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【中学受験社会】地図 グラフ 資料の読み取りを図解で総まとめ—地形図 統計 年表 資料問題の手順|武蔵野個別指導塾

地形図の方位と縮尺、収穫量と割合の違い、年表と史料を組み合わせる記述を、3枚の図と例題でたどります。資料のどこを根拠にすればよいか、家庭でも確かめられます。
よくあるのは、駅のホームのベンチで問題集を開き、「この県は米づくりが盛んだから」と答えを選んだあと、保護者にグラフのどこを見たのか聞かれると、指が止まってしまうという場面です。地名や産業の知識はあるのに、目の前の資料と答えがつながっていません。資料問題では、覚えたことを思い出す力に加えて、書かれている条件をそろえて読む力が必要です。
地図なら方位や縮尺、グラフなら単位や年、史料なら書かれた時期と書き手を先に確かめます。見る順番が決まると、見た目の印象に引っぱられにくくなります。知らない地域の資料でも、比較できる部分から取り組めます。
ここでは、練習用に設定した地図や数値を使い、読み取った事実を短い答えにするまでをたどります。実在する地域の順位を覚える学習とは分けて、資料に戻れば説明できる状態を目指しましょう。
この単元で身につけること
- 問いの条件を拾います。「いつ」「どこ」「何を」「どんな形で答えるか」を確かめ、探す情報を絞ります。理由を聞かれているのに地名だけを書く、といったずれを防ぎます。
- 地図の約束を使います。方位、縮尺、凡例、等高線を確かめてから、位置や距離、土地の傾きを読みます。絵の印象ではなく、記号と線を根拠にします。
- 数量と割合を区別します。表やグラフの単位を読み、割合なら何を全体の100%としているかを言葉にします。全体が違う資料どうしを比べるときに役立ちます。
- 年表と史料を結びつけます。出来事の前後関係を確認し、史料の言葉がどの立場から書かれたものかを考えます。順番がわかることと原因がわかることを分けます。
- 根拠のある記述を作ります。資料の具体的な事実を選び、それが問いにどう答えるかを説明します。資料にない事情を、もっともらしい言葉で補わないことも含みます。
算数で学んだ単位の換算や割合と、地理で学んだ地形・産業、歴史で学んだ時代の順序が、この単元でつながります。新しい知識を増やすだけでなく、すでに知っていることを使う場所を確かめる学習です。
基本の考え方
地形図は方位・縮尺・凡例・等高線の順に読む
地形図は、土地の起伏や建物、道路などを決まった表し方で示した地図です。最初に方位を見ます。北を示す矢印があれば、その向きが北です。地形図は通常、上が北ですが、問題のために回転させた図もあります。紙の上側という理由だけで北と決めず、表示を優先します。北が上なら右が東、下が南、左が西です。北と東の間が北東になります。
縮尺は、実際の長さを地図上でどれだけ縮めているかを表します。縮尺25000分の1なら、地図上の1cmが実際の25000cmに当たります。25000cmは250mです。地図上の長さと実際の長さは、いったん同じ単位で対応させると間違いを減らせます。1kmは1000m、1mは100cmなので、1kmは100000cmです。
画面で見る図を定規で測ると、拡大率によって長さが変わります。一方、図と一緒に拡大される目盛りのついた線、つまり距離の目安を示すスケールバーがあれば、その線との比から距離を読み取れます。印刷した地図の縮尺を使う問題と、画面上のスケールバーを使う問題は区別しましょう。
凡例は、色や記号が何を表しているかを示す説明です。同じ丸でも、都市を表す場合と、観測地点を表す場合があります。地図記号の知識があっても、その問題独自の記号には凡例が必要です。道路の線と境界線を取り違えると、その後の判断までずれるため、迷う線を先に確かめます。
等高線は、海面からの高さが等しい地点を結んだ線です。線に添えられた数は土地の高さを示し、隣り合う線の高さの差を確認して読みます。同じ高さの差なら、等高線の間隔が狭いところほど傾きが急で、広いところほど緩やかです。高さが大きい場所が必ず急なのではありません。高さと傾きは別の情報です。

図1のように、外側から100m、120m、140mと高くなる閉じた等高線は、内側ほど高い土地を表します。図では西側の線の間隔が狭く、東側は広くなっています。同じ20m高くなるのに必要な水平距離が短い西側のほうが急です。最も内側の線が140mでも、山頂の高さがちょうど140mという意味ではありません。
図1は読み方を練習する模式図で、A・Bは地点を示す丸です。AからBへは東に進みます。下の500mの線を2本つないだ長さがABに当たるため、ABの直線距離は1kmです。線は道を表していないので、実際に歩く距離や道順までは読み取れません。地図にない道を頭の中で加えないことが大切です。
表とグラフは比較する条件をそろえる
資料の表題には、何を調べたかが書かれています。その次に対象の地域、調べた年、単位、凡例、注を見ます。「生産量」と「生産額」はどちらも生産に関する数字ですが、量と金額で意味が違います。「人数」と「世帯数」も同じではありません。似た言葉を一つのものとして読まないようにします。
棒グラフは数量の大小を比べるのに適しています。折れ線グラフは時間による変化を追いやすく、帯グラフや円グラフは全体に対する内訳を読みやすくします。ただし、形式だけで読み方を決めきらず、縦軸と横軸の意味を確認します。雨温図のように左右に違う単位の縦軸がある図では、どの線や棒がどちらの軸に対応するかが出発点です。
割合は「比べる量÷もとにする量×100」で百分率にできます。ある町の収穫量全体が200t、そのうち品目Aが80tなら、品目Aの割合は40%です。ここで全体はその町の収穫量であり、全国の収穫量ではありません。「何のうちの40%か」まで言うと、式の分母を選びやすくなります。
また、数値の差と増加率も区別します。80tから90tへの増加量は10tですが、増加率は元の80tを基準にするため12.5%です。割合が40%から30%になったときの差は10ポイントです。「10%減った」とだけ書くと別の意味になるので、問題が数量、割合、割合の差のどれを聞いているかを確認します。
年表と史料は時点と立場を確かめる
年表は出来事を時間の順に整理した資料です。上から下へ古い順に並ぶことが多いものの、矢印や年の表示を確かめます。出来事の間の紙面上の幅が、そのまま経過した年数を表すとは限りません。年が書かれているときは、位置の間隔ではなく数字をもとに考えます。
史料には、当時の文書、日記、手紙、絵などがあります。まず、いつ、誰が、何のために残したのかを読みます。後の時代に書かれた回想なら、出来事の時期と文章が書かれた時期が異なります。書き手の見聞きした範囲や立場によって、記される内容に偏りがあることにも気をつけます。
命令文に「〜すること」と書いてあれば、それは命じた内容の証拠です。すべての人が実行した証拠には直ちになりません。禁止の記録も、禁止した事実と、その後なくなったかどうかを分けて読みます。年表からわかる前後関係に、史料に書かれた行動や目的を加えると、説明の根拠がはっきりします。
例題で解き方を確かめる
例題1 縮尺から直線距離を求める
問題:北が上の縮尺25000分の1の地図があります。地点Pから見て真東にある地点Qまでの地図上の直線距離は4cmです。Qの方位と、実際の直線距離をkmで答えましょう。この問題の地図上の長さは印刷時の条件として与えられています。
- 問いを「方位」と「実際の直線距離」に分けます。道の長さを求める問題ではないため、曲がり道について考える必要はありません。
- 基準点をPに置いて方位を確認します。「Pから見て」とあるので、QからPを見る向きに逆転させないためです。QはPの東です。
- 4×25000=100000として、実際の長さをcmで求めます。縮尺は同じ単位どうしの比なので、掛け算の直後に単位を勝手にkmに変えません。
- 100000cm=1000m=1kmと換算します。答えの指定がkmなので、最後に単位をそろえます。
図1のABもスケールバーで読むと1kmですが、この例題は与えられた4cmと縮尺から計算しています。同じ答えでも根拠は異なります。地図を拡大して見ているときには、問題文の4cmを使い、画面を測り直さないようにしましょう。
答え:QはPの東にあり、実際の直線距離は1kmです。
例題2 数量の増減と割合の増減を比べる
問題:ある地域の作物の収穫量を、練習用の表にまとめました。品目Aの収穫量は何t増えましたか。また、全体に占める品目Aの割合は何%から何%になりましたか。
| 年 | 品目A | その他 | 全体 |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 80t | 120t | 200t |
| 2025年 | 90t | 210t | 300t |

図2のように、紺の部分が品目A、灰色の部分がその他です。積み重ねた棒の上端は合計を表します。品目Aの上端を読むと80tと90t、棒全体の上端を読むと200tと300tです。その他の量は、棒全体の高さから紺の部分の高さを引いて確かめられます。
- 表題に当たる問題文と単位を読み、同じ地域の収穫量を比べていることを確かめます。地域や数量の種類が違えば、そのまま比較できないからです。
- 品目Aだけを取り出し、90−80=10tと計算します。全体の差300−200を求めても、品目Aの増加量にはならないためです。
- 2020年は80÷200×100=40%、2025年は90÷300×100=30%と求めます。その年の全体をそれぞれ100%とする必要があるからです。
- 「量は増えた」「割合は下がった」と別々に整理します。品目Aの増え方より全体の増え方が大きいため、矛盾しない組み合わせです。
収穫量が増えた理由までは、この表だけでは決まりません。栽培する面積が増えたのか、単位面積当たりの収穫量が増えたのかを答えるには、別の情報が必要です。量と割合について確実に言えることに答えを絞ります。
答え:品目Aは10t増え、全体に占める割合は40%から30%になりました。
例題3 年表から順序と経過年数を読む
問題:次の年表を見て、あとの問いに答えましょう。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1853年 | ペリーが来航する |
| 1854年 | 日米和親条約を結ぶ |
| 1858年 | 日米修好通商条約を結ぶ |
問いは「日米和親条約と日米修好通商条約のうち、先に結ばれたものはどちらか」「ペリー来航の年から日米修好通商条約締結の年までは何年の隔たりがあるか」の2つです。ここでは月日ではなく、西暦の年の差で答えます。
- 出来事と年を一組ずつ対応させます。条約名が似ているため、年だけを拾うと取り違えやすいからです。
- 1854と1858の大小を比べます。西暦ではこの範囲の年の数が小さいほうが先なので、日米和親条約が先です。
- 1858−1853=5と引き算をします。始めと終わりの年を両方数える方法は、年の隔たりを求める方法と違うからです。
表の行の間隔は同じでも、1853年から1854年の差は1年、1854年から1858年の差は4年です。見た目の幅が等しいことを、時間の間隔が等しい証拠にしないようにします。また、この表には条約の内容が書かれていないため、港の名前などを答えるには学習した知識や別の資料が必要です。
答え:先に結ばれたのは日米和親条約で、年の隔たりは5年です。
例題4 資料の事実を使って理由を書く
問題:ある村の用水路について、次の学習用資料を読みます。資料の文は読み取りの練習用に作ったもので、実在する史料の引用ではありません。
資料Aの年表には「ある年の春:用水路の工事が終わる」「同じ年の秋:用水路から水を引く田が増える」とあります。資料Bの村の記録には「水を引けず田にできなかった土地にも、用水路から水を送れるようになった」とあります。用水路の完成によって田が増えた理由を、水と土地の関係がわかる一文で答えましょう。
- 問いが完成の時期ではなく、田が増えた理由を求めていると確認します。年表の春と秋を書くだけでは、理由への答えにならないからです。
- 資料Bから「以前は水を引けなかった土地」と「水を送れるようになった」を選びます。工事前後の変化が、土地を田として使える条件につながるからです。
- 資料Aで、完成が先、田の増加が後という順序を確かめます。理由の説明が時間の流れと食い違っていないかを見るためです。
- 「水を引けなかった土地に水を送れるようになり、田として使えるようになったから」とまとめます。資料の表現を写すだけでなく、問いの「田が増えた」に結びつけるためです。
「農業が発達したから」では、何が変わったのかが伝わりません。「収穫が2倍になったから」も、資料にない数値を足しています。この資料で説明できるのは、水を得られる土地が増え、田として使えるようになったという関係です。
答え:それまで水を引けなかった土地にも水を送れるようになり、田として使えるようになったからです。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 高い土地ほど傾きが急だと考える
誤った書き方は「140mの線に近い東側のほうが急」です。どこが違うかというと、土地の高さと、同じ水平距離を進んだときの高さの変わり方を混同しています。標高が高い場所にも緩やかな斜面はあり、標高が低い場所にも急な斜面はあります。
正しい書き方は「図1では、同じ20mの高さの差を表す等高線の間隔が狭い西側のほうが急」です。お子さまが迷ったときは、東西それぞれで100mの線から120mの線までを指でたどります。同じだけ上がるのに、どちらの水平距離が短いかを比べると、判断の根拠が見えます。
誤り2 割合が下がったので量も減ったと考える
誤った書き方は「品目Aは40%から30%になったので、収穫量が減った」です。どこが違うかというと、100%に当たる全体の量が変わっていることを見落としています。2020年の100%は200t、2025年の100%は300tです。

図3のように帯の全体を同じ幅にすると、品目Aの割合が下がったことは読み取りやすくなります。ただし、この同じ幅は同じ量を意味しません。帯グラフでは各年の全体を100%としているため、収穫量の大小は元の表や図2に戻って確かめます。
正しい書き方は「品目Aの割合は40%から30%に下がったが、収穫量は80tから90tに増えた」です。数量を問われたらt、割合を問われたら%というように、答えに必要な単位を先に書く方法も役立ちます。単位を置くと、どの数字を使うべきかを考えやすくなります。
誤り3 前後に起きたことをすぐ原因と結果で結ぶ
誤った書き方は「工事のあとに田が増えたので、工事が田を増やした」です。どこが違うかというと、順序を示す資料だけで原因まで証明したつもりになっています。前後して起きた出来事でも、別の事情が関係している場合があります。
正しい書き方は「工事で用水路から水を送れる土地が増え、田として使える土地が増えた」です。例題4では資料Bが水の供給の変化を示しているので、年表の順序に理由を加えられます。資料Aしかなければ、まずは「工事の完成後に田が増えた」という前後関係にとどめます。
同じ注意はグラフにも当てはまります。人口と店の数がともに増えていても、その2つだけで「店が増えたから人口が増えた」とは決まりません。「同じ時期に増えた」という読み取りと、「なぜ増えた」という説明を分けると、記述に余計な飛躍が入りません。
ここで手が止まるなら、止まった単元まで一緒に戻ります。学年別個別指導コース/お問い合わせ
練習問題
練習1
北が上の縮尺50000分の1の地図で、地点Rから真南にある地点Sまでの直線距離は3cmです。Sから見たRの方位と、実際の直線距離をkmで答えましょう。与えられた3cmは、印刷時の地図上の長さです。
練習2
図1で、西側と東側のうち傾きが緩やかなのはどちらですか。「等高線」という言葉を使って理由も答えましょう。また、最も内側の線の表示だけで山頂の高さを140mと決めてよいかを答えましょう。
練習3
ある地域の収穫量全体は、前の年が400t、次の年が500tでした。品目Bの割合は前の年が25%、次の年が24%でした。品目Bの収穫量をそれぞれ求め、何t増えたかを答えましょう。割合だけを見て増減を判断せず、各年の全体を使ってください。
練習4
学習用資料の年表には「橋が完成する」「その翌年、川を渡って市場に行く人が増える」とあります。同じ地域の記録には「以前は渡し船を待ったが、橋の完成後は船を待たずに川を渡れるようになった」とあります。資料から読み取れる移動の変化を、以前との違いがわかる一文で書きましょう。また、この資料だけで「市場の売上が2倍になった」と言えるか答えましょう。
答えと解説
練習1の答えは「北、1.5km」です。Rから見たSが南なので、見る基準をSに移すとRは北です。距離は3×50000=150000cm、1500m、1.5kmと換算します。方位を答える前に「誰から誰を見るか」を確かめましょう。
練習2の答えは「東側です。同じ高さの差を表す等高線の間隔が広いからです。山頂の高さを140mと決めてはいけません」です。140mはその等高線上の高さです。内側の頂上の高さを答えるには、標高を表す数値など、追加の手がかりが必要です。
練習3の答えは「前の年が100t、次の年が120tで、20t増えました」です。400×25÷100=100、500×24÷100=120と求めます。割合は1ポイント下がっていますが、100%に当たる全体が増えたため、品目Bの量は増えています。
練習4の答えの例は「以前は渡し船を待っていたが、橋の完成後は船を待たずに川を渡れるようになりました。売上が2倍になったとは言えません」です。資料にあるのは移動方法と待つ必要の変化です。市場に行く人の増加だけでは売上の大きさは決まらず、売上を示す数値もありません。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
この読み方は、産業の生産量、人口の変化、歴史上の改革、税金の使い道など、分野をまたいで使います。地理・歴史・公民が一緒に出てくる問題でも、まず資料の条件を読み、必要な知識を結びつける順序は変わりません。知らない資料が出たこと自体を、解けない理由にしなくてよくなります。
家庭で5分使うなら、1つ目は図1を使う指さしの確認です。お子さまに北の向き、500mの目安、傾きの急な側を順に指してもらい、それぞれ一言で理由を聞きます。答えの正誤だけでなく、見た場所が合っているかを確かめます。
2つ目は例題2の表から、数字を1つ選んで意味を説明する確認です。「30%は何を全体にした割合ですか」「90tと30%は同じ何を別の形で表していますか」と尋ねます。保護者が新しい問題を作らなくても、量と割合の対応をたどれます。
個別指導では、答えがずれたところから、単位の換算、割合の分母、方位の基準点、史料の主語のうち必要な箇所まで戻って確かめます。正解を聞いてうなずけるかだけでなく、資料の該当部分を自分で示せるかを見ます。
まとめ
資料問題で答えを書いたあとは、「この言葉は資料のどこから出てきたか」と問い直してみましょう。指せる箇所がなければ、覚えた知識を不用意に足したり、見た目から決めたりした可能性があります。一方、資料で直接わかる事実と、学んだ知識で説明した部分を区別できれば、初めて見る資料にも落ち着いて向き合えます。
地図の線もグラフの高さも史料の一文も、条件と結びつけて初めて答えの根拠になります。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。



