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英検や生徒会長は都立推薦で点になるか—調査書のどこに書かれ、面接でどう使われるか|武蔵野個別指導塾

都立推薦の調査書点は評定だけで計算し、英検の級や生徒会長の役職を足す欄はありません。合格証と役職は諸活動の記録と自己PRカードの欄2に書け、面接で話す材料として生きます。
都立推薦の調査書点は、通知表の9教科の評定(7校は観点別評価)だけから計算します。英検や漢検の級、生徒会長や委員長の役職、そろばんや書道の段位を調査書点に足す欄は、都の令和9年度の実施要綱にありません。ただ、式の外に置かれるだけで、消えるわけではありません。行き先は次の表の2か所です。
| 持っているもの | 推薦の調査書点 | 中学校が書く書類 | 自分で書く書類 |
|---|---|---|---|
| 9教科の評定 | 入る(評定の合計×満点÷45) | 調査書の各教科の学習の記録 | 書かない |
| 英検・漢検・数検の級 | 入らない | 調査書の諸活動の記録 | 自己PRカードの欄2(面接の資料) |
| 生徒会長・委員長・部長 | 入らない | 調査書の諸活動の記録 | 自己PRカードの欄2(面接の資料) |
| そろばん・書道の段位 | 入らない | 調査書の諸活動の記録 | 自己PRカードの欄2(面接の資料) |
よくあるのは、英検準2級の合格証を机の端に置いたまま、推薦の話を親に切り出せずにいる中3という場面です。夏休みの前に受かった級で、額に入れるほどではないけれど、捨てる紙でもない。担任には「推薦も考えてみたら」と言われた。けれど通知表の数字は、自分がいちばんよく知っている。この紙が足りない分を埋めてくれるのか、まるで関係ないのか。聞けばすぐ答えが出るのに、関係ないと言われるのが怖くて聞けないまま、12月が近づいてくる。答えは半分ずつです。点にはならない。そのかわり使い道は、都の書類の中にちゃんと用意されています。
推薦の調査書点は評定でできている—検定と役職の入る欄が無い式
都教委の令和9年度の実施要綱は、推薦について、調査書のうち各教科の観点別評価(全27観点)か評定(9教科)の「どちらか一方を調査書点として点数化する」と定めています。評定を使う学校は特定の教科に重みをかけず、9教科を同じ重さで数えます。式は、評定の合計×その学校の調査書点の満点÷45です。観点別評価を使うのは蒲田・足立東・東村山・秋留台・中野工科・練馬工科・大田桜台の7校で、こちらも教科ごとの観点のA・B・Cから点を出します。どちらの式にも、検定の級や役職を入れる場所はありません。
計算で確かめます。たとえば評定の合計が38で、調査書点の満点が450の学校なら、38×450÷45で380点です。英検2級を持っていても持っていなくても、380点は動きません。同じ学校で評定の合計が39になれば390点です。この学校では評定1つが10点にあたり、検定の級はいくつ上がっても調査書点では0点のままです。調査書点の満点が500の学校なら、評定1つはおよそ11.1点になります。合格証を1枚増やすより、評定を1つ上げるほうが、推薦の調査書点では確実に効きます。
一般入試の第一次募集も事情は同じです。学力検査をする教科の評定を1倍、しない教科の評定を2倍にして調査書点を出すので、教科の外の欄が入りこむ所はありません。
図1のように、調査書には教科の欄のほかに、総合的な学習の時間や諸活動の記録といった欄があります。教科の欄のほかで点に直されるのは、諸活動の記録の中にある ESAT-J の結果の欄だけです。それも第一次募集・分割前期募集で英語の学力検査をする学校が20点満点の点にするもので、推薦では使いません。要綱は、推薦の出願で出す調査書ではこの欄に記号を書かずに斜線を引いて出すとし、記号が書いてあっても選考には使わないとしています。

合格証と役職の行き先は諸活動の記録—書くのは中学校
調査書の作り方を定めた要綱の節は、諸活動の記録に、特別活動や学校の内外の活動のうちその生徒にとって特筆すべきものを、「所見を除いた客観的な記録」として書くとしています。例に挙がっているのは、図書委員として図書だよりの作成を担当したことと、何かの検定の何級を取ったことの2つです。英検や漢検の級はもちろん、生徒会長を務めた期間も、そろばんや書道の段位も、この書き方に収まります。
この欄を書くのは生徒ではなく中学校です。担任や教科の先生だけでなく、関わった先生たちの意見を合わせて書き、中学校長が確かめます。学校の外で受けた検定や、学校の外で続けている習い事は、学校が知らなければ書きようがありません。級や段位を取ったら、何をいつ取ったかを担任に自分で伝えるのが最初の一歩です。
要綱は、目立った成果のある活動だけでなく、意欲をもって取り組んでいる活動、周りの生徒によい影響を与えている活動、3年間続けてきた活動や学年ごとに特筆すべき活動も書けるとしています。中2の1年だけ務めた生徒会の役、中1の冬に取った数検の級、地区大会で負けても3年間休まなかった部活。賞の有無で線を引く欄ではありません。
推薦の書類は、1月8日(金)から18日(月)までのあいだに、中学校から志望校へ届くように送られます。調査書もその束に入るので、伝えるのは遅くとも12月の三者面談のころまでにしてください。何日までに伝えれば書き込みに間に合うかは学校ごとに違うので、担任に直接聞くのが確実です。
推薦にだけある書類が、もう一つあります。中学校長の名前で出す一般推薦書で、推薦理由の欄を中学校が書きます。要綱は、選考のときにこの推薦理由の欄にも十分配慮すると定めています。何を書くかを決めるのは中学校で、生徒が文面を用意する書類ではありません。
面接の机にあるのは自己PRカード—欄2に検定と生徒会の居場所がある
推薦を受ける生徒は全員、自己PRカードを出します。要綱は、このカードを点数化しないことと、個人面接の資料として使うことを定めています。募集案内の都立高等学校入試Q&Aは、面接の資料のほか、合格判定の資料の一部にしたり、学校生活への意欲を確かめたりする資料にもなると説明しています。総合成績が同点になったとき、順位が並ばないようにする資料にも使われます。
カードの欄は、志望理由、中学校生活の中で得たこと、高等学校卒業後の進路の3つです。Q&Aに載るカードの見本では、2つめの欄の記入例の枠に、学校の中での学級活動・生徒会活動・学校行事・部活動と、学校の外での文化やスポーツの活動・ボランティア活動・資格や検定の取得が並んでいます。その中から特に伝えたいことを選び、その体験から得たことを具体的に書く形です。英検も生徒会長も、都が用意した欄の中に、もともと居場所があります。
図2のように、合格証と役職には行き先が2つあります。中学校が書く諸活動の記録への道は、調査書点の式に入りません。自分で書く自己PRカードへの道は、面接の資料になります。面接の点は、要綱が各都立高校に基準を決めて点数化させていて、つけ方は学校ごとに違います。検定や役職が点に触れる道があるとすれば、面接の部屋でそれをどう話したかを通してです。

学校ごとの面接や作文の満点は、都教委の入試実施方法一覧(別表)の欄で読めます。配点を学校ごとに並べて見たいときは、塾の都立高校の一覧(令和9年度)を開いてください。カードの書き方そのもの、下書きから清書までの手順は別の話になるので、ここでは欄2に何を置くかまでにとどめます。
面接で「準2級に受かりました」の先を話す
面接官の手元には、もう自己PRカードがあります。「英検準2級に合格しました」と口で言い直しても、紙に書いたことを読み上げただけです。塾の面接練習では、級や役職を一言で名乗ったあと、次の4つの段を続けて話す練習をします。
- きっかけ: なぜその検定、その役だったのか
- つまずき: どこで止まったのか(数か出来事で1つ)
- 変えたこと: 止まった所で何を変えたのか
- 高校で: その変え方を志望校のどの場面で使うのか
この順にしているのは、結果を聞いた面接官が次に知りたくなるのは、同じような壁に高校でぶつかったときにどう動く人なのか、だと塾では考えているからです。合格も役職も、その人の動き方を見せる入口にすぎません。級の高さを競う話にすると、もっと上の級を持つ受検者が隣の部屋にいるだけで負けた気になります。動き方の話なら、比べる相手がいません。
たとえば英検なら、こう組み立てます。「字幕なしで海外の料理動画を見たくて受けました。二次の面接で質問への答えが一言しか出てこず、一度落ちました。毎晩、台所の様子を英語で30秒話す練習に変えて、次の回で受かりました。高校でも、英語の発表の前は同じやり方で準備したいです」。生徒会長なら「体育祭の係決めで立候補が出ず、会議が2回止まりました。去年の係の人に仕事の中身を書いてもらって配ったら、手が挙がりました。高校の行事でも、頼む前に中身を見せる側に回りたいです」という形です。そろばんや書道のように学校の外で続けた段位は、続けた年数より、やめたくなった時期とそこをどう越えたかが話の芯になります。
役職が無い生徒も、同じ4つの段で話せます。係の仕事、部活での下級生への声かけ、学校の外のボランティア。欄2の記入例の枠にも、その他の活動という項目が入っています。
都立の外では扱いが変わる—私立の基準と、特別推薦という別の入口
ここまでは、都立の要綱に書かれた話です。都立の調査書点の式に検定の欄が無いことと、ほかの学校が入試で検定を扱うかどうかは、別の問いです。都立以外の学校が検定をどう扱うかは、その学校の募集要項が決めます。都立で点にならないからといって、どこへ行っても同じだとは考えないでください。
私立は、東京私立中学高等学校協会の説明では、12月15日以降の数日間に中学校の先生と私立高校の間で入試相談が行われ、そこで使う資料は内申と観点別評価、実技、特別活動、出欠などの記録です。推薦や併願優遇の基準に検定や役職をどう入れるかは学校ごとに違うので、志望する私立の募集要項を読み、中学校の先生を通して確かめます。学校ごとの基準を並べて見たいときは、塾の「私立高校の推薦・併願優遇の基準と偏差値 一覧(東京・神奈川・埼玉・千葉)」が使えます。
英検の勉強そのものも、都立の推薦と無関係ではありません。級に向けて単語や長文に向き合った時間は、学校の英語のテストや授業の発表に表れ、英語の評定を支えることがあります。都立の推薦で英検が効いてくるのは、級の数字からではなく、この評定の側からです。
活動そのものを検査で見る入口として、都立には文化・スポーツ等特別推薦があり、令和9年度は90校が行います。活動の実績を証明する書類の写しは出さなくてよく、面接と実技検査がある入試なので、合格証の束を抱えていく試験とは考え方がまるで違います。
よくある質問
英検の上の級があれば、評定の足りない分を推薦で埋められますか
調査書点の式の中では埋まりません。推薦は調査書点と面接、作文や小論文などを合わせた総合成績の順で決まるので、評定の差を縮める場所は面接と作文の点です。その面接で、英検に向けた取り組みを話すことはできます。どれだけ縮められるかは学校の配点次第なので、志望校の別表で調査書点と面接・作文の満点の比を先に確かめてください。
合格証のコピーは出願の書類に付けますか
要綱が一般推薦の出願に要る書類として挙げているのは、一般推薦書・入学願書・調査書・自己PRカードと入学考査料です。合格証の写しはこの中にありません。級と取った時期を担任に伝え、学校から見せてほしいと言われたらすぐ出せるようにしておけば足ります。
中1や中2で取った級も書けますか
諸活動の記録には、学年ごとに特筆すべき活動や3年間続けた活動も書けると要綱にあります。自己PRカードの欄2の記入例も、3年間の中学校生活の中から選ぶ形です。面接で話すなら、取ったときの話で終わらせず、その後の英語や国語の勉強にどうつながったかまで話すと、今の自分の話になります。
一般入試の第一次募集でも扱いは同じですか
調査書点が評定から出ること、検定や役職を足す欄が無いことは同じです。自己PRカードを出すのは、面接をする学校を受ける生徒だけになります。令和8年度に実施する ESAT-J YEAR 3 の結果は、英語の学力検査をする学校で20点満点の点になりますが、これは英検とは別の仕組みです。
確かめる順番
図3のように、今週のうちに4つを順に確かめます。紙と人を決めておくと、12月の三者面談で聞き忘れがありません。
- 通知表の評定を数える: 手元のいちばん新しい通知表で9教科の評定を足し、志望校の調査書点の満点で式に入れてみます。調査書に載るのは、2026年12月31日現在の中3の評定です。
- 担任に伝える: 合格証と役職、学校の外の段位を、何をいつ取ったか、いつからいつまで務めたかまで紙1枚に書き出し、担任に渡します。
- 期待する生徒の姿を読む: 募集案内に載る志望校の「本校の期待する生徒の姿」を印刷し、欄2に置く活動を1つ選びます。Q&Aのカードの見本で、欄2の記入例の枠も見ておきます。
- 話す練習をする: 選んだ活動を4つの段で話し、スマホで録音して聞き直します。本番の面接は1月26日(火)か27日(水)の推薦の検査で、当日の動きは受検票と志望校の指示が最優先です。

私立を併願で考えているなら、志望する私立の募集要項の基準の欄も、同じ週に中学校の先生へ確かめておくと、12月の入試相談に間に合います。
個別指導で確かめること
英語の評定が伸びない生徒とは、通知表の観点別評価まで戻り、3つの観点のどこで止まっているかを確かめてから、検定に向けた勉強を学校のテストの点へつなぎ直します。面接の側では、欄2に置く活動を1つに絞り、4つの段を詰まらずに話せるかを、講師の前で答えの順を入れかえながら何度か確かめます。
まとめ
合格証を何枚足しても、推薦の調査書点は1点も動きません。動くのは評定と、面接の部屋で話す中身です。準2級の紙は式の外に置かれたまま、面接では、受かるまでの道のりを聞き手に手渡すための切符に変わります。
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