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【地学基礎】宇宙の始まりと銀河を図解で総まとめ—ビッグバン・元素・銀河系の構造|武蔵野個別指導塾

銀河系を横と上から描いた図で円盤・バルジ・ハローと太陽の位置を確かめ、パン生地の例題で膨張の計算も試せるので、元素の起源を問う論述にも手を動かして挑んでみてください。
よくあるのは、朝の通学路の坂の途中で、前の晩に書いたメモを見直して足が止まる場面です。メモには「宇宙の年齢は約 138 億年」「最初にできた元素は水素とヘリウム」「銀河系の円盤の直径は約 10 万光年」と並んでいます。ところが息を切らしながら言い直そうとすると、足もとの岩をつくる鉄やケイ素はいつどこでできたのか、宇宙が膨らんでいるなら坂の上の校舎も遠ざかるのかと問いが次々に湧いて、覚えた言葉どうしがつながりません。
この単元は、時間の順に 1 本の線でたどると整理がつきます。読み終えるころには、ビッグバンから銀河系までの流れを図なしで説明でき、太陽の位置や膨張の計算を問う問題にも、元素の起源を問う論述にも手が動くようになります。
この単元で押さえること
- 宇宙の年齢と膨張:宇宙は約 138 億年前に始まり、今も膨張を続けています。遠い銀河ほど速く遠ざかって見えることが、その大きな手がかりです。
- ビッグバンと最初の元素:超高温・超高密度の状態から冷えていく途中で、水素とヘリウムの原子核ができました。
- 宇宙の晴れ上がり:誕生の約 38 万年後に原子ができ、光がまっすぐ進めるようになりました。
- 恒星と重い元素:炭素から鉄までは恒星の内部で、鉄より重い元素は恒星の最期の激しい現象などでつくられます。
- 銀河系の構造:円盤・バルジ・ハローの 3 つに分かれ、太陽は円盤の中の、中心から約 2.8 万光年の位置にあります。
- 銀河の集まり:銀河は銀河群や銀河団をつくり、それらがさらに大きな網の目のような構造へつながっています。
このあと学ぶ太陽のつくりや太陽系の誕生は、ここで見る「恒星の内部」と「星間雲」の話の続きにあたります。
基本の考え方
宇宙の年齢と膨張
銀河の光を調べると、遠くの銀河から届く光ほど、波長が長い側へ大きくずれています。これは銀河が私たちから遠ざかっていることを示すもので、1920 年代にハッブルらの観測から、遠い銀河ほど大きな速さで遠ざかっているという関係が明らかになりました。宇宙全体が一様に広がっていると考えると、この関係はすっきり説明できます。
身近なものに置き換えるなら、レーズンを混ぜたパン生地です。発酵で生地が膨らむと、どのレーズンから見ても、ほかのレーズンは離れていきます。近くの粒はゆっくり、遠くの粒は速く離れて見え、しかも「ここが中心」という粒はありません。銀河がレーズン、空間そのものが生地にあたります。この広がりを過去へ巻き戻すと、宇宙はかつてとても小さく、高温・高密度だったことになり、観測から見積もられた宇宙の年齢が約 138 億年です。
坂の上の校舎の心配は無用です。膨張で距離が伸びるのは、銀河の集団どうしのように遠く離れたものの間です。重力で結びついた銀河系や太陽系の大きさ、電気的な力で結びついた原子や岩石の大きさ、もちろん通学路の長さは、膨張では伸びません。近い銀河は互いの重力でも動くので、銀河系と約 230 万光年離れたアンドロメダ銀河のように、近づき合っている組もあります。
ビッグバンと最初の元素
誕生直後の宇宙は超高温・超高密度の状態にあり、この状態からの膨張の始まりをビッグバンと呼びます。膨張が進むと温度が下がり、つくられる物質が段階的に変わっていきました。おおまかな順番は次のとおりです。
| 宇宙の誕生からの時間 | 起きたこと |
|---|---|
| 約 3 分まで | 陽子や中性子が結びつき、水素とヘリウムの原子核ができる |
| 約 38 万年 | 温度が約 3000 K まで下がり、電子が原子核に捕らえられて原子ができる |
| 数億年 | 最初の恒星が輝き始め、やがて銀河が育つ |
| 今から約 46 億年前 | 星間雲から太陽と地球が生まれる |
水素の原子核は陽子 1 個そのもの、ヘリウムの原子核は陽子 2 個と中性子 2 個が結びついたものです。宇宙の温度と密度はすぐに下がったので、原子核どうしの融合は長く続かず、炭素や鉄のような重い元素はこの段階ではほとんどできませんでした。原子の数でいうと、今の宇宙でも水素が約 92%、ヘリウムが約 8% を占め、ほかの元素はごくわずかです。
約 38 万年後の変化は宇宙の晴れ上がりと呼ばれます。それまでは飛び回る電子が光を散乱させるため、宇宙は霧の中のように見通しがききませんでした。電子が原子核に捕らえられて霧が晴れると、光は遠くまで直進できるようになります。そのときの光は宇宙の膨張で波長が引き伸ばされ、今では約 3 K に相当する電波として全天からほぼ一様に届いています。これが宇宙背景放射です。遠い銀河ほど速く遠ざかること、宇宙背景放射があること、水素とヘリウムの割合が理論と合うこと。この 3 つがビッグバンの考え方を支える証拠です。
恒星の誕生と重い元素
宇宙空間に漂うガスやちりを星間物質といい、それが濃く集まった部分を星間雲といいます。星間雲の濃いところは自らの重力で縮み、原始星になります。中心の温度が約 1000 万 K に達すると、水素の原子核 4 個からヘリウムの原子核 1 個をつくる核融合が始まり、恒星は安定して輝き続けます。いまの太陽もこの段階にあり、中心は約 1600 万 K です。
中心の水素が減ってくると、ヘリウムから炭素や酸素がつくられます。太陽くらいの恒星はこのあたりまでで、晩年には外側のガスを宇宙空間へ放出します。ずっと重い恒星では中心がさらに高温になり、ケイ素を経て鉄まで核融合が進みます。鉄の原子核はとても安定しているので、ここから先は核融合でエネルギーを取り出せません。重い恒星はやがて超新星爆発を起こしてつくった元素をまき散らし、金やウランのような鉄より重い元素は、こうした恒星の最期の激しい現象のときにつくられると考えられています。
まき散らされた元素は星間雲に混ざり、次の世代の恒星や惑星の材料になります。この繰り返しで重い元素が少しずつ増えていき、約 46 億年前に、その星間雲の中から太陽と地球が生まれました。地球の岩石をつくる酸素やケイ素や鉄も、私たちの体の炭素も、太陽より前の恒星の中で生まれたものです。一方、水をつくる水素だけは、宇宙の最初の数分までさかのぼります。
銀河系のつくりと銀河の集まり
太陽が属する恒星の大集団を銀河系といいます。1000 億個を超える恒星と星間物質が重力でまとまっており、次の 3 つの部分に分けて考えます。
- 円盤(ディスク):直径約 10 万光年の薄い円盤で、渦巻の腕に沿って若い恒星や星間物質が多く見られます。若い恒星が数十〜数百個まばらに集まった散開星団もここにあり、冬の夜空のすばるが代表です。太陽もこの円盤の中にあります。
- バルジ:中心部のふくらみで、年老いた恒星が密集しています。
- ハロー:円盤とバルジを球状に包む、直径約 15 万光年の広い領域です。恒星はまばらで、年老いた恒星が数十万個集まった球状星団が点々と分布します。

図1のように、横から見ると銀河系は、ハローという大きな球の中に薄い皿を入れ、皿の中央にふくらみを載せたような形をしています。左の図は円盤の直径、太陽の位置、ハローの大きさを同じ縮尺でそろえ、円盤の厚みだけ見やすく太く描きました。太陽は中心から約 2.8 万光年の位置にあり、中心と円盤の端の間の半分より少し外側です。ここで使う光年は、光が 1 年に進む距離で、約 9.5 兆 km にあたる距離の単位です。
夜空の天の川は、この円盤を内側から見た姿です。皿の中にいるアリが周りを見渡すと、皿のふちが帯のようにぐるりと続いて見えるのと同じです。銀河系の中心はいて座の方向にあり、夏の天の川が濃く見えるのは、中心の方向を見ているためです。
銀河系の外には、同じような恒星の大集団である銀河が数多くあり、形から渦巻銀河、楕円銀河、不規則銀河などに分けられます。銀河も単独で散らばるのではなく集まりをつくります。数十個ほどの集まりが銀河群で、銀河系はアンドロメダ銀河や大マゼラン雲、小マゼラン雲とともに局部銀河群に属します。数百〜数千個の集まりが銀河団、銀河団や銀河群がさらに連なったものが超銀河団で、宇宙全体を見渡すと、銀河の多い領域が銀河の少ない空洞を囲むように連なる、泡のような宇宙の大規模構造が見えてきます。
例題で解き方を確かめる
易しいものから順に 4 問並べました。どの問いも、解き方を読む前に手順の 1 行目を自分で言ってみてください。
例題1 銀河系の部分を見分ける
次のア〜ウは銀河系のどの部分の説明ですか。円盤、バルジ、ハローから選んでください。
- ア 中心部のふくらみで、年老いた恒星が密集している。
- イ 球状星団が点々と分布する、全体を包む球状の領域である。
- ウ 若い恒星や星間物質が多く、太陽もここにある。
- 形を表す言葉を先に拾います。ふくらみ、球状、と形が書かれていれば、部分を一つに絞る最も確実な手がかりになるからです。
- 恒星の年齢で裏を取ります。星間物質が多いところでは今も恒星が生まれるので、「若い恒星」と「星間物質」は同じ場所に結びつくからです。
- 太陽の位置を最後に照合します。太陽は円盤の中にあるという事実は、残った選択肢の確認にそのまま使えるからです。
答え:ア バルジ、イ ハロー、ウ 円盤
例題2 年表から時間の長さを読む
図2 は、宇宙の歴史を横軸の 1 目盛りを 10 億年として同じ間隔で描いた年表です。太陽系の誕生は今から約 46 億年前とします。(1) 太陽系が生まれたのは、宇宙の誕生から約何億年後ですか。(2) 太陽系が存在してきた期間は、宇宙の歴史全体の約何分の 1 ですか。

- 軸の向きを確かめます。図2 の左端が誕生、右端が現在なので、「今から何億年前」は右端から測る長さだとわかるからです。
-
- は全体から引きます。138 − 46 = 92 となり、図2 で太陽系の線が 100 の 1 つ手前の目盛りのすぐ右にあることとも合います。式の結果を図で確かめると、桁や足し引きの誤りに気づけるからです。
- (2) は割り算にします。46 ÷ 138 = 1/3 です。「何分の 1」は全体に対する割合を聞いているので、全体の 138 で割る必要があるからです。
答え:(1) 約 92 億年後 (2) 約 3 分の 1
この図は眺めるだけでも驚きがあります。約 3 分も約 38 万年も、同じ縮尺では左端の 0 にほとんど重なります。約 38 万年は宇宙の歴史の約 3 万 6000 分の 1 にすぎないからです。逆に、古生代の始まり(約 5.4 億年前)は右端のすぐそばで、三葉虫から恐竜、人類までの歴史はこの狭い幅に収まります。
例題3 膨張のモデルで速さを計算する
図3 のように、パン生地の中にレーズン A、B、C が一直線に並んでいます。はじめ A から B までは 1 cm、A から C までは 3 cm です。生地が 1 時間で全体に一様に 2 倍に膨らむとします。(1) A から見て、B と C の遠ざかる速さはそれぞれ何 cm/時ですか。(2) B から見ると、A と C の遠ざかる速さはそれぞれいくらですか。(3) この結果は銀河の観測と、どう結びつきますか。

- 1 時間後の距離を出します。A と B は 2 cm、A と C は 6 cm になります。「一様に膨らむ」とは、どの 2 粒の間の距離にも同じ数を掛けることだからです。
- 増えた距離を時間で割ります。B は 2 − 1 = 1 で 1 cm/時、C は 6 − 3 = 3 で 3 cm/時です。速さは 1 時間あたりに増えた距離であり、はじめの距離とは別のものだからです。
- 見る場所を B に移します。はじめ B と A は 1 cm、B と C は 2 cm なので、1 時間後は 2 cm と 4 cm になり、A は 1 cm/時、C は 2 cm/時で遠ざかります。特定の粒だけが特別でないかを確かめるには、視点を変えて同じ計算をするのが確実だからです。
- 距離と速さを見比べます。どの粒から見ても、距離が 2 倍、3 倍なら速さも 2 倍、3 倍です。「中心が無くても遠いものほど速い」ことを、この比例が示しているからです。
答え:(1) B は 1 cm/時、C は 3 cm/時 (2) A は 1 cm/時、C は 2 cm/時 (3) 宇宙全体が一様に膨張していれば、どの銀河から見ても遠い銀河ほど速く遠ざかって見える
例題4 元素の割合を計算し、地球の材料を論じる
ビッグバンのあとの原子の数の比を、水素:ヘリウム = 12:1 とします。ヘリウム原子の質量は水素原子の約 4 倍です。(1) 質量の比と、全体の質量に占める水素の割合を求めてください。(2) 水素とヘリウムばかりだった宇宙に、鉄やケイ素を多く含む地球が誕生できた理由を、「恒星」「超新星爆発」「星間雲」の語を使って説明してください。
- 質量は「個数 × 1 個の質量」で計算します。水素は 12 × 1 = 12、ヘリウムは 1 × 4 = 4 です。数の比のまま答えると、1 個あたり軽い水素の分を多く見積もってしまうからです。
- 比を簡単にして割合を出します。12:4 = 3:1 なので、水素の割合は 3 ÷ (3 + 1) = 0.75、つまり約 75% です。数では約 92% だった水素が質量では約 75% になる、この違いは問題でねらわれやすいからです。
- 論述は起きた順に書きます。恒星の内部で元素ができる、爆発で散らばる、星間雲に混ざる、太陽系ができる、と並べると因果関係が途切れないからです。
答え:(1) 質量の比は 水素:ヘリウム = 3:1、水素の割合は約 75% (2) 恒星の内部の核融合で重い元素がつくられ、超新星爆発などで宇宙空間へ放出されて星間雲に混ざり、その星間雲から太陽系が生まれたため
まちがえやすいところと直し方
誤り1 ビッグバンに中心があると書く
- 誤った書き方:「ビッグバンは宇宙のある一点で起きた爆発で、銀河はその中心から飛び散っている」
- どこが違うか:ビッグバンは、もともとある空っぽの空間へ物が飛び出す爆発ではありません。例題3 で確かめたように、どの粒から見ても周りは同じ決まりで遠ざかるので、特別な中心はありません。パン生地には外側の端がありますが、宇宙の膨張は端に向かって広がる動きとしては捉えません。
- 正しい書き方:「空間そのものが膨張しており、どの銀河から見ても、遠い銀河ほど速く遠ざかって見える」
誤り2 どの元素もビッグバンでできたと書く
「最初の元素」と「すべての元素」を同じものと思い込むと、この誤りに落ちます。図4 は、元素ができる場所と、それが次の世代へ受け渡される流れを矢印でつないだものです。

- 誤った書き方:「地球の鉄や酸素はビッグバンでできた」
- どこが違うか:ビッグバンの直後にできた原子核は、ほぼ水素とヘリウムに限られます。図4 のように、炭素から鉄までは恒星の中心で、鉄より重い元素は超新星爆発などのときにできました。さらに、星間雲へ戻る矢印があるからこそ、できた元素を太陽や地球が受け取れます。元素の起源を聞かれたら「いつ」だけでなく「どこで」まで答える必要があります。
- 正しい書き方:「水素とヘリウムはビッグバンの直後に、炭素から鉄までは恒星の内部で、鉄より重い元素は超新星爆発などのときにできた」
誤り3 太陽を銀河系の中心に置き、天の川を別の銀河と書く
- 誤った書き方:「太陽は銀河系の中心にあり、天の川は銀河系の外にある別の銀河である」
- どこが違うか:太陽は中心ではなく、円盤の中の、中心から約 2.8 万光年の位置にあります。天の川は銀河系の円盤を内側から見た姿で、外にある天体ではありません。「銀河」は恒星の大集団を広く指す言葉、「銀河系」はそのうち太陽が属する 1 つを指す名前なので、この 2 語を分けて使います。
- 正しい書き方:「太陽は銀河系の円盤の中にあり、中心から約 2.8 万光年離れている。天の川は、その円盤を内側から見た姿である」
用語のまとめ
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 宇宙の膨張 | 空間全体が広がること。遠い銀河ほど速く遠ざかって見える |
| ビッグバン | 約 138 億年前、超高温・超高密度の状態から膨張が始まったこと |
| 宇宙の晴れ上がり | 誕生の約 38 万年後、原子ができて光が直進できるようになったこと |
| 宇宙背景放射 | 晴れ上がりのころの光が引き伸ばされ、約 3 K の電波として全天から届くもの |
| 星間物質・星間雲 | 宇宙空間のガスやちりと、それが濃く集まった部分 |
| 原始星 | 星間雲の濃い部分が縮んでできた、核融合が始まる前の恒星 |
| 核融合 | 軽い原子核が結びついて重い原子核になる反応 |
| 超新星爆発 | 重い恒星が最期に起こす爆発で、元素を宇宙空間へまき散らす |
| 光年 | 光が 1 年に進む距離で、約 9.5 兆 km。時間の単位ではない |
| 銀河系 | 太陽が属する銀河。天の川銀河とも呼ばれる |
| 円盤 | 直径約 10 万光年。若い恒星と星間物質が多く、太陽がある |
| バルジ | 銀河系の中心部のふくらみ。年老いた恒星が多い |
| ハロー | 円盤とバルジを包む球状の領域で、直径約 15 万光年。球状星団が分布する |
| 散開星団 | 若い恒星が数十〜数百個まばらに集まったもの。主に円盤にある |
| 球状星団 | 年老いた恒星が数十万個集まったもの。主にハローにある |
| 銀河群・銀河団 | 銀河の集まり。数十個ほどが銀河群、数百〜数千個が銀河団 |
| 超銀河団 | 銀河団や銀河群がさらに連なった集まり |
| 宇宙の大規模構造 | 銀河が泡の膜のように連なり、空洞を囲む宇宙全体の姿 |
練習問題
練習1 次の文の (a)〜(d) に当てはまる語や数値を答えてください。宇宙は約 (a) 億年前に超高温・超高密度の状態から膨張を始めた。誕生から約 3 分までに水素と (b) の原子核ができた。約 38 万年後に電子が原子核に捕らえられ、光が直進できるようになったことを宇宙の (c) という。このときの光は現在、約 3 K に相当する電波である (d) として観測される。
練習2 図1 の値を使って答えてください。(1) 銀河系の中心付近を出た光が太陽系に届くまで、約何年かかりますか。(2) 円盤の半径を約 5 万光年とすると、太陽は中心から端までの約何% の位置にありますか。(3) 1 光年を約 9.5 兆 km とすると、太陽から銀河系の中心までは約何 km ですか。
練習3 次のア〜エのうち、正しいものを 1 つ選んでください。
- ア 球状星団は、主に円盤の渦巻の腕に沿って分布し、若い恒星からなる。
- イ アンドロメダ銀河は、銀河系の一部である。
- ウ 銀河団は、銀河群より多くの銀河を含む。
- エ 炭素の原子核の大部分は、ビッグバンの直後につくられた。
練習4 現在の宇宙が膨張していることから、過去の宇宙はどのような状態だったと考えられますか。宇宙背景放射との関係にも触れて、2 文で説明してください。
答えと解説
練習1 (a) 138 (b) ヘリウム (c) 晴れ上がり (d) 宇宙背景放射。(b) で酸素や炭素と迷ったら、図2 の左端に並ぶ元素を思い出してください。
練習2 (1) 約 2.8 万年 (2) 2.8 ÷ 5 = 0.56 より約 56% (3) 約 2.7×10¹⁷ km。(1) は光年で表した距離の数がそのまま光の旅の年数になります。(3) は 2.8×10⁴ × 9.5×10¹² = 2.66×10¹⁷ で、約 27 京 km と書いても同じです。
練習3 ウ。アは「ハローに分布し、年老いた恒星からなる」が正しい内容です。イのアンドロメダ銀河は銀河系の外にある別の銀河で、局部銀河群の仲間です。エの炭素は恒星の内部でつくられます。
練習4 解答例は「膨張を過去へさかのぼると、宇宙はかつて小さく、高温・高密度の状態だったと考えられる。そのころの光が膨張で波長を引き伸ばされ、現在は宇宙背景放射として全天から届いており、この考えを支えている」です。1 文目で膨張と過去の状態を結び、2 文目で証拠を示すと論理が通ります。
次の単元へのつながりと確かめ方
ここで見た核融合は、次の太陽のつくりの単元で太陽の中心の話としてそのまま使います。星間雲から惑星ができる流れは太陽系や地球の誕生の単元へ、元素の種類は造岩鉱物の単元へつながります。
家で 5 分あれば、次の 2 つで理解を試せます。1 つ目は、図1 を閉じて白紙に銀河系を横から描き、円盤、バルジ、ハロー、太陽、球状星団を入れることです。2 つ目は、ノートに 13.8 cm の線を引いて 1 cm を 10 億年とし、右端から 4.6 cm に太陽系、5.4 mm に古生代の始まりの印を打つことです。第四紀の始まりは右端から 0.026 mm で、鉛筆の線の幅に埋もれます。
個別指導では、光年を時間と取り違えていないか、数の比と質量の比を混同していないかまで戻り、図を描きながら声に出して説明してもらって確かめます。
まとめ
足が止まった坂の問いには、もう順番で答えられます。足もとの岩の鉄は太陽より前の恒星の奥で生まれ、宇宙空間へ散らばり、星間雲を経てここまで来ました。校舎は膨張で遠ざかりません。銀河系の円盤の片隅で、私たちは 138 億年の続きを毎朝呼吸しています。
今朝の坂道で吸い込んだ酸素は、太陽が生まれる前に燃え尽きた恒星の遺産です。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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