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【中学受験理科】電気回路と豆電球を図解で総まとめ—直列 並列 明るさ 電流の大きさの比|武蔵野個別指導塾

豆電球と電池の直列・並列を回路図で整理し、枝分かれした電流の比を表から求めます。スイッチを開いたときの変化まで、例題と練習で筋道を確かめられます。
よくあるのは、塾の教材棚の脇で回路図を見比べ、「豆電球が2個なら、どちらも同じ明るさですよね」と手が止まる場面です。四角い回路も、枝が増えた回路も、使う部品の数は同じに見えます。ところが、電流の通り道をたどると、2個を順に通る道と、1個ずつを通る別々の道では、つなぎ方が違います。数えるだけでは見つからない、この違いが出発点です。
電気回路の問題で先に見るのは、豆電球の位置や導線の長さではありません。電池の両端に、どのような道がつながっているかです。通り道を整理できれば、明るさの比較、電流の大きさの比、スイッチを動かしたときの変化を、同じ筋道で考えられます。お子さまが暗記した答えに迷ったときにも、「電池の+極から道をたどってみよう」と、確認する場所を具体的に示せます。
この単元で身につけること
- 閉じた回路を見つけます。電池の+極から豆電球を通り、−極まで切れずにつながる道があるかを調べます。つながって見えるだけの線と、電流が流れる道を区別します。
- 豆電球の直列つなぎと並列つなぎを説明します。直列は1本の道に順につなぐこと、並列は同じ2つの分かれ目の間に別々の道をつくることです。図の向きが変わっても判定します。
- 電流の大きさと明るさを分けて考えます。同じ種類の豆電球なら、流れる電流が大きいほうが明るくなります。ただし、電流が2倍だから明るさも2倍、とは言えません。
- 枝分かれの前後で電流を整理します。分かれる前の電流は各枝の電流の和です。表にある値をどの場所へ書くかを決め、比を計算します。
- 電池のつなぎ方と条件を確認します。電池の直列と並列を区別し、同じ電池・同じ豆電球で比べているか、問題の表や説明にどのような条件があるかを読み取ります。
小学校で学ぶ「電気を通すもの」と「電気を通さないもの」の区別が、回路をたどる学習の土台です。部品の名前を覚えたあと、その部品が道をつないでいるかまで見ていきます。
基本の考え方
電流が流れる道と回路図の約束
電池、導線、豆電球などをつないでできる電流の通り道を回路といいます。豆電球を光らせるには、電池の+極から豆電球を通って−極へ戻る、切れ目のない道が必要です。導線を豆電球の金属部分の1か所に当てただけでは、豆電球の中の細い線まで含む道ができません。豆電球には、側面の金属部分と底の金属部分という、分かれた2つの接続部分があります。
回路図では、実物の形を簡単な記号に置き換えます。円の中に交差した線を描いたものが豆電球です。電池の記号は長短2本の線で、長い線が+極、短い線が−極を表します。導線は線で表し、曲がった場所それ自体に特別なはたらきはありません。図の左右が入れ替わっていても、長短の線から極を読みます。
電流の向きは、電池の外側の回路では+極から−極へ向かう向きとして考えます。矢印を付けるなら、豆電球に入ったところで止めず、−極まで道をたどります。電流は豆電球を光らせると、その先で使い切られてなくなるものではありません。枝分かれのない1本の道では、豆電球の前でも後ろでも電流の大きさは同じです。光や熱として取り出されるエネルギーと、電流の大きさを混同しないようにします。
スイッチは道をつないだり切ったりする部品です。閉じると道がつながり、開くとその場所で道が切れます。電池があるから必ず点灯するのではなく、豆電球を含む道が閉じているかを確かめます。線が交差する図では、接続点の黒丸や問題文の約束も確認します。交差して見えるという理由だけで、導線同士が接続しているとは決められません。
豆電球の直列と並列を比べる
図1の左は、豆電球を2個、1本の道に順につないだ直列つなぎです。右は、電池の両端の間に2本の道をつくり、各道に豆電球を1個ずつ入れた並列つなぎです。図中のPとQは、電流が分かれたり合流したりする接続点を表しています。

図1の直列では、どちらの豆電球にも同じ大きさの電流が流れます。同じ種類の豆電球なら、2個は同じ明るさです。ただし、同じ電池で豆電球1個だけをつないだ場合より、2個とも暗くなります。豆電球が増えて電流が流れにくくなるためです。ここで「電池から遠い豆電球ほど暗い」と考えると、1本の道の途中で電流が減るという誤りにつながります。
並列では、それぞれの枝が電池の両端につながります。同じ種類の豆電球が各枝に1個ずつなら、2個には同じ大きさの電流が流れ、明るさも同じです。電池の消耗や電池内部の影響を考えない問題では、各豆電球は電池1個と豆電球1個だけの回路と同じ明るさとして扱います。一方、電池につながる共通の導線には、2本の枝の電流を合わせた電流が流れます。
たとえば各枝に100 mAずつ流れるなら、共通の導線は200 mAです。mAは電流の大きさを表す単位で、1000 mAで1 Aです。「並列にすると電流が半分」という表現では、何と比べて、どこの電流を指すのかが抜けています。この例で半分なのは、共通部分の200 mAに対する、1本の枝の100 mAです。豆電球1個だけの場合と比べて半分になるという意味ではありません。
電池のつなぎ方と比の条件
電池を2個使うときも、直列と並列があります。直列は、一方の+極と他方の−極をつないで、電池を一続きにするつなぎ方です。同じ電池を正しい向きに直列につなぐと、電流を流そうとするはたらきが強くなります。同じ豆電球1個をつないで比べる通常の問題では、電池1個のときより電流が大きくなり、明るくなります。
電池の並列は、+極同士、−極同士をそれぞれつなぐ方法です。同じ状態の電池を使い、電池内部の影響を考えなければ、電流を流そうとするはたらきは電池1個の場合と同じです。同じ豆電球1個の明るさも、ほぼ同じと考えます。その代わり、電池が電流を分担するため、同じ条件で長く使えると扱う問題があります。実物の点灯時間を必ず2倍と断定することはできません。
電流の比を数値で求めるときは、問題の表や条件を優先します。実際の豆電球は、光っている細い線の温度が変わると、電流の流れにくさも変わります。そのため「電池2個の直列なら必ず電流は正確に2倍」「豆電球2個の直列なら必ず半分」と、どんな実験にも当てはめることはできません。計算問題で単純な比を使う場合は、その問題でそのように扱う条件があるかを確認します。
例題で解き方を確かめる
例題1 直列回路で電流と明るさを比べる
問題:同じ種類の豆電球A、Bを、電池1個に直列につなぎます。Aの手前の導線には80 mAの電流が流れています。AとBの間の導線、Bを出たあとの導線の電流は、それぞれ何mAですか。また、AとBの明るさを比べましょう。回路は切れずにつながっているものとします。
- 電池の+極から−極まで道をたどり、枝分かれがないことを確認します。使う決まりは部品の数ではなく、道が1本かどうかで決まるためです。
- AとBの間に80 mA、Bを出たあとにも80 mAと書きます。枝分かれのない回路では、どの場所でも電流の大きさが同じだからです。
- AとBが同じ種類であることを読み直します。同じ種類の豆電球に同じ大きさの電流が流れるので、明るさは等しいと判断できます。
答え:AとBの間は80 mA、Bを出たあとも80 mAで、AとBは同じ明るさです。
ここで80÷2をして40 mAとする必要はありません。2個の豆電球を同じ電流が順に通る回路なので、電流を2つに分ける場所がありません。数値を見てすぐ割る前に、図に枝分かれがあるかを確かめます。
例題2 電池のつなぎ方を表から読む
問題:同じ種類の豆電球を1個使い、電池のつなぎ方を変えました。この問題では、各回路の電流を次の表の値として扱います。最も明るいのはどの回路ですか。また、ア、イ、ウの豆電球を流れる電流の比を、最も簡単な整数の比で求めましょう。
| 回路 | 電池のつなぎ方 | 豆電球を流れる電流 |
|---|---|---|
| ア | 1個 | 120 mA |
| イ | 同じ電池2個を正しい向きに直列 | 240 mA |
| ウ | 同じ電池2個を並列 | 120 mA |
- 比べる豆電球が同じ種類・同じ個数かを確認します。種類が違う豆電球の明るさを、電流だけでそのまま比べないためです。
- 電流が最大の行を選びます。表では240 mAのイが最大なので、イが最も明るいと判断できます。
- 120:240:120を、3つに共通する120で割ります。同じ数で全部を割れば、もとの電流の大小関係を保って比を簡単にできます。
答え:最も明るいのはイで、電流の比はア:イ:ウ=1:2:1です。
この答えは表の数値から求めた比です。「明るさの比も1:2:1」とは書きません。表には明るさを数値で測った結果がなく、電流の比と明るさの比を同じものとして扱えないからです。電池の数が2個という共通点だけで、イとウを同じと判断しないことも大事です。
例題3 枝の中に直列がある回路を計算する
問題:図2では、PとQの間に2本の枝があります。上の枝には豆電球Aが1個、下の枝には豆電球B、Cと閉じたスイッチSがあります。豆電球はすべて同じ種類です。この問題では、電池のはたらきは一定で、次の表の値が各枝に当てはまるものとします。A、B、C、および電池につながる共通の導線の電流を求め、その比を答えましょう。
| 1本の枝に入る豆電球 | その枝を流れる電流 |
|---|---|
| 1個 | 120 mA |
| 2個を直列 | 60 mA |
図2のように複数のつなぎ方が混ざっていても、まずPからQへ行く道を分けます。回路全体に「直列」「並列」のどちらか1語だけを当てはめようとする必要はありません。

- 上の枝と下の枝を別々にたどります。上はAだけを通り、下はBとCを順に通るので、表の異なる行を使うことがわかります。
- Aには120 mA、BとCにはそれぞれ60 mAと書きます。下の枝の60 mAはBとCの間で分かれず、2個を順に通るからです。
- 共通の導線の電流を120+60=180 mAと求めます。Pで分かれる前とQで合流したあとには、2本の枝の電流の和が流れます。
- 120:60:60:180をすべて60で割ります。比べる順番をA、B、C、共通の導線と固定しておくと、数値の取り違えを防げます。
答え:Aは120 mA、BとCは各60 mA、共通の導線は180 mAで、比は2:1:1:3です。
共通の導線を120+60+60=240 mAとするのは誤りです。BとCを流れる60 mAは同じ枝の電流なので、枝の和としては1回だけ足します。この条件では明るさはAが最も明るく、BとCは同じ明るさです。全体の180 mAを3個で等分しても、それぞれの電流にはなりません。
例題4 スイッチを開いた変化を説明する
問題:例題3の回路で、Sを開きました。A、B、Cの点灯はどう変わりますか。また、共通の導線の電流は何mAになりますか。電池のはたらきは変わらず、上の枝には引き続き表の120 mAが流れるものとします。
- Sがある下の枝をたどり、PからQまでの道が途中で切れることを確認します。切れた場所の前後だけでなく、その枝全体に電流が流れなくなるためです。
- 上の枝を改めてたどります。PからAを通ってQへ戻る道は残っているので、Aは点灯を続けます。
- 下の枝を0 mAとして、共通の導線を120+0=120 mAと求めます。共通部分は、道が残っている枝の電流を足して考えます。
答え:Aは同じ明るさで点灯し、BとCは消え、共通の導線の電流は120 mAになります。
理由を文章にするなら、「Sを開くとBとCを含む枝は切れるが、Aを含む閉じた道は残るため」と書けます。Aの明るさが変わらないという判断には、電池のはたらきを一定とする問題の条件も使っています。実物の乾電池で起こる細かな変化まで、この数値通りになるという意味ではありません。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 電池に近い豆電球ほど明るいと考える
誤った書き方は、「直列につないだAで電流が減るため、その先のBは暗い」です。どこが違うかというと、豆電球で光や熱が出ることを、電流そのものが途中で減ることと混同しています。枝分かれのない道では、Aの前、AとBの間、Bのあとに流れる電流は同じ大きさです。
正しい書き方は、「AとBには同じ大きさの電流が流れ、同じ種類の豆電球なので明るさは等しい」です。直すときは、AとBを入れ替えた図も描いてみます。位置を入れ替えても電流の通り道は変わらないので、電池からの見た目の距離を根拠にできないことを確かめられます。
誤り2 枝が2本あればいつでも半分ずつに分かれる
誤った書き方は、「図2は2本に分かれているので、180÷2=90 mAずつ」です。どこが違うかというと、2本の枝の中身が同じかを確認せず、枝の本数だけで分けています。図2の上の枝は豆電球1個、下の枝は2個の直列です。問題の表では、電流は120 mAと60 mAであり、等しくありません。
正しい書き方は、「各枝のつなぎ方に対応する電流を表から読み、120+60=180 mAとする」です。共通の電流だけが与えられても、枝の条件がわからなければ、各枝の値を決められない場合があります。同じ豆電球1個ずつなど、等しく分かれる理由を示してから割り算を使います。
誤り3 電池が2個ならつなぎ方によらず明るくなる
誤った書き方は、「電池を2個にしたので、並列でも豆電球は必ず明るくなる」です。どこが違うかというと、電池の個数だけを見て、極のつながりを見ていません。図3のように、直列では異なる極をつなぎ、並列では同じ極をまとめます。回路図の電池記号の長い線と短い線を読み分けることが必要です。

正しい書き方は、「同じ電池2個の並列では、電池内部の影響を考えないとき、豆電球1個の明るさは電池1個の場合と同じ」です。図3の右では2個の電池が同じ向きで、+極側と−極側がそれぞれ共通の導線につながっています。左と右の豆電球はいずれも1個なので、電池のつなぎ方の違いを比べられます。
電池の+極と−極を、豆電球などを通さず導線で直接つなぐことをショートといいます。大きな電流が流れて発熱する危険があるため、試して確かめてはいけません。電池を逆向きに並列につないだり、種類や消耗の程度の違う電池を組み合わせたりする実験もしません。図の読み取りと、手元で安全にできる操作を区別します。
ここで手が止まるなら、止まった単元まで一緒に戻ります。学年別個別指導コース/お問い合わせ
練習問題
練習1
同じ種類の豆電球2個を電池1個に直列につなぎました。豆電球の間の電流が70 mAのとき、電池の+極と最初の豆電球の間の電流は何mAですか。また、2個の明るさは同じですか、違いますか。回路は切れずにつながっています。
練習2
同じ種類の豆電球を1個ずつ入れた3本の枝を、電池の両端に並列につなぎました。各枝に90 mAが流れるとします。電池につながる共通の導線には何mAが流れますか。また、共通の導線と1本の枝の電流の比を求めましょう。
練習3
図2と同じつなぎ方で、Sを閉じています。ただし、この問題の表では、豆電球1個の枝の電流は150 mA、豆電球2個を直列にした枝の電流は75 mAとします。A、B、C、共通の導線の電流を求めましょう。さらにSを開いたとき、共通の導線の電流は何mA減りますか。電池のはたらきは一定で、上の枝の電流は変わらないものとします。
練習4
電池1個に同じ豆電球2個をつなぎました。片方の豆電球を外したところ、もう片方も消えました。最初のつなぎ方は直列・並列のどちらと考えられますか。外した豆電球以外に故障や接続の変化はなく、豆電球を外した場所では道が切れるものとします。理由を、電流の通り道に触れて説明しましょう。
答えと解説
練習1の答え:70 mAで、2個の明るさは同じです。枝分かれがないため、電流は回路の途中で増減しません。同じ豆電球に同じ大きさの電流が流れることまで確かめて、明るさを答えます。
練習2の答え:270 mAで、比は3:1です。90+90+90=270 mAと各枝を1回ずつ足し、270:90を90で割ります。共通の導線は各枝より大きな電流になりますが、どの豆電球にも流れるのはその枝の90 mAです。
練習3の答え:Aは150 mA、BとCは各75 mA、共通の導線は225 mAで、Sを開くと75 mA減ります。閉じているときは150+75=225 mAです。開くと下の枝が0 mAになり、共通の導線は150 mAなので、225−150=75 mA減ります。BとCの分として75 mAを2回引かないようにします。
練習4の答え:直列です。豆電球2個を含む1本の道が、片方を外すことで切れ、もう片方にも電流が流れなくなったためです。並列なら、もう片方の豆電球を通って電池へ戻る閉じた道が残ります。結果だけでなく、残る道があるかを言葉にすると説明がまとまります。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
電流の大きさを場所ごとに整理する考え方は、電磁石の強さや電流による発熱を学ぶときにも使います。電流が大きくなった理由を調べるには、電池のつなぎ方、通り道、使っている部品のうち、何を変えたかを確かめる必要があります。明るさだけを覚えるより、条件と変化を対応させる練習が次の学習につながります。
家庭では、1つ目として、5分間で図1を紙に写し、色鉛筆で+極から−極まで道をたどってみてください。並列は枝ごとに色を変えます。豆電球の上を通らずに線だけをなぞっていないか、途中の枝を飛び越えていないかを見ると、図の読み違いが見つかります。
2つ目は、別の5分間で図2のSの場所を紙片で隠し、道が切れたつもりで、残る道を説明する方法です。「消えるのはBとC」と答えたあと、「Aはどこを通って電池へ戻れるか」まで指でたどります。紙の上だけでできるので、電池を組み替える必要はありません。
実物を扱う場合は保護者が付き添い、器具の説明に合う乾電池1個、豆電球、ソケットを使う基本回路にとどめます。家庭用コンセントにはつながず、使用後は電池を外します。個別指導では、比の計算を繰り返す前に、豆電球の2つの接続部分と、切れ目のない1本の道を見つけるところまで戻って確かめます。
まとめ
複雑に見える回路を前にしたときは、すぐに「何倍か」を探さず、豆電球を通って電池へ戻れる道を1本ずつ示します。図2のBとCに同じ電流が流れる理由と、共通の導線では枝の電流を足す理由を、別々に説明できれば、計算する場所も定まります。答え直しの跡には、正しい数字だけでなく、たどった道も残しておきたいところです。
電気回路の答えを決めるのは、部品が並ぶ見た目ではなく、電流が通れる道のつながりです。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




