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中学生の春休みの勉強計画—前の学年の穴を埋めて、新しい学年の最初の単元に入る2週間|武蔵野個別指導塾

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通知表と答案から前の学年の穴を3つ選び、1つを3日で直す。14日のうち9日を穴埋め、4日を新しい学年の最初の単元に当て、1日は空けておく表の作り方です。

春休みの勉強計画は、休みを「前の学年の穴埋め」と「新しい学年の最初の単元」の2つに割って立てます。たとえば休みが2週間(14日)なら、9日を穴埋めに、4日を最初の単元に当て、残りの1日は空けておきます。穴は通知表と返ってきた答案から3つまで選び、1つの穴を3日(読む・解き直す・確かめる)で回します。1日の勉強は30分の塊を2つか3つ、合わせて60〜90分が目安です。休みの長さと宿題の量は学校ごとに違うので、まず学校の予定表と宿題の一覧を確かめてから、この枠に当てはめてください。

よくあるのは、終業式の帰り道に通知表を開き、数学の欄の数字を見たまま、春休みに何から始めればいいのか決められない、という場面です。中学1年の3月。カバンの底には、学年の最後のほうに返ってきた数学のテストが折りたたまれて入っています。英語も理科も気にはなる。けれど「全部やり直さなきゃ」と思った瞬間、どこから手をつけるかが見えなくなり、家に着くころには、計画は「明日考える」に変わっています。

なぜそうなるのか

春休みの計画が決まらないのは、気持ちが弱いからではありません。学年の変わり目という時期の作りに、決めにくさがいくつも重なっています。塾で春休みの相談を受けていると、止まる理由はだいたい次の4つに分かれます。

通知表は教科を教えても、単元は教えない

通知表を見れば、数学が苦しかったことはわかります。けれど、どの単元でつまずいたのかは、どこにも書いてありません。「数学をやる」は計画になりません。計画になるのは「一次方程式の文章題を3日でやり直す」のように、単元の名前と日数が入った一行です。その単元の名前を教えてくれるのは、通知表ではなく答案です。帰り道に決められないのは当たり前で、決めるための材料が、まだカバンの底で折りたたまれたままだからです。

宿題が少なく、期間が短い

春休みは、夏休みや冬休みに比べて宿題が少ないことが多い休みです(量は学校ごとに違います)。宿題の一覧があれば、それが計画の骨になります。骨が無いと、何をやるかを全部自分で決めなければなりません。そのうえ期間が短い。1年分を全部やり直す表を作ると、1日目から予定があふれ、3日目には表を見るのがつらくなります。短い休みの計画は、絞るところから始まります。

新しい教科書がまだ手元に無いことがある

新しい学年の教科書が配られる時期は学校によって違い、春休みの間はまだ手元に無いこともあります。予習しようにも材料が無い。だから春休みの前半は、手元にある前の学年の答案、教科書、学校のワークが主な材料になります。予習の量は、教科書が届いてからでも間に合う大きさに決めておきます。

前の学年の穴は、次の学年の土台になる

数学と英語は、前の学年の内容をそのまま使って先へ進む教科です。中学の数学で言えば、中1の文字式は中2の式の計算に、一次方程式は連立方程式に、比例と反比例は一次関数につながっています。文部科学省の中学校学習指導要領でも、中2の連立方程式は、中1の一次方程式と結びつけて解き方を考える内容として書かれています。

図1 中1の数学の穴が、中2のどの単元の土台になるか

図1のように、中1で残った穴は、中2の授業でそのまま足場として使われます。一次方程式の移項で符号を落とす癖が残っていれば、連立方程式でも同じところで落とします。比例の式を求める手順があいまいなら、一次関数の式を求める問題で同じように止まります。春休みに穴を埋めるのは、終わった学年の点数を取り返すためではありません。4月の授業で踏む足場を、先に固めておくためです。そう考えると、穴を選ぶ基準もはっきりします。「次の学年でまた使うかどうか」です。

今夜からの手順

ここでは、休みが2週間(14日)ある場合で表を作ります。短いとき、長いときの直し方は手順3に書きます。終業式の日の夜から始めて、翌日を1日目と数えます。

1. 終業式の夜に、通知表と答案を机に並べる(30分)

最初の30分は、勉強ではなく材料をそろえる時間です。机に並べるのは、通知表、学年の最後のほうに返ってきたテストや小テストの答案、丸つけの済んだ学校のワークの3つです。答案が見つからない教科は、ワークの中で×が多いページに付箋を貼って代わりにします。

並べたら、答案を1枚ずつ開き、大問ごとに落とした点を数えて、余白に単元の名前を書き込みます。たとえば数学の答案なら「大問3 一次方程式の文章題で8点」「大問4 比例の式を求める問題で6点」「大問6 作図で4点」のように書きます。点数より単元の名前のほうが大事です。単元の名前が出そろったところで、この夜の作業は終わりにします。選ぶ作業が残ったら、1日目の塊1の最初に回してかまいません。夜遅くまで続けて、1日目の朝を眠い頭で迎えるほうがよほど損をします。

2. 穴を3つまで選び、つながる順に並べる

書き出した単元から、穴を3つまで選びます。選ぶ基準は順に3つです。

1つ目は、次の学年でまた使うかどうか。図1のように、中1の一次方程式と比例は中2でそのまま使います。作図も中1の大切な単元ですが、中2の授業で毎回のように使い続けるのは、方程式と比例のほうです。2つ目は、落とした点が多いかどうか。3つ目は、3日で直せる大きさかどうか。「比例と反比例」のままでは大きすぎるので、答案で落とした問題の形まで細くして「比例の式を求める問題」にします。

数学から2つ選んだら、3つ目はもう1つの積み上げの教科である英語から選ぶことが多くなります。たとえば答案で、三人称単数の文の疑問文と否定文(does を使う文)を落としていたなら、それを3つ目にします。通知表でいちばん苦しかったのが理科や社会なら、その教科の答案でいちばん点を落とした単元を3つ目に入れてかまいません。

選んだら、つながる順に並べます。比例の式を求めるときには、y=ax に数を代入して a を求める、小さな方程式を解く場面があります。だから一次方程式を単元1、比例の式を単元2、英語を単元3にします。

3. 14日の表に、9日・4日・1日を書き込む

横長の紙を1枚用意し、14のマスを横一列に描きます。図2がその形です。

図2 14日の表を、穴埋め9日・最初の単元4日・空き1日に割る

図2のように、1日目から9日目までを「前の学年の穴埋め」とし、3日ずつ単元1、単元2、単元3に当てます。10日目から13日目の4日が「新しい学年の最初の単元」、14日目が「空き」です。マスに書くのは、単元の名前と、その日が「読む」「解き直す」「確かめる」のどれかだけです。時刻は書きません。春休みは朝起きる時刻も出かける予定も日によって揺れるので、時刻で割った表は早いうちに崩れます。

1日の中身は、30分の塊で考えます。塊1はその日の穴の作業、塊2は英語の教科書を1ページ音読して新しい単語を書く時間、塊3は宿題か塊1の続きです。塊3は入れられる日だけでかまいません。塊2つの日が60分、塊3つの日が90分。これが1日60〜90分の中身です。

休みが2週間より短いときは、削るのは穴の数です。1つの穴を3日で回す型と、最初の単元の4日は残します。たとえば休みが11日なら、穴を2つにして6日、最初の単元に4日、空きに1日です。休みが長いときは、穴を4つ、5つと増やす前に、終わった穴の「確かめる」をもう一度やる日を足します。穴を増やすほど、1つの穴が浅くなるからです。

4. 1つの穴を3日で回す—読む、解き直す、確かめる

「読む」の日は、教科書のその単元の例題を読み、ノートに写して解く日です。答えを見ながらでかまいません。答案の×の問題について、教科書のどの例題と同じ形なのかを探し、答案の余白にページを書いておきます。一次方程式なら、答案で落とした「ある数の3倍から5をひくと16になる」という問題が、教科書のどの例題と同じ形かを見つけ、3x-5=16 と式を立てて x=7 を出すまでを例題に沿ってたどります。

「解き直す」の日は、答えを隠して、答案の×の問題とワークの同じ単元の×の問題を解き直す日です。ここで初めて、自分がどこで止まるかが見えます。式を立てる所で止まるのか、移項で符号を落とすのか。たとえば 2x+7=3 を 2x=3+7 としてしまうなら、止まる場所は移項です。正しくは 2x=3-7 で、2x=-4、x=-2 になります。

「確かめる」の日は、何も見ずに、数字を変えた問題を解く日です。「ある数の4倍に7をたすと31になる」のように、答案と同じ形で数字だけを変えて自分で問題を作り、4x+7=31 から x=6 まで一人で行けるかを見ます。英語なら、答案とは主語と動詞を変えた文を自分で用意して、疑問文と否定文に書き換えます。たとえば My brother watches TV after dinner. を、Does your brother watch TV after dinner? と My brother doesn’t watch TV after dinner. に書き換え、does の後ろで watches が watch に戻っているかを確かめます。何も見ずに全部できたら、次の穴へ進みます。1問でも止まったら、その問題だけを14日目の空きに回します。

5. 最後の4日で、新しい学年の最初の単元を6〜8ページ読む

10日目は、新しい教科書が手元にあれば目次を開き、最初の単元の名前を確かめます。そのうえで、その単元の土台になる前の学年の単元の問題を、塊1でいくつか解きます。11日目と12日目は、数学なら最初の単元の6〜8ページを、1日3〜4ページずつ、例題を写して解きながら読みます。英語は最初の課の本文を音読し、新しい単語を書き出します。13日目は、読んだ6〜8ページの中でわからなかった所に印を付け、聞きたいことを1行ずつ書いておきます。その1行が、4月の最初の授業で手を挙げる材料になります。

教科書がまだ届いていないなら、10日目から13日目は、図1の左側にある土台の単元の確かめに使います。そして教科書が配られた週に、最初の単元の6〜8ページを読みます。14日目の空きは、止まった問題の解き直しに使い、何も残っていなければ休みます。新しい学年の持ち物をそろえる日にしてもかまいません。

学年と時期で変わるところ

同じ春休みでも、どの学年からどの学年へ上がるのかで、選ぶ穴と、つなぐ先が変わります。図3は、中学生の3つの春休みを並べたものです。

図3 学年ごとに、埋める穴とつなぐ先が変わる

小6から中1に上がる春休みは、中学の教科書が入学してから配られることもあり、予習の材料がいちばん少ない休みです。学習指導要領で中1の数学の最初に挙がっているのは正の数と負の数で、その計算は小学校の算数で学んだ数の計算と結びつけて学ぶとされています。だから穴は、分数の通分、約分、分数のかけ算とわり算から選びます。入学の準備で出かける日も多いので、塊2つの日が続いてかまいません。

中1から中2に上がる春休みは、図1のつながりがいちばん効く休みです。文字式、一次方程式、比例の3つは、中2の式の計算、連立方程式、一次関数の土台になります。英語は、三人称単数の文や疑問文と否定文の作り方のように、中1で習った文の形が中2の英文の中でも使い続けられます。

中2から中3に上がる春休みは、2年分の中から穴を選びます。3つのうち1つが中1の単元になってもかまいません。中2の式の計算で符号を落としているなら、たいていその根は中1の正の数と負の数の計算にあります。都立高校を受けるなら、時期の意味も変わります。令和9年度の東京都立高等学校入学者選抜実施要綱(いまの中3が受ける入試)では、一般入試の調査書に中学3年の評定を使い、1学期と2学期の成績を十分参考にするとされています。いまの中2が受ける令和10年度の要綱は、東京都教育委員会が出すものを確かめてください。中3の1学期が最初の単元から評定の材料になるなら、最後の4日を削らない理由がもう1つ増えます。

中3から高1に上がる春休みは、入試が終わった後の休みです。高校から入学前の課題が出ることがあり、出ているならそれを表の骨にします(課題の有無と量は学校ごとに違います)。残った日で、中3の式の展開と因数分解、平方根の計算を確かめておくと、高校の数学の最初の授業で手が止まりにくくなります。

時期で変わるのは、休み明けの扱いです。春休み明けにテストがある学校もあります。あるかどうかと範囲は、学校の決まりを確かめてください。範囲が前の学年の内容なら、穴の3つはその範囲の中から選びます。

よくある失敗と直し方

全教科の総復習の表を作り、3日目で止まる

5教科の1年分を14日に並べると、1日の量が多くなり、1日でも遅れると表の全部がずれます。取り返す日がどこにも無いので、3日目あたりで表を見なくなります。直し方は、穴を3つまでに絞り、1つを3日で回すことです。気になるのに3つに入らなかった単元は、表には書かず、「4月に先生に聞くこと」のメモに回します。捨てるのではなく、置き場所を変えるだけです。

新しい教科書を先へ先へ進めてしまう

前の学年の穴を見るより、新しい単元を読むほうが進んだ気がして、気分がいいものです。けれど、一人で先へ進むと、自分なりの解き方が固まり、授業で習う解き方とずれることがあります。授業で初めて聞く部分が無くなって、授業中に確かめる気持ちが薄くなることもあります。直し方は、6〜8ページで止めることです。止めた所に「ここまで」と書き、わからなかった所は1行の質問のまま授業へ持っていきます。

「読む」だけで穴を埋めた気になる

解説を読むと、わかった気になります。答案の直しを赤で書き写すと、ページがきれいになって満足します。けれど、それは「読む」の日が終わっただけです。直し方は、「確かめる」の日を抜かないことです。数字や主語を変えた問題を、何も見ずに解く。止まった問題は、14日目の空きに回します。空きの1日は、こういう問題のために残してあります。

よくある質問

春休みの計画表に、家族の予定や部活の試合がある日はどう書きますか

表を作る前に、家族の外出や部活の試合の日を聞いて、そのマスに先に印を付けておきます。その日は塊を1つだけにするか、勉強を入れない日にして、その日の作業を次の日へ1日ずつ送ります。1日分のずれは、14日目の空きが受け止めます。勉強できない日が2日以上あるなら、送るより、穴を1つ減らすほうが表は崩れません。

春休みの勉強計画の立て方で、学校に確かめておくことはありますか

あります。宿題の範囲と出す日、春休み明けのテストがあるかどうかとその範囲、新しい教科書がいつ配られるかの3つです。終業式の日に配られるプリントに書いてあることも多いので、先に目を通します。もう1つ、答案の×の中でどうしてもわからない問題は、終業式の前に教科の先生に聞いておきます。学年が変わると、教科の先生が変わることがあり、同じ答案を前にして聞ける機会はそこで終わるからです。

中学生の春休みの勉強法で、やり方を変えるなら何からですか

変えるなら1つだけにして、最後の4日の予習で試します。たとえば数学のノートのページの右側を解き直しの欄にする、英語の単語を書くときに例文ごと書く、のどれか1つです。2つ以上を一度に変えると、合わなかったときにどれが原因かわかりません。4月の最初の単元が終わるまで続けてみて、合わなければ元のやり方に戻します。戻すのも、立派な判断です。

保護者が手を貸すなら

通知表を見て、数字について何か言いたくなるのは自然なことです。ただ、春休みの計画に要るのは通知表の数字ではなく答案です。「数学のテスト、返ってきたのある?」と、答案のありかから聞いてみてください。終業式の夜に、お子さまが答案を机に広げているなら、それだけで計画は動き出しています。手を貸すなら、「確かめる」の日に、解いた紙を一緒に見る程度で十分です。毎日何時間やったかを聞くより、「今日は何の穴の何日目?」と表の言葉で聞くほうが、お子さまは答えやすくなります。空きの1日を何もせずに過ごしていても、それは表のとおりです。

個別指導で確かめること

個別指導では、答案の×を1つずつ見ながら、どこまで戻れば直るのかを確かめます。一次方程式の文章題なら、式を立てる所で止まっているのか、移項の符号で崩れているのかを分け、符号なら中1の正の数と負の数の計算まで戻ります。比例の式でつまずいているなら、小学校の比例の表の読み方まで戻ることもあります。

まとめ

通知表の数学の欄は、春休みの表の最初の3マスを決める合図にすぎません。帰り道で決められなかった1つ目の穴は、その夜、赤い×の付いた大問の余白に、単元の名前として書き込めます。

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