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【数学C】空間ベクトルを図解で総まとめ—空間座標・内積・平面と直線・球面の方程式|武蔵野個別指導塾

【数学C】空間ベクトルを図解で総まとめ—空間座標・内積・平面と直線・球面の方程式のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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空間座標と内積から、同一平面上の条件、垂線の足、四面体の体積、球面の方程式までを図と例題でたどり、立体の条件を成分の式に直す手順を確かめましょう。

よくあるのは、塾の教材棚の脇で立方体の模型とノートの図を見比べ、「この2本は直角に見えるのに、内積が0にならない」と計算を止めてしまうという場面です。棚から出した模型は向きを変えて眺められますが、立体を紙に描くと、奥行きの方向は斜めに縮めて表されます。紙の上の角度をそのまま空間の角度と考えると、正しく計算していても答えを疑ってしまいます。模型と図の対応を確かめたうえで、角度を成分から判断する必要があります。

空間ベクトルでは、図は点の位置関係をつかむために使い、長さや角度の確定には成分と内積を使います。平面で扱った2つの成分に高さの成分を加えるだけで、離れた点の距離、同じ平面にある条件、点から平面までの距離を同じ流れで調べられます。

最初から立体全体を頭の中で回せる必要はありません。始点と終点を決め、3つの成分をそろえ、条件を式に置き換えることから始めましょう。球面や四面体も、この手順の延長で扱えます。

この単元で身につけること

前に学んだ平面ベクトルの加減、実数倍、内分点の公式は、空間でも各成分に同じ計算を行えば使えます。新しく意識したいのは、空間では2方向だけでは表せない位置があることと、直線に垂直な方向が1つには決まらないことです。計算の規則を増やすより、使っている方向が直線を定めるのか、平面を定めるのかを区別すると見通しが立ちます。

基本の考え方

空間座標と、点から点への移動

原点Oを通る互いに垂直な3本の数直線を、x軸、y軸、z軸とします。各軸の単位の長さをそろえた座標を使います。部屋の床に前後と左右の目盛りをつけ、さらに床からの高さを測ると考えると、3つの数で場所を指定する意味がつかめます。

点P(3,2,2)なら、x方向に3、y方向に2、高さの方向に2という位置です。図1のように、まずxy平面上の点Q(3,2,0)を考え、Qからz方向に2進むとPに着きます。xy平面上ではz=0、yz平面上ではx=0、zx平面上ではy=0です。x軸上の点ならy=z=0となり、平面上と軸上では0になる成分の個数が違います。

図1 空間の点を床面の位置と高さに分けて表す図

図1は空間座標を斜めから描いた見取り図です。実際の3軸は互いに垂直ですが、紙の上で3本すべてを直角には描けません。線が斜めだから座標軸も斜めに交わる、と判断しないようにします。

ここではベクトルをa⃗、2点A、Bを結ぶベクトルをAB⃗と書きます。点A(x₁,y₁,z₁)から点B(x₂,y₂,z₂)へ移動するベクトルの成分は、終点から始点を引いた

AB⃗=(x₂-x₁,y₂-y₁,z₂-z₁)

です。逆向きのBA⃗はAB⃗の各成分の符号を反転したものです。位置ベクトルOA⃗は、原点を始点とするため、点Aの座標と同じ数の並びになります。ただし、点は場所、ベクトルは向きと大きさを表すという役割の違いは残ります。

a⃗=(a₁,a₂,a₃)、b⃗=(b₁,b₂,b₃)に対して、a⃗+b⃗=(a₁+b₁,a₂+b₂,a₃+b₃)、ka⃗=(ka₁,ka₂,ka₃)です。空間でも、続けて行う移動は足し算で表せます。AB⃗+BC⃗=AC⃗は、AからBを経由してCへ進むことを示しています。

線分ABをAP:PB=m:nに内分する点Pの位置ベクトルは、m、nが正のとき、OP⃗=(nOA⃗+mOB⃗)/(m+n)です。A側の比mをBの位置ベクトルに掛けるのは、Aから全体のm/(m+n)だけ進むためです。中点なら両端の成分の平均、三角形の重心なら3頂点の成分の平均になります。外分の場合も、m、nが正でm≠nならOP⃗=(-nOA⃗+mOB⃗)/(m-n)と各成分に適用できます。

長さ・内積・なす角を成分で確定する

ベクトルa⃗=(a₁,a₂,a₃)の大きさは、|a⃗|=√(a₁²+a₂²+a₃²)です。まず床面上の移動の長さを三平方の定理で求め、次に高さを加えてもう一度三平方の定理を使うと、この式になります。したがって2点間の距離も、座標の差を成分とするベクトルの大きさで求められます。

内積は、a⃗・b⃗=a₁b₁+a₂b₂+a₃b₃です。a⃗、b⃗がともに零ベクトルでなければ、なす角θについてa⃗・b⃗=|a⃗||b⃗|cosθが成り立ちます。ここで0°≦θ≦180°とします。まず内積を計算し、次に2つの大きさで割ればcosθが求まります。内積そのものとcosθを混同しないことが大切です。

内積が0なら、零ベクトルでない2本は垂直です。内積が正なら0°≦θ<90°、負なら90°<θ≦180°です。2本が平行でない場合には、正なら鋭角、負なら鈍角です。一方、平行かどうかは、一方が他方の実数倍になっているかで調べます。大きさの等しいベクトルでも、向きが異なれば平行とは限りません。

内積は面積にもつながります。同じ頂点から出る辺のベクトルをu⃗、v⃗とすると、三角形の面積Sは

S=√(|u⃗|²|v⃗|²-(u⃗・v⃗)²)/2

です。S=|u⃗||v⃗|sinθ/2を2乗し、sin²θ=1-cos²θを使うと導けます。角度そのものが求めにくくても、内積と長さがあれば面積まで進めるところが便利です。

直線・平面・球面を式で表す

点Aを通り、零ベクトルでないd⃗に平行な直線は、AP⃗=td⃗と表せます。tはすべての実数を動き、方向ベクトルd⃗の実数倍で直線上の点を指定します。2点A、Bが異なるなら、OP⃗=OA⃗+tAB⃗と書けます。0≦t≦1に制限すると線分ABになります。

平面には2方向を使います。一直線上にない3点A、B、Cを通る平面上の点Pは、AP⃗=sAB⃗+tAC⃗と表せます。sとtは独立に動く実数です。これが、A、B、C、Pが同一平面上にあることを調べる基本形です。成分ごとの3本の式を、同じs、tが同時に満たす必要があります。

この式はOP⃗=(1-s-t)OA⃗+sOB⃗+tOC⃗とも書けます。3つの係数の和が1になることに注目しましょう。さらにs≧0、t≧0、s+t≦1ならPは三角形ABCの内部または辺上にあります。平面全体と三角形の範囲は同じではありません。係数の和が1という条件だけでは、辺の延長側も含みます。

平面に垂直な零ベクトルでないベクトルを、その平面の法線ベクトルといいます。平面内の平行でない2つの方向ベクトルの両方との内積が0なら、そのベクトルは法線ベクトルです。平面内のどの方向も2方向の実数倍の和で表せるため、内積の分配法則から、ほかの方向に対しても内積が0になります。

点A(x₀,y₀,z₀)を通り、n⃗=(a,b,c)を法線ベクトルとする平面では、n⃗・AP⃗=0です。P(x,y,z)と置くと、a(x-x₀)+b(y-y₀)+c(z-z₀)=0になります。整理したax+by+cz+d=0が平面の方程式です。ただしa、b、cの少なくとも1つは0でないことが必要です。

直線の方向ベクトルが法線ベクトルに平行なら、その直線は平面に垂直です。方向ベクトルと法線ベクトルの内積が0なら、その直線は平面と交わらないか、平面に含まれます。通る点が平面の式を満たすかまで調べると、どちらなのか判定できます。直線どうしでは、平行でも交わるのでもない「ねじれの位置」もあるので、方向だけで交点の有無を決めないようにします。

最後に、中心C(a,b,c)からの距離がrである点全体が球面です。r>0のとき、その方程式は(x-a)²+(y-b)²+(z-c)²=r²です。等号を≦に替えると球の内部も含みます。平面が内積による条件で表されるのに対して、球面は距離が一定という条件で表されます。

例題で解き方を確かめる

例題1 2つの辺の長さと内積を求める

A(1,-2,1)、B(3,1,3)、C(2,0,0)とします。ABの長さと、∠BACの余弦を求めましょう。角の頂点はAなので、Aを始点とする2本のベクトルを使います。

  1. AB⃗=B-A=(2,3,2)、AC⃗=C-A=(1,2,-1)とします。同じ始点から出る向きにそろえることで、求める角とベクトルのなす角が一致します。
  2. |AB⃗|²=2²+3²+2²=17、|AC⃗|²=1²+2²+(-1)²=6と計算します。大きさは平方和の平方根なので、AB=√17、AC=√6です。
  3. AB⃗・AC⃗=2×1+3×2+2×(-1)=6です。これを長さの積で割り、cos∠BAC=6/(√17×√6)=6/√102と求めます。

答え:AB=√17、cos∠BAC=6/√102です。

余弦の値は0より大きく1より小さいので、角は鋭角です。有名な角の値にならないときも、余弦を求める問題ならこの形で答えられます。計算後に余弦が1を超えたら、内積、長さ、始点のそろえ方を順に見直しましょう。

例題2 同一平面上にあるかを判定する

A(1,0,0)、B(1,2,0)、C(1,0,3)とします。P(1,1,1)とQ(2,1,1)は平面ABC上にあるでしょうか。また、Pは三角形ABCの内部にあるでしょうか。

  1. AB⃗=(0,2,0)、AC⃗=(0,0,3)と求めます。この2本は平行でないので、Aを基準に平面ABCの2方向として使えます。
  2. AP⃗=(0,1,1)=s(0,2,0)+t(0,0,3)と置きます。成分を比較すると、0=0、1=2s、1=3tです。s=1/2、t=1/3ですべて成り立つため、Pは平面上にあります。
  3. s>0、t>0に加え、1-s-t=1/6>0です。3頂点に掛かる係数がすべて正なので、Pは辺上ではなく三角形の内部にあります。
  4. AQ⃗=(1,1,1)について同じ形を試します。右辺のx成分は必ず0ですが、左辺は1なので一致しません。y成分とz成分から値を決めても、x成分の矛盾は解消しません。

答え:Pは平面ABC上かつ三角形ABCの内部にあり、Qは平面ABC上にありません。

座標を見ると、平面ABCはx=1とも表せます。この簡単な例で、ベクトルの判定と平面の式による判定が同じ結果になることを確認できます。座標が複雑になった場合も、3成分を同時に満たすか、という考え方は変わりません。

例題3 垂線の足から四面体の体積を求める

A(4,0,0)、B(0,4,0)、C(0,0,4)、D(2,2,2)とします。Dから平面ABCに下ろした垂線の足Hと、四面体DABCの体積を求めましょう。図2のように底面をABCと決めると、必要な高さは辺DAではなく、平面への垂線DHです。

図2 四面体の底面と法線方向に下ろした垂線の図
  1. AB⃗=(-4,4,0)、AC⃗=(-4,0,4)を求めます。n⃗=(1,1,1)との内積はどちらも0です。平行でない2方向に垂直なのでn⃗は法線ベクトルとなり、Aを通る平面の式は(x-4)+y+z=0、つまりx+y+z=4です。
  2. Dを通る垂線上の点をH=D+tn⃗=(2+t,2+t,2+t)と置きます。法線方向に動かせば垂直という条件を満たすため、残るのは平面上に着く条件です。代入すると6+3t=4よりt=-2/3となり、H=(4/3,4/3,4/3)です。
  3. DH⃗=(-2/3,-2/3,-2/3)なので、DH=√(4/9+4/9+4/9)=2√3/3です。tは法線ベクトルの倍率であり、長さそのものではないので、|t|だけを高さにしないようにします。
  4. 底面積を内積で求めます。|AB⃗|²=32、|AC⃗|²=32、AB⃗・AC⃗=16なので、S=√(32×32-16²)/2=8√3です。体積はV=S×DH÷3=8√3×(2√3/3)÷3=16/3となります。

答え:H(4/3,4/3,4/3)、四面体DABCの体積は16/3です。

図2ではHは底面の中央にありますが、一般の四面体では垂線の足が底面の外側に出ることもあります。その場合も、底面を含む平面までの距離が高さです。体積の式を使う前に、何を底面とし、どの平面までの距離を求めているかを明記しましょう。

点D(x₁,y₁,z₁)から平面ax+by+cz+d=0までの距離は、|ax₁+by₁+cz₁+d|/√(a²+b²+c²)とも書けます。これはH=D+t(a,b,c)を平面の式に代入し、t=-(ax₁+by₁+cz₁+d)/(a²+b²+c²)を求めて、DH=|t|√(a²+b²+c²)とすることで導けます。この例では|2+2+2-4|/√3=2√3/3となり、先ほどの高さと一致します。

例題4 球面の中心と直線との交点を求める

球面x²+y²+z²-2x+4y-4z=0の中心と半径を求め、直線(x,y,z)=(1,-2,t)との交点を求めましょう。さらに、上側の交点における接平面の式を考えます。

  1. 変数ごとに平方完成します。x²-2x=(x-1)²-1、y²+4y=(y+2)²-4、z²-4z=(z-2)²-4なので、(x-1)²+(y+2)²+(z-2)²=9です。距離の形に直すことで、中心C(1,-2,2)、半径3が読み取れます。
  2. 直線上ではx=1、y=-2、z=tです。球面の式に代入すると(t-2)²=9となります。t-2=±3よりt=-1、5なので、交点は(1,-2,-1)、(1,-2,5)です。
  3. 上側の交点をT(1,-2,5)とします。CT⃗=(0,0,3)はその点での接平面の法線ベクトルです。Tを通りこの方向に垂直な平面は3(z-5)=0、つまりz=5です。

答え:中心は(1,-2,2)、半径は3、交点は(1,-2,-1)と(1,-2,5)、Tでの接平面はz=5です。

接平面が球面とTだけを共有することも確認できます。z=5を球面の式に代入すると、(x-1)²+(y+2)²=0です。平方は負にならないのでx=1、y=-2しかありません。接するという図形の言葉を、共通点が1つという式の結果でも確かめられます。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 1本に垂直なら平面にも垂直と考える

誤った書き方は、「n⃗・AB⃗=0だから、n⃗は平面ABCに垂直」です。どこが違うかというと、平面内の1方向に垂直なだけでは、もう1方向に傾いている可能性が残る点です。たとえばxy平面内のy軸方向はx軸方向に垂直ですが、xy平面そのものには垂直ではありません。

正しい書き方は、「AB⃗とAC⃗が平行でないことを確認し、零ベクトルでないn⃗についてn⃗・AB⃗=0とn⃗・AC⃗=0を確かめる」です。空間で直角の条件を扱うときには、何と何が垂直なのかを文で添えると、必要な式の本数を落としにくくなります。

誤り2 同一平面上の判定を2成分だけで終える

誤った書き方は、例題2のQについて「y成分からs=1/2、z成分からt=1/3となるので、Qは平面上にある」です。どこが違うかというと、これは3本ある条件のうち2本を満たしただけで、x成分の1=0という矛盾を無視している点です。

正しい書き方は、「2成分から求めたs、tを残りの成分にも代入し、3成分すべてが一致するか確かめる」です。同じs、tを3本に使うことに意味があります。成分ごとに別の値を使って一致させても、1つのベクトルの等式にはなりません。

誤り3 球面の式の定数を半径だと思う

誤った書き方は、「(x-1)²+(y+2)²+(z-2)²=9だから、中心は(1,2,2)、半径は9」です。どこが違うかは2つあります。中心の成分は括弧の中を0にする数であり、y+2=0からy=-2です。また、右辺は距離の2乗であって距離そのものではありません。

正しい書き方は、「中心は(1,-2,2)、半径は√9=3」です。図3のように中心を通る平面y=-2で切ると、球面の断面は(x-1)²+(z-2)²=9という円になります。中心から上端Tまでの高さの差は5-2=3であり、半径を座標の差でも確かめられます。

図3 球面の中心を通る断面と接平面の位置関係

図3は空間全体の見取り図ではなく、y=-2に固定したxz方向の断面図です。接平面z=5は、この断面では円に接する水平な直線として現れます。球面を切った円の半径がいつも球の半径に等しいわけではなく、ここでは切断する平面が中心を通るため等しくなっています。

中心から切断平面までの距離がdで、球の半径がrなら、0≦d<rのとき切り口の円の半径は√(r²-d²)です。中心、切り口の円の中心、円周上の点で直角三角形を作ると導けます。d=rなら共有点は1つ、d>rなら共有点はありません。図を眺めて円の大きさを決めるのではなく、中心からの距離を使って判断します。

練習問題

練習1

A(0,1,-1)、B(2,-1,0)、C(1,2,-1)とします。ABの長さ、AB⃗・AC⃗、∠BACを求めてください。さらに線分ABをAP:PB=1:2に内分する点Pの座標を求めましょう。角度の判定と内分点の計算は分けて進めます。

練習2

A(0,0,1)、B(2,0,1)、C(0,3,1)とします。点P(1,1,1)は三角形ABCの内部にありますか。AP⃗=sAB⃗+tAC⃗の係数を求めて判断してください。また、R(2,3,1)は平面ABC上にあるか、三角形ABCの内部にあるかをそれぞれ答えましょう。

練習3

平面x+2y+2z=6と点D(3,3,3)について、Dから平面に下ろした垂線の足Hと距離DHを求めてください。さらに、この平面と各座標軸との交点をA、B、Cとするとき、四面体DABCの体積を求めましょう。高さだけでなく、底面の3頂点も自分で決める問題です。

練習4

球面x²+y²+z²+2x-4y-6z+5=0の中心と半径を求めてください。また、平面z=4で切った切り口の円の中心と半径を求めましょう。球の中心と切り口の円の中心が同じかどうかにも注意します。

答えと解説

練習1の答えは、AB=3、AB⃗・AC⃗=0、∠BAC=90°、P(2/3,1/3,-2/3)です。AB⃗=(2,-2,1)、AC⃗=(1,1,0)より、|AB⃗|²=4+4+1=9、内積は2-2+0=0です。2本とも零ベクトルではないので直角と判断できます。内分点はP=(2A+B)/3で求めます。PがAに近い1:2の内分点であることも、AからAB⃗の1/3だけ進んだ座標になっているかで確かめられます。

練習2の答えは、Pは三角形ABCの内部、Rは平面ABC上にあるが三角形の内部にはない、です。AB⃗=(2,0,0)、AC⃗=(0,3,0)より、Pではs=1/2、t=1/3で、残る係数1-s-t=1/6も正です。Rではs=t=1となり、z成分の条件も満たすので平面上にはありますが、s+t=2>1です。係数の和に関する不等式が、三角形という限られた範囲を判定しています。

練習3の答えは、H(2,1,1)、DH=3、体積は27/2です。法線ベクトルn⃗=(1,2,2)を使ってH=(3+t,3+2t,3+2t)と置くと、15+9t=6からt=-1です。DH⃗=(-1,-2,-2)の大きさは3となります。軸との交点はA(6,0,0)、B(0,3,0)、C(0,0,3)です。AB⃗=(-6,3,0)、AC⃗=(-6,0,3)より、平方の大きさは両方45、内積は36なので、底面積は√(45×45-36²)/2=27/2です。体積は(27/2)×3÷3=27/2となります。

練習4の答えは、球面の中心が(-1,2,3)、半径が3、切り口の円の中心が(-1,2,4)、半径が2√2です。平方完成すると(x+1)²+(y-2)²+(z-3)²=9です。z=4を代入して(x+1)²+(y-2)²=8となるので、平面z=4上で半径√8の円になります。球の中心から切断平面までの距離は1で、√(3²-1²)=2√2という求め方でも一致します。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

空間ベクトルで学ぶ「条件を成分の式に直す」という考え方は、曲線や曲面の位置関係を調べるときにも使います。特に、直線上の点を1つの変数で表して別の図形の式へ代入する手順は、交点を求める問題の共通した入口です。微分や積分で立体を扱う際にも、どの平面で切った断面なのかを座標で指定する力が役立ちます。

家で5分使えるなら、まず例題2のPとQを見て、計算を始める前に「平面ABC上ではどの成分が一定か」を声に出し、その後にベクトルの式で確かめてみましょう。見た目の判断と成分の条件が一致する理由まで説明できれば、同一平面上の意味が整理されています。

別の5分では、例題3の答えHだけを見て、平面の式に代入する確認と、DH⃗が法線ベクトルの実数倍かを調べる確認を行います。答えを出し直さなくても、「平面上」と「垂直」の両方を満たすか点検できます。お子さまの学習を見守る場合も、図が上手に描けたかより、この2条件を本人が説明できるかを聞くと、理解の位置を確かめやすくなります。

個別指導では、成分の引き算が崩れていれば始点と終点の読み取りまで戻り、式は正しいのに判断を誤る場合は、平面ベクトルの内積と直角の意味まで戻って確かめます。空間の問題が難しいというひとまとめの捉え方を避け、どの条件を式にできていないかを分けて見るためです。

まとめ

空間の図が描きにくいときは、いったん座標に戻ってかまいません。求めた点が平面上にあるかは代入で、下ろした線が垂直かは内積で、球面上にあるかは中心からの距離で確かめられます。図から読み取った印象を、計算可能な条件に置き換えることで、答えを自分で点検できます。

ノートに残したいのは、公式だけでなく、その式で何を確認したかという短い言葉です。垂線の足は、「平面上にある」と「法線方向にある」の2条件が同時に成り立つ点です。

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