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中学生の塾はいつから—学年より先に、答案と家の様子に出る三つの合図|武蔵野個別指導塾

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友だちが塾に通い始めた中1の夏休み前、今週末にできるのは返ってきた答案に単元名の付箋を貼ること。失点と家庭学習と親子の会話の三つの合図で、通い始める時期を決めてみてください。

中学生の塾をいつから始めるかは、学年では決まりません。決め手は、答案に同じ単元の失点が続くこと、宿題と提出が回らない日が続くこと、親子で勉強の話が続かなくなること、の三つの合図です。三つのうち二つが重なったら、通い始めを考える時期に入っています。今週末にできる最初の一手は、返ってきた小テストと定期テストの答案、提出から戻ったワークを机に並べ、点を落とした問題に単元の名前を書いた付箋を貼ってみることです。

よくあるのは、仲のいい友だちが次々に塾へ行き始めた中1の夏休み前という場面です。夕食のとき、お子さまが「同じ班の二人も、夏から塾に行くんだって」とぽつりと言う。親の胸の奥はざわつきますが、本人に「行きたいの」と聞くと「別に」としか返ってきません。焦っているのは親だけなのか、本人も口に出せずにいるのか、その夜のうちには判断がつかない。友だちの動きは、時期を決める材料になりません。材料は、お子さまの机の上と、鞄の中の答案にあります。

学年より先に見る三つの合図

「中1から通うのが普通ですか」「中2からでは遅いですか」と、学年で尋ねられることがよくあります。学年で答えないのには理由があります。同じ中1でも、文字式の計算で立ち止まっている子と、部活の疲れで家の机に向かえていない子とでは、塾に求めるものがまるで違います。学年で決めると、前の子には遅すぎ、後の子には早すぎる、ということが起こります。もう一つ、学年の区切りは学校の暦の区切りで、つまずきの区切りではありません。文字式で手が止まったまま学年の変わる4月を待てば、その間に方程式が積まれ、比例と反比例が積まれていきます。始める時期を決めるのは、学年ではなく、お子さまの答案と家の様子に出ている合図です。

図1のように、合図は三つの場所に出ます。答案、家庭学習、親子の会話です。どれか一つだけなら、家での工夫や学校の先生への質問で足りることがあります。三つのうち二つが重なったら、家の外の手を借りることを考える時期です。

図1 答案・家庭学習・親子の会話に出る三つの合図

合図1 同じ単元の失点が続く

一度の悪い点は合図になりません。体調の悪い日もあれば、範囲を勘違いした日もあります。見るのは、同じ単元で、形を変えて何度も点を落としているかどうかです。数学の小テストで文字式の計算を落とし、ワークの同じ所に赤い丸がつかず、定期テストでも文字式を使う文章題が白いまま残っている。三つの紙に同じ単元の失点が並んだら、たまたまではなく、その単元の手前のどこかで止まっている印です。英語なら、単語の小テストは取れているのに、語を並べ替えて文を作る問題で毎回落とす、という形で出ます。答案の点数の合計ではなく、落とした問題がどの単元に集まっているかを見てください。

合図2 宿題と提出が回らない日が続く

二つめの合図は、答案ではなく、毎日の時間の流れに出ます。宿題が寝る直前まで残る。提出物の期限を前の晩に思い出す。ワークを開いても、どこから手をつけるか決められないまま時間が過ぎる。こうした様子が平日のほとんどの日に続くなら、勉強の中身より先に、一日の組み立てが崩れています。中学に入ると部活が始まり、帰る時刻が遅くなり、教科ごとに先生が違うので提出の締切もばらばらになります。小学校のときのやり方のままで回らなくなるのは、本人の怠けというより、仕組みが変わったからです。

合図3 親子で勉強の話が続かない

三つめは、親の側から見える合図です。答案を見せてと言うと部屋に戻ってしまう。テストの話を出すと、二言目には言い合いになる。勉強のことを聞くのが怖くて、親のほうが黙るようになった。これは親子の仲が壊れたというより、勉強の話をするための足場が家の中から無くなっている状態です。親が教えようとしても、子供のほうは「また言われる」と身構えます。家の外に勉強の話だけを落ち着いてできる相手がいると、家の会話が勉強以外の話に戻ることがあります。

ただし、朝起きられない日が続く、食欲が落ちている、学校へ行くのを嫌がる、といった様子が重なっているときは別です。眠りや食事のことはかかりつけの医療機関へ、学校での様子は担任やスクールカウンセラーへ、塾の時期を考えるより先に話を持っていってください。三つの合図は、勉強の手立てを選ぶための物差しです。

家でできる手順

合図が出ているかどうかは、親の印象ではなく、紙と記録で確かめます。図2のように、今週末から2週間ほどで、通い始めるかどうかと、通うならどんな形にするかまでを決めていく流れです。

図2 答案を並べてから曜日と連絡を決めるまでの四つの段
  1. 今週末に、答案を並べます。返ってきた小テスト、定期テスト、提出から戻ったワークを、教科ごとに机に並べます。用意するのは付箋と鉛筆だけです。点を落とした問題の横に、単元の名前を書いた付箋を貼っていきます(「正負の数」「文字式」「be動詞の疑問文」など)。同じ単元の付箋が二枚以上並んだ教科があれば、そこが合図1の候補です。お子さまに答案を出してもらうときは、「点数を見たいんじゃなくて、どの単元が多いか数えたいだけ」と先に言っておくと、鞄の底から紙が出てきやすくなります。

  2. 平日の2週間、家庭学習を1行で記録します。カレンダーか冷蔵庫に貼った紙に、その日の「始めた時刻」「終わった時刻」「やった物」を1行だけ書きます。書くのはお子さまでも親でもかまいません。親が書くなら、問い詰めずに「今日は何時から始めた」とだけ聞き、答えをそのまま写します。2週間たって見るのは三つです。始めた時刻が毎日ばらばらか。宿題が終わらないまま寝た日が半分を超えるか。提出物を前の晩に思い出した日があるか。どれかに当てはまれば、合図2が出ています。

  3. 同じ2週間、親の側も記録します。勉強の話をした日に、その会話が穏やかに終わったか、言い合いで終わったかを、手帳の隅に丸とばつで書きます。並べてみると、言い合いになるのが夕食の直後だけ、というように、場面が偏っていることがあります。偏っているなら、合図3というより話す時刻の問題で、時刻をずらすだけで変わる場合があります。どの時刻でもばつが並ぶなら、合図3が出ています。

  4. 2週間後の週末に、本人と話します。付箋を貼った答案と記録の紙を二人の間に置き、「数学の文字式に付箋が三枚あった。あなたはどう思う」と、紙に見えた事実から始めます。そのうえで手立てを三つ並べます。家でやり方を変える、学校の先生に質問しに行く、塾に通う。どれを選ぶかは、本人に先に言ってもらいます。親が塾と決めてから話すと、本人は理由を聞く前に構えてしまいます。本人が選んだ手立てで1か月やってみて、合図が消えなければ次の手立てに移る、と約束しておけば、どれを選んでも話が行き止まりになりません。

  5. 通うことに決まったら、曜日を決めます。部活、習い事、家族の予定、学校の行事を一枚の週の表に書き出し、空いている曜日に印を付けます。部活の練習が遅くまである曜日に塾を重ねると、その日だけ宿題が崩れます。翌日に締切の多い曜日を避けて塾の日を置くと、家庭学習の流れとぶつかりにくくなります。

  6. 時間帯を決めます。夕食の前に行くか、後に行くかで、家の一日の形が変わります。前に行くなら、帰宅から塾までの間に何を口に入れておくか。後に行くなら、帰ってから寝るまでの間に、宿題をどこまで残しておけるか。ここを決めずに始めると、塾のある日だけ寝る時刻が後ろへずれ、翌日の授業に響きます。

  7. 家との連絡の形を決めます。休むときの連絡を誰がするか、塾からの連絡を誰が受けるか、塾で使ったノートやプリントを家で見せてもらうか。親が二人いる家なら、連絡を受ける人を一人に決め、もう一人には週末にまとめて伝える形が回りやすくなります。お子さまが見せるのを嫌がるなら、ノートを見せる日は週に一度、と回数で先に決めておきます。

  8. 最後に、見直す日をカレンダーに書きます。通い始めて1か月後の日付に「合図の見直し」と書き、その日に手順1の答案をもう一度並べます。付箋の単元が減っていれば続ける理由になり、減っていなければ、曜日か時間帯か授業の中身のどこを変えるかを話し合う材料になります。

中1の春・中1の夏・中2・中3で、最初に置くものが変わる

同じ合図でも、どの時期に出たかで、通い始めたときに最初に手をつける所が違います。図3は、四つの時期ごとの最初の一手を並べたものです。

図3 中1の春から中3まで、始める時期ごとの最初の一手

中1の春に出やすいのは、合図2です。部活が始まり、教科ごとに先生が変わり、提出物の出し方も小学校と違う。この時期は中学の内容がまだ浅く、答案の失点よりも、一日の時刻が崩れていることのほうが大きな問題になります。この時期に始めるなら、最初に置くのは生活の時刻です。何時に帰り、何時に机に向かい、何時に寝るか。塾の曜日は、その時刻の型を守るための柱として決めます。

中1の夏は、初めて合図1が紙の上に見えてくる時期です。最初の定期テストがいつかは学校の年間行事予定で確かめるとして、夏休みの前には小テストやワークの答案がたまり、学校によっては定期テストの答案も戻ってきます。冒頭の場面のように、友だちが塾に通い始める話が出るのもこの頃です。始めるなら、最初に置くのは1学期の答案の直しです。正負の数や文字式に付箋が並んでいるなら、夏のうちにそこを直しておくと、秋に方程式へ入るときの足場になります。

中2は、三つの合図が出そろいやすい学年です。上の学年が引退すると部活の中心になり、家にいる時間が減る。親との会話も短くなる。そのうえ、連立方程式や一次関数のように中1の内容を土台にする単元が続くので、中1で残したつまずきが失点になって表に出てきます。この時期に始めるなら、最初に置くのは中1へ戻ることです。今習っている中2の単元だけを追いかけても、土台の穴が残っていれば同じ所で止まります。どこまで戻るかは、手順1の付箋が教えてくれます。

中3は、残りの時間が短いことが前提になります。都立入試の調査書に載るのは中3の年の12月末時点の成績なので、春や夏に始めても、そこまでに受けられる定期テストは限られます。部活を引退した夏から通い始める子供もいます。この時期に最初に置くのは、戻る所を絞ることです。中1と中2の全部に戻る時間は無いので、付箋の多い単元から順に、定期テストにも入試にも出る所を選んで戻ります。

言葉と場面の例

友だちの話が出た夜や、2週間後に本人と話す週末に、口から出やすい言葉があります。言い換えの例を五つ並べます。

やりがちな三つのずれ

一つめは、友だちが始めた時期に合わせることです。合図が出ていないのに始めると、本人にとっては理由のわからない予定が一つ増えるだけで、何のために行くのかを言えないまま通うことになります。逆に、まわりがまだだからと、合図が出ているのに待ってしまうこともあります。直し方は、友だちの話が出た日を、答案を並べる日に変えることです。決めるのは友だちの予定ではなく、手順1と手順2の紙です。

二つめは、区切りのいい時期まで待つことです。「2学期から」「中2になったら」「部活を引退したら」と、学校の暦の区切りを待つ。そのずれは、つまずいた単元が、待っている間にも次の単元の下敷きになっていく所にあります。数学と英語は積み上がる教科なので、待つほど戻る量が増えます。直し方は、始める日を、付箋が二枚以上並んだ単元を次の定期テストの前に直せるかどうか、で決めることです。

三つめは、通い始めたら家のことを塾に任せてしまうことです。合図2と合図3は家の中で起きていることなので、塾の曜日が決まっても、塾のない日の流れが変わらなければ合図は残ります。直し方は、塾の曜日と一緒に、塾のない日に机に向かう時刻を一つ決め、手順8の見直しの日に両方を確かめることです。

よくある質問

中2から塾に通い始めても遅くないですか

遅いかどうかは学年ではなく、中1の単元にどれだけ戻る必要があるかで決まります。付箋が中1の単元に多く並ぶなら、戻る時間を先に取る必要があり、早く始めるほど中3の時間にゆとりが残ります。付箋が中2の今の単元にだけ並ぶなら、戻る量は少なくて済みます。遅いかどうかを悩む前に、中1の答案と中2の答案を並べ、付箋がどちらに多いかを数えてみてください。

本人が「行きたくない」と言うときは、通わせるのを待つべきですか

まず、何が嫌なのかを分けて聞きます。勉強の時間が増えるのが嫌なのか、知らない場所が苦手なのか、部活や友だちとの時間が削られるのが嫌なのか。理由によって、手立ては変わります。合図が出ているのに本人が嫌がるなら、手順4のように、家でやる・先生に聞く・塾に行くの三つから選んでもらい、1か月後に見直す日を決めます。親が先に申し込んでしまうと、通い始めても、本人は自分の理由を持てないままになります。

困っていないように見えても、早めに通わせたほうがいいですか

三つの合図が出ていないなら、急いで始める理由は見当たりません。困っていないように見えるかどうかは、点数の印象だけではわからないので、まず手順1で付箋を貼ってみます。付箋がほとんど無く、家庭学習も回っていて、勉強の話もできているなら、今の家の形がお子さまに合っているということです。そのときは、次の定期テストが返ってきた週末に、もう一度答案を並べる日を決めておけば足ります。

学校と相談先で確かめること

塾の時期を決める前に学校で聞いておくと、手順1と手順2の材料が増えます。個人面談や連絡帳で、次のように尋ねられます。

教科の先生に直接聞きたいときは、担任を通して時間をもらうと話が通りやすくなります。

親子で勉強の話ができない状態が長く続く、本人が学校の話をまったくしなくなった、というときは、塾の時期より先に相談の場を使ってください。学校にはスクールカウンセラーが来る日があり、何曜日かは担任に聞けば教えてもらえます。武蔵野市にお住まいなら市の教育支援センター、市外なら住んでいる市の教育委員会の教育相談の窓口が、それぞれ入口になります。都内のどこからでも、東京都教育相談センターが子供の学校生活や子育ての相談を受けています。

個別指導で確かめること

1対1の最初の授業では、合図が出た単元の問題を1問だけ解いてもらい、鉛筆が止まった所を見ます。止まったら一つ手前の単元の問題に移り、すらすら解ける所まで下がります。文字式で止まれば正負の数へ、正負の数でも止まれば小学校の分数の計算へ、と戻る先を1問ずつ確かめます。もう一つ確かめるのは、家の時間の流れです。手順2の記録の紙を持ってきてもらえれば、塾の日の前後に宿題をどう置くかを、その紙の上で本人と一緒に組み直せます。

まとめ

友だちが塾へ行き始めたという話は、慌てる合図ではなく、答案を並べる合図です。付箋を貼り、2週間の記録を取り、手立てを本人の口から選んでもらう。曜日と時間帯と連絡の形まで決めてから通い始めれば、塾は家の一日の中に置き場所を持てます。友だちの予定ではなく、答案と記録の紙に合図が二つ重なって見えた週末が、通い始めを考える日です。

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