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高校から成績のことで親が呼び出されたら—欠点、追試、進級の面談の前に確かめること|武蔵野個別指導塾

封を切れずにいる面談の知らせに今夜できること。通知表と答案と課題の記録を並べ、追試の日、残りの課題、進級にあと何が要るかを学校に聞く三つの質問を前日に紙へ書き出します。
高校から成績のことで親が呼び出されたら、面談の日までに「どの科目の、何が、いつまでに足りないのか」を学校に聞ける形にしておくことが先です。高校では、次の学年に上がれるかも卒業できるかも学校が成績をもとに判断し、欠点や進級の基準の中身は高校ごとに違います。だから一般論で最悪の結果を想像するより、その学校の決まりと期日を面談で確かめるほうが、次の一手が早く決まります。今夜できる最初の一手は、封筒をお子さまと一緒に開け、通知表と答案と課題の記録を机に出して、聞きたいことを紙に三つ書くことです。
よくあるのは、高1の家に学校からの封筒が届き、表に「保護者面談のお願い」とあるのに、夜になるまで誰も封を切れなかったという場面です。封筒は帰ってきた本人が食卓の端に置いたまま、部屋の戸は閉まっています。仕事から戻った親が気づいて手に取っても、中を見るのが怖くて、夕食が終わるまで裏返しておく。21時を過ぎてようやく開けると、面談の候補の日時と、学習の状況について話したいという短い一文があるだけで、どの科目なのか、どのくらい足りないのかは書いていない。頭に浮かぶのは「留年」の二文字で、本人に聞きたいことが一度に十も二十も出てきます。高校生の親が学校から呼び出された最初の晩は、こうして長くなりがちです。
高校が親を呼ぶとき、成績の仕組みの中で起きていること
中学までの通知表は、教科ごとの評定を見れば一年の様子がおおよそつかめました。高校ではそこに、科目ごとに「単位が認められたか」という別の物差しが加わり、それが進級と卒業につながっていきます。呼び出しの意味を読み違えないために、まず法令が決めていることと、学校が決めていることを分けておきます。
法令が決めているのは、大きな枠だけです。学校教育法施行規則には、各学年の課程の修了、つまり次の学年に上がることは、生徒のふだんの成績を評価して定める、という決まりがあります。もともとは小学校について書かれた第57条の決まりで、第104条がこれを高校にも当てはめています。卒業については第96条が、原則として74単位以上を修得した生徒について、校長が高校の全課程の修了を認めると定めています。74単位は法令が置いた下限の線で、その高校の卒業に実際に何単位が要るかは、学校の教育課程で決まります。
学校が決めているのは、その枠の中身です。何点に届かないと欠点(赤点と呼ぶ学校もあります)になるのか。授業を休んだ時間、いわゆる欠課がどこまで積み重なると、その科目の単位が認められないのか。単位を落とした科目がいくつあると、次の学年に上がれないのか。こうした数は法令には書かれておらず、高校ごとに決めています。生徒手帳や学校の配布物に載っていることもあれば、面談で初めて説明されることもあります。同じ点数でも、学校が違えば扱いが違う。ここを押さえておくと、面談で何を聞けばよいかがはっきりします。
図1のように、定期テストの点、授業への出席、提出物の三つが科目の評価をつくり、その評価をもとに進級が決まり、単位を積んだ先に卒業があります。成績のことで親が呼ばれる場面は、この三つの入口のどこで線に届いていないかによって、おおむね三つと、その重なりに分けられます。

一つめは、定期テストの点が低い科目がある場合です。欠点に当たる科目があったとき、追試や補習、課題の追加で取り戻す道があるのか、あるならいつ、何回までなのかは、学校ごとの決まりです。答案の点数だけを見て家で結論を出さず、その学校に聞くまでは「取り戻せるかどうかは、まだわからない」と置いておきます。
二つめは、欠課が積み重なっている場合です。朝起きられずに一時間目を休む日が続いた、体育や実技の授業だけ出ていなかった、という形が典型です。遅刻や早退を欠課としてどう数えるかも学校によって違います。テストの点が取れていても、出ていない時間が多いと単位に響く決まりを置く学校があり、本人が気づかないまま線に近づいていることがあります。
三つめは、提出物が出ていない場合です。レポート、ワーク、実験の記録、作品など、テスト以外の材料を評価に入れる科目では、出していない物があるだけで評価が下がることがあります。本人は「あとでまとめて出すつもりだった」と思っていて、親はその課題の存在を一つも知らない。そういう食い違いが起きやすいのがこの場合です。
実際には、この三つが一つの科目の中で重なっていることも珍しくありません。朝の欠課が増え、授業の話がつながらなくなり、課題が出せなくなり、テストの点が下がる。どれが先だったのかを家で決めつけず、学校が見ている記録と家で見えていることを突き合わせるのが、最初の面談の役割です。
封筒を開けた夜から面談の日までの手順
面談が数日先にあるとして、家で進める順番を六つに分けます。図2のように、封筒を開ける今夜から面談の日の夜までを一本の線に並べ、一日に一つずつ片づけるつもりで進めてください。全部を今夜のうちに済ませようとしないことが、この手順の要です。

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今夜、封筒をお子さまと一緒に開けます。親が一人で先に読み、問いただす材料をそろえてから本人を呼ぶと、本人は面談の前から守りに入ります。「学校から封筒が来てたね。一緒に読もう」と声をかけ、本人の目の前で封を切ってください。本人がすでに開けていたなら「読ませてもらっていい?」と頼みます。読んだら、面談の日時への返事の期限を確かめ、その場で家の予定表に書き込みます。仕事の都合で候補の日が合わないときは、別の日にできるか、先に短い電話で概要を聞けるかを学校に問い合わせます。今夜本人に聞くのは「何の科目のことか、心当たりはある?」の一つだけにして、答えが返ってこなくても、その夜はそこで終えます。
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翌日までに、物をそろえます。机の上に並べるのは四つです。いちばん新しい通知表(中間の成績の紙が出ているならそれも)、科目ごとに分けた定期テストの答案、課題の記録、そして生徒手帳。課題の記録は、学校の連絡の画面に出ている提出の一覧や、配られた課題の予定表で足ります。生徒手帳には、成績や進級、欠課の扱いについての決まりが載っていることがあるので、関係しそうな頁に付箋を貼っておきます。家で把握している欠席や遅刻の日があれば、日付だけを紙に書き出します。理由や言い訳は、この紙には書きません。
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二日前に、一枚の表にまとめます。A4の紙を横にして、左の列に科目名、右に「テストの点」「出していない課題」「休んだ授業」の三つの欄を作ります。わかる所だけを本人と一緒に埋め、わからない所は空けたままにします。空いた欄が、そのまま面談で聞く項目になります。本人が自分で書くのを嫌がるときは、親が答案を見ながら読み上げ、本人がうなずくだけの形でもかまいません。この表は責めるための証拠ではなく、学校の記録と照らし合わせるための下書きです。
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前日に、質問を三つ書きます。表の空欄を見ながら、学校に聞くことを三つに絞って紙に書きます。並べる順番は、事実、期日、条件です。たとえば「どの科目の、何が基準に届いていないのか」「追試や補習、課題の出し直しはあるか。あるならいつまでか」「進級のために、この先あと何が要るのか」。三つに入らなかった質問は、紙の下の余白に小さく書いておき、時間が余ったら聞きます。本人が同席するなら、最初の一言を本人が言えるように、「化学の実験の記録を三回分出していませんでした」のような一行を前の晩に一緒に決めておきます。
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当日は、メモを取り、最後に読み上げて確かめます。面談では、日付、科目、期限、担当の先生の名前を、聞いたその場で紙に書きます。話しながら書くのが難しければ、最初に「メモを取りながら伺ってもいいですか」と断っておけば気まずくなりません。終わりぎわに「確かめさせてください。数学は来週の水曜に追試、英語は課題が二つで月末まで、ということでよろしいですか」と読み上げ、聞き違いがあればその場で直してもらいます。学校の前で「家で必ずやらせます」と約束するのは控え、「家でできることを本人と決めて、週明けにご連絡します」と返します。
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その夜、期日の紙を貼ります。帰ったら、本人に伝える順番を先に決めておきます。最初に事実(どの科目の、何が足りないか)、次に期日(いつまでに、何を)、最後に次の一手(明日まず何をするか)。気持ちの話は、最後に一言だけにします。期日は本人が自分の字で紙に書き、机の前か、毎朝必ず目に入る場所に貼ります。親は、一週間後に一度だけ進み具合を一緒に見る日を決め、それまでは毎日問いたださないと自分に約束しておきます。
六つのうち、いちばん省かれやすいのは3の表です。紙に書く手間を惜しんで面談に行くと、先生の話を聞くだけで時間が終わり、帰り道に「結局、何をすればいいんだっけ」となります。空欄だらけの表でも、持って行けば面談の一時間がその空欄を埋める時間に変わります。
言葉と場面の例
封筒を開けた夜に「なんで黙ってたの」と言いたくなったら、「封筒、一緒に読もう」に変えます。黙っていた理由を問うと、本人は言い訳を探すことに頭を使い、中身の話に入れなくなります。黙っていたこと自体がまずかったのは、本人がいちばんよくわかっています。次の封筒も見せてほしいなら、今夜は隠したことに触れずに一緒に読むほうが近道です。
「このままだと留年だよ」と口から出かかったら、「どの科目の何のことか、まず確かめよう」と言い換えます。進級の基準は学校ごとで、面談の前には誰も結果を知りません。結果を先に口にすると、本人は最悪の場面ばかりを考え、手を動かす前に固まります。確かめる順番を言葉にすると、本人の頭が想像から事実の側へ戻ってきます。
「毎日、学校で何してたの」は、「出していない課題、思い出せる分だけ書いてみよう」に変えます。一日の過ごし方を問う言葉は、本人には責める言葉にしか聞こえません。課題の数や休んだ授業のように数えられる物を聞くと、答えが具体になり、そのまま表の欄が埋まっていきます。
面談の席で「家でもっとやらせます」と言いそうになったら、「家でできることを本人と決めて、ご連絡します」と返します。親が学校の前で約束すると、本人はその約束を自分の課題ではなく親の課題として受け取ります。決めるのは本人と家で、と先生の前で言っておくと、帰り道の話が自然に本人の番になります。
帰り道に「先生、かなり怒ってたね」と言う代わりに、「先生が言っていたのは、追試が一つと課題が二つ」と数で渡します。先生の機嫌を伝えても、本人が動くための材料にはなりません。数と期日に置き換えて渡せば、その夜に貼る一枚の紙にそのまま書けます。
やりがちな三つのずれ
図3のように、三つのずれはどれも、親が心配のあまり先回りしすぎる所で起きます。

一つめは、面談の前に本人を問い詰めて、すべてを家で聞き出そうとすることです。親としては、学校で恥をかかないように事情をつかんでおきたい。ところが、前の晩に問い詰められた本人は、面談の席で口を閉ざし、先生と親だけで話が進むことになります。直し方は、前の晩に聞くのを一つだけにして、残りは面談で、学校の記録を見ながら本人と一緒に聞くことです。
二つめは、欠点や進級の基準を、ネットの書き込みや知り合いの子の学校の話で決めつけることです。よその学校の線を当てはめると、必要以上に焦るか、逆に「まだ大丈夫」と思い込んで手が遅れます。直し方は、生徒手帳の該当の頁を開き、その上で面談で、その学校の決まりとして聞くことです。
三つめは、面談のあと、親が予定を全部握ることです。毎晩の勉強の時間を親が決める、スマホを預かる、通う回数を急に増やす。どれも親の不安からは筋が通っていますが、期日が本人のものにならず、親が見ていない所で止まります。直し方は、期日の紙を本人が自分の字で書き、親は一緒に確かめる日を一つだけ決めて、あとは任せることです。
よくある質問
呼び出しの知らせが来たら、もう留年は決まっているのですか
面談の知らせが届いたことだけで、結果が決まったとは限りません。進級を判断する時期も材料も学校ごとに違い、知らせの段階では、取り戻す道を親子に伝えるために呼んでいることもあります。面談の最初に「今の時点で決まっていることと、これから動かせることを分けて教えてください」と頼むと、その後の話がずっと聞き取りやすくなります。
本人が「行きたくない」と言ったら、どうすればよいですか
学校が本人の同席を求めていないなら、無理に連れて行かなくてかまいません。その代わり、出かける前に本人に「先生に聞いてきてほしいことを一つ教えて」と頼み、その一つを紙に書いて持って行きます。本人の質問を親が代わりに聞いてくると、面談の結果が「親が勝手に決めてきたこと」になりにくくなります。
本人は「大丈夫、ちゃんとやってる」と言うのですが
本人が嘘をついているとは限りません。課題を出したつもりで出し忘れている、欠課の数を自分では数えていない、ということは本人にも見えにくいものです。言い争う前に、学校の連絡の画面にある提出の一覧を一緒に開き、出た物と出ていない物を指で一つずつ確かめてください。本人の言葉と記録が食い違ったら、どちらが正しいかを決めるより、面談で学校の記録を見せてもらうほうが早く片づきます。
学校と相談先で確かめること
面談の席で、そのまま読み上げられる形にしておきます。全部を聞く必要はなく、表の空欄に当たるものから選んでください。
- 今回のお話は、どの科目の、点数・欠課・提出物のどれについてですか。
- その科目で欠点になる線と、欠点だったときの取り戻し方(追試・補習・課題)は、どう決まっていますか。
- 追試や補習があるなら、日時と範囲はいつ、どこまでですか。
- いまの欠課の時間数と、単位の認定に響き始める線を教えてください。
- 出ていない課題は何で、いつまでに出せば受け取ってもらえますか。
- 進級の判断は、いつ、どの材料をもとに行いますか。
- 単位を落とした科目があったとき、次の学年で取り直す仕組みはありますか。
- 家から連絡するときは、担任の先生と教科の先生のどちらに伝えればよいですか。
成績の話の奥に、朝起きられない、学校に行くのがつらそうだ、食事や眠りが乱れている、といった様子が見えるときは、成績より先にそちらを相談してください。学校の中なら担任の先生かスクールカウンセラー、体の不調が続くなら医療機関が入口です。家族の外で話を聞いてほしいときは、都内の高校生の年齢までの子と、その親が相談できる東京都教育相談センターがあります。武蔵野市にお住まいなら、市の教育支援センターも思春期の子の悩みを受けています。隣の三鷹や小金井などにお住まいなら、その市の教育委員会がどこで教育相談を受けているかを、市の頁で調べてから連絡してください。
個別指導で確かめること
1対1の授業では、まず追試や課題の対象になった科目の答案を一緒に開き、失点がどの単元から始まっているかを確かめます。高1の数学で二次関数のグラフの問題を落としているなら、中学の一次関数の式とグラフの読み取りまで戻って、どこで止まったかを一問ずつ見ます。次に、学校から言われた期日を紙に並べ、追試の範囲と残った課題を、どの日にどれを進めるかの順に組みます。追試の合否や単位の認定、進級を決めるのは高校で、塾が約束できることではありません。塾の側で見るのは、期日までの勉強の中身と順番です。
まとめ
面談の席で先生が開くのは学校の記録で、親が持って行けるのは家の記録です。科目名と三つの欄だけの一枚の表は、その二つを突き合わせるための物で、空欄が多いほど、聞くべきことがはっきりします。封を切った晩に書いた三つの質問が、面談の一時間を、叱られに行く時間から期日を受け取りに行く時間へと変えます。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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