に注目した呼び方です。ウマとライオンは食べ物が異なっていても、どちらも哺乳類です。「哺乳類」と「草食動物」は対立する分類名ではなく、同じ動物に別の基準を当てた言い方だと押さえます。

草食の哺乳類では、臼歯が発達し、植物をすりつぶすのに役立ちます。肉食の哺乳類では、鋭い犬歯が獲物をとらえ、肉を引き裂くのに役立ちます。目は、草食動物では頭の側方にあり広く見渡しやすく、肉食動物では前方にあり両目で重ねて見る範囲が広く、距離をとらえやすい傾向があります。これは代表例の比較であり、歯1本や目の位置だけですべての動物の食性を断定するものではありません。

例題で解き方を確かめる

例題1 水中で暮らす動物を分類する

フナとイルカはどちらも水中で暮らします。フナはえらで呼吸し、イルカは水面で空気を取り入れて肺で呼吸します。また、イルカは母乳で子を育てます。それぞれ何類ですか。理由も答えましょう。

  1. 両方に背骨があることを確認します。最初に大きな分類をそろえると、比較する相手が脊椎動物の5つに絞れます。
  2. 呼吸のしかたを比べます。暮らす場所は同じでも、えらと肺という体の特徴には違いがあるからです。
  3. 子の育て方を確認します。肺呼吸だけでは複数のなかまが候補に残るため、母乳という手がかりを合わせます。

答えは、フナが魚類、イルカが哺乳類です。「イルカは肺で呼吸し、母乳で子を育てるため哺乳類」と書けば、結論につながる理由が伝わります。「水中だから魚類」は場所しか述べておらず、分類の根拠になりません。ひれのような形は泳ぐのに役立っても、それだけで同じなかまには決まりません。

例題2 成長による呼吸の変化を読む

図2は、一般的なカエルの成長を模式的に示しています。オタマジャクシと成体のカエルの主な呼吸のしかたを答え、成長の途中で魚類から両生類へ分類が変わるのか説明しましょう。

図2 カエルの成長に伴う主な呼吸のしかたの変化
  1. 図の左右が何を表すか読みます。左は子、右は成体であり、異なる種類の動物を並べた図ではありません。
  2. 各段階の呼吸の表示を読みます。成長に伴って変わる特徴なので、どの時期について聞かれたかをそろえます。
  3. 一生を通じた特徴から分類を答えます。ある時期の特徴1つだけで、別のなかまに移ったとは判断しないためです。

答えは、オタマジャクシが主にえら、成体が主に肺と皮膚です。どちらの時期も両生類に含まれます。図2の矢印は時間の経過と成長を示しており、呼吸する空気の流れではありません。

オタマジャクシは尾で泳ぎ、魚に似て見えますが、やがてあしが生え、体のつくりが変わります。カエルの湿った皮膚は皮膚呼吸にも関わるため、成体の呼吸を「肺だけ」としないことが要点です。ただし、両生類には成体でもえらをもつものなどがあり、図は一般的なカエルの例として読みます。

例題3 特徴の組み合わせを絞り込む

背骨のある動物Aは、肺で呼吸し、殻のある卵を産み、体表がうろこで覆われ、周囲の温度によって体温が変わります。何類ですか。また、「肺で呼吸する」という情報だけで答えを決められますか。

  1. 肺で呼吸するなかまを表から探します。成体の両生類、は虫類、鳥類、哺乳類が候補になり、これだけでは1つになりません。
  2. 体表と卵の特徴を照合します。うろこと殻のある卵を組み合わせると、代表的なは虫類の特徴に一致します。
  3. 体温の情報でも確かめます。変温という特徴が同じ結論を支持するか点検すると、読み落としを防げます。

答えは、は虫類です。肺呼吸だけでは分類を決められません。「卵生だから鳥類」という答えも、魚類や両生類などにも卵生があることを見落としています。判断に使う特徴を増やすことと、動物名をたくさん思い出すことは別です。知らない動物でも、示された特徴を表の同じ列で比べれば考えられます。

例題4 食べ物と歯のはたらきを結ぶ

ウマの臼歯とライオンの犬歯は、それぞれどんな食べ方に役立ちますか。また、食べ物が違う2種類をどちらも哺乳類と呼べる理由を答えましょう。

  1. 歯の名前と形を分けて整理します。臼歯の広い面と犬歯の鋭い形では、得意なはたらきが違うためです。
  2. はたらきを食べ物と結びつけます。形だけの説明にせず、何をどう処理するかまで書くためです。
  3. 哺乳類の基準に戻ります。食性とは別の特徴で分類することを示すためです。

答えは、ウマの臼歯は植物をすりつぶすこと、ライオンの犬歯は獲物をとらえ、肉を引き裂くことに役立つ、です。どちらも肺で呼吸し、母乳で子を育てる哺乳類です。答案では「歯が強い」などの曖昧な言葉を、食べ物に対する具体的なはたらきに置き換えます。

つまずきやすいところと直し方

「背骨がないなら体は柔らかい」

この考え方では、硬い殻をもつカニやバッタを脊椎動物に入れてしまいます。違うのは、背骨という体内の構造と、体の外側を覆う構造を混ぜている点です。節足動物の体は外骨格で覆われ、体やあしに節があります。成長するときは脱皮して外骨格を脱ぎます。

昆虫類やクモのなかま、エビ・カニなどの甲殻類は節足動物です。図3のように、昆虫の体は頭部・胸部・腹部に分かれ、胸部に3対、つまり6本のあしがあります。クモは頭胸部と腹部に分かれ、頭胸部に4対、つまり8本のあしがあります。クモは節足動物ですが昆虫ではありません。

図3 昆虫とクモの体の区分とあしのつく位置の比較

図3ではあしのつく場所を見やすくするため、触角などを省いています。あしの本数は左右の合計で数え、体のどの部分についているかも一緒に確認しましょう。

「軟体動物は殻のある動物」

アサリの殻だけを基準にすると、イカやタコを同じなかまに入れられなくなります。軟体動物は内臓を包む外とう膜をもち、体やあしに節足動物のような節がありません。アサリ、イカ、タコ、カタツムリが例です。軟体動物には殻が目立たないものや殻を失ったものもいます。

一方、ミミズは柔らかく見えても軟体動物ではありません。「柔らかい」「殻がある」という印象を、外とう膜などの共通するつくりに置き換えることが直し方です。

「飛ぶなら鳥類、飛ばないなら鳥類ではない」

コウモリは飛びますが哺乳類で、ペンギンは飛びませんが鳥類です。違うのは、行動を体の共通点の代わりに使っていることです。羽毛で覆われているか、母乳で子を育てるかなどを調べます。

分類で迷ったら、問題文の中の場所や行動に線を引くのではなく、体の特徴に印をつけましょう。羽毛と毛を同じものとして扱わず、鳥類と哺乳類の違いを表に戻って確かめます。

練習問題

練習1

メダカ、カメ、スズメを、それぞれ脊椎動物のどのなかまに分けますか。スズメの体表を覆うものも答えましょう。

練習2

バッタとクモのあしは、左右合わせて何本ですか。どちらも節足動物なのに、クモを昆虫と呼ばない理由を、体の区分にも触れて説明しましょう。

練習3

アサリ、タコ、カニから軟体動物をすべて選び、共通するつくりを1つ答えましょう。カニの硬い殻が背骨に当たるかも答えます。

練習4

「カエルは子のときには魚類で、成体になると両生類になる」という説明を直してください。子と成体の主な呼吸のしかたも書きましょう。

答えと解説

練習1:順に魚類、は虫類、鳥類です。スズメの体表は羽毛で覆われています。カメの甲羅だけに注目せず、肺呼吸などの特徴も確かめます。

練習2:バッタは6本、クモは8本です。昆虫の体は頭部・胸部・腹部ですが、クモは頭胸部・腹部で、あしの本数も異なります。

練習3:アサリとタコで、共通して外とう膜をもちます。カニは節足動物で、殻は外骨格です。背骨には当たりません。

練習4:どちらの時期も両生類です。子は主にえら、成体は主に肺と皮膚で呼吸します。成長で変わる特徴と分類名を区別します。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

呼吸器官や歯の特徴は、動物の体のはたらきを学ぶときにつながります。食性の違いは食物連鎖を考える土台にもなります。分類で覚えた名称に、酸素を取り入れる、食物を細かくするなどのはたらきを重ねていきます。

家庭では、5分で次の2つを試せます。1つ目は、教科書の動物写真から3種類を選び、「写真で見える特徴」と「説明文で確かめた特徴」を分けて書くことです。2つ目は、紙に動物名を4つ書き、背骨の有無で分けた後、分けた理由を声に出すことです。呼吸や子の育て方は見た目だけで決めず、教科書で確かめます。

個別指導で分類が止まるときは、動物名の暗記に戻る前に、「背骨」と「外骨格」、「肺」と「えら」の意味まで戻って確かめます。理由を1文にしてもらうと、どの基準が混ざったかを見つけられます。

まとめ

分類問題で初めて見る動物が出ても、知っている名前を当てる必要はありません。書かれた特徴を取り出し、同じ基準で比べれば、答えに近づけます。根拠が1つでは足りないときに、次に何を調べればよいかを考えることも理科の力です。

イルカを魚類と書いたノートには、正しい名前だけでなく、肺呼吸と母乳という根拠を書き足しましょう。泳ぐ姿が似ていても、なかまを分ける境界は体のつくりと生き方の中にあります。


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