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【化学基礎】身のまわりの化学を図解で総まとめ—金属・プラスチック・セラミックス・洗剤・食品の化学|武蔵野個別指導塾

鉄・アルミニウム・銅の使い分けから洗剤の働きまで、材料の性質を用途と結びつけます。高分子と界面活性剤の図、密度と資源回収の例題を通して、身近な製品を化学の言葉で説明する力を育てましょう。
よくあるのは、体育館の隅のタイム表を見ながら、表を覆う透明なシート、近くの金属製の枠、手元の飲料容器を眺めても、「どれも便利な材料だから」としか説明できないという場面です。化学の問題で材料名を問われれば答えられても、「なぜその用途に使うのか」と聞かれると、覚えた言葉がつながらなくなることがあります。身のまわりの化学では、この「名前から理由への一歩」が学習の中心になります。
材料を選ぶ理由は、丈夫さだけではありません。軽さ、電気の通しやすさ、熱への強さ、加工のしやすさ、水や油とのなじみやすさなど、用途によって必要な性質が変わります。その性質を、物質のつくりや化学反応と結びつけると、製品の説明が具体的になります。食品や医薬品も物質からできており、使った後の回収や処理にも化学が関わっています。製品名をばらばらに覚えるのではなく、「つくり・性質・用途・使用後」の順で考えていきましょう。
この単元で身につけること
- 鉄・アルミニウム・銅の性質を用途と結びつけます。同じ金属でも密度、さびやすさ、電気伝導性に違いがあり、使い分けには理由があります。
- 高分子とプラスチックの関係を説明します。長い分子のつながり方に注目し、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違いを整理します。
- セラミックスの特徴を説明します。硬さや耐熱性に加えて、衝撃でもろく壊れることがある点まで含めて材料を評価します。
- 界面活性剤が油汚れを水中に分散させる仕組みを図で読み取ります。水になじむ部分と油になじむ部分の向きを区別します。
- 食品・医薬品の役割と資源利用を化学の言葉で捉えます。物質の名前だけでなく、成分、量、使用条件、回収後の行き先を考えます。
前の単元で学ぶ化学結合、酸化と還元、濃度、質量の関係は、材料の性質や使用量を説明するための土台です。新しい製品の知識を増やす前に、その説明にどの基礎知識が使われているかを確かめると、暗記の負担を減らせます。
基本の考え方
金属とセラミックスは性質の組合せで選ぶ
金属では、金属原子の間を動ける自由電子が結合に関わっています。この金属結合によって、一般に電気や熱をよく伝え、金属光沢を示します。また、薄く広げられる展性と、細く引き伸ばせる延性があり、板や線へ加工できます。ただし、「金属だから性質はすべて同じ」と考えてはいけません。必要な性質を個々の金属について確かめます。
鉄は強度のある構造材料として使われます。身近な鉄製品の多くは、純粋な鉄ではなく、炭素などを含む鋼です。金属に他の元素を加えて金属としての性質をもたせた材料を合金といいます。炭素も合金の成分になれるので、合金を「金属だけの混合物」と限定しないようにします。鋼は含まれる成分や加工によって性質が変わり、建物や機械などで用途に合う材料が選ばれています。
鉄は水と酸素がある環境でさびやすく、さびは内部の鉄を十分に保護しません。塗装は水や酸素を鉄に触れにくくする方法です。めっきは表面を別の金属で覆う方法で、表面を遮る効果に加え、組み合わせる金属の反応性が関わる場合もあります。ステンレス鋼はクロムなどを含む合金で、表面にできる緻密な皮膜が腐食を起こりにくくします。「さびにくい」と「どの条件でも絶対にさびない」は同じ意味ではありません。
アルミニウムは密度が小さく、同じ体積の鉄や銅に比べて軽い金属です。密度とは単位体積当たりの質量で、ここでは g/cm³ を使います。アルミニウムは酸素と反応しやすい一方、表面にできた緻密な酸化物の皮膜が内部を保護します。したがって、反応しやすさだけを見て「すぐ全体が腐食する」とは結論できません。軽さや加工のしやすさを生かして、容器や建材などに使われます。
銅は電気や熱をよく伝え、細い線にも加工できるので、電線などに使われます。電線は導線に求める性質と、その外側の被覆に求める性質が異なります。内側には電流を通す金属、外側には電流を通しにくい材料を組み合わせることで、製品としての役割を果たしています。製品を丸ごと1種類の材料だと思わず、部分ごとに見ることも大切です。
セラミックスは、陶磁器やガラスのような、主に無機物からつくられる非金属材料です。陶磁器は粘土などの原料を成形して焼き固め、ガラスはケイ酸塩などを主成分とする原料を高温で溶かして冷やしてつくります。多くは熱や薬品に強く、電気を通しにくいという特徴がありますが、材料によって性質は異なります。精製した原料と製造条件を工夫したファインセラミックスは、電子部品や刃物などにも利用されます。
ここで「硬い」と「割れにくい」を分けてください。硬さは、引っかきや押し込みなどに対する抵抗と関係する性質です。一方、衝撃によって割れやすい性質をもろさといいます。陶磁器が硬くても落とすと割れるのは、矛盾ではありません。また、熱に強い材料でも急な温度変化で割れる場合があります。用途を説明するときは、長所だけでなく、使う条件に対する弱点にも目を向けます。
高分子のつながりとプラスチック
高分子は、多数の原子が結びついた、分子量の大きな分子です。小さな分子を多数つなぐ反応を重合、その出発物質となる小さな分子を単量体といいます。例えば、エチレンを多数つなぐとポリエチレンになります。分子が長いことと、1個の原子が大きいことは別なので、図では「小さな構成部分が多数つながる」様子を考えます。
プラスチックは、合成高分子を主成分とし、形をつくって利用する材料です。製品には着色料などの添加剤を含むこともあり、製品全体が1種類の純物質とは限りません。高分子には、合成されたものだけでなく、デンプン、セルロース、タンパク質のように自然界に存在するものもあります。「高分子」と「プラスチック」は、いつでも置き換えられる言葉ではありません。
熱可塑性樹脂は、加熱すると軟らかくなり、冷やすと固まる性質を利用できる樹脂です。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET)などがあります。ポリエチレンは袋や容器、PETは飲料容器や繊維などに使われます。どれも同じ耐熱性や透明性をもつわけではなく、分子の種類や加工の仕方で性質が変わります。
熱硬化性樹脂は、加熱などによって硬化すると、再び加熱しても流動するようには軟らかくなりにくい樹脂です。フェノール樹脂などが代表例です。分子どうしの間に結びつきができて、立体的な網目構造になります。この分子間を結ぶつながりを架橋といいます。再加熱すれば無制限に形を変えられる材料ではなく、強く加熱すると分解してしまいます。
図1のように、長い分子が並ぶ場合と、分子間に架橋がある場合を比べると、加熱時の形の変わりやすさを考えやすくなります。左の鎖も実際には曲がったり絡み合ったりしており、図はつながり方の違いを取り出した模式図です。線の長さや間隔は、実際の分子の大きさを表していません。

熱可塑性樹脂でも、何度でも元と同じ品質に戻せるとは限りません。加熱や使用による劣化、色や添加剤の違い、異物の混入が再利用に影響します。分類を覚えることと、実際のリサイクルが簡単だと判断することは分けて考えましょう。
洗剤・食品・医薬品から環境へ
界面とは、異なる物質の相が接する境目です。水と油のようにそのままでは混ざりにくいものの境目に働く物質に、界面活性剤があります。代表的な界面活性剤は、1つの分子の中に、水になじみやすい親水基と、油になじみやすい親油基をもっています。親油基は水になじみにくいため、疎水基とも呼ばれます。
水中で油汚れを囲むときには、親油基が油の側、親水基が水の側を向きます。油が細かい粒となって水中に分散しやすくなり、洗い流す助けになります。したがって、洗浄をすべて「油を化学反応で別の物質に分解すること」と説明するのは不正確です。物質を取り囲んで分散させる働きも、汚れを落とす重要な仕組みです。
セッケンは、高級脂肪酸のナトリウム塩やカリウム塩を主成分とする洗浄剤です。高級脂肪酸は、炭素原子が多数連なった部分をもつ脂肪酸を指します。セッケンも界面活性剤ですが、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む硬水では、水に溶けにくい塩ができて洗浄に使える成分が減ります。合成洗剤には、硬水でも働きが低下しにくい界面活性剤を用いたものがあります。セッケンと合成洗剤は製法や成分が異なりますが、どちらも親水性と親油性を利用する点が共通しています。
食品では、炭水化物、脂質、タンパク質などの成分に注目します。デンプンは多数のブドウ糖がつながった高分子で、タンパク質は多数のアミノ酸がつながった高分子です。脂質の代表である油脂は、グリセリンと脂肪酸に由来する物質ですが、デンプンと同じような長い繰り返しの高分子として一括りにはできません。同じ「食品の主な成分」でも、分子のつくりは異なります。
食品の加工には、物理的な変化と化学的な変化の両方があります。砂糖を水に溶かすことを、そのまま砂糖が別の物質に変わる反応とは考えません。一方、食品の成分が酸素などと反応して変化する場合には、成分そのものの変化を考えます。乳化剤は油と水を混ざり合った状態に保ちやすくするために使われ、酸化防止剤は食品成分の酸化を抑える目的で使われます。「食品添加物」という用途上の分類だけで、すべてを同じ物質のように扱わないことが大切です。
医薬品には、体の働きに作用する有効成分のほか、形を整えるなどの目的で加える成分もあります。例えば、錠剤全体の質量と有効成分の質量は同じとは限りません。化学基礎では、物質の性質を利用して目的に合う形に調製するという見方を押さえます。天然由来か合成されたものかという区別だけで、作用や安全性の大小は決まりません。ここでの学習は成分と物質の理解であり、薬の選び方や服用量を判断する学習ではありません。
製品を使った後には、資源の循環が課題になります。リデュースは廃棄物の発生を減らすこと、リユースは製品などを繰り返し使うこと、リサイクルは資源として再び利用することです。使用済みプラスチックを材料として再利用する方法もあれば、化学的に分解して原料に戻す方法もあります。燃やした際の熱を回収して利用する方法は、元の材料として循環させる方法とは区別して捉えます。
環境への影響は、捨てる段階だけでは決まりません。原料を得る段階、製造、輸送、使用、回収・処理までを見渡す必要があります。軽量化によって輸送に必要なエネルギーが減る場合がある一方、複数の材料を強く接着すると分離しにくくなる場合があります。炭素を含む材料の燃焼ではCO₂の発生も考えます。細かく砕けたプラスチックが環境中に残ることも、物質が消えたのではなく形が変わって残っている問題として捉えられます。
例題で解き方を確かめる
例題1 電線の2種類の材料を選ぶ
電線の内部の導線と、外側の被覆をつくります。候補が銅とポリエチレンであるとき、それぞれをどちらに使うか、性質を添えて説明してください。
- まず部分ごとの役割を分けます。導線は電流を通す部分、被覆は外側に電流が流れにくくする部分です。製品名から材料を思い出すだけでなく、必要な性質を先に言葉にすると、理由が抜けません。
- 次に候補の性質を対応させます。銅は電気をよく通し、線へ加工できます。ポリエチレンは一般に電気を通しにくく、被覆として成形できます。この違いによって、同じ製品の中で役割を分担できます。
- 最後に「材料名+性質+用途」の順で説明します。単に「銅は金属、ポリエチレンはプラスチック」と分類しただけでは、使う理由への答えになっていません。
答え:電気をよく通す銅を導線に、電気を通しにくいポリエチレンを被覆に使います。
この問題では、熱への強さや費用などの条件は与えられていません。実際の材料選択には他の条件もありますが、答案では問われた働きを説明する性質を優先します。「丈夫だから」のように、どちらにも当てはまり得る理由を避けると明確になります。
例題2 同じ体積ならどの金属が軽いか
体積10.0 cm³の部品を、アルミニウム、鉄、銅でそれぞれつくります。密度を順に2.70 g/cm³、7.90 g/cm³、8.90 g/cm³として、各部品の質量を求めてください。この数値は計算に用いる教科書程度の代表値で、温度や材料の組成による違いは考えません。
- 求める量と与えられた量を整理します。密度は「1 cm³当たりの質量」なので、体積を掛けると全体の質量になります。式は、質量=密度×体積です。
- 金属ごとに計算します。アルミニウムは2.70 g/cm³×10.0 cm³=27.0 g、鉄は7.90 g/cm³×10.0 cm³=79.0 g、銅は8.90 g/cm³×10.0 cm³=89.0 gです。cm³が打ち消し合ってgが残ることも確認します。
- 条件に戻って比較します。3つとも体積が等しいので、密度の大小がそのまま質量の大小になります。与えた値はいずれも有効数字3桁なので、答えも3桁で表します。
答え:アルミニウム27.0 g、鉄79.0 g、銅89.0 gで、最も軽いのはアルミニウムです。
図2では、棒の長さを質量に比例させています。どの棒も0 gから始まり、同じ目盛りを使っているため、長さを直接比べられます。ただし、同じ体積で軽いことから、同じ荷重に耐える部品も必ずその比で軽くできるとはいえません。実際には強度などを満たすために形や厚さが変わるからです。

例題3 回収量と再生材料の量を区別する
使用済みの単一種類のプラスチック製品が5.00 kgあります。その質量の80.0%を回収でき、回収した質量の90.0%が再生材料になるとします。再生材料の質量と、最初の5.00 kgに対する割合を求めてください。数値はこの問題の条件で、実際の施設の値を示すものではありません。
- 最初に回収する量を求めます。80.0%は最初の5.00 kgを基準にするので、5.00 kg×0.800=4.00 kgです。百分率を小数に直すときには100で割ります。
- 次に再生材料になる量を求めます。90.0%の基準は回収した4.00 kgなので、4.00 kg×0.900=3.60 kgです。最初の5.00 kgに直接0.900を掛けると、回収できなかった分まで計算に含めてしまいます。
- 最初の量に対する割合に戻します。3.60 kg÷5.00 kg×100=72.0%です。0.800×0.900=0.720と、割合どうしを掛けても同じ結果になります。
答え:再生材料は3.60 kgで、最初の質量の72.0%です。
最初と再生後の差は1.40 kgですが、これを全部「化学反応で消えた質量」と説明してはいけません。未回収分は1.00 kg、回収後に再生材料にならなかった分は0.400 kgです。問題の範囲から外れた物質も、別の場所や形で存在します。割合の計算は、どの範囲の物質を数えているのかを言葉にしてから行います。
例題4 洗剤の働きを分子の向きから説明する
水の中にある小さな油滴を、界面活性剤が取り囲んでいます。親水基と親油基はそれぞれどちら側を向くか説明し、「油が水中に分散する」ことと「油が別の物質に変わる」ことを区別してください。
- 油滴の内側と外側を先に決めます。ここでは外側が水、内側が油です。図の丸の色だけで判断せず、どの領域が何を表すかを確認するための手順です。
- 各部分の性質から向きを決めます。親水基は水側、親油基は油側を向きます。「親」という文字は、どちらになじみやすいかを表しています。
- 起きている変化を説明します。界面活性剤が油の粒を囲むことで、水中に分散しやすくなります。この説明だけでは油の成分が化学反応で分解されたとはいえません。見えにくくなったことと、物質がなくなったことを区別します。
答え:親水基は水側、親油基は油側を向き、油を別の物質へ変えることなく水中に分散させる助けになります。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 金属の軽さを製品の質量だけで決める
誤った書き方は「アルミニウムの容器が銅線より重かったので、アルミニウムは銅より密度が大きい」です。どこが違うかというと、比べる物体の体積がそろっていません。大きな物体と小さな物体の質量だけでは、材料の密度の大小は判断できません。
正しい書き方は「質量を体積で割って密度を求め、同じ条件で比べる」です。例題2と図2では体積を10.0 cm³にそろえているため、質量を比較できました。言葉の問題でも「同じ体積なら」を補って読むと、「軽い金属」という説明の条件が明確になります。
誤り2 高分子ならすべて再加熱で形を変えられるとする
誤った書き方は「プラスチックは高分子なので、どれでも加熱して溶かし直せる」です。どこが違うかというと、分子の長さだけに注目し、架橋による網目構造の有無を見落としています。高分子という分類は、加熱時の性質を1つに決める分類ではありません。
正しい書き方は「熱可塑性樹脂は加熱による軟化を利用できるが、硬化後の熱硬化性樹脂は同じように成形し直せない」です。図1の右側のつながりを指しながら説明してみましょう。さらに、熱可塑性樹脂でも異物や劣化によって再利用の条件が変わるため、「再成形できる性質」と「どの製品でも同じ方法で回収できること」は別です。
誤り3 親水基を油側に向けて描く
誤った書き方は「油に触れる部分だから、親水基を油滴の中心へ向ける」です。どこが違うかというと、油を取り除く目的と、水になじむ部分の性質を取り違えています。汚れを落とすための分子でも、すべての部分が油になじむわけではありません。
図3のように、水中の油滴を囲む場合には、油に向けた線が親油基、外側の丸が親水基を表します。油滴の外側に水があることを確かめてから、それぞれの向きを追ってください。図は分子の大きさや本数を再現するものではなく、向きを読み取るための模式図です。

正しい書き方は「親油基が油側を向き、親水基が周囲の水側を向く」です。界面活性剤が集まると、油を含まなくても親油基を内側に向けた集合体であるミセルをつくる場合があります。水中の油滴を囲む図と、界面活性剤だけの集合体の図は、中心に何があるかまで読んで区別しましょう。
練習問題
練習1
アルミニウム製の部品の体積は20.0 cm³です。密度を2.70 g/cm³として質量を求めてください。また、同じ体積の鉄製部品を密度7.90 g/cm³で計算したとき、質量の差はいくらですか。どちらが軽いかも書いてください。
練習2
使用済み製品2.50 kgのうち60.0%を回収し、その回収量の80.0%が再生材料になります。再生材料は何kgで、最初の質量の何%ですか。回収後に再生材料にならなかった分も求めてください。
練習3
PETとフェノール樹脂について、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂に分類してください。また、「陶磁器は硬いので、落としても割れにくい」という説明の問題点を、硬さともろさを区別して説明してください。
練習4
水中の油滴を囲む界面活性剤について、親水基と親油基の向きを書いてください。続いて、セッケンが硬水中で働きにくくなる理由と、食品で油と水を混ざり合った状態に保つために使う添加物の名称を書いてください。
答えと解説
練習1の答えは、アルミニウム54.0 g、鉄158 gで、アルミニウムのほうが104 g軽い、です。2.70×20.0=54.0、7.90×20.0=158、158−54.0=104となります。積は有効数字3桁で示し、差は鉄の質量を示した1 gの位にそろえます。金属名だけで結論を出さず、体積が等しい条件を確かめましょう。
練習2の答えは、再生材料1.20 kg、最初の質量の48.0%、回収後に再生材料にならなかった分0.300 kgです。回収量は2.50×0.600=1.50 kg、再生材料は1.50×0.800=1.20 kgとなります。回収後に再生材料にならない割合は20.0%なので、1.50×0.200=0.300 kgです。未回収の1.00 kgとは区別します。
練習3の答えは、PETが熱可塑性樹脂、フェノール樹脂が熱硬化性樹脂です。陶磁器の説明は、引っかきなどへの抵抗である硬さと、衝撃に対する割れにくさを同一視している点が誤りです。硬くてももろい材料はあり、用途を考えるには両方の性質を見ます。
練習4の答えは、親水基が水側、親油基が油側です。セッケンは硬水に多く含まれるCa²⁺やMg²⁺と水に溶けにくい塩をつくるため、洗浄に使える成分が減ります。食品で油と水の混ざり合った状態を保ちやすくするために使うものは乳化剤です。分野が洗剤から食品に変わっても、水と油の境目を考える点は共通しています。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
材料の密度や資源回収の計算は、次に濃度や反応量の問題を学び直すときにも役立ちます。「何を基準にした割合か」「どの範囲の質量を数えているか」を先に決める習慣は、化学計算全体に共通します。また、食品の高分子は生物基礎で生命を支える物質を考える入口に、金属の電気伝導性は物理基礎で電流を考える入口になります。
家庭での1つ目の確かめ方は、5分で身近な容器の材質表示を2つ読み、材料名、必要な性質、使った後に分ける部分をメモすることです。外見だけで材質を決めず、表示を手がかりにします。リサイクルに関わる表示があっても、その場で回収方法まで断定せず、実際の分別は地域の案内に従ってください。
2つ目は、5分で紙に水中の油滴と界面活性剤を描き、親水基と親油基の向きを言葉で説明することです。図3を隠して描き、最後に見比べると、名前だけ覚えていた部分を見つけられます。家庭用品を混ぜたり加熱したりする実験は必要ありません。個別指導で理由がつながらないときには、金属結合の自由電子、密度の単位、割合の基準まで戻って確認します。
まとめ
透明なものがすべて同じプラスチックでないように、硬いものがすべて同じ用途に向くわけでもありません。目に見える特徴の後ろに、分子のつながり、電子の動き、表面の皮膜、水や油とのなじみ方があります。製品の説明を読むときは、材料名に線を引くだけで終わらず、「この性質が、この使い方を支えている」と一文にしてみましょう。
身のまわりの品物は、材料の性質を目的に合わせて組み合わせた、化学の具体的な答えです。
本気になった日が、入塾の日。
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