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小学理科 単元解説

【小6理科】火山灰と地層のでき方—れき・砂・泥の積もり方と粒の形|武蔵野個別指導塾

学習のイメージ写真 武蔵野個別指導塾
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がけのしま模様は、粒の大きさと形を見れば読み解けます。水そうの図で沈む順番をつかみ、丸い粒と角ばった火山灰を見分け、2地点の柱状図をつなぐ例題まで解いてみましょう。

よくあるのは、週末の家族の車の中で、窓の外のがけを指さされて答えにつまるという場面です。山をけずって通した道を走っていると、横のかべに白っぽい線と茶色の線がしま模様になって見えます。運転席のお父さんに「あの白い線は何だろう。理科でやったんじゃないの」と聞かれ、ノートの言葉は思い出せるのに、目の前のがけとは結びつきません。テストなら「れき・砂・泥」と書けても、本物の前では何も言えなくなるのです。この単元を学ぶと、粒(つぶ)の大きさから積もった順番を考え、粒の形から火山灰の層を見分けられるようになります。

地層は、川の水が運んできたれき・砂・泥(どろ)が、海や湖の底に順に重なってできたものです。粒の大きいものほど速く沈む(しずむ)ので、1回の流れこみでは下かられき、砂、泥の順に積もります。火山灰は噴火(ふんか)で空から降ってくるので、水にけずられず、粒が角ばったまま層になります。

この単元で押さえること

ここは5年生で学んだ流れる水のはたらきの続きで、6年生の土地のつくりの学習の中心になります。

基本の考え方

がけのしま模様の正体

がけのしま模様は、だれかが線を引いたものではなく、粒の大きさや色がちがう層の重なりです。層の1枚1枚は、ある時期に積もったものの集まりです。材料は大きく分けて2種類あります。ひとつは川が山からけずって運んできたれき・砂・泥で、もうひとつは火山がふき出した火山灰です。

れき・砂・泥は、石の種類ではなく粒の大きさで名前が決まります。

名前 粒の直径 手ざわりや見え方
れき 2mm以上 小石の仲間で、粒が目ではっきり見える
砂 約0.06mmから2mm さわるとざらざらする
泥 約0.06mm以下 ぬれるとぬるっとして、かわくと粉のようになる

定規の1目もりが1mmですから、2mmは2目もりぶんです。0.06mmは人のかみの毛の太さくらいで、泥の粒は1つずつ目で見分けることがほとんどできません。

大きい粒から先に底へ着く

粒の大きさと沈む速さの関係は、水を入れた水そうに土砂を流しこむ実験で確かめられます。図1のように、土砂が水に入ると、大きなれきが真っ先に底へ落ち、砂がそれに続き、細かい泥は水をにごらせながらゆっくり沈みます。しばらく待つと上の水がすんできて、底には下かられき、砂、泥の順に層ができています。

図1 水そうに流しこんだ土砂が粒の大きい順に沈むようす

身近なところでは、雨あがりの水たまりが同じことをしています。できたばかりの水たまりは茶色くにごっていますが、翌日まで残っていれば上の水がすみ、底に細かい泥がうすくたまっています。泥の粒はとても小さいので、底に着くまでに時間がかかるのです。

川が海に流れこむ場所でも、同じしくみがはたらきます。川の水は海に入ると流れがおそくなり、粒を運ぶ力が弱まります。そのため岸の近くにはれきが、少し沖には砂が、ずっと沖には泥が積もりやすくなります。「細かい粒ほど遠くまで行く」と覚えておくと、問題文に岸からのきょりが出てきても迷いません。

粒の形は旅の記録

粒の形を見ると、その粒がどうやってそこへ来たかがわかります。川の水に運ばれる粒は、長い道のりの間に石どうしや川底とぶつかり合い、少しずつ角がけずられて丸くなります。5年生で、上流の石は角ばって大きく、下流の石は丸くて小さいと学んだのと同じです。海辺で拾える、角がとれたガラスのかけらも、波の中でこすれ続けてあの形になりました。

火山灰は、この川の旅をしていません。噴火のときに細かくくだけた岩や、マグマ(地下でとけている岩石)のかけらが空高くふき上げられ、風に運ばれて、そのまま降ってきます。水の中で長くぶつかり合っていないので、粒は角ばったままです。ガラスのかけらのような、すきとおった粒がまじっていることもよくあります。

火山灰の粒を観察するときは、先に洗います。蒸発皿(じょうはつざら)に火山灰と水を入れて指でおしながら洗い、にごった水を捨てることを、水がにごらなくなるまでくり返します。かわかしてからルーペや顕微鏡(けんびきょう)で見ると、粒の形がはっきりわかります。テストでは「なぜ洗うのか」も聞かれ、答えは「細かい粒を流して、粒の形を見やすくするため」です。

火山灰は広い場所に一度に積もる

火山灰は風に乗って広い場所に降ります。火山に近いところほど層は厚く粒も大きめで、遠くなるほどうすく細かくなります。日本の上空では西から東へ風がふくことが多いので、火山の東側に積もりやすくなります。陸に降れば地面の上に、海や湖に降れば水の中を沈んで、泥や砂の層の間に1枚の層をつくります。東京の西のほうの台地で見られる赤茶色の土、関東ローム層(かんとうロームそう)も、火山灰などがもとになった土です。

大事なのは、同じ噴火の火山灰が短い間に広い場所へ積もることです。そのため、はなれた2つの場所で同じ火山灰の層が見つかれば、それを「同じころにできた印」として使えます。火山灰の層が2枚あれば、その場所には少なくとも2回、火山灰が降ったことになります。

化石が教えてくれること

化石は、昔の生き物の体や足あと、すみかのあとなどが砂や泥にうもれ、長い時間がたって残ったものです。層の中に入っているので、その層ができたころの様子を考える手がかりになります。アサリやハマグリのような海の貝の化石があれば、その層は海の底で積もったと考えられます。木の葉の化石があれば、陸地に近い水辺や湖で積もったと考えられます。海の貝の化石が山の中のがけから見つかったなら、その土地はむかし海の底にあり、長い時間をかけて持ち上がったと考えられます。

地層の問題を読む4つの順番

地層の観察の問題は、図を見てすぐに答えを探すのではなく、次の順で読むと落ち着いて解けます。地面を深くほって取り出した土や岩の柱をボーリング試料(しりょう)といい、層の重なりを柱の形にかいた図を柱状図(ちゅうじょうず)といいます。がけが見えない場所の問題には、この図がよく使われます。

  1. 上下を決めます。ふつう、下の層ほど古いと確かめます。
  2. 粒の大きさを見ます。れき・砂・泥のどれかを読み取ります。
  3. 粒の形を見ます。丸みがあれば流れる水のはたらき、角ばっていれば火山灰と考えます。
  4. 手がかりを探します。化石が入っているか、火山灰の層が何枚あるかを見ます。

本物のがけを観察するときは、くずれることがあるので、車を止めて1人で近づかず、大人と一緒に安全な場所から見ます。

例題で解き方を確かめる

例題1 粒の大きさで名前を決める

次の粒を、れき・砂・泥に分けましょう。また、水の中でいちばん速く沈むものを選びましょう。ア 直径5mmの粒、イ 直径0.5mmの粒、ウ 直径0.02mmの粒。

  1. 境目の数を書き出します。名前は大きさだけで決まるので、2mmと約0.06mmの2つがあれば分けられるからです。
  2. 3つの粒を当てはめます。5mmは2mm以上、0.5mmは2つの境目の間、0.02mmは約0.06mmより小さいので、順にれき、砂、泥です。
  3. 沈む速さを答えます。粒が大きいものほど速く沈むので、いちばん大きいアを選びます。

答え: アはれき、イは砂、ウは泥。いちばん速く沈むのはア。

例題2 粒のスケッチから火山灰を見分ける

図2は、2つの層の粒を洗ってからルーペで見てスケッチしたものです。火山灰の層の粒はア、イのどちらですか。また、もう一方の粒がその形になったわけを答えましょう。

図2 ルーペで見た2つの層の粒をくらべたスケッチ
  1. 図の粒の形を言葉にします。言葉にしておくと、色や大きさに引きずられずにくらべられるからです。アは角がとれて丸く、イは角が残ってとがっています。
  2. 運ばれ方に結びつけます。粒の形は運ばれ方で決まるからです。水に長く運ばれれば丸くなり、空から降ってくれば角ばったままです。
  3. もう一方のわけを書きます。「丸い」と形を書くだけではわけになっていないので、運ばれる間に何が起きたかまで書きます。

答え: 火山灰はイ。アは流れる水で運ばれる間に粒どうしがぶつかり合い、角がとれたため。

例題3 土砂を2回流しこむ

水そうに、れき・砂・泥のまざった土砂を流しこみました。水がすんだあと、もう一度同じ土砂を流しこみました。できた層を下から順に答えましょう。

  1. 1回目だけを考えます。1回の流れこみでは粒の大きい順に沈むので、下かられき、砂、泥です。
  2. 2回目の土砂がどこに積もるかを考えます。1回目の層はすでに沈み終えているので、新しい土砂はその上に重なります。
  3. 2回目の順番を書き足します。2回目の土砂の中でも粒の大きい順に沈むので、同じ順番がもう1組できます。

図3のように、1回目の泥の上に2回目のれきがのります。泥のすぐ上にれきがあっても、まちがいではありません。

図3 土砂を2回流しこむと、れき・砂・泥の組が2つ重なるようす

答え: 下から、れき、砂、泥、れき、砂、泥。

例題4 2つの地点の柱状図をくらべる

図4は、A地点とB地点の層の重なりを深さとともに表したものです。2つの火山灰の層は、同じ噴火でできたものとします。

図4 A地点とB地点の柱状図を火山灰の層でつないだ図
  1. (1)は上下を決めます。ふつう下の層ほど古いので、A地点のいちばん下、深さ8mから10mの層を読みます。
  2. (2)は火山灰の層を目印にします。場所がちがうと深さの数字ではくらべられないからです。たとえば深さ6mの層は、A地点では火山灰より下の砂なのに、B地点では火山灰より上の泥です。
  3. 目印との上下を読みます。火山灰より下の層は噴火の前に、上の層は噴火のあとに積もったからです。A地点の泥は上、B地点の砂は下にあります。
  4. (3)は粒が細かくなる向きを見ます。れきは岸の近く、砂はそれより沖に積もりやすいので、上へ行くほど粒が細かければ、その場所は岸から遠くなっていったと読めます。

なお、A地点の火山灰より上では、泥の上に砂が重なっています。粒があらくなる向きなので、噴火のあとは岸に近くなっていったと読めます。同じ柱の中でも、読む向きを変えずに下から上へ追うことがこつです。

答え: (1)れきの層、(2)B地点の砂の層、(3)遠くなっていった。

まちがえやすいところと直し方

誤り1 どの地層も下かられき、砂、泥の順だと思う

実際のがけで順番がばらばらに見えても、おかしなことではありません。問題文に「1回」とあるのか、がけ全体を見ているのかを確かめると、この誤りは防げます。

誤り2 色で火山灰を決める、細かいから丸いと思う

はじめの車の中の質問に戻ると、白い線を見ただけでは「火山灰かもしれない」までしか言えません。粒を見て初めて決められる、というところまで言えれば十分です。

誤り3 図の上にある層を古いと思う

図3の右の矢印が、この向きを表しています。問題を解く前に、図の横に「古い」「新しい」と書きこむくせをつけると、読みまちがいが減ります。

用語のまとめ

用語 意味
地層 れき・砂・泥や火山灰などが層になって重なったもの
れき 直径2mm以上の粒
砂 直径が約0.06mmから2mmまでの粒
泥 直径が約0.06mm以下の粒
しん食 流れる水が地面をけずるはたらき
運ぱん 流れる水が土や石を運ぶはたらき
たい積 運ばれてきたものが積もるはたらき
火山灰 噴火でふき出した細かい粒。角ばっていて、すきとおった粒がまじることもある
化石 昔の生き物の体や足あとなどが、地層の中に残ったもの
ボーリング試料 地面を深くほって取り出した、土や岩の柱
柱状図 層の重なりを柱の形にかいた図
たい積岩 積もったものが長い時間をかけて固まった岩。れき岩、砂岩(さがん)、泥岩(でいがん)など
凝灰岩(ぎょうかいがん) 火山灰が固まってできた岩。中学校でくわしく学ぶ

たい積岩の名前も、もとの粒の名前と結びついています。れきが固まればれき岩、砂なら砂岩、泥なら泥岩です。名前だけを別々に覚えるより、粒の表とならべて見ると一度に頭に入ります。

練習問題

練習1

次の文の①から④に入る言葉を答えましょう。「流れる水で運ばれた粒は(①)があり、火山灰の粒は(②)いる。水の中でいちばん速く沈むのは(③)で、いちばんおそいのは(④)である。」

練習2

川が流れこむ海で、岸に近いほうから順にP、Q、Rの3つの場所があります。れき、砂、泥は、それぞれどの場所に積もりやすいですか。また、そう考えるわけも答えましょう。

練習3

山の中のがけの砂の層から、海の貝の化石が見つかりました。ここから考えられることを1つ選びましょう。

練習4

C地点の層は、上から順に泥3m、火山灰1m、砂2m、れき2mです。D地点の層は、上から順に砂2m、火山灰1m、泥3mです。2つの火山灰の層は同じ噴火でできたものとします。

答えと解説

練習1の答えは、①丸み、②角ばって、③れき、④泥です。形は運ばれ方で決まり、沈む速さは大きさで決まります。形と大きさを分けて考えられているかを確かめてください。

練習2の答えは、Pがれき、Qが砂、Rが泥です。海に入ると流れがおそくなって運ぶ力が弱まるので、大きい粒から先に積もり、細かい粒ほど沖まで運ばれます。

練習3の答えはイです。海の貝がいたのだから、その層は海の底で積もったはずです。今それが山の中にあるのは、土地があとから持ち上がったためだと考えられます。

練習4の答えは、(1)れきの層、(2)D地点の泥の層です。(1)は、いちばん下の層がいちばん古いと読みます。(2)は、同じ「泥」でも火山灰との上下を見ます。C地点の泥は火山灰より上なので噴火のあと、D地点の泥は火山灰より下なので噴火の前に積もりました。名前が同じ層でも、同じころの層とは限りません。

次の単元へのつながりと確かめ方

このあと学ぶ地震や火山による土地の変化では、層が持ち上がったり切れたりするようすを読みます。そのとき、もとの層の順番がわかっていないと、何が変わったのかが見えません。中学校では柱状図で地層の広がりを調べ、火山灰のような目印の層をかぎ層とよんで使います。

家で5分でできる確かめ方を2つ挙げます。1つ目は、空のペットボトルに庭の土と水を入れ、ふたをしてよくふり、5分置いて見ることです。底に大きな粒からたまり、上の水がなかなかすまないようすが見えます。2つ目は、何も見ずに紙へ層の図をかき、「なぜこの順番か」「なぜ火山灰は角ばっているか」をそれぞれ声に出して説明することです。おうちの方は、お子さまが車の窓からがけを見つけたときに「どうやってできたと思う」と聞いてみてください。

個別指導でここがあいまいなときは、5年生の流れる水のはたらきまで戻り、石が下流で丸くなるわけを本人の言葉で言えるかを確かめます。

まとめ

次に車の窓からがけが見えたら、白い層を指さして「火山灰かもしれない。でも粒を見ないと決められない」と答えてみてください。見た目で言い切らず、粒の大きさと形をもとに話せるようになれば、この単元はもう自分のものです。がけは遠くから見れば景色ですが、粒まで近づくと大地の記録に変わります。角ばった粒は、長い川の旅をしていないことを自分で白状しています。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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