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不登校の中3の受験勉強—入試までの月数から、教科と単元を絞る順番|武蔵野個別指導塾

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2月21日の学力検査までの週を数えて30分の枠に直し、数学の計算と英語の文の形を先に、理科と社会を12月から厚くする配り方と、過去の問題を見るだけで始める理由がつかめます。

不登校の中3の受験勉強は、入試の日までの週を数え、使える時間を30分の「枠」に置き換えて配るところから始めます。都立高校の学力検査は2027年2月21日(日)で、10月の半ばに数えると残りはおよそ18週です。中1の最初から5教科を順にやり直す時間はありません。だから、前の学年の内容を使って先へ進む数学の計算と英語の文の形を先頭に置き、単元ごとに区切れる理科と社会は週2枠から始めて12月に増やします。今夜できるのは、勉強の話をしないまま、カレンダーの2月21日に印を付けておくことです。

よくあるのは、10月、担任から届いた進路希望調査の紙を、お子さまが何も言わずに自分の机へ持っていった夜という場面です。封筒は夕方から居間のテーブルにありました。親が開ける前に子供がそれを手に取り、部屋の戸が静かに閉まりました。「何て書くつもり?」と聞きたい言葉を、喉の手前で止めた方もいるでしょう。紙はしばらく空欄のままかもしれません。それでも、捨てずに自分の机まで運んだことには意味があります。受験の話を、自分の手の届く場所に置いたということだからです。

進路の紙を机へ運んだ中3の中で起きていること

紙を持っていった理由は、一つに決まりません。考えられる中身を四つに分けておきます。どれが当てはまるかを親が言い当てる必要はなく、四つとも「ありうる」と思っておくだけで、その夜にかける言葉が変わります。

一つ目は、期限が目に見えたことです。学校を休んでいる間は、平日と週末の区別が薄くなり、時間が日付を持たずに流れがちです。進路希望調査の紙は、その流れに初めて締め切りを打ち込みます。提出の日、三者面談、そして入試。図1のように、10月の半ばから2月21日の学力検査まではおよそ18週あり、年末年始や体調の崩れる週を3週ほど先に引くと15週になります。平日に30分の枠を2つずつ置けば週10枠、合わせて150枠ほどです。全部の単元へ戻れる量ではないので、絞ることが前提になります。数にすると心細く見えますが、数えられる量だということでもあります。

図1 入試の日までの週を数え、使える枠を先に出す

二つ目は、全部が遅れて見えて、入口が決まらないことです。休み始めた時期によって、抜けている単元は人ごとに違います。中2の秋から休んでいれば、中2の後半と中3のほぼすべてが、教科書の上では手つかずのままです。5教科の教科書を机に積むと、どの頁も同じ遠さに見えます。何から始めるかが決まらないうちは、人はなかなか始められません。勉強しないように見える中3が、実は入口を探して立ち止まっていることがあります。

三つ目は、学校に行っていない自分が受験の数に入っているのか、という問いです。内申はつくのか、面接で休んだことを聞かれたらどうするのか。紙の「志望校」の欄は、そうした問いを一度に目の前へ並べます。制度の扱いは下のよくある質問で触れますが、子供の中では制度の細部より先に、「自分はまだ選べる側にいるのか」という気持ちが動いています。

四つ目は、居間に紙を置いておくと話が受験一色になるのを、避けたかったという場合です。夕食のたびに進路の話になれば、食卓そのものが重くなります。この場合、紙を運んだのは受験から逃げたのではなく、いつ話すかを自分で選びたかったからかもしれません。どの中身であっても、親が最初にできることは変わりません。紙の中身には触れず、週の数と枠の数という動かない事実を、叱る言葉とは別の場所に置いておくことです。

家でできる手順

手順は9つあります。1から4は最初の1週間でひととおり済ませ、5から9は2週目から繰り返します。

  1. 紙が運ばれた夜は、紙の話をしない。その夜は「おやすみ」だけで十分です。部屋の戸をたたいて中身を確かめに行くと、机の上は安全な置き場所ではなくなります。代わりに親がするのは、翌日のうちに担任へ連絡し、進路希望調査の締め切りと、空欄や「未定」のまま出してよいかを聞いておくことです。

  2. カレンダーに日付を3つ書く。進路希望調査の締め切り、三者面談の日(決まっていれば)、学力検査の2月21日です。書くのは親で、お子さまに書かせなくてかまいません。貼る場所は居間の真ん中より、冷蔵庫の横のように、見たいときにだけ目に入る所が向いています。

  3. 週を数え、1週の枠を決める。今日から2月21日までを週で数え、そこから年末年始と予備の週を2〜3週引きます。1枠は30分です。見積もりは平日2枠の週10枠で立て、実際には最初の2週を1日1枠で始めます。少なく始めた分は、引いておいた予備の週が吸収します。枠を置く時刻はお子さまが選びます。朝が重い日が続いているなら、最初の枠は昼過ぎでかまいません。

  4. 5教科の目次に印を付ける(1教科15分まで)。中1から中3までの教科書の目次を写真に撮るかコピーして、単元の名前の横に「○解ける」「△あやしい」「×見ていない」を付けます。ここで細かく調べ始めると、印付けだけで1週間が終わります。1教科15分で打ち切り、迷った単元は△にしておきます。

  5. 教科ごとの入口を決める。都立の全日制の学力検査は、芸術や体育の学科などを除いて、国語・数学・英語・社会・理科の5教科です。数学は計算の単元から入ります。正負の数、文字式、1次方程式、連立方程式と進み、中3の展開・因数分解・平方根・2次方程式も、同じ計算の流れの続きとして扱います。関数と図形は、計算の印が△から○に変わってから入ります。英語は教科書の目次の順に、文の形を1つずつ戻ります。単語は、その単元の新出語だけに絞ります。国語は1枠の中で、短い文章を1つ読んで設問を1問解き、漢字を5個書きます。理科と社会は単元を1つ選び、教科書の太字の語を書き出してから、学校のワークの基本の問題を1頁解きます。

  6. 週10枠を配る。図2のように、10月と11月は数学3枠・英語3枠・国語2枠・理科と社会で2枠、12月からは数学3枠・英語2枠・国語1枠・理科と社会で4枠に組み替えます。数学と英語を先に厚くするのは、前の学年の計算や文の形を使わないと、次の単元の説明が読めないからです。理科と社会を後ろで厚くできるのは、1つの単元が前後から比較的切り離されていて、その週に覚えた語がその週のうちに解ける問題に変わるからです。

図2 週10枠の配り方を10〜11月と12月からで変える
  1. 1週間の時間割を紙1枚にする。曜日を縦に並べ、その横に枠を2つずつ書き、教科を入れます。教科を入れるのはお子さまで、親は紙と鉛筆を用意するだけにします。決めた時間割は机の横に貼り、守れなかった曜日に×を付けません。

  2. 終わった枠を塗る。枠が1つ終わったら、時間割のその枠を色鉛筆で塗ります。できなかった枠は白いまま残します。親が表を見るのは週末の1回だけで、口にするのは塗れた数のほうです。「今週は7つ塗れたね」で止め、残りの3つには触れません。

  3. 月末に数え直し、単元を減らす。月の終わりに残りの週を数え直します。塗れなかった枠が多かった月は、次の月の枠を増やすのではなく、目次の×の単元を2つか3つ削ります。遅れを枠の数で取り返そうとすると、翌週に枠そのものが止まりやすくなります。削った単元は、過去の問題での出方を見てから、戻すかどうかを決めます。

過去の問題を使う三つの時期

過去の入試問題は、早く出すほど効くものでも、最後まで取っておくものでもありません。図3のように、時期によって使い方を変えます。

図3 過去の問題は見るだけ、大問ごと、本番の時間の順に使う

一つ目の時期は、枠を始めた週です。都立の共通問題を1回分用意し、解かずに見るだけにします。点も付けません。見るのは、問題の量、最初の大問にどんな形が並んでいるか、文章がどのくらい長いか、です。1日1教科ずつ、5日で5教科を眺めます。目的は、手順4で付けた目次の印のうち、どこが本番の問題につながっているかを親子で知ることにあります。

二つ目の時期は、12月から1月です。計算や文の形が戻ってきた教科から、大問ごとに解きます。数学なら計算の問題が入っている大問だけを3年分、というように、その教科で戻した単元に当たる大問だけを切り出します。丸付けはお子さまが自分でします。間違えた問題は単元の名前を書き出し、目次の印を△に戻します。点数を親が先に見る形にすると、過去の問題が判定の紙に変わってしまいます。

三つ目の時期は、2月、本番の3週ほど前からです。本番と同じ時間を計り、1回分を通して解きます。本番の検査は朝から始まるので、通す日は午前中に1回分を置きます。起きる時刻を朝へ寄せるのは、2月に入ってから急に変えるより、1月から15分ずつ早めていくほうが崩れにくくなります。志望校が国語・数学・英語を自分の学校で作る都立高校なら、手元の過去の問題が共通問題か、その学校の問題かを担任と確かめておきます。

言葉と場面の例

受験の話を始めた最初の2週間に出やすい言葉を、言い換えと理由の組で6つ並べます。

「進路の紙、もう書いた?」は、「締め切りは先生に聞いておくね。書けたら見せて」に変えます。書いたかどうかを聞かれると、子供は書けていない理由を説明する側に立たされます。締め切りの確認を親が持てば、子供は欄の中身だけを考えればよくなります。

「今からじゃ全部は間に合わないよ」は、「全部はやらない。先にやる単元を決めよう」に変えます。「全部」と「間に合わない」が一つの文に並ぶと、始める前に負けが決まった形になります。範囲を減らす言葉を先に置くと、残りの週が配れる時間に見えてきます。

「学校に行かないなら、せめて勉強くらいして」は、「今日の枠、何時からにする?」に変えます。登校と勉強を引き換えにすると、勉強が休んだことへの罰に近づきます。時刻だけを聞けば、中身を決める役は子供の手に残ります。

「昨日はやらなかったね」は、「昨日の枠は白いままでいいよ。今日の1つ目はどれ?」に変えます。白い枠を数える声は、塗れた枠を見えなくします。昨日を責めない一言があると、今日の1枠に手を伸ばしやすくなります。

「同じクラスの子は、もう過去問を解いてるって」は、「過去の問題、今週は見るだけにしてみる?」に変えます。よその家の進み方は、うちの15週の配り方とは関係がありません。見るだけの入り方なら、点で比べられる場面がそもそも生まれません。

「内申がないなら、都立は無理でしょう」は、「内申のことは先生に聞いてみる。それまでは決めないでおこう」に変えます。扱いの決まりがあるのに、確かめる前に親の口から道が一本閉じてしまうからです。聞きに行く役を親が持つと、子供は勉強の枠のほうへ戻れます。

やりがちな三つのずれ

1つ目は、中1の最初の単元から5教科を順にやり直すことです。順番としては筋が通って見えますが、15週では中3の単元に届く前に2月が来ます。直し方は、教科ごとに入口を変えることです。数学と英語は計算と文の形から、理科と社会は単元ごとに切り出して入り、目次の×のうち削るものを月末に決めます。

2つ目は、進路希望調査の紙を親が代わりに書く、または下書きを渡して書かせることです。締め切りが迫ると、親が下書きを作って「これでいい?」と差し出したくなります。けれど、子供が自分の机へ運んだ紙を親が埋めれば、運んだ意味ごと取り上げることになります。直し方は、締め切りと、空欄や未定で出せるかを担任に確かめ、書く欄はお子さまに残すことです。どうしても書けないときは、三者面談で担任から本人へ直接聞いてもらう形に切り替えます。

3つ目は、毎晩「今日は何分やった?」と時間を聞くことです。時間の報告が日課になると、勉強の中身より、報告できる数字をそろえることが目的に変わります。直し方は、聞くのをやめて、週末に塗られた枠を見る1回にまとめることです。見るのは塗れた数だけで、どの教科をどう解いたかの点検はしません。

よくある質問

不登校で勉強しない中3でも、今から高校受験に間に合いますか

「間に合う」と約束できる人はいません。決まるのは、残りの週の数と、どの学校を受けるかです。だからこそ、先に週を数えて枠を配り、志望校を担任と並べて見るところまで進めると、「間に合うか」という問いが「どの単元を残すか」という問いに置き換わります。学校ごとの目安を知りたいときは、塾のサイトに都立高校の一覧があります。勉強しない日が何週も続くときは、枠の数を減らすより先に、学校や相談先に今の様子を話してください。

欠席が多くて内申がほとんどつきません。都立高校はどう見ますか

欠席が続いて評定をつけられなかった教科がある受検者について、都の入試の要綱は、学力検査の得点など参考にできる資料を使い、受ける都立高校の側が調査書点を出すと定めています。調査書の中身について事情を伝えたいときには、本人と保護者が書いて出す自己申告書という書類もあります。都立には学力検査をせず面接や作文などで選ぶ学校もあるので、どの道が開いているかは、担任と一緒に都の資料で確かめます。

中3の内容を学校で習っていません。教科書だけで進められますか

進められる範囲はあります。中3の単元は、教科書の例題を読んでから、学校のワークの基本の問題を1頁だけ解く形で始めます。数学の展開や平方根は計算の続きなので、手順5の計算の流れに入れてしまうのが近道です。理科と社会の中3の単元は、12月から増やす枠に回します。ワークが手元に無いときは、担任に届けてもらえるか聞いてみてください。教科書の説明だけでは進まない単元が2つ続いたら、そこが人に聞くべき場所です。

学校と相談先で確かめること

担任にそのまま聞ける質問を並べます。電話でも面談でも、メモを見ながら1つずつ聞いてかまいません。

学校の外にも話す場所はあります。武蔵野市にお住まいなら、市の教育支援センターで受験の時期の不安も含めて相談でき、家を訪ねて話を聞く市のスクールソーシャルワーカーもいます。隣の市にお住まいのご家庭は、その市の教育委員会に教育相談の窓口があります。東京都教育相談センターは高校生の年齢までの子の相談を受けているので、受験の前にも、高校に進んだあとにも同じ窓口に相談できます。電話の相談は続けて受ける形ではなく、1回ごとの相談です。学校のスクールカウンセラーには、親だけで会いに行ってもかまいません。眠れない、食べられない、朝に体が動かない日が続くときは、受験の予定より先に医療機関に相談してください。

個別指導で確かめること

1対1の授業では、最初の回に目次の印と過去の問題の1回分を机に並べ、数学の計算と英語の文の形のどこから戻るかを、その場で1問ずつ解きながら決めます。毎回の終わりにその日の単元の基本の問題を1つ選んでおき、次の回の最初にもう一度解いてもらいます。解ければ時間割の表を塗って次の単元へ、解けなければ同じ単元にとどまります。休んでいた期間の長さではなく、目の前の1問が解けたかどうかで次へ進むかを決めます。

まとめ

進路希望調査の紙を自分の机へ運んだ夜から、受験勉強はもう動き出しています。親が手を付けるのは紙の欄ではなく、2月21日までの週の数と、数学の計算と英語の文の形から置く最初の枠です。数えて配った残りの週は、足りない時間ではなく、削る単元をお子さま自身が選べる時間に変わります。

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