
講師陣と指導の仕組み
90分の中で何が起きているのか—思い出す練習と間隔をあけた復習を、入塾前に確かめるための手引き

90分の授業の中身は、「読み返す時間」より「思い出す時間」がどれだけあるかで見てください。武蔵野個別指導塾は、アクティブラーニング・アクティブリコール(思い出す練習)・間隔反復を明示的に採用しています。それが何に効くのかを公開の研究で確かめ、入塾前に聞くべき問いまで並べます。

授業から帰ってきた子に「今日は何をやったの」と聞いたとき
授業から帰ってきたわが子に、今日は何をやったのかと聞く。返ってくるのは「数学」「英語の長文」という一言だけ。ノートを開くと、板書を写したような整った文字が並んでいる。けれど、翌週のテストでは同じところを落としてくる。
こういうことは、どの家庭でも起きます。授業を受けたこと、ノートを取ったことと、頭に残ったことは、別のものだからです。
塾を選ぶとき、保護者の方は講師の経歴や料金を見ます。それはとても大事です。ただ、もう一つ確かめてほしいことがあります。90分の中で、わが子が自分の頭から何かを引き出す時間が、どれだけあるかです。
読み返すより、思い出す方が残る
覚えたことを思い出そうとする行為そのものが、記憶を強くする。この考え方を確かめた研究として、よく引かれるものがあります。
ロディガーとカーピキが2006年に発表した実験です(Roediger, H. L., & Karpicke, J. D. (2006). Test-enhanced learning: Taking memory tests improves long-term retention. Psychological Science, 17(3), 249–255)。学生に短い文章を読ませ、その後に「もう一度読む」組と「思い出して書き出す」組に分けました。
五分後のテストでは、もう一度読んだ組の方がよく覚えていました。ところが、二日後と一週間後のテストでは結果が逆になりました。思い出して書き出した組の方が、多くを覚えていたのです。
この結果が示すのは、読み返しは「その場で分かった気になる」には向くということです。一方で、時間がたってからも残る記憶を作るには、思い出す練習の方が向いています。テストの前の晩にノートを読み返して安心するのは、前者の効き方です。

一度にまとめるより、間をあけた方が残る
もう一つの柱が、間隔をあけた復習です。同じ時間を勉強に使うなら、一度にまとめてやるより、何回かに分けて間をあけた方が残る。この考え方も、多くの実験で確かめられてきました。
セペダらは2006年に、この種の実験を数多く集めて分析しました(Cepeda, N. J., Pashler, H., Vul, E., Wixted, J. T., & Rohrer, D. (2006). Distributed practice in verbal recall tasks: A review and quantitative synthesis. Psychological Bulletin, 132(3), 354–380)。全体として、学習を何回かに分けて間をあけた方が、後のテストの成績はよい傾向にありました。
週に一度の授業は、それだけで間隔をあけた学習の形をしています。大事なのは、前の週にやったことを、次の週にもう一度呼び出すかどうかです。呼び出さなければ、間隔はただの空白になります。
二つとも「効き目が高い」と評価された学習法
ダンロスキーらは2013年に、学校でよく使われる十の学習法を比べた長い論文を発表しました(Dunlosky, J., Rawson, K. A., Marsh, E. J., Nathan, M. J., & Willingham, D. T. (2013). Improving students’ learning with effective learning techniques. Psychological Science in the Public Interest, 14(1), 4–58)。
この論文で、効き目が高いと評価されたのは二つです。一つが練習テスト(思い出す練習)、もう一つが分散学習(間隔をあけた学習)でした。反対に、蛍光ペンで線を引くことや、読み返すことは、効き目が低いと評価されています。
家で教科書に線を引き、何度も読み返している子は少なくありません。それが悪いわけではありません。ただ、その時間の一部を思い出す練習に回すだけで、残り方は変わりうる。研究が示しているのは、そういうことです。

1対1の90分では、思い出す練習をごまかせない
武蔵野個別指導塾の授業は、講師1名に生徒1名の完全マンツーマンです。
集団の授業では、講師の問いに誰かが答えれば、授業は先へ進みます。答えなかった生徒が本当に思い出せたかどうかは、誰にも分かりません。1対1では、そうはいきません。問いを向けられるのは、いつもわが子です。思い出せたか、思い出せなかったかが、その場ではっきりします。
思い出せなかったところこそ、伸びしろです。どこで詰まったのかが見えれば、そこから説明を組み立て直せます。思い出す練習と1対1の授業は、相性がよい組み合わせです。
アクティブラーニングという言葉は、生徒が自分で考え、話し、書くことで学ぶ形を指して使われます。聞くだけの授業とは逆の形です。1対1の授業では、生徒の話す量が自然に増えます。講師がいくら話しても、わが子の口が動かなければ、その90分はただの講義です。
隣に座る人の力も、思い出させ方で生きる
思い出す練習は、問いの質で効き目が変わります。「この公式を言ってみて」という問いと、「なぜこの公式を使うのか説明して」という問いとでは、引き出すものが違います。
講師陣には、大学教員や大学の非常勤講師、修士号・博士号を持つ元研究者、現役の難関国立大学の学生がいます。私立大学医学部の学生や、東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学の大学院生、現役の中学校の非常勤講師もいます。講師は専門の科目を担当制で受け持つ業務委託の講師で、アルバイト講師はいません。
その科目を深く知っている人ほど、どこを問えば理解の穴が見えるかを知っています。経歴は、こういう場面で生きます。
入塾前カウンセリングで確かめる問い
ここまでの話を、入塾前の確かめ方に落とします。無料の入塾前カウンセリングで、次のように聞いてみてください。
- 授業の始めに、前回の内容を本人が先に説明する時間はあるか
- 復習の間隔は誰が決めるのか(講師か、本人か、決まった形があるか)
- 宿題は、読み返す形か、思い出して解く形か
- 本人が思い出せなかったところを、次の授業でどう扱うか
- 授業の中で、本人が話す時間と講師が話す時間はどれくらいの割合か
この記事では、教室の手順の細かい決まりは書いていません。どう進めるかは、科目とお子さまの様子によって講師が組み立てるからです。だからこそ、面談で直接聞いてください。答えが具体的であるほど、90分の中身が見えてきます。
無料の事前診断テストの答案も、材料になります。答案のどこで手が止まったか。そこが、最初の思い出す練習の的になります。
家でできる、思い出す練習
授業の外でも、思い出す練習はできます。どれも、道具は白い紙一枚です。
寝る前の三分
その日の授業で習ったことを、ノートを閉じたまま紙に書き出します。書けなかったところだけ、ノートを開いて確かめます。
翌日と数日後
同じことを、翌日にもう一度、数日後にもう一度やります。書き出せる量が増えていけば、記憶が残り始めている印です。
親が聞き役になる
保護者の方が「今日のところを説明して」と聞き役になるのも効きます。内容が分からなくてもかまいません。本人が自分の言葉で話すこと自体が、思い出す練習になります。
教室の自習室は、塾の許可があれば24時間使えます。テキストは1500冊以上あります。家で集中しにくい子は、授業のない日に教室で書き出しの練習ができます。
よくある質問
Q. 思い出す練習は、どの科目にも使えますか。 A. 研究の多くは、言葉や事実を覚える課題で行われています。ただ、数学の解き方の手順や、英文の構造の説明など、自分の頭から引き出す形にできるものは多くあります。科目ごとの使い方は、担当の講師と相談してください。
Q. 間隔はどれくらいあければよいのですか。 A. 研究では、どれくらい先まで覚えておきたいかによって、よい間隔は変わると示されています。一つの正解はありません。定期テストまでの日数や入試日から逆算して、講師と一緒に決めていくのが現実的です。
Q. 思い出せないと、子どもが落ち込みませんか。 A. 思い出せないことは、失敗ではなく、どこを直せばよいかの印です。1対1の授業なら、思い出せなかったところをその場で説明し直せます。思い出せた量が増えていくのを、本人と一緒に確かめてください。
Q. 週1回の授業でも、効果はありますか。 A. 週1回の授業は、それだけで間隔をあけた学習の形です。大事なのは、前の週の内容を次の授業で呼び出すことと、家で短い書き出しを挟むことです。何回通うかは、入塾前カウンセリングで目的と合わせて決めてください。
まとめ
90分の授業の中身は、講師がどれだけ話したかではなく、わが子がどれだけ思い出したかで決まります。読み返すより思い出す方が残り、一度にまとめるより間をあけた方が残る。どちらも、公開の研究で繰り返し確かめられてきた考え方です。
武蔵野個別指導塾は、アクティブラーニング・アクティブリコール・間隔反復を明示的に採用しています。完全1対1の授業では、思い出す練習をごまかせません。入塾前カウンセリングでは、前回の内容を本人が先に説明する時間があるか、復習の間隔を誰が決めるかを、ぜひ聞いてください。
まずは無料の事前診断テストで、答案のどこで手が止まるかを一緒に見ましょう。
- 武蔵野個別指導塾(東京都武蔵野市境2-2-3 渡辺ビル4F・JR中央線 武蔵境駅 徒歩30秒)
- 電話: 0422-27-7828(365日・24時間)
- メール: musashinokobetu.daily@gmail.com
同じ分野のほかの記事
- 講師陣の出身を読む—大学教員から医学部の学生まで、誰が隣に座るのか|武蔵野個別指導塾
- 代表講師・藤崎史朗の経歴—予備校の教壇と出題者の机を知る国語の専門家|武蔵野個別指導塾
- 完全マンツーマンと巡回型は何が違うのか—90分のうち、講師の目が離れる時間|武蔵野個別指導塾
- 担当制の業務委託講師で変わること—アルバイト講師のいない教室の授業の組み方|武蔵野個別指導塾
- 総合型選抜は宮川と藤崎の二人で見る—研究計画書と入試現代文、二つの目|武蔵野個別指導塾
- 入試問題を作る側から見た入試—設問は受験生に何を求めているのか|武蔵野個別指導塾
- 医学部・医療系を目指す高校生の小論文と医療英語—隣に座るのは誰か、入塾前に科目の頼み方を決める
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




