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【小学国語】敬語の基本を図解で総まとめ—ていねい語・尊敬語・けんじょう語と場面|武蔵野個別指導塾

先生の動作と自分の動作を分ける図や、手紙・電話の例題で敬語を練習できます。いらっしゃる、おっしゃる、いただく、うかがうの使い分けを、動作をする人と相手から確かめましょう。
よくあるのは、習い事の帰りの自転車置き場で、先生に次の予定を伝えようとして、「明日は私がいらっしゃいます」と言いかけて止まるという場面です。「行く」の敬語として「いらっしゃる」を覚えていても、それを自分の動作に使ってよいかまでは、すぐに判断できないことがあります。長い言葉を選べば、ていねいになるわけではありません。
敬語を選ぶときの出発点は、動作をする人を確かめることです。先生が行くのか、自分が先生のところへ行くのかで、合う言い方は変わります。また、だれに話しているのかも見落とせません。同じ出来事でも、友達に話すときと、初めて会う大人に伝えるときでは、ふさわしい言葉が違います。
まず短い文で人と動作の関係を確かめ、3種類の敬語を整理しましょう。そのうえで、手紙や電話でも、相手に伝わる自然な言い方を選ぶ練習へ進みます。
この単元で身につけること
- ていねい語の働きをつかみます。「です」「ます」を使うと、話や文章を受け取る相手に、ていねいに伝えられます。動作をする人がだれかとは分けて考えます。
- 尊敬語を選べるようにします。先生など、敬意を表す人の動作や様子を高めて述べる言葉です。「先生がいらっしゃいます」のように、主語との組み合わせを確かめます。
- けんじょう語を選べるようにします。自分側の動作を控えめに述べて、その動作が向かう相手などへの敬意を表します。「先生にうかがいます」では、行く先にいる相手に注目します。
- よく使う言葉を文で覚えます。「いらっしゃる」「おっしゃる」「いただく」「うかがう」を、置きかえ前の言葉や場面と結び付けます。単語だけで暗記しないことが目標です。
- 相手と目的に合う文を作ります。手紙のお礼や電話での用件に合わせて、敬語と「です」「ます」を整えます。出来事そのものが変わっていないかも見直します。
前に学んだ主語と述語の対応は、敬語でも役立ちます。「だれが、どうする」を見つける力があれば、似た形の言葉に迷っても、文の意味に戻って判断できます。
基本の考え方
3種類の敬語は働きで分けます
ていねい語は、聞く人や読む人に対して、ていねいに述べる言葉です。「ここは受付だ」を「ここは受付です」に、「私は明日行く」を「私は明日行きます」に変えると、話の中身を保ちながら、伝え方を整えられます。「です」「ます」のほか、「ございます」もていねい語の言い方です。まずは日常で使いやすい「です」「ます」から確かめましょう。
尊敬語は、話題になっている人の動作や様子を高めて、敬意を表す言葉です。「先生が話す」を「先生がお話しになる」と言えます。「高める」とは、その人を大切に扱う言い方にすることであり、動作を大げさにすることではありません。先生が長く話したか、短く話したかとは関係がありません。
けんじょう語は、自分や自分側の人の動作を控えめに述べて、相手への敬意を表す言葉です。たとえば「私が先生の家へ行く」を「私が先生のお宅へうかがう」と言います。行く人は自分ですが、その行動の向かう先にいる先生を大切に扱っています。「控えめにする」とは、自分を悪く言うことでも、能力を低く言うことでもありません。
図1のように、まず「聞く人への伝え方」「敬意を表す人の動作」「自分側から相手への動作」を分けると、3種類の働きが整理できます。図は基本の違いを示したもので、1つの文には複数の種類の敬語が入ることもあります。

「先生がお話しになります」には、先生の動作を高める「お話しになる」と、聞く人にていねいに伝える「ます」が入っています。尊敬語を使った文に、ていねい語を加えてよいのです。問題で「敬語の種類を答えなさい」と言われたら、文全体ではなく、どの言葉について聞かれているかを先に確かめてください。
よく使う言葉は人と組み合わせて覚えます
「いらっしゃる」は、「行く」「来る」「いる」の尊敬語として使います。「先生は明日、会場へいらっしゃいます」なら「行く」、「先生がこちらへいらっしゃいます」なら「来る」、「先生は教室にいらっしゃいます」なら「いる」に当たります。もとの意味は、場所を表す言葉や前後の文から判断します。
「おっしゃる」は「言う」の尊敬語です。「先生が『明日は筆を使います』とおっしゃいました」なら、言った人は先生です。話し手の自分が先生の発言を伝えているからといって、自分の動作になるわけではありません。実際にその言葉を言った人を見ます。
「いただく」は、「もらう」や「食べる」「飲む」のけんじょう語として学びます。「先生からお手紙をいただきました」では「もらう」、「先生のお宅でお菓子をいただきました」では「食べる」の意味です。この2つは同じ言葉でも、何をどのように受け取ったのかが違います。食事前のあいさつを思い出すだけで終わらず、文の中で意味を確かめましょう。
「うかがう」は、「訪ねる」「聞く」などのけんじょう語です。「先生のお宅へうかがいます」は訪ねることを表し、「先生に理由をうかがいます」は聞くことを表します。自分が先生に向けてする動作を述べています。「先生が私の家へうかがいます」とすると、先生の動作を控えめに述べることになり、先生への敬意を表したい場面には合いません。
よく使う組み合わせを、次の表で確かめてください。けんじょう語の欄は、自分側の動作として、敬意を表す相手との関係がある場面を想定しています。どの文にも機械的に当てはめられる表ではありません。
| もとの言葉 | 尊敬語の例 | けんじょう語の例 |
|---|---|---|
| 行く・来る | いらっしゃる | うかがう(相手のところを訪ねるとき) |
| 言う | おっしゃる | 申し上げる(相手に伝えるとき) |
| 見る | ご覧になる | 拝見する(相手の作品などを見るとき) |
| 食べる・飲む | 召し上がる | いただく |
| する | なさる | いたす |
「先生の絵を拝見します」では、絵を見るのは自分です。一方、「先生が私の絵をご覧になります」では、絵を見るのは先生です。持ち主だけで判断せず、その動作をする人を確かめる必要があります。
場面を決めてから言葉を整えます
自分がする動作なら、すべてけんじょう語にするわけではありません。「明日は近所の公園へ行きます」で、聞く人にていねいに伝えられます。相手を訪ねる場面でもないのに、「公園へうかがいます」と置きかえる必要はありません。自分の動作であることに加え、その動作がだれに向かうのかを考えます。
また、家族について家の外の人に話すときは、家族を自分側として述べることがあります。先生に自分の母の言葉を伝えるなら、「母がそう言っていました」が自然です。「母がおっしゃっていました」と自分側の人を高める言い方にはしません。家族を大切に思う気持ちと、外の人に話すときの言葉の選び方は、分けて考えます。
友達同士の会話まで、いつも改まった敬語にする必要はありません。話す相手との関係、場所、用件を考え、その場で伝わりやすい言葉を選びます。敬語の問題で場面が指定されているのは、その場面が答えを決める手がかりになるからです。
例題で解き方を確かめる
例題1 動作をする人から尊敬語を選びます
先生に、「先生は明日、この教室に来ますか」とたずねます。「来ます」を「いらっしゃいます」「うかがいます」のどちらかに変えて、先生の動作に敬意を表す文にしましょう。
- 動作と主語を確かめます。「来る」のは先生です。話している自分と、来る人を混同しないために、最初に「先生が来る」と短くします。
- 敬語の働きを選びます。先生の動作を高めたいので、尊敬語を使います。自分が相手を訪ねるときの「うかがう」は、この主語には合いません。
- もとの意味を保って文に戻します。「来る」の尊敬語の「いらっしゃる」に「ます」を付け、質問の「か」を残します。予定をたずねる文であることを変えないためです。
もとの「来ますか」も、聞く相手へのていねいな言い方です。この問題では、さらに先生の動作に敬意を表すことを求めています。「ます」があるかだけで正解を選ばず、どの人を高めているかまで確かめましょう。
答え:先生は明日、この教室にいらっしゃいますか。
例題2 自分が訪ねるときの言葉を選びます
自分が先生のお宅を訪ねる予定を伝えます。「明日の午後、私が先生のお宅へ行きます」の「行きます」を、訪ねる相手に敬意を表すけんじょう語に変えましょう。
- 動作をする人を確かめます。行くのは「私」です。行き先に先生が出てきても、先生が移動する文ではないことを確かめます。
- 行動の向かう相手を確かめます。自分が先生のお宅を訪ねます。相手との関係があるので、「うかがう」が使える場面です。
- 指定された部分を置きかえます。「行きます」を「うかがいます」に変えます。時刻や行く人まで変えると、別の内容になるため、ほかの部分は残します。
図2のように、同じ先生と自分が登場しても、動作をする人が入れ替わると、選ぶ敬語も変わります。矢印は人の移動を表します。左から右という向きだけを覚えず、「だれが、だれのところへ」を文で読み取ってください。

図2の上段は、先生がこちらへ来る場面なので「いらっしゃる」です。下段は、自分が先生のところを訪ねる場面なので「うかがう」です。「先生」という言葉が文にあるから必ず尊敬語、という決め方では、下段を説明できません。
答え:明日の午後、私が先生のお宅へうかがいます。
例題3 お礼の手紙を整えます
先生からお手紙をもらったお礼を書きます。「先日は、お手紙をもらいました。先生の文章を見て、発表の準備を始めました」の「もらいました」を「いただく」、「見て」を「拝見する」を使って直しましょう。
- 2つの動作の主語を補います。お手紙をもらったのも、文章を見たのも、自分です。手紙では主語が省かれやすいので、書かれていなくても動作をする人を考えます。
- 相手との関係を調べます。先生からお手紙を受け取り、先生の文章を読んでいます。自分の動作を控えめに述べることで、先生への敬意を表せます。
- 文のつながりに合う形にします。「もらいました」は「いただきました」、「見て」は「拝見して」に直します。「拝見する」をそのまま入れると、後ろの文につながらないためです。
敬語に直す問題では、辞書に載る形を知っているだけでなく、後ろへ自然につながる形にすることも必要です。「拝見して、発表の準備を始めました」と声に出し、途中で文が切れないかを確かめましょう。
実際のお礼の手紙なら、このあとに「書き方を教えてくださり、ありがとうございました」などと、何が役立ったかを添えると気持ちが伝わります。ただし、書きかえ問題では、指定されていない内容を勝手に足さず、求められた文を答えます。
答え:先日は、お手紙をいただきました。先生の文章を拝見して、発表の準備を始めました。
例題4 電話で聞いた言葉を伝えます
先生への電話で、先生が「次は赤い筆箱を持ってきてください」と言いました。自分は先生に、「先生が言ったとおり、次は赤い筆箱を持っていきます」と確かめます。「言った」を尊敬語に直し、ほかの部分はそのままにしましょう。
- 発言した人を探します。赤い筆箱を持ってくるように言ったのは先生です。いま電話で話しているのが自分でも、引用している発言の主は先生です。
- 「言う」の尊敬語を選びます。「おっしゃる」を使います。自分が相手に伝えるときの「申し上げる」と区別するために、だれの言葉かを確認します。
- 時間の関係を保ちます。「言った」は、すでに聞いた発言を指しているので、「おっしゃった」にします。「おっしゃる」にすると、もとの形との対応が変わってしまいます。
電話では、相手の顔や指さしが見えません。「それを持っていきます」だけでは、どの物かが伝わりにくいこともあります。例題のように物の名前を繰り返して確かめると、敬語を使いながら用件もはっきり伝えられます。
電話をかけた最初には、自分の名前を伝え、何の用件かを短く述べます。先生が出る前に受付の人と話すなら、「先生はいらっしゃいますか」と所在をたずねることもできます。この「いらっしゃる」は、移動ではなく「いる」の意味です。
答え:先生がおっしゃったとおり、次は赤い筆箱を持っていきます。
つまずきやすいところと直し方
自分の動作を尊敬語にしてしまいます
誤った書き方は、先生に自分の予定を伝える「私が明日、先生のお宅へいらっしゃいます」です。どこが違うかというと、尊敬語の「いらっしゃる」で自分の動作を高めている点です。長い言い方だからていねいだろうと考えると、この取り違えが起こります。
正しい書き方は、「私が明日、先生のお宅へうかがいます」です。主語の「私」に印を付け、次に「先生のお宅へ」を確かめます。自分が敬意を表す相手を訪ねるので、けんじょう語が合います。誤りを直す際は、言葉だけを交換せず、行く人と行き先を説明できるか確かめてください。
先生の動作をけんじょう語にしてしまいます
誤った書き方は、先生の発言に敬意を表すつもりで書いた「先生がそう申し上げました」です。どこが違うかというと、相手に対して自分側が言うときに使う「申し上げる」を、先生の動作に当てている点です。ここでは先生の発言を高めたいので、働きが合いません。
正しい書き方は、「先生がそうおっしゃいました」です。ただし、先生が別の相手にへりくだって話す場面まで、すべて同じように直すという意味ではありません。小学校の基本問題では、だれがだれへの敬意を表す場面なのかを読み、その条件に合わせます。
図3のように、文を見直す順番を「動作をする人」「動作の相手」「敬語」「文末」に分けると、取り違えた箇所を探せます。はじめの2つを飛ばして語尾だけを直しても、先生と自分の関係は整いません。

敬語を重ねればよいと思ってしまいます
誤った書き方は、「先生がおっしゃられました」です。どこが違うかというと、すでに尊敬語の「おっしゃる」に、さらに尊敬の言い方を重ねている点です。基本の練習では、尊敬語を1つ選んだら、それだけで必要な敬意を表せるかを確かめます。
正しい書き方は、「先生がおっしゃいました」です。「おっしゃる」に「ます」を合わせるときは「おっしゃいます」、過去なら「おっしゃいました」とします。「おっしゃりました」にもしません。使う形までまとまりで音読すると、手紙でも会話でも迷いにくくなります。
ここでの重ね方と、「おっしゃいます」の「ます」は別です。「おっしゃる」は先生の動作への敬意、「ます」は聞く人へのていねいさを表します。図3の最後に文末を確かめるのは、敬語を選んだあとも、聞く人に合う伝え方に整える必要があるからです。
練習問題
答える前に、各文の動作をする人を小さく書き出してみましょう。言葉を選んだら、選ばなかった言葉がなぜ合わないかも説明すると、偶然正解したのか、理由までつかめたのかを確かめられます。
練習1 言葉の種類を分けます
次のかぎかっこの中の部分だけを、ていねい語・尊敬語・けんじょう語に分けてください。ア「受付はこちら『です』。」、イ「先生が教室に『いらっしゃる』。」、ウ「私は先生からお手紙を『いただく』。」です。二重のかぎかっこの内側が、答える対象です。
練習2 おやつを食べる人を確かめます
先生におやつを勧めます。「先生、どうぞおやつを(いただいて/召し上がって)ください」のかっこから、合う言葉を1つ選んでください。食べる人がだれかを考えましょう。
練習3 省かれた主語を補います
先生に相談している自分が、「あとで先生に理由を聞きます」と伝えます。「聞きます」を、「うかがう」を使った言い方に直し、文全体を書いてください。この「うかがう」が、訪ねる意味なのか、聞く意味なのかも答えましょう。
練習4 電話で家族のことを伝えます
先生への電話で、自分の母が家にいることを伝えます。「母は家に(います/いらっしゃいます)」のかっこから、基本の場面に合う言葉を選んでください。先生に話すとき、母を自分側として述べることが手がかりです。
答えと解説
練習1の答え:アはていねい語、イは尊敬語、ウはけんじょう語です。「です」は聞く人にていねいに伝えます。「いらっしゃる」は先生がいることを高め、「いただく」は自分が先生からもらうことを控えめに述べます。
練習2の答え:召し上がって。食べる人は先生です。自分が食べるときの「いただく」と入れ替えないようにします。文全体では「先生、どうぞおやつを召し上がってください」となります。
練習3の答え:あとで先生に理由をうかがいます。意味は「聞く」です。理由は訪問先ではなく、聞きたい内容です。「先生に」と「理由を」の両方を見れば、どの意味かを判断できます。
練習4の答え:います。外の相手である先生に自分側の家族のことを伝えるので、母を高める「いらっしゃいます」は選びません。「います」の「ます」によって、先生にていねいに伝えられています。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
敬語を使う力は、手紙、報告、質問の場面につながります。文章を読むときも、「だれの動作が敬語で述べられているか」を考えると、省かれた主語や人物の関係をつかむ手がかりになります。ただし、敬語だけで人物の気持ちを決めず、前後の内容も合わせて読みます。
家庭での1つ目の練習は、5分で行う主語の入れ替えです。「先生が私の絵を見る」と「私が先生の絵を見る」を紙に書き、お子さまに敬語へ直してもらいます。「先生が私の絵をご覧になります」「私が先生の絵を拝見します」となります。正解のあとに、見る人を指さして説明してもらうところまで確かめてください。
2つ目は、5分で行う電話の役割練習です。大人が先生役になり、お子さまは名前、訪問の用件、予定の確認を順に伝えます。途中で「だれが行く予定ですか」と聞き、言葉を忘れても「私が先生のところへ行きます」と内容を言い直せれば、そこから「うかがいます」へ整えられます。
個別指導で言葉の選択が続けて入れ替わる場合は、敬語の表を増やす前に、短い文の主語と述語まで戻って確かめます。主語を見つけられる場合は、動作の向かう相手や、家族を外の人に話す場面の読み取りを確認します。
まとめ
自転車置き場で先生に次の予定を伝えるとき、難しい言葉を思い出そうとして話が止まったら、「行くのは自分で、訪ねるのは先生」と整理してみてください。それだけで、「いらっしゃる」と「うかがう」を選ぶ根拠が生まれます。言葉を忘れたときにも、人と動作をつかむ手順は使えます。
敬語には、言葉を変えても出来事の中身を保つという大切な役割があります。来た人、話した人、受け取った人が入れ替わっては、形が整っていても用件は伝わりません。敬語の正確さは、だれが何をしたかを相手に渡せる一文に表れます。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
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