問題の並び順で点数は変わるのか——易しい順でも成績に差なし|武蔵野個別指導塾が薦める学習の仕方

問題を易しい順に並べても、得点が変わらなかった研究があります。後半の問題で疲労に関わる違いが見られた研究でも、総得点への影響は大きくありませんでした。家では並び順より、どの位置で何を誤ったかを確かめます。

問題集の最初で止まった子どもが、「難しいのが先にあるから」と言います。易しい問題から始めれば点数が上がるのでしょうか。保護者は並べ替えたくなります。試験の問題順を調べた研究は、難易度の配列と、試験の中での位置を分けて扱っています。

ここでは、学習する順番一般や、覚える項目の記憶とは分けて、選択式の試験での並びを読みます。同じ問題を逆順にした比較と、難易度に沿って並べた比較では、問いが異なります。本人が難しいと感じたことと、採点された得点も別々に見ます。

1. 論文を役割で並べる

P. Hamamotoほか(2026)は、大学の複数学年の選択式試験を、同じ配列の逆方向で解かせ、問題の位置と疲労の関係を調べたと報告します。最初と次のまとまりで群の成績の関係が入れ替わり、上級学年では回答のパターンがより安定しました。ただし、後半の疲労の影響は総得点を大きく変えるほどではありませんでした。位置による違いと総得点を分ける論文です [1]。

Kendall B. Hauckほか(2017)は、選択式試験の問題順と成績の文献を整理し、難易度による順序は試験成績への影響が小さく、本人が感じる難しさが、過去の誤答率に基づく難しさよりよい予測指標になり得るという見解を述べています。難易度による並びと概念的なつながりを扱い、既存研究の結果が混在していたことも述べています。順序の通説を点検するために並べます [2]。

S. Şad(2020)は、トルコの大学生に、同じ選択問題を易しい順と難しい順に並べて試験し、成績の低い、中程度、高い学生のいずれでも試験成績に影響がなかったと報告します。問題の難易度や識別などの統計にも有意差はありませんでした。配列の向きをそろえて比べた具体的な研究です。この比較には554人の大学生が参加しました [3]。

2. 易しい問題からなら点数が上がりますか?

トルコの研究は、同じ問題を逆向きの難易度配列で出しています。並べ替えた問題が別の内容になっていない比較です。その結果、成績の水準によらず得点への影響はありませんでした。易しい順なら得点が上がる、と一般的な決まりにする説明とは合いません [3]。

文献のレビューでも、難易度による配列の得点への影響は小さいとしています。ここで見るのは試験の成績です。解き始めの気分がよかったという感想と、総得点が上がったという結果を同じに扱わずに読みます [2]。

家庭で問題を並べるときも、易しい順に置いたという事実だけで成果を判定しません。何を正しく解き、どこを誤ったかを見ます。並びを変えた日には、問題自体や学習内容も変わったかを確認して、順番だけの手柄として話をまとめないようにします。

位置と疲労の研究は、内容領域をまたいで並べた問題を、決まった配列の逆方向で解かせています。易しい順と難しい順を比べる研究とは軸が違います。「順序の研究」として一括すると、難易度の配列と試験内の位置が同じ問題になってしまいます [1][3]。

この区別を家庭にも置きます。問題集の後ろに難しい内容があるなら、後ろで誤った理由には内容の違いもあります。同じ問いを前後に動かした研究と、異なる問題が並んだ学習を同じに扱わず、答案に戻って内容を確かめます。

レビューは、難易度の順だけでなく概念のつながりも扱っています。易しい順で点数が変わらなかったという所見を、あらゆる並びの工夫に意味がないという話へ広げないようにします。今回どの配列を比べたかを言葉にして、家庭で変えたい条件と照らします [2]。

3. 後半で間違えるのは疲れのせいですか?

逆方向で解いた試験の研究は、後半での疲労と成績の関係を検討しています。同じ問題でも位置により回答の様子が違う、という所見です。一方で、その影響は総得点を大きく変えるほどではありませんでした。後半への影響を述べるなら、この反対側の結果まで含めて読みます [1]。

また、学年による回答の安定性の違いも報告されています。経験の浅い学生で疲労を考慮する重要性が示唆されていますが、大学の学年を日本の中高生の学年へそのまま置き換えることは避けます。研究の対象がどの学習者だったかを残します [1]。

家で後半の誤答を見るときには、疲れたかを本人に聞いたうえで、問題の内容も確認します。後半だったという位置の記録と、理解していなかったという内容の記録を別にします。順番を理由にして、解き直しで確かめる学習内容を消さない形です。

4. 本人の「難しい」はどう使いますか?

レビューは、本人が感じる難しさと、過去に間違えた学生の割合から付けた難しさを分けています。本人の感覚を成績の予測指標として検討しています。家庭では、その感覚を手掛かりに問題のどこで困ったかを聞きます [2]。

家庭では、「難しい」の中身を聞きます。問題文が読めなかったのか、知識を取り出せなかったのか、選択肢で迷ったのかを確かめます。本人の感覚を、内容を確かめる入口として使います。難しさの訴えを受け止め、問題の内容と照らします。

試験の順序を扱う研究を読むと、出題された順と、自分で選んで解く順も区別したくなります。今回の結果は主に出題の配列を比べています。家庭で自分の解答順を工夫する場合には、その手順が今回の研究で直接比較された結果として書かず、本人の誤答を確かめる作業として置きます。

【反証】この回が言えないこと

大学生の選択式試験の結果から、日本の学校のすべての試験で順序の影響がないとは言えません。逆方向の比較は、好きな問題から自由に解く方法の検証でもありません。疲労が後半に関わる所見を、総得点の大幅な低下へ強めることもできません。難易度順の影響がなかった結果と、総得点への影響が大きくなかった結果を残します [1][2][3]。

実務——家でできる 3 つの確認

初めに、間違えた場所を答案の中で示してもらいます。前半か後半かという位置と、どの内容を誤ったかを分けて確認します。疲れの話だけで、教科の復習を終わらせないようにします。

次は、本人が難しいとした問題の根拠を、教材を見ずに説明してもらいます。当塾のアクティブリコールを使う場です。別の日に同じ内容の説明へ戻り、間隔反復として言葉が出るかを確かめます。

最後に、出題順と誤答の内容を講師へ持っていきます。武蔵野個別指導塾の完全1対1では、「難しい」の言葉の中身を聞いて次の課題を決めます。答案の後ろにあるというだけで、できなかった理由を決めません。

難しさの中身を講師と確かめたいときは、武蔵境の定期テスト対策へお越しください。

関連記事:誤答は直す前に手続きとして読む分析方法を身につける

よくある質問

Q. 易しい順に並べれば苦手な子ほど得をしますか?

トルコの比較では、成績が低い、中程度、高い学生のいずれでも影響はありませんでした。家庭では並びを変えた事実より、内容ごとの正誤を確認します [3]。

Q. 後ろの問題は疲れて必ず不利になりますか?

位置と疲労の研究で後半への影響が示唆されましたが、総得点を大きく変えるほどではありませんでした。その両方の所見を読みます [1]。

Q. 子どもの「難しい」は気分の問題ですか?

本人の「難しい」は、気分だけで片付けず学習内容を聞く入口にします。読解、知識、選択肢のどこで止まったかを聞きます [2]。

出典

  1. Effect of Fatigue and Item Order On Students’ Performance in Multiple-choice Based Examinations: A Progress Test-Based Study(P. Hamamotoほか、2026、Medical Science Educator)
  2. A Review of Relationships Between Item Sequence and Performance on Multiple-Choice Exams(Kendall B. Hauckほか、2017、Scholarship of Teaching and Learning in Psychology)
  3. Does difficulty-based item order matter in multiple-choice exams? (Empirical evidence from university students)(S. Şad、2020、Studies in Educational Evaluation)

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