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高校 化学 単元解説

【高校化学】電子配置とは—K 殻 L 殻 M 殻の入り方・最外殻電子と価電子|武蔵野個別指導塾

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カリウムを 2, 8, 9 と書いてしまう原因はどこにあるのか。原子番号 1〜20 の一覧表と電子殻の図で順に数え、価電子とイオンの問題まで一緒に解いてみませんか。

よくあるのは、部活へ向かう前の理科室の前の廊下で、練習着のまま友だちにノートを見せられる場面です。「ナトリウムが 2, 8, 1 なら、カリウムは 2, 8, 9 だよね。だって M 殻は 18 個まで入るって書いてあるし」。答えが 2, 8, 8, 1 だとは覚えていても、18 個入るはずの M 殻がなぜ 8 個で止まるのかをその場で言えず、荷物を持ち直して歩き出してしまう。電子配置は暗記の表に見えますが、数える順番と少しの約束がわかれば、表がなくても自分の手で書ける単元です。ここを押さえると、原子番号 20 までの電子配置を白紙に書き出せるようになり、最外殻電子と価電子の違いを説明でき、できるイオンの電荷まで理由をつけて答えられるようになります。

電子配置とは、原子の中の電子が K 殻、L 殻、M 殻、N 殻という層にどう分かれて入っているかを示したものです。電子はふつう内側の K 殻から順に入り、入れる数の上限は K 殻 2 個、L 殻 8 個、M 殻 18 個、N 殻 32 個です。いちばん外側の殻にある電子が最外殻電子で、そのうち反応にかかわるものが価電子であり、貴ガスの価電子は 0 と数えます。

この単元で押さえること

電子配置は、物質を作る粒子を学ぶ流れの中で、原子の構造とイオン、周期表、化学結合をつなぐ位置にあります。ここが曖昧なままだと、次の化学結合の単元で電子式が書けなくなります。

基本の考え方

電子殻は原子核を囲む層です

原子の中心には正の電荷をもつ原子核があり、そのまわりに負の電荷をもつ電子が存在します。電子はどこにでも好きな場所にいられるわけではなく、電子殻と呼ばれるいくつかの層に分かれて入っています。名前は内側から順に K 殻、L 殻、M 殻、N 殻です。A からではなく K から始まるのは歴史的ないきさつによるもので、意味を探す必要はありません。

身近なものにたとえるなら、舞台をぐるりと囲む円形の客席です。舞台が原子核、客席の列が電子殻、観客が電子にあたります。列ごとに座れる人数の上限が決まっていて、観客はふつう舞台に近い列から埋めていきます。実際の原子でも、内側の電子殻にある電子ほど原子核に強く引きつけられて安定なので、電子は内側から入っていきます。

図1のように、内側から数えて n 番目の電子殻に入れる電子の上限は 2n² 個です。これを最大収容数といいます。K 殻は 2×1²=2 個、L 殻は 2×2²=8 個、M 殻は 2×3²=18 個、N 殻は 2×4²=32 個と計算できるので、18 や 32 を忘れてもこの式から戻せます。

図1 原子核を囲む K L M N 殻と最大収容数 2n² の表

電子は内側の殻から順に入ります

電子配置を書く手順はいつも同じです。まず電子の総数を決めます。原子番号は原子核の中の陽子の数で、電気的に中性な原子では陽子の数と電子の数が等しいので、電子の総数は原子番号と同じです。次に K 殻から順に上限まで電子を入れていき、余った分を次の殻に送ります。

たとえば原子番号 11 のナトリウムなら、電子は 11 個です。K 殻に 2 個入れて残り 9 個、L 殻に 8 個入れて残り 1 個、その 1 個が M 殻に入ります。これを K2 L8 M1 と書きます。テストでは K(2)L(8)M(1) の形や、表の空欄に数字を入れる形でも問われますが、中身は同じです。以下では短く 2, 8, 1 のように並べることもあります。

M 殻は 8 個でいったん止まります

ここが廊下の場面の答えです。原子番号 18 のアルゴンで M 殻に 8 個入ったあと、原子番号 19 のカリウムで増える電子は、M 殻の 9 個目ではなく N 殻の 1 個目に入ります。原子番号 20 のカルシウムも、増えた電子が N 殻に入って K2 L8 M8 N2 です。M 殻の上限が 18 個であることと、20 番までは 8 個で次へ進むことは矛盾しません。M 殻の残りの 10 個分は、原子番号 21 のスカンジウムから先で埋まりはじめます。

なぜこの順になるのかをきちんと説明するには、電子殻の中がさらに細かく分かれているという話が必要で、高校の基礎の範囲を超えます。いまは「18 個は上限であって、順番どおりに埋まる数ではない」と押さえてください。原子番号 1 から 20 までを一覧にすると、次の表のようになります。

原子番号 元素 K 殻 L 殻 M 殻 N 殻 最外殻電子 価電子
1 水素 H 1 1 1
2 ヘリウム He 2 2 0
3 リチウム Li 2 1 1 1
4 ベリリウム Be 2 2 2 2
5 ホウ素 B 2 3 3 3
6 炭素 C 2 4 4 4
7 窒素 N 2 5 5 5
8 酸素 O 2 6 6 6
9 フッ素 F 2 7 7 7
10 ネオン Ne 2 8 8 0
11 ナトリウム Na 2 8 1 1 1
12 マグネシウム Mg 2 8 2 2 2
13 アルミニウム Al 2 8 3 3 3
14 ケイ素 Si 2 8 4 4 4
15 リン P 2 8 5 5 5
16 硫黄 S 2 8 6 6 6
17 塩素 Cl 2 8 7 7 7
18 アルゴン Ar 2 8 8 8 0
19 カリウム K 2 8 8 1 1 1
20 カルシウム Ca 2 8 8 2 2 2

この表は丸ごと暗記するものではなく、上から順に読むと規則が見えるものです。リチウムからネオンまでは L 殻が 1 個ずつ増え、ナトリウムからアルゴンまでは M 殻が 1 個ずつ増えています。増える場所が 1 つの殻に決まっているので、1 行上の元素に 1 個足すだけで次の行が書けます。

最外殻電子と価電子は同じものではありません

最外殻電子は、電子が入っているうちでいちばん外側の殻にある電子です。ナトリウムなら M 殻の 1 個、塩素なら M 殻の 7 個です。原子どうしが結びつくときに主にはたらくのは、この外側の電子です。そのうち、実際に反応にかかわる電子を価電子と呼びます。

多くの原子では、最外殻電子の数と価電子の数は同じです。ただし貴ガス(希ガスとも書きます)のヘリウム、ネオン、アルゴンは別で、最外殻電子は順に 2 個、8 個、8 個ありますが、ほかの原子と反応しにくいので価電子の数は 0 と数えます。表の右の 2 列が 3 か所だけずれているのは、このためです。

貴ガスの電子配置が安定な形です

ヘリウムの K 殻は 2 個で満員、ネオンの L 殻は 8 個で満員です。電子殻が上限まで満たされた状態を閉殻といいます。アルゴンの M 殻は 8 個で上限の 18 個には届いていないので閉殻ではありませんが、最外殻に 8 個そろった配置はやはり安定です。このため貴ガスの原子はほかの原子とほとんど結びつかず、原子 1 個のまま気体として存在しています。この形を単原子分子といいます。

イオンになるときは近い貴ガスの形になります

原子が電子を失ったり受け取ったりして電荷を帯びたものがイオンです。価電子が 1〜3 個の金属の原子は、その価電子を失うと 1 つ内側の殻が最外殻になり、貴ガスと同じ配置になります。たとえばナトリウム原子 K2 L8 M1 は M 殻の 1 個を失って K2 L8 となり、ネオンと同じ配置です。陽子は 11 個のままで電子が 10 個になるので、正の電荷が 1 つ余って Na⁺ という陽イオンになります。

価電子が 6 個や 7 個の原子は、電子を受け取るほうが近道です。酸素原子 K2 L6 は電子を 2 個受け取って K2 L8 となり、陽子 8 個に対して電子 10 個なので O²⁻ という陰イオンになります。電荷の大きさを価数といい、Na⁺ は 1 価の陽イオン、O²⁻ は 2 価の陰イオンです。一方、価電子が 4 個の炭素やケイ素は単独のイオンになりにくく、ほかの原子と電子を共有して結びつきます。また水素原子は電子を失うと電子が 0 個の H⁺ になるので、貴ガスと同じ配置とはいえない例として別に覚えておきます。

周期表の並びは電子配置の並びです

周期表の横の行を周期、縦の列を族といいます。周期の番号は、最外殻が内側から何番目の殻かと一致します。最外殻が K 殻なら第 1 周期、L 殻なら第 2 周期、M 殻なら第 3 周期、N 殻なら第 4 周期です。カリウムの最外殻が N 殻であることと、カリウムが第 4 周期の先頭にあることは同じ事実を指しています。第 2 周期と第 3 周期に元素が 8 つずつ並ぶのも、L 殻の 8 個と M 殻の最初の 8 個を順に埋めていくからです。

縦の列では、同じ族の典型元素は価電子の数が等しく、性質もよく似ています。1 族は 1 個、2 族は 2 個、13 族から 17 族は族番号の一の位が価電子の数で、18 族は 0 個です。ナトリウムとカリウムが同じ 1 族で似た反応をするのは、どちらも価電子が 1 個だからです。

例題で解き方を確かめる

配置を書く、図を読む、イオンを比べる、周期表と結びつけるの順に、定期テストでよく出る形を解いていきます。どの問題も、最初にすることは電子の総数を決めることです。

例題1 硫黄とアルゴンの電子配置を書く

硫黄 S(原子番号 16)とアルゴン Ar(原子番号 18)について、電子配置を K 殻、L 殻、M 殻の電子の数で示し、最外殻電子の数と価電子の数をそれぞれ答えなさい。

  1. 電子の総数を原子番号から決めます。中性の原子では陽子の数と電子の数が等しいので、S は 16 個、Ar は 18 個です。
  2. K 殻から順に上限まで入れます。内側の殻のほうが安定で先に埋まるからです。どちらも K 殻 2 個、L 殻 8 個で、残りは S が 16-2-8=6 個、Ar が 18-2-8=8 個となり、これが M 殻に入ります。
  3. 最外殻電子を数えます。電子が入っている中でいちばん外側が M 殻なので、最外殻電子は S が 6 個、Ar が 8 個です。
  4. 貴ガスかどうかを確かめて価電子を決めます。価電子の数え方はここで分かれるからです。S は最外殻電子と同じ 6 個、貴ガスの Ar は 0 個です。

答え:S は K2 L8 M6(最外殻電子 6 個、価電子 6 個)、Ar は K2 L8 M8(最外殻電子 8 個、価電子 0 個)

例題2 模式図から元素を当てる

図2は、原子 A と原子 B の電子配置を模式的に示したものです。それぞれの元素名と価電子の数を答えなさい。

図2 電子の点を数えて元素を当てる原子Aと原子Bの模式図
  1. 図2の点を殻ごとに数えます。全体を一度に数えると見落としやすいので、内側の円から分けます。A は K 殻 2 個、L 殻 5 個で、B は K 殻 2 個、L 殻 8 個、M 殻 3 個です。
  2. 足し合わせて電子の総数を出します。中性の原子なら、これがそのまま原子番号になるからです。A は 2+5=7 個、B は 2+8+3=13 個です。
  3. 原子番号から元素を決めます。番号と元素の組は 20 番まで表のとおりなので、7 番は窒素 N、13 番はアルミニウム Al です。
  4. いちばん外側の円の点を価電子として読みます。どちらも貴ガスではないので、最外殻電子の数がそのまま価電子の数になります。A は 5 個、B は 3 個です。

答え:A は窒素 N で価電子 5 個、B はアルミニウム Al で価電子 3 個

例題3 同じ電子配置のイオンを見分ける

次のイオンのうち、ネオン Ne と同じ電子配置でないものを 1 つ選びなさい。

ア Na⁺ イ Mg²⁺ ウ F⁻ エ Cl⁻ オ O²⁻

  1. もとの原子の電子の数を原子番号から出します。イオンの電子の数はここから増減して求めるからです。Na は 11 個、Mg は 12 個、F は 9 個、Cl は 17 個、O は 8 個です。
  2. 電荷の分だけ電子を増減します。電子は負の電荷をもつので、正の電荷が現れるのは電子が減ったとき、負の電荷が現れるのは電子が増えたときです。Na⁺ は 11-1=10 個、Mg²⁺ は 12-2=10 個、F⁻ は 9+1=10 個、Cl⁻ は 17+1=18 個、O²⁻ は 8+2=10 個です。
  3. Ne の電子の数と比べます。電子の数が同じなら、内側から入れた結果の配置も同じになるからです。Ne は K2 L8 の 10 個なので、18 個の Cl⁻ だけが違います。

図3のように、ナトリウムは M 殻の 1 個を失って Ne と同じ K2 L8 になりますが、塩素は M 殻に 1 個を受け取って K2 L8 M8 になります。Cl⁻ が同じになる相手は Ar で、同じ 1 価のイオンでも行き先の貴ガスが違うことがこの図で読み取れます。

図3 Na が電子を失い Cl が電子を受け取ってイオンになる様子

答え:エ(Cl⁻ は電子 18 個で K2 L8 M8 となり、Ar と同じ電子配置)

例題4 周期表と結びつける定期テストの形

次のア〜カの元素について、後の問いに答えなさい。

ア Li イ O ウ Ne エ Mg オ Cl カ K

  1. 価電子の数が等しい元素の組を選びなさい。
  2. 第 3 周期の元素をすべて選びなさい。
  3. イオンになったとき K2 L8 の電子配置になる元素をすべて選びなさい。
  1. はじめに 6 つの電子配置を並べます。3 つの問いはどれもここから読めるので、先に書くのが最短です。Li は 2, 1、O は 2, 6、Ne は 2, 8、Mg は 2, 8, 2、Cl は 2, 8, 7、K は 2, 8, 8, 1 です。
    1. は価電子を比べます。順に 1 個、6 個、0 個、2 個、7 個、1 個なので、等しいのは Li と K です。図4では同じ縦の列に並んでいます。
  2. (2) は最外殻の殻を見ます。周期の番号は最外殻の番号と同じだからです。最外殻が M 殻なのは Mg と Cl です。K も M 殻に電子をもちますが、最外殻は N 殻なので第 4 周期です。
  3. (3) は K2 L8 を電子 10 個と読みかえます。イオンの電子は O²⁻ が 10 個、Mg²⁺ が 10 個、Li⁺ が 2 個、Cl⁻ と K⁺ が 18 個です。Ne は原子のままで K2 L8 ですが、イオンにはならないので選びません。
図4 周期表の第1〜第4周期と価電子の数・最外殻の関係

図4を見ると、横の行が最外殻の殻の名前と、縦の列が価電子の数と対応していることが一目でわかります。電子配置を書いてから周期表に戻る往復ができると、選択肢の問題で迷う時間が減ります。

答え:(1) アとカ (2) エとオ (3) イとエ

まちがえやすいところと直し方

M 殻の上限を見て、カリウムを 2, 8, 9 と書く

誤った書き方は「K は K2 L8 M9、Ca は K2 L8 M10」です。廊下の場面で友だちが書いていたものと同じ形です。

どこが違うかというと、最大収容数を「そこまで順に入る数」と読んでいる点です。18 個という数字は、これ以上は入らないという上限を示すだけで、原子番号の順に 18 個目まで埋まっていくという意味ではありません。20 番までの M 殻は 8 個で止まります。

正しい書き方は「K は K2 L8 M8 N1、Ca は K2 L8 M8 N2」です。迷ったら周期表の位置で確かめます。カリウムとカルシウムは第 4 周期にあるので、最外殻は 4 番目の N 殻のはずです。M 殻で書き終えていたら、それだけで誤りに気づけます。

貴ガスの価電子を最外殻電子の数で答える

誤った書き方は「ヘリウムの価電子は 2 個、ネオンの価電子は 8 個」です。

どこが違うかというと、「最外殻電子の数と価電子の数は同じ」という関係を貴ガスにまで広げている点です。価電子は反応にかかわる電子のことで、貴ガスの原子はほとんど反応しないため、外側に電子があっても価電子としては数えません。

正しい書き方は「ヘリウムの最外殻電子は 2 個、ネオンの最外殻電子は 8 個で、価電子はどちらも 0 個」です。テストでは問われている語が最外殻電子か価電子かを、線を引いて確かめてから答えます。

陽イオンの電荷を見て電子を足す

誤った書き方は「Mg²⁺ は 2+ なので、電子は 12+2=14 個」です。プラスの記号につられて、足し算をしてしまう形です。

どこが違うかというと、イオンの電荷は電子の増えた数を直接示しているのではなく、陽子と電子の差を示している点です。電子は負の電荷をもつので、電子が減ると陽子の正の電荷が余り、イオン全体は正になります。

正しい書き方は「Mg²⁺ の電子は 12-2=10 個で K2 L8」「O²⁻ の電子は 8+2=10 個で K2 L8」です。陽イオンは引く、陰イオンは足すと丸暗記するより、陽子は変わらず電子だけが動くと考えれば、向きを取り違えなくなります。

用語のまとめ

用語 意味
原子番号 原子核の中の陽子の数。中性の原子では電子の数と等しい
電子殻 原子核のまわりで電子が入る層。内側から K、L、M、N
最大収容数 1 つの電子殻に入れる電子の上限。n 番目の殻で 2n² 個(2、8、18、32)
電子配置 電子が各電子殻にどう分かれて入っているかを示したもの
最外殻電子 電子が入っている中で最も外側の殻にある電子
価電子 最外殻電子のうち反応にかかわるもの。貴ガスは 0 個
貴ガス(希ガス) 18 族の元素。安定な電子配置をもち反応しにくい
閉殻 電子殻が上限まで満たされた状態。He の K 殻や Ne の L 殻
単原子分子 原子 1 個で分子としてふるまうもの。貴ガスの原子がこの形をとる
陽イオン 原子が電子を失って正の電荷を帯びたもの
陰イオン 原子が電子を受け取って負の電荷を帯びたもの
価数 イオンの電荷の大きさ。Na⁺ は 1 価、O²⁻ は 2 価
周期 周期表の横の行。番号は最外殻の番号と一致する
族 周期表の縦の列。同じ族の典型元素は価電子の数が等しい

イオンと電子配置の組も、テスト前に見返せるように並べておきます。

原子の電子配置 できるイオン イオンの電子配置 同じ配置の貴ガス
Na 2, 8, 1 Na⁺ 2, 8 Ne
Mg 2, 8, 2 Mg²⁺ 2, 8 Ne
Al 2, 8, 3 Al³⁺ 2, 8 Ne
O 2, 6 O²⁻ 2, 8 Ne
F 2, 7 F⁻ 2, 8 Ne
Cl 2, 8, 7 Cl⁻ 2, 8, 8 Ar
Ca 2, 8, 8, 2 Ca²⁺ 2, 8, 8 Ar

練習問題

練習1 ケイ素 Si(原子番号 14)とカルシウム Ca(原子番号 20)の電子配置を K 殻から順に書き、それぞれの価電子の数を答えなさい。

練習2 次の文のうち、誤っているものを 1 つ選びなさい。

ア L 殻の最大収容数は 8 個である。 イ アルゴンの価電子の数は 8 個である。 ウ カリウムの最外殻は N 殻である。 エ 塩素原子は電子を 1 個受け取ると 1 価の陰イオンになる。

練習3 次のイオンの電子の数を求め、同じ電子配置をもつ貴ガスの元素記号を答えなさい。

  1. Li⁺ (2) S²⁻ (3) K⁺

練習4 原子 X の電子配置は K2 L8 M2 です。次の問いに答えなさい。

  1. X の元素名を答えなさい。
  2. X は周期表の第何周期、何族の元素か答えなさい。
  3. X がなるイオンの化学式を答えなさい。

答えと解説

練習1の答えは、Si が K2 L8 M4 で価電子 4 個、Ca が K2 L8 M8 N2 で価電子 2 個です。Ca の電子 20 個は、K 殻 2 個と L 殻 8 個のあと M 殻に 8 個入り、残りの 2 個が N 殻に入ります。M 殻に 10 個入れないように注意してください。

練習2の答えはイです。アルゴンの最外殻電子は 8 個ありますが、貴ガスなので価電子の数は 0 個です。アは 2×2²=8 で正しく、ウは 2, 8, 8, 1 の配置から正しく、エは Cl⁻ のことで正しい文です。

練習3の答えは、(1) 電子 3-1=2 個で He、(2) 電子 16+2=18 個で Ar、(3) 電子 19-1=18 個で Ar です。(2) と (3) は陰イオンと陽イオンで種類が違いますが、電子の数が同じなので電子配置も同じ K2 L8 M8 になります。

練習4の答えは、(1) マグネシウム、(2) 第 3 周期の 2 族、(3) Mg²⁺ です。電子の総数は 2+8+2=12 個なので原子番号 12 とわかります。最外殻が 3 番目の M 殻なので第 3 周期、価電子が 2 個なので 2 族です。価電子 2 個を失うと K2 L8 となり、陽子 12 個に対して電子 10 個なので 2 価の陽イオンになります。

次の単元へのつながりと確かめ方

この先の化学結合は、電子配置の続きそのものです。Na⁺ と Cl⁻ が引き合うイオン結合、原子どうしが電子を出し合う共有結合、電子を点で書き表す電子式のどれも、価電子の数が言えないと始まりません。原子から電子を取り去るのに必要なエネルギー(イオン化エネルギー)が周期表の中でどう変わるかを学ぶときにも、ここでの配置が土台になります。

家で 5 分でできる確かめ方は 2 つあります。1 つ目は、白紙に原子番号 1〜20 の元素記号を周期表の形で書き、それぞれの下に電子配置を入れていくことです。手が止まった番号に印をつけると、弱い場所がそのまま見えます。2 つ目は、適当なイオンを 3 つ選び、電子の数と同じ配置の貴ガスを声に出して言うことです。

個別指導では、まず「原子番号は陽子の数で、中性なら電子の数と同じ」という 1 行まで戻り、水素から 1 番ずつ書いてもらって、どの番号で手が止まるかを確かめます。

まとめ

廊下で聞かれた「カリウムは 2, 8, 9 だよね」に、いまなら 18 は上限であって 20 番までの M 殻は 8 個で次へ進むと答えられるはずです。ナトリウムが Na⁺ になることも、カリウムが第 4 周期の先頭にいることも、ネオンの価電子が 0 であることも、別々に覚える事実ではなく、電子を内側から数えた先で 1 本につながります。周期表は覚えさせられる表ではなく、電子を 1 個ずつ数えた人にだけ理由が見える表です。

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