
武蔵野個別指導塾の特徴
高校受験の面接の入退室—ノックの回数から着席、退室の一礼までの順番|武蔵野個別指導塾

ノックは何回か、ドアが開いていたら、荷物はどこに置くか。入室から退室の一礼までの順番と、家のドア1枚で10回通す練習の手順を、塾の面接練習の理由とあわせて示します。
ノックの回数を決めた東京都教育委員会の決まりはありません。都教委の令和9年度の実施要綱でノックや入室の言葉を探しても見つからず、推薦の検査については、時間と会場を「受検票により指定する」とあるだけです。いちばん先に従うのは受検票と志望校の指示で、その次が中学校の面接指導です。そのどれにも書かれていない所を埋めるために、塾の面接練習では次の型を使っています。
| 場面 | 動き | 言葉 |
|---|---|---|
| ドアの前 | 3回、1つずつ間をあけてたたき、返事を待つ | なし |
| 入室 | 開けて入り、向き直って閉め、面接官に一礼 | 「失礼します」 |
| 椅子の横 | ドアに近い側に立ち、言い終えてから礼 | 「受検番号○番、○○○○です。よろしくお願いします」 |
| 着席 | すすめられてから座る | 「失礼します」 |
| 退室 | 椅子の横で礼、ドアの前で向き直って礼 | 「ありがとうございました」「失礼します」 |
ドアが初めから開いているときは、ノックをしません。中学校で別の型を習っているなら、表よりそちらを先にしてください。
よくあるのは、塾の面接練習で教室のドアを「コン、コン」と2回たたいた中3を、講師がそこで止める場面です。止められた生徒は「2回は駄目なんですか」と固まります。講師が止めたのは回数のせいではありません。2つ目の音が消える前に、もうドアノブが回っていたからです。中の返事を待つ一拍が抜けると、何回たたいても、急いで飛び込んできたように見えます。講師は直す前に、一つだけ尋ねます。「中学校では、何回と習った?」
ノックは何回か—2回か3回かより、返事を待つ一拍
ノックの回数は、マナーの本でも意見の割れる話題です。2回はトイレの空きを確かめる回数だと説明する本があり、3回をすすめる本があり、4回を正式とする本もあります。どれも慣習の説明で、高校の面接で2回だったから点が引かれる、と言える根拠にはなりません。都立高校の面接の点は、面接を行う学校がそれぞれ基準を決めてつけます。外から見て「何回なら何点」とは言えないのです。
それでも塾の練習で3回にそろえているのは、3回が正しいからではなく、迷いを一つ消すためです。2回だと、トイレの回数という話を思い出して不安になる生徒がいます。4回は、間をあけてたたくと長く感じます。3回なら、どちらの話を知っている人の耳にも引っかかりにくい。本番の朝、ドアの前で回数を考え始めると、その数秒のあいだに、覚えてきた志望理由の最初の一文が抜けていきます。回数は前もって決めておき、当日は考えない。ノックの準備は、ここまでで終わりです。
中学校で2回と教わっているなら、2回のままでかまいません。中学校の先生は、同じ高校を受けた先輩の話を聞いていることがあり、その学校の様子に合わせて教えている場合があります。練習で講師が最初に「中学校では何回と習った?」と聞くのは、このためです。
たたき方も決めておきます。指を軽く曲げ、関節の背でドアの胸の高さあたりを、コン、コン、コンと1つずつ間をあけてたたきます。強さは3つともそろえます。速く続けてたたくと、急いでいる音に聞こえます。たたき終えたら手を下ろし、中から「どうぞ」が聞こえるまで待ちます。練習で止められた生徒に足りなかったのも、この待つ一拍でした。回数より先に直すのは、ここです。
入室から着席まで—言葉を言い終えてから頭を下げる
「どうぞ」が聞こえたら、ドアを開けて「失礼します」と言い、中に入ります。入ったら体を半分だけドアのほうへ向け、ドアノブに手を添えて静かに閉めます。後ろ手で閉めると、ノブを探す手つきが落ち着かず、ドアの音も大きくなりがちです。高校の教室の扉は引き戸のこともあります。引き戸なら取っ手に手をかけて開け、閉める前に体を半分向ける所は同じで、最後の数センチを手で押さえて音を立てずに閉めます。閉めたら面接官のほうへ向き直って一礼し、椅子の横まで歩きます。図1のように、ノックから着席までを6つの動きに分けて覚えておくと、どこで止まったかを自分で言えるようになります。

椅子の横に立ったら、名乗ります。「受検番号○番、○○○○です。よろしくお願いします」。受検番号は、受検票に書かれた番号をそのとおりに言います。練習でいちばん直すことが多いのは、ここからの礼です。名乗りながら頭を下げると、声が床に向かって落ち、面接官の耳に届く前に小さくなります。塾の練習では、言葉を言い終えてから礼をする、と決めています。言葉と礼を分けると、動きが一つずつ区切れて、本人の呼吸も整います。礼は首だけを曲げず、腰から上体を倒し、下げた所で一瞬止めてから戻します。
名乗りが終わっても、すぐには座りません。「どうぞおかけください」とすすめられてから、「失礼します」と言って座ります。学校によっては、入ってすぐ座るように言われ、名前は座ってから聞かれることもあります。そのときは言われた順に従い、名乗りの言葉だけを座ったまま言えば足ります。型は順番を覚えるための道具で、目の前の指示より強くはありません。
座り方は、椅子の前のほうに腰をかけ、背もたれとの間にこぶし一つ分ほどの隙間をあけます。背もたれに寄りかかると、質問を聞いているあいだに背中が丸くなっていきます。足の裏は床につけ、膝をそろえます。手は膝の上に置き、軽く握っても重ねてもかまいません。目は、いま質問をしている面接官の顔のあたりに向けます。
荷物、開いているドア、集団面接—型が崩れる3つの場面
当日の部屋が、練習した部屋と同じ形とはかぎりません。崩れやすいのは次の3つです。図2は、部屋を上から見たときの動きの一例です。

一つ目は荷物です。控室に置いてから入るように言われることがあり、そのときは手ぶらで入ります。持って入るように言われたときや、何も言われなかったときは、椅子の横の、ドアに近い側の床に置きます。図2のように、立つ位置のすぐ足もとです。机があっても机の上には置かず、膝の上にも抱えません。ドアに近い側に置くのは、帰りに拾いやすく、面接官の前を横切らずに済むからです。上着やマフラーは、外すように案内されたら控室で外し、たたんで荷物と一緒に持ちます。
二つ目は、ドアが初めから開いている場合です。このときはノックをしません。入口で立ち止まり、「失礼します」と言って一礼してから入ります。開いていたドアは、開けたままにしておきます。換気や、次の受検者の呼び込みのために開けてあることがあるからです。閉めるように言われたら、そこで閉めます。係の先生が中まで連れて行ってくれる場合は、その先生の動きに合わせて歩きます。
三つ目は集団面接です。都立の一般推薦は全員が個人面接ですが、文化・スポーツ等特別推薦では個人面接か集団面接のどちらかが行われます。受ける学校の案内に集団面接とあれば、入り方を一人のときと分けて練習します。並ぶ順は受検番号の順か、係の指示に従います。先頭の人がノックをしてドアを開け、最後に入った人がドアを閉めます。全員が椅子の横にそろってから礼をし、名乗りは端から順に、座るのはすすめられてから全員そろって、です。退室は先頭から出て、最後の人がドアの前で「失礼します」と言って閉めます。集団討論でも部屋に入る流れは同じですが、討論そのものの進め方はまた別の準備になります。
退室の一礼まで—「終わります」と言われてから廊下に出るまで
面接官が「これで面接を終わります」と言ったら、退室が始まります。図3の順に、4つの動きで部屋を出ます。

まず立ち上がり、椅子の横に立ちます。そこで「ありがとうございました」と言い終えてから、入室のときより少し深く礼をします。座ったまま礼をして、立ってからもう一度礼をする型もありますが、塾の練習では立ってからの1回にしています。座ったままの礼は浅くなりやすく、二度に分けると、練習ではどちらの礼も中途半端になることがよくあるからです。荷物を持つのは、この礼の後です。礼のあいだは、手を空けておきます。
次に、ドアの前まで歩き、ドアに背を向けて面接官のほうへ向き直ります。「失礼します」と言い終えてから礼をし、ドアを開けて出ます。出たら部屋のほうへ向き直って、ドアを静かに閉めます。入るときに開いていたドアなら、閉めずにそのまま出ます。
廊下に出てからも、控室に戻るまでは走らず、話をしません。次の受検者が、まだ廊下や控室で待っていることがあるからです。終わってほっとして友だちに話しかけたくなる気持ちは、学校の門を出るまで取っておきます。
もし礼を一つ忘れたり、ドアを強く閉めてしまったりしても、戻ってやり直しはしません。部屋の中で気づいたなら「失礼しました」と一言添え、出た後なら、そのまま静かに控室へ戻ります。済んだ動きを直そうとすると、そのあいだに次の動きが崩れます。推薦の検査のように、面接のほかに作文や小論文などの検査もある日なら、なおさら気持ちを次へ移すほうを急ぎます。
家でできる練習の手順—ドア1枚で10回通す
塾の面接練習と同じ手順は、家のドア1枚でできます。
- 受検票と志望校の案内を読み、控室、荷物、面接の形(個人か集団か)について書かれていることに線を引きます。書かれていることは、塾の型より先に入れます。
- ドアを1枚選び、たとえばドアから5歩の所に椅子を置きます。面接官の役の家族には、その先に座ってもらいます。
- 1回目と2回目は、言葉を出さずに動きだけを通します。図1の6つと図3の4つを、順に体でたどります。
- 3回目から言葉を入れます。家族には一つだけ見てもらいます。言い終えてから礼をしているか、です。
- 4回目はスマホで横から撮ります。礼の深さと背中の丸まりは、正面より横からのほうがよく見えます。見る所は3つです。ノックの後に待てているか、礼の前に言葉が終わっているか、座ってから背もたれに寄りかかっていないか。
- 5回目から8回目は、面接官の役に毎回一つずつ「乱れ」を入れてもらいます。ノックに返事をしない、ドアを開けておく、名乗る前に「おかけください」と言う、荷物を持って入るように言う、の4つです。型が崩れたときに、どこへ戻ればよいかを体で覚えるためです。
- 9回目と10回目は、名乗りの後に、自己PRカードの「志望理由について」の欄に書いたことを最初の質問として聞いてもらい、退室まで止めずに通します。
10回通すのは、回数を数えなくなるまで動きを体に入れるためです。入退室だけがきれいでも、最初の答えで詰まると、そこから座り方も目線も崩れていきます。最後の2回で質問を1つ入れるのは、型と答えを一続きにしておくためです。自己PRカードは都立の面接で資料として使われる紙なので、最初の質問の練習の材料としても手近です。
よくある質問
ノックをしても返事がないときは、入ってよいですか
3つ数えるくらい待ってから、同じ回数でもう一度たたきます。それでも返事がなければ、ドアを少しだけ開けて「失礼します」と声をかけ、中の様子に合わせます。廊下に係の先生がいれば、たたき直す前に尋ねるのがいちばん確かです。
椅子の左側に立つと聞きました。右側でもかまいませんか
左側と書いている本もありますが、ドアと椅子の位置は部屋ごとに違います。塾の練習では「ドアに近い側」と覚えます。部屋の向きが変わっても迷わず、面接官の前を横切らずに済むからです。学校の案内や係の指示があれば、そちらに合わせます。
入室で手順を一つ飛ばしたら、やり直したほうがよいですか
やり直しません。どの動きがどれだけ評価に響くかは、外からはわかりません。わかっているのは、ドアの外に戻ってノックからやり直すと、その分だけ面接の時間を使い、本人の頭もそちらに取られるということです。気づいた所で「失礼しました」と一言添え、次の動きを丁寧にします。
中学校で習った順番と塾の型が違います。どちらに合わせますか
中学校の指導に合わせてください。塾の型は、受検票にも学校の案内にも中学校の指導にも書かれていない所を埋めるためのものです。型を二つ抱えたまま本番を迎えると、ドアの前でどちらにするかを考えることになり、前もって決めておいた意味がなくなります。迷ったら、どちらの型で練習しているかを担任の先生に一度話しておくと、学校での面接練習のときに、どちらに寄せるかを先生と決めやすくなります。
確かめる順番
今週、家で確かめることを紙ごとに並べます。
- 受検票: 推薦なら1月22日(金)頃から出願サイトで出せます。検査の時間と会場、集合の場所を見ます。面接の形が書かれていれば、それも。
- 志望校の入試の案内と説明会の配布物: 控室、荷物、上着の扱いについての記述を探します。第一次募集で面接があるかどうかは志望校ごとに違うので、ここで確かめます。
- 中学校の面接指導: ノックの回数、名乗りの言い方、立つ側、礼の順番。わからなければ担任か進路の先生に聞きます。
- 自己PRカードの控え: 名乗りの後の最初の質問の練習に使います。
- 家のドア: 動画を1本撮り、図1と図3の順番と見比べます。
推薦の検査は1月26日(火)と27日(水)、第一次募集の面接は2月21日(日)以後に各校が決める日です。受検票が手元に届く前に、動きだけは体に入れておき、紙が出たら書かれていることを上から重ねます。
個別指導で確かめること
塾の面接練習では、教室のドアを使って入室から退室までを通し、横から撮った動画を1か所ずつ止めて見ます。戻る所は二つです。ノックの後に一拍待てているかと、言葉を言い終えてから礼をしているか。この二つが直ると、ほかの動きは後からそろってきます。中学校で習った型があれば、それを先に見せてもらい、その型のまま練習します。
まとめ
入退室は、面接の中で前もって決め切れる部分です。ノックの回数、立つ側、礼の順番を家のドアで決めておけば、当日ドアの前で考えることは残りません。部屋の形が練習と違っても、順番が体に入っていれば、崩れた所から一つ前の動きに戻るだけで済みます。ドアの前で迷わない生徒は、最初の質問に頭を全部使えます。
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