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【化学基礎】化学の計算の作法を図解で総まとめ—有効数字・単位換算・比例計算の手順|武蔵野個別指導塾

【化学基礎】化学の計算の作法を図解で総まとめ—有効数字・単位換算・比例計算の手順のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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g・mol・Lをつなぐ換算図と比例グラフを使い、気体の体積、密度から求める濃度、希釈の計算を練習します。有効数字を整える順番と、単位で誤りを見つける方法まで確かめましょう。

よくあるのは、校庭のベンチで化学の課題を開き、問題文の「250 mL」と公式の「mol/L」を見比べながら、250をそのまま代入してよいのか迷うという場面です。隣の問題ではgをmolに直し、その次では濃度を求めます。使う数字は少ないのに、かけ算なのか割り算なのかが決まらず、電卓に数字を入れる前に手が止まってしまいます。

こうした計算は、公式を別々に暗記するだけでは整理しにくいものです。しかし、「何の量を求めるか」「その量を表す単位は何か」「途中で何の量を通るか」を順に書くと、式を選ぶ理由が見えてきます。化学の計算では、数字と一緒に単位を運ぶことが、道順を確かめる方法になります。

ここでは、有効数字、単位換算、比例計算をつなげて練習します。濃度や密度が同時に出てくる問題も、いきなり長い式にせず、意味のわかる短い式に分けて進めましょう。計算結果を出すことに加えて、その答えの大きさと桁が妥当かを自分で説明できるところを目指します。

この単元で身につけること

中学校で学んだ比例、百分率、密度が、この単元の土台です。化学基礎で学ぶ物質量をその間に加えると、質量、粒子の数、気体の体積を一つの経路で結べます。

基本の考え方

有効数字は測定値の確かさを表します

有効数字とは、その数値の中で意味をもつ数字です。たとえば2.40 gは有効数字3桁で、2.4 gは2桁です。数としての大きさは等しくても、2.40 gという書き方は0.01 gの位まで読み取ったことを表しています。計算で出た小数を長く書くことと、測定の情報が詳しいことは別です。

0.00450 molの有効数字は、4、5、最後の0の3桁です。4より前の0は小数点の位置を示すためのもので、有効数字には数えません。一方、1.05 gの途中の0は数えます。4500 gのように末尾に0が並ぶ整数は、その表記だけでは桁数が曖昧です。3桁を明示するなら4.50×10³ g、2桁なら4.5×10³ gと書くと区別できます。

かけ算・割り算では、原則として、使った測定値などのうち有効数字の桁数が最も少ないものに答えをそろえます。たとえば、2.4 gを3.00 mLで割って密度を求めると0.80 g/mLです。2.4が2桁なので、答えも2桁にします。0.8 g/mLとすると1桁になり、逆に0.800 g/mLでは与えられた値より細かい確かさを主張してしまいます。

足し算・引き算は、桁数ではなく、最も粗い小数の位にそろえます。12.3 gと0.45 gの合計は、計算上12.75 gですが、小数第1位までの12.3 gに合わせて12.8 gと表します。この二つの規則を混同しないようにしましょう。四捨五入では、残す最後の桁の一つ右を見ます。複数の計算が続く場合は途中で何度も丸めず、余分な桁を保持して、最後の答えで整えるのが基本です。

定義で決まる換算係数や、反応式の整数係数は測定値ではありません。1 L=1000 mLの1000を有効数字1桁とみなして、答えを1桁にする必要はありません。この文章の数値問題では、原子量をH=1.0、C=12、O=16、Na=23、Cl=35.5とし、計算用のモル質量はCO₂が44.0 g/mol、NaClが58.5 g/molと与えます。標準状態の気体のモル体積は教科書で使う22.4 L/molを用い、各問の与えられた値の有効数字に従います。

単位換算と物質量への換算を区別します

1 L=1000 mL、1 mL=1 cm³、1 kg=1000 gは、同じ種類の量を別の単位で表す関係です。したがって、250 mLをLで表すには1000で割ります。小さい単位から大きい単位へ変えるので、数値は小さくなります。0.250 Lと250 mLは、容器に入っている液体の量を変えずに、表し方だけを変えたものです。

gからmolへの計算は、それとは少し違います。gは質量、molは物質量の単位です。物質量とは、原子や分子などの粒子の数に比例する量で、どの粒子を数えるかを指定して使います。質量だけから物質量を求めるには、その物質1 molの質量、すなわちモル質量が必要です。CO₂とNaClではモル質量が異なるため、同じ質量でも同じ物質量にはなりません。

質量をm、物質量をn、モル質量をMとすると、m=nM、n=m/Mです。単位も一緒に見ると、gをg/molで割った結果がmolになります。「gなら必ず何かで割る」と覚えるのではなく、「1 molあたりの質量で割って、何mol分あるかを求める」と説明できるようにします。

図1のように、質量から標準状態の気体の体積へ進むときは、中央の物質量を通ります。ここでいう標準状態は0 ℃、1.013×10⁵ Paです。22.4 L/molは、この条件で気体を扱うときの値であり、室温の気体や液体の体積にそのまま使える数ではありません。

図1 質量から物質量を経由して標準状態の気体体積へ進む換算図

図1の右側に進む式は、気体の体積V=n×22.4 L/molです。逆に体積から物質量を求めるなら、その体積を22.4 L/molで割ります。気体の体積から質量まで戻す場合も、いったんmolに直してからモル質量をかけます。図の矢印は計算の経路であって、物質を別の物質へ変える反応の矢印ではありません。

濃度・密度・比例を一つずつ読みます

溶質は溶けている物質、溶媒はそれを溶かしている物質、溶液は両者を合わせた均一な混合物です。砂糖を水に溶かす場合なら、砂糖が溶質、水が溶媒、できた砂糖水が溶液です。質量パーセント濃度は「溶質の質量÷溶液の質量×100」で求めます。分母が水だけの質量ではない点が大切です。

モル濃度cは、溶液1 Lに含まれる溶質の物質量です。溶質の物質量nと溶液の体積Vを使うとc=n/Vで、単位はmol/Lです。VにはLで表した溶液全体の体積を入れます。濃度が同じなら溶液の体積が2倍になると溶質の物質量も2倍になるため、n=cVという比例関係が成り立ちます。

密度ρは、単位体積あたりの質量で、ρ=m/Vです。溶液の密度がg/mLで与えられていれば、mLで表した溶液の体積をかけて、溶液の質量をgで求められます。g/cm³でも、1 cm³=1 mLなので同じ数値で扱えます。一方、モル濃度にかける体積はLです。同じ問題の中でも、相手の単位に合わせて体積の表し方を選びます。

比例式では対応する量の順序をそろえます。たとえば同じ物質について「質量:物質量=質量:物質量」と並べれば、左右の対応が一致します。片側だけを「物質量:質量」にひっくり返すと、意味の違う比を等しいと置いてしまいます。また比例を使うには条件の固定が必要です。気体の体積と物質量の比例は温度・圧力が同じとき、溶液の体積と溶質の物質量の比例は濃度が同じときの関係です。

例題で解き方を確かめる

例題1 mLをLに直して物質量を求めます

0.200 mol/LのNaCl水溶液25.0 mLに含まれるNaClの物質量を求めます。式だけを思い出すのではなく、「溶液1 Lに0.200 mol含まれる」という濃度の意味から出発しましょう。

  1. 求める量を「NaClの物質量n、単位mol」と書きます。溶液の体積そのものが答えではないことを、最初に確かめるためです。
  2. 25.0 mL=0.0250 Lと直します。濃度の分母がLなので、同じ単位に合わせる必要があります。25.0の有効数字3桁を、0.0250でも保ちます。
  3. n=cVより、n=0.200 mol/L×0.0250 L=0.00500 molと計算します。Lが打ち消され、求めたいmolが残ることも確認できます。
  4. 1 Lのときの0.0250倍の量になっているかを確かめます。25.0 mLは1 Lよりかなり少ないので、答えが0.200 molより小さいのは自然です。二つの与えられた値はいずれも3桁なので、答えも3桁にします。

答え:NaClの物質量は0.00500 molです。

0.00500の先頭の0は有効数字に数えず、5の後の二つの0は数えます。指数を使えば5.00×10⁻³ molとも書けます。指数表示に直しても、物質量の大きさと有効数字の桁数は変わりません。

例題2 質量から標準状態の気体の体積を求めます

CO₂ 6.60 gの標準状態における体積を求めます。CO₂のモル質量は44.0 g/mol、標準状態のモル体積は22.4 L/molとします。CO₂を理想気体とみなせる近似のもとで、教科書の換算値を使う問題です。

  1. 出発点を6.60 g、目的地をLと書き、その間にmolを置きます。gとLを直接結ぶ定義はないので、まずCO₂が何molあるかを求めるためです。
  2. n=6.60 g÷44.0 g/mol=0.150 molと計算します。比例式なら44.0 g:1 mol=6.60 g:nです。どちらも「質量:物質量」の順になっています。
  3. V=0.150 mol×22.4 L/mol=3.36 Lと求めます。標準状態という条件があるため、この段階で22.4 L/molを使えます。
  4. 有効数字を3桁にそろえ、体積を22.4 Lで割ると0.150 molへ戻るか確かめます。さらに44.0 g/molをかければ6.60 gに戻るので、換算経路がつながっています。

答え:標準状態におけるCO₂の体積は3.36 Lです。

図2のように、CO₂の質量mと物質量nの関係は原点を通る直線になります。横軸をn、縦軸をmとすると、傾きはモル質量44.0 g/molです。図の赤い点は0.150 molと6.60 gの対応を表します。

図2 CO₂の物質量と質量の比例関係および例題の値を示すグラフ

図2では、横に0.100 mol進むごとに縦に4.40 g増えます。6.60 gは4.40 gと8.80 gのちょうど間なので、0.150 molも0.100 molと0.200 molの間に来ます。この読み方は精密な計算の代わりではなく、10倍や10分の1の誤りを見つける目安になります。

例題3 密度と質量パーセント濃度からモル濃度を求めます

質量パーセント濃度5.85 %、密度1.04 g/mLのNaCl水溶液があります。NaClのモル質量を58.5 g/molとして、モル濃度を求めます。ここでは、溶液のどの体積を基準に選んでも同じ濃度が出るので、1 L分を考えると道順が短くなります。

  1. 計算の基準として溶液1 L、すなわち1000 mLを取ります。これは実測値を新たに与えたのではなく、1 Lあたりの溶質量を求めるために自由に選んだ基準です。この1や1000で有効数字を制限しません。
  2. 溶液の質量=1.04 g/mL×1000 mL=1040 gと求めます。密度から得られるのは溶液全体の質量であり、まだNaClだけの質量ではありません。以降は途中の値として桁を保持します。
  3. 溶質の質量=1040 g×0.0585=60.84 gと求めます。5.85 %は溶液100 g中に溶質5.85 gという意味なので、割合を0.0585に直してかけます。
  4. NaClの物質量=60.84 g÷58.5 g/mol=1.04 molです。これが溶液1 L中に含まれるため、モル濃度は1.04 mol/Lとなります。測定値と計算用モル質量はいずれも有効数字3桁です。

答え:NaCl水溶液のモル濃度は1.04 mol/Lです。

ここで「溶液の体積→溶液の質量→溶質の質量→溶質の物質量」と、量の名前が変わる順序に注目します。1040 gをそのまま58.5 g/molで割ると、水を含めた溶液全体がNaClであるかのような計算になります。途中の数値の横に「溶液」「溶質」と添えるだけで、取り違えを見つけやすくなります。

質量パーセント濃度だけが与えられている場合は、一般にモル濃度まで決まりません。溶液の質量を体積へ結びつける密度の情報が必要だからです。薄い水溶液でも、問題に密度が示されていればその値を使い、理由なく水の密度で置き換えないようにします。

例題4 希釈で変わらない量を使います

0.400 mol/LのNaCl水溶液100 mLを、水で薄めて全体を400 mLにしたときのモル濃度を求めます。この問の体積100 mL、400 mLはいずれも有効数字3桁として与えられたものとし、溶質の損失や反応はないものとします。希釈とは、溶媒を加えて溶液の濃度を下げることです。

  1. 希釈前の体積を0.100 L、希釈後を0.400 Lと書きます。ここで400 mLは加えた水の量ではなく、できあがった溶液全体の体積です。
  2. 希釈前の溶質の物質量を、0.400 mol/L×0.100 L=0.0400 molと求めます。水を加えてもNaClが外へ出たり反応したりしないので、この物質量を希釈後にも使えます。
  3. 希釈後の濃度=0.0400 mol÷0.400 L=0.100 mol/Lと求めます。変わらない物質量を、新しい溶液全体の体積で割るためです。
  4. 体積が4倍になったので濃度が4分の1になったかを確かめます。この体積比の4は、有効数字1桁の測定値を新たに加えたものではありません。答えは与えられた値に合わせて3桁で表します。

答え:希釈後のNaCl水溶液のモル濃度は0.100 mol/Lです。

希釈前後でc₁V₁=c₂V₂と書けるのは、両辺が同じ溶質の物質量を表すからです。式を暗記する前に、両辺の単位がmolになり、溶質が保存されていることを言葉で確認しましょう。二つの体積を同じ単位でそろえれば比で計算することもできますが、片方だけLにして片方をmLのままにすることはできません。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 mLの数値をmol/Lにそのままかけます

誤った書き方は「0.200×25.0=5.00 mol」です。どこが違うかというと、25.0の単位はmLであり、濃度の分母にあるLとそろっていません。数字だけを書いたため、残る単位を確認する機会を失っています。

正しい書き方は「0.200 mol/L×0.0250 L=0.00500 mol」です。例題1で5.00 molと出たなら、1 L中に0.200 molしかない溶液から25.0 mLだけ取って、それより多くのNaClを取り出したことになってしまいます。単位の点検と量の大小の点検を組み合わせると、誤りの理由を具体的に説明できます。

ただし、すべての体積を機械的にLへ変える必要はありません。密度1.04 g/mLを使って質量を出す段階なら、mLのままかけるほうが自然です。「体積だからL」ではなく、「組み合わせる量の単位とそろえる」と考えます。

誤り2 百分率の分母を溶媒にします

誤った書き方は、溶質10.0 gを水90.0 gに溶かした場合に「10.0÷90.0×100」とすることです。どこが違うかというと、質量パーセント濃度の分母は溶媒の質量ではなく、溶質も含めた溶液全体の質量です。水だけを分母にした比には、定義と異なる意味があります。

正しい書き方は「10.0÷(10.0+90.0)×100=10.0 %」です。質量の合計は100.0 gで、溶けても質量が失われないという条件で足せます。一方、液体を混ぜるときに体積まで常に足し算で決まるとは限りません。溶液の体積は、指定された全体の体積を使います。

図3のように、希釈では溶質の量を表す印の数を変えず、溶液の量を増やして考えます。図の色のついた印は実際の粒子一つずつではなく、一定量の溶質を表す模式的な印です。図の容器部分の幅の比は1:4で、同じ奥行き・高さを想定した体積比に合わせています。

図3 希釈しても溶質の物質量は変わらず濃度が低くなる対応図

図3の100 mLから400 mLへの変化は、例題4に対応します。「水を400 mL加える」と読み替えると、問題文とは別の条件になってしまいます。濃度計算では、分母が何の全体を指すのかを読み終えてから数値を入れましょう。

誤り3 途中の値を早く丸めすぎます

誤った書き方は、例題3の60.84 gを60 gにしてから58.5 g/molで割り、最後だけ答えを3桁に整えることです。どこが違うかというと、途中で失った情報を最後の桁の調整では取り戻せない点です。60÷58.5は約1.02564なので、3桁にすると1.03となり、元の計算の1.04とは違ってしまいます。

正しい書き方は、途中の60.84 gを保持し、「60.84÷58.5=1.04」として、最後に答えの桁数を判断する形です。割り切れない計算では、求める答えより数桁多く保持するか、分数や計算式のまま次へ進みます。電卓に表示された長い数字を毎回すべて書く必要はありませんが、自分の判断で途中の値を極端に粗くしないことが大切です。

見直す順番も決めておくと、やり直しが短くなります。まず量の名前と単位、次にかけ算・割り算の向き、その後に小数点の位置を確認し、最後に有効数字を整えます。式の意味が違う状態では、桁だけ直しても正しい答えには近づきません。

練習問題

各問で、求めたい量と単位を先に書いてから計算しましょう。途中の値には何の量かを添え、答えの桁を決めた理由も一言残すと、解説と比較する場所が明確になります。

練習1

0.00840 molの有効数字は何桁ですか。また、12.4 gと0.36 gの合計を、適切な位にそろえて表してください。かけ算の規則を足し算に使わないことが確認点です。

練習2

CO₂ 8.80 gの物質量と標準状態での体積を求めてください。CO₂のモル質量は44.0 g/mol、標準状態のモル体積は22.4 L/molとします。質量から体積へ進む途中に、何の量を置くかを書きましょう。

練習3

質量パーセント濃度2.00 %、密度1.02 g/mLのNaCl水溶液50.0 mLに含まれるNaClの質量と、その水溶液のモル濃度を求めてください。NaClのモル質量は58.5 g/molとします。密度にかける体積と、物質量を割る体積の単位を区別しましょう。

練習4

0.300 mol/LのNaCl水溶液20.0 mLを、水で薄めて全体を75.0 mLにします。溶質の損失や反応がないとき、希釈後のモル濃度を求めてください。最初に、何が変わらず、何が変わるかを言葉で整理しましょう。

答えと解説

練習1の答えは、有効数字3桁、合計12.8 gです。0.00840の有効数字は8、4、最後の0です。合計の計算値12.76 gは、小数第1位までの12.4 gに合わせて四捨五入します。二つの値の有効数字が何桁かだけを見て足し算の答えを決めるのではありません。

練習2の答えは、物質量0.200 mol、体積4.48 Lです。8.80÷44.0=0.200、次に0.200×22.4=4.48と計算します。8.80 gは例題2の6.60 gの4/3倍なので、体積も3.36 Lの4/3倍になっています。同じ物質、同じ温度・圧力という条件がそろっているため、この比較ができます。

練習3の答えは、NaClの質量1.02 g、モル濃度0.349 mol/Lです。溶液の質量は1.02 g/mL×50.0 mL=51.0 gなので、溶質は51.0×0.0200=1.02 gです。物質量を1.02÷58.5 molのまま保ち、0.0500 Lで割ると約0.348718 mol/Lとなり、3桁で0.349 mol/Lです。密度に使った1.02と溶質の質量の1.02は、数値が同じでも単位と意味が違います。

練習4の答えは、0.0800 mol/Lです。希釈前の溶質は0.300 mol/L×0.0200 L=0.00600 molで、これを0.0750 Lで割ります。溶質の物質量は変わらず、溶液の体積が増えるため、濃度は最初の0.300 mol/Lより低くなります。0.080とすると有効数字2桁になるので、最後の0まで書きます。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

化学反応式の量的関係では、質量をいったんmolに直し、係数の比を使って別の物質のmolへ進みます。中和の計算では、濃度と体積から物質量を求めます。どちらでも、式の途中で何の量を求めているかを追えることが土台になります。数字だけが続く長い式を、意味のある短い段階へ分ける習慣が役立ちます。

家庭で5分ほど確かめるなら、まず例題1の解答を隠し、25.0 mLをLに直して、なぜ1000で割るのかを声に出して説明します。次に例題3の数値は計算せず、「溶液の体積」「溶液の質量」「溶質の質量」「溶質の物質量」を紙に書いて矢印で結び、それぞれの矢印に密度・割合・モル質量のどれを使うかを書き込みます。薬品を使わなくても、計算の道順は確かめられます。

個別指導では、かけ算と割り算の選択が止まるなら「1あたり」の意味まで、濃度の分母がずれるなら中学校の百分率まで戻って確かめます。お子さまの計算を見る際も、答えを先に伝えるより、「この数字は何の量か」を聞くと、理解できている段階を捉えやすくなります。

まとめ

校庭のベンチで止まっていた計算も、最初の一行に「求めたい量と単位」を書けば、次に必要な情報を探せます。答えが違ったときは、消して最初からやり直す前に、最初に意味がつながらなくなった行を探してみましょう。そこが見つかれば、単位換算を直すべきか、分母を読み直すべきかが具体的になります。

化学の計算で答案を支えるのは、数字の列ではなく、一つひとつの数字が何の量かを説明できる道筋です。

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