
読み物 家庭と子どもの日々(10-27 本人「読み物として引き込む記事」)
スマホを取り上げても成績は上がらない—14歳の自室で起きていることと、親が見張るより効く90分の使い道

スマホを取り上げた夜、家は静かになります。そして成績は変わりません。原因はスマホではなく、机の前に座っても何をすればいいか分からない時間です。その時間に中身を入れるのが、隣に座る講師の仕事です。見張りは親の仕事ではありません。

取り上げた夜に、家で起きること
22時。リビングのテーブルに、子どものスマホが伏せて置いてあります。取り上げたのは、定期テストの答案を見た直後でした。本人は自室に上がり、扉が閉まります。静かです。
保護者の方は、その静けさを「勉強している」と読みたくなります。けれど扉の向こうで起きているのは、たいてい別のことです。机に座る。教科書を開く。どのページを開けばいいか分からない。ノートを取り出す。何を書けばいいか分からない。ベッドに移る。天井を見る。スマホがないので、退屈の行き先がない。眠る。
翌朝、保護者の方は「昨日は静かだったね」と言います。本人は何も言いません。テストは次も同じ点です。スマホは関係なかった、というのが、この家で起きたことの正しい説明です。
これは、だらしない子の話ではありません。「勉強しなさい」と言われて机に向かう素直さはある。ただ、机の前で何をすればいいかを、誰にも教わっていない。学校は教える場所で、家での勉強の仕方までは教えません。その空白に、スマホが入っていただけです。
14歳の自室には、やることの順番がない
中学2年の机の上を想像してください。英語の教科書、数学の問題集、理科のワーク、学校の配布物。全部ある。けれど「今日、何から、どれだけ」が書いてある紙はどこにもありません。
大人は仕事で、やることの順番を自分で作ります。14歳は、まだその筋肉がありません。順番がないまま机に向かうと、いちばん楽なものから手を付けます。英単語を眺める。ノートをきれいに書き写す。蛍光ペンを引く。全部、やった気になれて、成績に効かないことです。
スマホを取り上げると、この「やった気になれること」すら減ります。退屈だけが残る。退屈は、机から子どもを遠ざけます。取り上げる前より、机に向かう時間が短くなることさえあります。
ここで親がすべきなのは、見張ることではなく、順番を外から入れることです。ただし、親が入れると、たいていけんかになります。親は順番を作れても、今日の子どもがどこで止まっているかを見ていないからです。

隣に座る講師が、順番を作る
武蔵野個別指導塾の授業は、講師1名に生徒1名の完全なマンツーマンです。1人の講師が2人を交互に見る巡回型ではありません。90分のあいだ、講師の目は一人の生徒に向いています。
この形で、最初の数回にすることは、教えることではなく、順番を作ることです。先週の到達点はどこか。今日はどこで止まっているか。止まった場所のすぐ手前まで戻って、そこから再開する。次の授業までに家で何を、どれだけやるか。これを90分の中で決めて、本人の言葉で言わせます。
講師陣の出身は、大学教員や大学の非常勤講師、修士号や博士号を持つ元研究者、現役の中学校の非常勤講師です。東京大学・一橋大学・東京外国語大学・東京農工大学などの現役の学生や、東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学の大学院生もいます。専門の科目を担当制で受け持つ業務委託の講師で、アルバイト講師はいません。
勉強の順番を作れる人というのは、自分がその科目で順番を作ってきた人です。研究をしてきた人は、分からないことを分解して順番に並べる作業を、毎日してきました。14歳の机の上を、その目で見ます。
思い出す練習と、間隔をあけた復習
武蔵野個別指導塾は、アクティブラーニング、アクティブリコール、間隔反復を、指導の方法として明示的に採用しています。難しい名前ですが、中身は家の生活に置き換えられます。
アクティブリコールは「思い出す練習」です。教科書を読み返すのではなく、閉じて、何が書いてあったかを自分の口で言う。言えなければ、そこが覚えていない場所です。読み返す勉強は、やった気になれます。思い出す勉強は、できていないことが毎回むき出しになります。だから子どもは避けます。隣に講師がいると、避けられません。
間隔反復は「忘れかけたころにもう一度」です。今日覚えたことを、明日、三日後、一週間後に思い出す。一度にまとめてやるより、間をあけたほうが長く残ります。これを家で続けるには、いつ何を思い出すかの予定表が要ります。14歳はその予定表を自分で作れません。講師が作ります。
これらは、課金で手に入る勉強法ではありません。生活の中に、思い出す時間と、間をあけてもう一度の時間を置くだけです。置く場所を決める人が、隣に要るというだけのことです。

テストの前日の夜に、親ができるただ一つのこと
定期テストの前日、保護者の方にできることは一つだけです。「今日は何をやるの」と、一度だけ聞くことです。
答えが返ってくれば、順番があります。「数学のワークの、間違えたところだけ」「英語は単語を閉じて言う」。そう答えられる子は、見張らなくて大丈夫です。扉を閉めて、やらせてください。
答えが「とりあえず全部」なら、順番がありません。その夜に親が順番を作ろうとすると、口論になります。前日に作れる順番は、せいぜい一つです。「いちばん点が取れそうな科目の、いちばん間違えやすい一か所だけ」。それを聞き出して、紙に書いて、机に置く。あとは見ない。
この一つだけ聞く夜を、塾に通い始めてから何度か繰り返すと、答えが変わってきます。答えの変わった夜が、順番が本人のものになった夜です。見張る必要はなくなります。スマホは、そのころにはテーブルに伏せていないはずです。
スマホを返すときの話
取り上げたスマホを、いつ返すか。成績が上がったら、という条件を付けると、たいてい失敗します。上がらないからです。上がらない理由はスマホではないのに、スマホと成績を結び付けた約束になってしまいます。
返すなら、順番ができた日に返してください。塾で「次の授業までに、これとこれ」が決まり、本人が家でそれを机の上へ出せるようになった日。その日、スマホは勉強の敵ではなくなっています。やることが決まっている子は、やることの合間にスマホを見るだけです。やることが決まっていない子は、スマホの合間に勉強をします。順番が逆なだけで、スマホの時間は同じかもしれません。
保護者の方が見張る夜を減らすこと。それが、この塾の90分の、家庭にとっての意味です。
自習室という選択肢
家の自室で順番を守れない子には、自習室があります。武蔵野個別指導塾の自習室は、塾の許可があれば24時間使えます。無条件に開いているのではなく、そのつど許可を取る形です。テキストは1500冊以上あります。
許可を得て、授業のあとに自習室で、決めた順番の最初の一つだけやってから帰る。これだけで、家に帰ってから机に向かう必要がなくなります。家は休む場所、塾は進める場所、と分けてしまう。自室の扉の向こうを想像して不安になる夜が、一つ減ります。
授業の形と、始め方
中学生の授業は1回90分です。対面は15時から21時30分まで、4限(15:00〜16:30)から7限(20:00〜21:30)の4つの枠があります。部活のある中学生は、6限か7限から考えてください。オンラインはZoomで10時から翌0時45分まで受けられます。
入塾の前に、無料の事前診断テストと入塾前カウンセリングがあります。カウンセリングでは、点数より、家で机に向かったとき何から手を付けているかを話してください。そこに、この子の順番のなさが現れるからです。
教室は東京都武蔵野市境2-2-3 渡辺ビル4F、JR中央線・武蔵境駅から徒歩30秒です。電話は0422-27-7828、365日・24時間受け付けています。メールはmusashinokobetu.daily@gmail.comです。
よくある質問
Q. スマホは取り上げたほうがいいですか。 A. 取り上げること自体は家庭の判断です。ただ、取り上げれば成績が上がるという期待は持たないでください。上がる要因は、机の前で何をするかが決まることです。
Q. 塾に通えば、家で勉強するようになりますか。 A. 最初から家で勉強するようにはなりません。最初は、塾で決めた順番の最初の一つを家でやる、という小さな形から始めます。家でやれる量は、順番ができてから増えます。
Q. 親が勉強を見るとけんかになります。 A. 多くの家庭で同じです。親は順番を作れても、今日の子どもがどこで止まっているかを見ていません。見ている人に順番を任せ、親は見張らない。それが、この塾の90分の使い方です。
Q. 宿題は出ますか。 A. 次の授業までに家でやることは、授業の中で本人と決めます。量は、家にいて一人で進められる分が目安です。やり切れない量を出しても、順番は壊れるだけです。
Q. 中学3年の秋からでも間に合いますか。 A. 順番を作ることは、どの時期からでも始められます。残り時間に合わせて、やることを絞ります。入塾前カウンセリングで現状を見てから決めます。
Q. 家でスマホの使い方の約束を作るべきですか。 A. 作るなら、時間の約束より順番の約束にしてください。「塾で決めた最初の一つを終えてからスマホ」という形です。時間で縛る約束は、守らせる側が見張ることになります。順番の約束は、終えたかどうかを本人が言えます。
まとめ 見張るのをやめて、順番を入れる
スマホを取り上げても、机の前の空白は埋まりません。空白を埋めるのは、今日どこで止まっているかを見て、次に何をするかを決める人です。
その人を、完全1対1の90分で隣に置く。家では見張らず、順番の最初の一つだけを机の上に出させる。静かな夜を「勉強している」と読むのをやめて、何をしているかを講師へ聞ける家にする。
それが、この塾が中学生の家庭に提案している、スマホとの付き合い方です。
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お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
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