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高校受験の面接で不登校のことを聞かれたら—欠席の理由の話し方と、自己申告書の使い方|武蔵野個別指導塾

欠席のことを聞かれたら、休んでいた時期・いま毎日していること・高校でしたいことの三つの文で答えられます。都立の推薦は全員が個人面接。自己申告書は本人と保護者が書き、封をして出します。練習は家族と一晩に1問ずつ進めます。
面接で欠席のことを聞かれたら、答えは三つの文で組み立てられます。休んでいた時期を短く言う文、いま毎日していることの文、その高校でしたいことの文です。理由の中身を細かく説明しなくても答えとして形になり、病名や家の事情の細かいところは言わなくてかまいません。調査書に書かれていることについて事情を伝えておきたいときは、本人と保護者で書く自己申告書を、出願書類と一緒に出すことができます。今夜は、休んでいた時期を一文だけ、お子さまと紙に書くところから始めてください。
よくあるのは、中3の秋、居間で面接の練習をしている場面です。志望の理由や中学校で力を入れたことは、紙を見ながらなら言えるようになってきました。そこで親が面接官の役のまま「中2のころ休んでいたのはなぜですか」と聞くと、お子さまの目が机に落ち、口が少し開いたまま止まります。親は助け舟のつもりで「体調って言えばいいじゃない」と声をかけ、お子さまは「そういうことじゃない」と返して部屋に戻ります。その晩の練習はそこで終わり、次の日はだれも面接の話を持ち出しません。
面接がある入試と、出せる二つの書類
都立高校の推薦(一般推薦)では、受ける人の全員が個人面接を受けます。集団討論があるのは、学校が必要と判断したところだけです。推薦の検査は2027年1月26日(火)と27日(水)に行われます。一方、2月21日(日)の学力検査で受ける第一次募集では、面接をするのは、面接を行うと決めた学校だけです。都はこうした学校を「面接実施校」と呼んでいます。志望校がそれに当たるかどうかは、都教育委員会が出している入試の実施方法の一覧か、志望校の募集の資料で確かめます。私立高校は、面接があるか、個人か集団か、何を聞くかまで学校ごとに違うので、各校の募集要項と説明会で確かめます。
面接のある入試の準備を始めると、名前の似た二つの書類に出会います。図1のように、書く人も役目も決まりも違います。
一つ目は自己PRカードです。推薦を受ける人と、第一次募集で面接実施校を受ける人が出し、受ける本人が書きます。面接官はこのカードを面接の資料として手元に置きますが、カードそのものは点数にしない、と都の入試の要綱に書かれています。カードに何を書いたかが、面接の話の入口になることがある、と考えておくとよいでしょう。
二つ目は自己申告書です。調査書に書かれていることなどについて、事情を説明しておく必要があるときに出せる書類で、出すかどうかは志願者の側で選べます。推薦で受けるときにも出せます。書くのは本人と保護者で、封をして、ほかの出願書類と一緒に志望校の校長あてに出します。都はこれを厳封と書いています。用紙は都教育委員会の頁から取れ、中学校でも配っています。パソコンで入力して印刷したものでも出せます。

二つの書類は、面接官に渡る紙と、学校に事情を伝える紙という違いで覚えておくと混ざりません。休んでいた時期のことを、どちらかに書くのか、どちらにも書かないのかは、本人と担任で決めることです。出したから結果がこう動く、出さなかったからこう動く、と外から言い切ることはできません。
練習で言葉が止まるわけ
言葉が止まる中身は、一つではありません。一つ目は、理由が一つにまとまっていないことです。休み始めたきっかけと、休みが続いたわけは、別のものであることがあります。本人の中でも整理がついていないので、「なぜ」と一言で問われると、どれを口に出せばいいのか選べません。
二つ目は、問いの形です。「なぜですか」は、聞く側にそのつもりがなくても、責められているように届くことがあります。家族が面接官の役をすると、ふだんの言い合いの続きのように聞こえ、なおさらそう感じやすくなります。
三つ目は、全部を正直に話すべきか、触れずにおくべきかの間で揺れていることです。どちらに振れても怖いので、口が動かなくなります。四つ目は、中2の話から中3のいまの話へ渡る言葉を、まだ持っていないことです。過去の話を始めたら、どこで切り上げてよいかわからない。その渡り方を一文で持てると、言葉が戻ってくることがあります。
家でできる手順
手順は、出願の前から面接の前の週まで、順番に置いてあります。全部を一晩でやる必要はありません。一晩に一つ進めば十分です。
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今夜、志望校ごとに面接があるかを紙に書き出します。推薦で受けるのか、第一次募集で受けるのかを書き、第一次募集なら面接実施校かどうかを一覧で確かめます。私立は募集要項の検査の欄を見ます。面接のある学校に丸をつけます。丸が一つもなくても、志望校は秋から冬にかけて変わることがあるので、次の二つ目の手順の一文だけは作っておきます。
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明日、休んでいた時期を一文にします。入れるのは、いつから、いつまで、どのくらいだけです。たとえば「中2の10月から3月まで、学校を休む日が続きました」。親の役目は、カレンダーや手帳を一緒にめくって日付を思い出す係です。文はお子さまに書かせ、言い回しには手を入れません。いまも休む日がある場合は、「中2の秋から、いまも学校に行けない日があります」と、そのまま書けば事実の文になります。
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「いましていること」を一文にします。毎日の過ごし方の中から、すでに続いていることを拾います。「いまは朝8時に起きて、午前中に英語の教科書を1単元ずつ音読しています」「週に2回、学校の別の部屋で過ごす日を作っています」のように、小さいことで足ります。見つからなければ、明日から一つだけ決めて、1週間続いたら文にします。面接のために大きな話を作らず、本人が自分の一日として話せることだけを書きます。
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「高校でしたいこと」を一文にします。志望校の学校案内や説明会のメモを机に出し、志望校で学ぶことを一つ選びます。「高校では、毎朝通うことを土台にして、理科の実験の授業でじっくり学びたいです」のように、一つ目と二つ目の文から自然につながるものにします。図2のように、三つの文は過去、いま、これからの順に並べ、合わせて3文、声に出して30秒ほどで言い終わる長さにします。

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聞き返されたときの一文を用意します。面接官が「きっかけは何でしたか」と重ねて聞くことがあります。そのときは、言える範囲の言葉で一文だけ答えます。「体調を崩して、朝起きるのがつらい日が続いたのがきっかけです」「部活動をやめたあたりから、学校へ向かう足が重くなりました」のような形です。病名、薬のこと、家の中の出来事、ほかの生徒の名前は入れません。答えたら、三つ目の手順の一文へ戻ります。
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家族と1問ずつ練習します。質問は1枚のカードに1問ずつ書き、一晩に使うのは1枚だけにします。親が面接官の役をするときは、途中で口を挟まず最後まで聞き、よかったところを一つ、直すところを一つだけ伝えます。言うのは3回まで。スマートフォンで録音し、本人が一人で聞き直せるようにしておくと、親の前で何度も言わずに済みます。ときどき役を入れ替えて、お子さまに面接官をやってもらうと、聞く側から見た答えの長さがつかめます。本人が「今日はここまで」と言ったら、その晩は終わりにします。
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自己申告書を出すかどうかは、出願の前に担任と決めます。担任には「調査書のことで、事情を説明しておいたほうがよいことはありますか」と聞きます。出すと決めたら、本人と保護者で別の紙に下書きをし、休んでいた時期、いまの様子、高校でのことを短く書きます。病名や家の事情をどこまで書くかは家族で決め、迷うところは清書の前に担任に相談します。下書きの控えを家に残しておくと、面接で話すことと書いたことが食い違いません。
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面接の前の週は、答えを丸ごと覚えず、要点を3語で持ちます。たとえば「中2の秋」「朝の音読」「実験」のように、三つの文それぞれの芯になる語だけを紙に書きます。言い回しは当日その場で組み立てるほうが、聞き返されたときにも続きが出ます。前の晩は3語の紙を一度読むだけにして、練習はしません。
言葉と場面の例
本人の答えと、練習のときの親の声かけの両方に、言い換えたほうが伝わる言葉があります。上の四つは本人の答え、下の二つは親の声かけです。
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「いろいろあって、休んでいました」→「中2の6月から冬休みまで、休む日が続きました」。「いろいろ」は、面接官に「たとえば」と聞き返させます。時期と長さが言えると、相手は次の質問を選べます。
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「友だちの何々さんとうまくいかなくて」→「人間関係で悩んだ時期がありました」。人の名前や出来事の細部を出すと、話がその人を責める方向へ流れていきます。悩んだことだけを言えば、聞く側はそれ以上の中身を求めずに次へ進めます。
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「もう二度と休みません」→「いまは毎朝7時半に起きて、夕方に数学の問題を5問解いています」。守れるかどうか自分でもわからない約束より、続けている事実のほうが、本人も落ち着いて言えます。数字の入った一日は、面接官が具体的に思い描けます。
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「わかりません」→「自分でも言葉にしきれない時期でした。いまは週に3日、図書館で勉強しています」。わからないことは、わからないと言ってかまいません。そのあとに、いまの話を一文つなげれば、答えは途中で切れません。
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親の「そんな答え方じゃ落ちるよ」→「一文目は聞き取りやすかった。二文目だけ、もう一回言ってみて」。落ちるという言葉は結果の話で、どこを直せばいいのかが見えません。直す場所を一つに絞ると、本人は次の一回に何をすればいいかがわかります。
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親の「正直に全部話しなさい」→「話すのは、いつ休んだかと、いまと、高校でのこと。そこまででいい」。正直に話すことと、全部を話すことは別のものです。話す範囲を先に決めてあげると、本人はその範囲の中で安心して口を開けます。
やりがちな三つのずれ
一つ目は、休んだ理由を詳しく話せるように準備させることです。よかれと思って理由を掘り下げるほど、答えが長くなり、聞き返しが増え、本人が話したくない所へ話が入っていきます。面接の時間が理由の説明で埋まり、いまとこれからを話す前に終わってしまうこともあります。図3のように、話すのは休んだ時期と長さ、いまの一日、高校での目標の三つで、病名、家の事情の細部、人の名前は言わなくてよいことの側に置きます。理由は一文で閉じ、残りの時間をいまとこれからに使います。

二つ目は、親が答えの文を書いて覚えさせることです。整った文でも、本人の言葉でない文は、聞き返されたとたんに続きが出ません。途中の一語を忘れると、全部が止まります。文は本人に書かせ、親は「いつ」「いま」「高校で」の三つが入っているかだけを見ます。言い回しが拙くても、本人の口から出た文のほうが、二回目の質問にも耐えます。
三つ目は、聞かれないことを願って、欠席の質問だけを練習から外すことです。本番で初めて聞かれ、居間で止まったのと同じ止まり方をします。逆に、聞かれる前に自分から長く話し出してしまう形のずれもあります。聞かれたら答える一文を用意し、自分から切り出すかどうかは本人が決めます。練習では、欠席の質問を最後ではなく真ん中に入れます。最後に置くと、その問いだけが山場のように重くなるからです。
よくある質問
面接で、不登校だったことは必ず聞かれますか
何を聞くかは学校と面接官によって違うので、必ずとは言えません。聞かれたときのための一文を用意しておき、聞かれなければ使わずに終える、という構えで足ります。自己PRカードに休んでいた時期のことを書いた場合は、そこから質問が来ることがあると考えて、三つの文を一度声に出しておきます。
欠席の理由を言わないと、合否に響きますか
面接の受け答えが合否にどう響くかは、学校ごとの選考の中で決まることで、外から言い切ることはできません。言えるのは、理由の中身をどこまで話すかは本人が決めてよいということです。言える範囲の一文で答え、いましていることへ話を戻すと、面接官も次の質問へ移りやすくなります。
自己申告書は、不登校なら出したほうがいいのですか
自己申告書は、調査書に書かれていることなどについて事情を伝える必要があるときに出せる書類で、不登校だったから必ず出す、という決まりのものではありません。出すかどうかで結果がどう動くかも、外から言い切れません。担任に、出したほうがよい事情があるかを聞き、出すなら本人と保護者で下書きを作ってから清書します。
学校と相談先で確かめること
担任や進路の先生には、次の質問をそのまま聞けます。
- 「志望校は、第一次募集で面接をする学校ですか」
- 「推薦で受ける場合、個人面接のほかに集団討論もありますか」
- 「自己申告書を出したほうがよい事情は、うちの子にありますか。用紙はいつもらえますか」
- 「自己PRカードの下書きは、いつまでに見せればよいですか」
- 「学校で面接の練習をしてもらえる日はありますか。そのとき、欠席のことを聞く問いも入れてもらえますか」
私立の志望校については、面接があるかと面接の形を、募集要項と説明会で確かめます。
面接の話を出すだけで眠れない、食事が進まない、朝起きられない日が増えた、という様子が見えたら、練習より先に相談をしてください。体の不調が続くなら医療機関へ、学校生活のことなら担任や学校のスクールカウンセラーへ。武蔵野市にお住まいなら、教育相談と学校の外での学びの支えを受け持つ市の教育支援センターがあります。都内の中学生と保護者は、東京都教育相談センターにも相談できます。三鷹や小金井など市の外から通っている家庭は、お住まいの市の教育委員会に、教育相談の窓口がどこにあるかを尋ねてください。
個別指導で確かめること
1対1の授業で確かめるのは、面接の答えの二つ目の文、いましていることの中身が、本当に手元にあるかどうかです。英語の教科書を中1のどの単元まで読み直したか、数学の計算をどこまで戻って解き直したかを、ノートと解いた問題を見ながら、本人が自分の言葉で言えるところまで一緒に整理します。答えの文を講師が作ることはしません。練習の相手をするときは聞き返す役に回り、本人の一文がどこで止まるかを見て、その一か所だけを次の授業までの宿題にします。
まとめ
休んでいた時期を一文で言い切れたとき、面接の残りの時間は、いまの自分と高校での自分を話すために空きます。居間で止まった言葉は、カードを1枚ずつめくり、3語の紙を握って声に出すうちに、本人の言い回しで戻ってくることがあります。そのために今夜の紙に書くのは、休んでいた時期を言う最初の一文だけで十分です。
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