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最後に伸びる子に共通すること—直前期の伸びを支える学び方|武蔵野個別指導塾
直前期の学習では、解けた問題の数だけでなく、手助けなしで解き方を選べるかを確かめます。教材を絞り、方針の選択と解き直しを分けて記録する方法が、直前期の課題選びに役立ちます。

最後に伸びる子に共通すること—直前期の伸びを支える学び方
待ちたい気持ちと、何かを足したい気持ちの間で
よくあるのは、過去問の束の前で、保護者がまだ白いままのページを数え、お子さまが以前解いた問題をもう一度開こうとする場面です。「それはもうやったでしょう」と声をかけたあとで、いま必要なのは先へ進むことなのか、戻ることなのか、保護者自身も迷ってしまいます。直前期は、残っている教材が、そのまま残っている課題の量に見えやすい時期です。
「最後に伸びる子もいる」と聞けば、いまの努力を信じたくなります。一方で、待っていて間に合うのかという不安もあるでしょう。そこで勉強時間を増やし、問題を追加し、声をかける回数まで増えると、お子さまが何につまずいているのかを確かめる余地が小さくなります。
直前期に目を向けたいのは、急に集中力が高まる瞬間だけではありません。問題の関係を捉える、使う方法を選ぶ、途中で確かめるという行動が、手助けなしでつながるかどうかです。これらは毎日の答案から観察できます。「伸びるはず」と待つ気持ちを、今日どの行動を整えるかという問いに置き換えてみましょう。

知っている解き方が、自分で使える解き方になるまで
解説を聞くと理解できるのに、問題を前にすると手が止まることがあります。この場合、「理解していない」とひとまとめにすると、必要な指導が見えにくくなります。説明の流れを追えること、最初の手がかりを見つけること、計算を最後まで進めることは、それぞれ確かめたい内容が異なるからです。
たとえば文章題では、解説に線分図が載っていれば、その意味を説明できるかもしれません。しかし、自分で読む段階で何と何を比べるのかが定まらなければ、図を描こうという判断には進めません。図を描く練習の量を増やす前に、問題文から数量の関係を取り出せているかを見る必要があります。止まった場所に合う練習へ変えることが、直前期の課題整理の出発点です。
算数への気持ちが変わらなくても、解く手順に違いが表れることはあります。型を教える指導を一般的な解法指導と比べたところ、算数への態度に差がない一方で、文章題を解く手順では型を扱った側が上回りました(Skinner et al.・2023)。米国の小3の通常学級での比較なので日本の直前期の伸びは予測できませんが、気持ちの変化と解く動作の変化を別に見る手がかりになります。「まだ苦手」と話す日にも、以前は待っていた最初の一手を自分で選べたかを見てください。
ここでいう型は、問題の表面にある言葉と式を機械的につなぐこととは異なります。「合わせて」と書いてあるから足す、と決めてしまうと、全体から一方の量を求める問題で迷います。何が全体で、何がその一部なのか。変わる前と後では何が同じなのか。こうした関係を捉えて、使う方法を選ぶ練習として考えると、家庭でも確認する場所がはっきりします。
直前期の学習でも、問題ごとに覚えた解き方が別々に残っている状態から、関係を見て選べる状態への変化を確かめたいところです。前に解いた問題と似ていても、どこが同じなのかを言えなければ、選び方はまだ曖昧かもしれません。逆に、答えまで届かなかった答案でも、「この2つを同じ量として比べる」と説明できれば、次に整える部分を絞れます。
したがって、伸びの兆しを正答数だけで探す必要はありません。最初の図を自分で描いた、説明を聞く前に条件の読み落としに気づいた、合わない方法を途中でやめた。これらを、次の課題を選ぶための観察項目にします。性格を「粘り強い子」「本番に強い子」と分類するより、変えられる行動に注目したほうが、支援を具体的に相談できます。
また、算数への気持ちと解き方の変化は、分けて受け止めましょう。「まだ苦手」と言いながら、自分で方針を立てるようになる場合も考えられます。明るく取り組む姿を求めるあまり、答案に表れた小さな前進を見落とさないことです。お子さまがいま言えることと、自分で行えていることの両方を見て、次の練習へつなげます。
今日の学習を、選ぶ・解く・確かめるに分ける
始める前に、今日扱う問題を絞る
最初の手順は、最近の答案から、説明を受ければ理解できるのに自分だけでは止まった問題を選ぶことです。すべての誤答を直そうとせず、まず1問にします。お子さまは「ここから先がわからない」と思う行に印をつけ、保護者は答えを教える前に、その印が問題文、図、式、計算のどこにあるかを一緒に確認してください。
問題選びをお子さまだけに任せると、解き慣れたものばかりになることもあります。保護者は候補を少しに絞り、「この中なら、どれを説明できるようにしたい」と尋ねます。選ぶ範囲は大人が整え、取り組む問題はお子さまが選ぶ形です。候補が難しすぎるか判断しにくければ、答案に印をつけた状態で塾へ渡し、選定を頼みましょう。
教材の使い方にも役割をつけます。手元の問題集は関係を読み取る練習に、以前の答案は止まった場所を探すために、過去問は学んだ方法を自分で選べるか確かめるために使います。どれもページを埋めること自体を目的にしません。同じ関係を扱う問題でも、練習用と確認用には別の問題を割り当て、解答を覚えているだけかどうかを確かめます。
短い区切りで、止まる場所を見つける
直前期には、練習と確認を同じ夜に重ねない予定も使えます。今日は図と条件を結ぶところで区切り、翌日は解説を閉じて別の問題を試し、次の授業で外してよい課題を相談します。家庭で取り組む日は終了時刻を決め、途中のままでも質問へ回せるようにします。時計は急がせるためではなく、同じ場所で困り続けたときにいったん相談へ切り替える合図にします。
準備の時間には、今日の問題と白紙を出し、解説を伏せておきます。お子さまが行うのは、「求めるもの」を短く書くことです。保護者は、その内容が合っているかをすぐ判定するより、「問題文のどこを見てそう思った」と尋ねてください。読み直して自分で直せたなら、その修正も今日の学習に含めます。
考える時間には、まず数量の関係を言葉や図にします。「初めの量」「増えた量」「最後の量」のように役割を書き、式にする前に何を求めるかを照らし合わせます。途中で止まったときは、空白を消しゴムで整える必要はありません。迷った図や取り消した式を残すと、あとで自分がどこで方法を変えたかをたどれます。
保護者は横から説明を重ねず、お子さまが助けを求めたら、必要な手がかりを絞ります。「解説の最初の図だけを見る」「問題文の条件に戻る」など、次の一歩に限って支えます。手がかりを使った問題には小さく印をつけておきましょう。支援を受けたことを減点するためではなく、次回はどこから自分で始められるかを知るためです。
解説を読んだあとに、自分で選び直す
解説を使うときは、初めから最後まで写して終えないようにします。お子さまは、止まった場所に関係する部分を読み、「何と何の関係を見ればよかったか」を短く書きます。そのあと解説を閉じ、最初の図や式を自分で作り直します。全部を再現することが重ければ、方針を決めるところまでで区切ってかまいません。
次は、同じ関係を扱う別の問題に移ります。数字だけを覚えて解いていないかを見るため、手元の教材から塾に候補を選んでもらうと進めやすくなります。保護者がその場で似た問題を作る必要はありません。似ているようで異なる条件が入ると、何を確かめたい練習だったかが曖昧になってしまいます。
さらに別の種類の問題を挟んだあと、どの方法を使うか選ぶ場面を設けます。同じ見出しの下に並ぶ問題では、読む前から解き方の見当がつくことがあります。見出しを紙で隠し、問題文だけから「この関係だから、この図を使う」と言えるかを確かめてください。使った方法の名前より、選んだ理由を言えるかに目を向けます。
問題を扱う順番も、先に相談しておきます。まず前に扱った問題で始め方を確かめ、次に同じ関係の別の問題へ進み、最後に種類を混ぜて選ぶという順番です。ただし、途中で関係が曖昧になったら、最初の問題へ戻ります。予定した問題をすべて終えることより、「どの段階までは自分でできたか」を残すことを、その日の到達点にしてください。
お子さまが「もう覚えたから簡単」と言う場合は、同じ問題を何度も解かせる代わりに、図と式のつながりを尋ねます。式の中の数が、図のどこに当たるかを指せるでしょうか。対応が曖昧なら、答えを記憶していても確認したい部分が残っています。保護者は問い詰めず、「ここを塾で聞こう」と印を残し、説明を競う時間にしないようにします。
振り返りの時間が長引いたら、その日は記録する項目を絞って終えます。解き直し、説明、翌日の準備をすべてその場で仕上げようとすると、終わりの見通しがなくなります。「次はこの図から始める」と書いて閉じる形でも、学習をつなげられます。保護者が終了を守ることも、短い区切りを実際に使える約束にするための支えです。
自分で確かめる方法を、答え合わせの前に持つ
確かめ方の1つ目は、求めたものと答えの対応を見ることです。人数を聞かれているのに金額を書いていないか、全体を聞かれているのに一部を答えていないかを確認します。お子さまは、問題文の問いと答案の最後を指で行き来します。保護者は誤りを先に告げず、「最後に求めるものは何だった」と、戻る場所を示します。
2つ目は、答えを問題の条件に戻すことです。求めた量を図に入れたとき、全体と部分が合うか、前後の関係が成り立つかを見ます。計算を最初から繰り返すだけでは、同じ読み違いを保ったまま進むことがあります。図や言葉で条件へ戻る確認を加えると、自分が使った式を別の方向から見直せます。
3つ目は、問題の種類が混ざったときに、解く問題といったん置く問題を自分で選べたかを見ることです。選んだ問題には使えそうな図や関係を、置いた問題には足りない手がかりを短く記します。保護者は難しい問題を避けたと決めつけず、選択の理由を聞きます。塾にはその印を渡し、残りの学習で優先する範囲を確かめてもらいます。
最後の振り返りでは、「自分で始めた」「途中で手がかりを使った」「条件に戻って直した」のどれに当たるかを残します。翌日以降の短い時間にもう一度扱い、前の印と比べましょう。正解でも手がかりが必要なら再確認の候補にし、不正解でも方針を選べたなら計算など次の課題へ分けます。記録は、お子さまを評価する通知表ではなく、明日使う問題を選ぶメモです。

直前期の教材を、残す理由と外す理由で整理する
授業には今取り組んでいる教材を集め、講師が「練習する問題」「あとで確認する問題」「いったん外す問題」を分けます。いったん外す理由も、保護者に説明する必要があります。前提となる関係の理解がまだ曖昧なら、その確認を先に置く。すでに自力で方法を選べるものなら、毎日繰り返す対象から外す。残りの時間を何に使うかが伝われば、やらないページへの不安も相談しやすくなります。
直前期の個別指導で塾が引き受けたいのは、課題の追加だけではありません。現在の答案を見て、どの部分を学び直すか、どこは確認を終えるかを整理することです。保護者が毎晩、教材の束から次の問題を探し、必要性を判断し続ける形では、家庭の負担が大きくなります。課題の選定と変更の判断は、塾へ具体的に依頼してよい部分です。
授業では、正誤を見る前に、お子さまがどこから考え始めたかを確かめます。問題文を読んだあと、すぐ計算したのか、図を描いたのか、過去に見た答えを探そうとしたのか。続いて、関係を捉える部分、方法を選ぶ部分、計算する部分、答えを確かめる部分に分けて見ます。間違いに名前をつけることより、次にどの支援を減らせるかを決めるための観察です。
たとえば、図を描くよう声をかければ解ける場合、同じ説明をもう一度長く行うだけでは、声かけを待つ形が残るかもしれません。次の課題では「何を比べているか」を自分で探すところから始め、講師がどの時点で助けたかを記録します。解き終えた答案が同じでも、支援の入り方が違えば、自分で進められた範囲は違います。
お子さま自身の言葉も、課題を変える判断に含めます。「図は描けるけれど、何を書く図なのかわからない」という言葉が出れば、描き方だけを練習しても困りごとは残ります。講師はその言葉を答案のどの部分と結びつけられるかを確かめ、家庭には次に尋ねる問いを伝えます。お子さまの説明と答案を一緒に見ることで、支援が大人の推測だけで決まるのを防ぎます。
進み具合は、同じ観点を続けて見ると共有しやすくなります。正答したかに加えて、最初の方針を自分で決めたか、途中の支援は何だったか、条件に戻って確かめたかを記録します。答案に日付と短い印を入れるだけでも始められます。すべてを詳しく書き残すより、家庭でも塾でも無理なく見返せる量にそろえます。
家庭へは、今回残した課題の理由と、次に外せるか判断する条件を伝えます。たとえば、「全体と部分の関係を扱った。最初は図の枠を示した。別の問題では枠なしで描けた。次回は種類を混ぜて方針を選べるか見る」という形です。「よく頑張りました」に加えて、何が自力ででき、次に何を見るかを伝えることで、家庭の声かけも具体的になります。
保護者からは、その連絡に対して、家庭での支援と負担を返します。「家では問いを読み直す声かけをした」「予定した時間で終えた」「翌日は取り組む前から嫌がった」といった情報です。講師には、授業中に見えた姿だけで宿題量を決めず、その情報も踏まえて調整してもらいましょう。教材を増やすかどうかを、保護者の不安の強さだけで判断しないためにも必要です。
課題の選別後、家庭では終了の区切りと手がかりを使った場所を記録し、負担が残るなら講師へ知らせます。解き方の教え直しまで抱える必要はありません。「夕方は始められたが、振り返りになると黙った」「最初の図を見ると進んだ」など、見えた行動をそのまま伝えてください。「集中力がない」とまとめるより、塾が課題を調整する材料になります。
伸びが見えないときには、同じ量を続ける前に課題を点検します。練習と確認の問題が似すぎていないか、手がかりが多くて自力の範囲が見えていないか、取り組む量が重くなっていないかを見直します。そのうえで、問題を戻す、支援を変える、扱う範囲を絞るという対応を決めます。お子さまの意欲だけを理由にすると、指導を変える機会を失ってしまいます。
見直しの相談では、確認する機会も決めておきます。「家で様子を見ます」だけで終えず、次の授業で別の問題を使い、どの支援なしで始められるかを見るところまで共有します。判断を先送りにしない一方、毎晩課題を入れ替えてお子さまを戸惑わせないためです。変更した理由が残っていれば、合わなかったときにも前の取り組みへ戻って検討できます。
また、「できた」の扱いは、お子さまにも先に伝えておきましょう。答えが合った日と、手助けなしで始められた日を区別するのは、達成を取り消すためではありません。最初の成功を喜びながら、別の条件でも使えるかを次に確かめるためです。確認の目的を共有しておけば、同じ内容に戻る学習も、罰のように受け止められにくくなります。
直前期に迷いやすい3つのこと
Q1. 新しい問題に進まないと、遅れてしまいませんか
新しい問題に進むかどうかは、現在の課題によって決めます。すでに解き方を選べる内容なら、条件の異なる問題で使えるかを確かめる意味があります。一方で、いつも最初の方針で止まるなら、難しい問題を追加する前に、関係を読み取る練習へ戻ったほうが、何を整えるかが明確になります。
進んだページ数と、使えるようになった方法の数は分けて見てください。復習でも、解説を見ながらなぞるだけなのか、見ずに方針を選び直しているのかで、取り組む中身が違います。戻るときには「今日はここを自分で決めるため」と目的を伝え、何ができたら次へ進むかを塾とそろえます。
お子さまが新しい問題を解きたいと言うなら、その希望も塾へ伝えてください。復習の必要性だけで予定を埋めると、本人が挑戦したい内容が見えなくなります。確認する問題を終えたあとに扱う候補として相談し、選んだ理由も聞いてみましょう。「新しいか古いか」だけで教材を分けず、いまの課題を確かめる目的と、お子さまが取り組みたい気持ちの両方を、問題選びの材料にします。
Q2. あきらめずに考え続けさせるべきでしょうか
考え続けているのか、何をしてよいかわからず待っているのかを見分けたいところです。図を書き換えたり、条件を確かめたりしているなら、その動きを尊重します。何も変わらず困っているときは、「いまわかっていること」を言葉にし、次に見る条件を絞る支援へ切り替えてください。
予定した区切りでいったん終え、止まった場所を塾へ持っていくこともできます。最後まで自力で解くことだけを認めると、必要な助けを求める行動が取りにくくなります。助けを使った場所を残し、次にはそこを自分で始められるかを確かめる、というつながりを作りましょう。
Q3. 小さな変化はあるのに、結果に表れず不安です
方針を自分で決めたことは、その行動として認めてかまいません。同時に、答案全体のどこで結果につながらなかったのかを見ます。計算で止まったのか、問いに合う形で答えられなかったのか、種類が混ざると方法を選べなかったのか。それによって次の練習を変えます。
小さな前進を、そのまま将来の結果の約束に結びつける必要はありません。「前より自分で図を描けた。次は答えを条件へ戻してみよう」と、できたことと次の課題を並べます。保護者の不安は面談で扱い、お子さまには今日確かめる内容を伝えると、毎日の学習が期待の重さだけで動くことを避けられます。
今日の答案に、次の一歩を残す
「最後に伸びる子」という言葉は、いま苦労しているお子さまへの希望にもなります。その希望を支えるために、今日は何を選び、どこまで自分で進め、何を確かめたかを見てください。以前の答案と比べる場所が具体的なら、保護者も励ます言葉を探しやすくなります。
終えたページの厚さだけでは見えなかった変化が、最初の図や、書き直した式に残っているかもしれません。そこから次の課題を選び、家庭は時間と負担を見守り、塾は課題と支援を調整します。直前期にも、お子さまが自分で選び直せる余地を残しましょう。残りの時間を託す指導者と今日外す問題の理由まで共有して、直前期の選択は定まります。
参考文献
- Skinner et al.(2023). International Journal of Instruction. 米国の小3の通常学級における、型を教える指導と一般的な解き方の指導の比較. https://consensus.app/papers/details/47044555621752e8833a179113ce8d77/
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




