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【生物】効果器と筋収縮を図解で総まとめ—骨格筋の構造・滑り説・ATP と Ca イオン・筋収縮の種類|武蔵野個別指導塾

【生物】効果器と筋収縮を図解で総まとめ—骨格筋の構造・滑り説・ATP と Ca イオン・筋収縮の種類のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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筋節の図で短くなる部分を見分け、Ca²⁺とATPの役割、単収縮と強縮を整理します。長さの計算や刺激間隔の例題から、筋電図を読むときの注意まで学べます。

よくあるのは、美術室の床のタイルを見ながら筋節の図を思い出し、「両端が近づくのだから、中のアクチンもミオシンも縮むはずだ」と考えてしまう場面です。タイルの境目を筋節の境界に見立てると、区間が短くなることは想像できます。ところが、区間の長さと、その中にある部品の長さを同じものとして扱うと、筋収縮の説明が途中でつながらなくなります。

筋肉が力を出すしくみは、構造を大きい順に並べ、変わる長さと変わらない長さを分けると追いやすくなります。さらに、神経から届く情報、Ca²⁺による収縮の調節、ATPの利用を順につなぐと、「動け」という情報が実際の運動に変わる道筋が見えてきます。用語を覚えるだけでなく、図の変化、刺激と張力のグラフ、筋電図がそれぞれ何を表しているかまで説明できるようにしましょう。

この単元で身につけること

前の単元で学ぶニューロンの興奮とシナプスでの伝達は、筋繊維に収縮のきっかけが届くしくみにつながります。細胞の構造やATPについての知識も、ここで実際の運動を説明するために使います。

基本の考え方

効果器から筋節まで、大きさの順にたどる

受容器は外界や体内の変化を受け取る器官です。それに対して効果器は、情報に応じた反応を実行します。熱い物に触れたときに腕を引く反応なら、皮膚で刺激を受け取り、神経系を通じて情報が伝わり、腕の筋肉が力を出します。受容器と効果器を「刺激を受ける側」と「反応を実行する側」に分けると、経路を逆に書く誤りを防げます。

筋肉には骨格筋、心臓をつくる心筋、内臓や血管の壁などにある平滑筋があります。骨格筋は、主に骨に付着して体を動かす筋肉です。心筋と骨格筋には横縞の模様である横紋が見られますが、平滑筋には見られません。ここからは、筋節が規則正しく並ぶ骨格筋を中心に考えます。骨格筋は意識的な運動に使われますが、反射でもはたらくため、すべての収縮を意識して起こすわけではありません。

1つの骨格筋の内部には、多数の筋繊維が束になって並んでいます。筋繊維は単なる糸状の細胞外物質ではなく、細長い1個の細胞です。骨格筋の筋繊維は多数の核をもち、その内部にはさらに細い筋原繊維が多数、長軸に沿って走っています。筋繊維と筋原繊維は名前が似ていますが、前者は細胞、後者は細胞内の収縮にかかわる構造という違いがあります。

筋原繊維では、Z膜とよばれる境界から次のZ膜までの区間が繰り返しています。この1区間が筋節、別名サルコメアです。筋節には、主にアクチンからなる細いフィラメントと、主にミオシンからなる太いフィラメントがあります。アクチンフィラメントはZ膜につながり、筋節の中央へ向かって伸びています。ミオシンフィラメントは中央に並び、表面から突き出した頭部がアクチンにはたらきかけます。

図1のように、大きな構造の中に小さな構造を順に見つけていくと、筋肉全体が力を出すことと、筋節の変化がつながります。図の矢印は、左の内部の構造を右へ取り出して示すという意味で、神経の情報が流れる方向ではありません。各段階の大きさは説明のために変えてあります。

図1 骨格筋から筋繊維と筋原繊維を経て筋節に至る構造

滑り説では、部品ではなく重なりが変わる

筋収縮を説明する滑り説では、アクチンフィラメントがミオシンフィラメントの間へ滑り込むと考えます。左右のアクチンが筋節の中央に向かって移動するため、アクチンがつながるZ膜どうしが近づきます。その結果として筋節が短くなり、直列につながる多数の筋節の短縮が筋原繊維全体の短縮につながります。アクチンやミオシンのフィラメント自体を、短く描き直してはいけません。

横紋には明帯であるI帯と、暗帯であるA帯があります。I帯はミオシンフィラメントがなく、アクチンフィラメントだけがある領域です。Z膜をはさんで隣り合う筋節にまたがります。A帯はミオシンフィラメントが存在する領域全体で、アクチンと重なる部分も含みます。A帯の中央付近で、アクチンが入り込んでおらずミオシンだけがある領域をH帯といいます。

収縮するとI帯とH帯は狭くなりますが、A帯の幅は変わりません。A帯の幅はミオシンフィラメントの長さに対応するからです。H帯は収縮の程度によっては見えなくなることがあります。「暗い部分がすべて狭くなる」と明暗だけで覚えず、各領域にどのフィラメントが存在するかを根拠に判断しましょう。

また、筋収縮という語は、筋肉が張力、つまり物を引く力を発生することにも使います。たとえば腕で物を同じ高さに保っているとき、筋肉は力を出していますが、目立った短縮は起きていません。一定の長さを保ちながら張力を生じる収縮を等尺性収縮といいます。筋肉の長さが変わらないことだけで、活動していないとは判断できません。

Ca²⁺が調節し、ATPが繰り返しの運動を支える

運動ニューロンと筋繊維が接する部分を神経筋接合部といいます。運動ニューロンの末端に興奮が届くと、神経伝達物質のアセチルコリンが放出されます。筋繊維側の膜にある受容体にはたらき、条件が満たされると筋繊維に活動電位が生じます。活動電位は膜に沿って伝わり、細胞膜が内部へ入り込んだT管を通じても内部に伝えられます。

筋繊維の内部には、Ca²⁺を蓄える筋小胞体があります。興奮が内部へ伝わると、筋小胞体から細胞質へCa²⁺が放出されます。Ca²⁺はカルシウムイオンの表記であり、収縮を調節する信号としてはたらきます。Ca²⁺がアクチン側の調節タンパク質であるトロポニンに結合すると、別の調節タンパク質であるトロポミオシンの位置が変わり、ミオシン頭部がアクチンと結合しやすくなります。

ミオシン頭部は、アクチンとの結合、首振りのような動き、解離を繰り返して滑りを生じさせます。この周期に必要なのがATPです。ATPは細胞内でエネルギーの受け渡しを担う物質で、ATPがミオシン頭部に結合すると、頭部はアクチンから離れます。続いてATPがADPとリン酸に分解される過程で、頭部は次の動作を行える状態になります。アクチンに再び結合して力を生じる動作に進み、新たなATPが結合すると再び離れます。

ここでは「ATPを分解した瞬間に必ず離れる」と覚えないことが大切です。アクチンから離れる直接のきっかけはATPの結合であり、分解は周期を進めるためのエネルギー利用につながります。Ca²⁺はATPの代わりにエネルギーを供給する物質ではありません。

興奮が止まると、Ca²⁺は筋小胞体へ能動的に回収されます。この回収にもATPが必要です。細胞質のCa²⁺濃度が低下すると、アクチンとミオシンの相互作用が抑えられ、張力が低下して弛緩します。ATPは「力を出すときだけ必要」とはいえず、頭部を離すことや弛緩へ向かう調節も支えています。

例題で解き方を確かめる

例題1 構造を大きい順に並べる

問題です。筋節、骨格筋、筋原繊維、筋繊維を、大きな構造から小さな構造へ並べてください。また、このうち1個の細胞にあたるものと、筋節の両端にあたる構造を答えてください。

  1. まず、体の器官にあたる骨格筋を最初に置きます。全体の位置を固定すると、その内部にある構造を順に探せるからです。
  2. 次に、骨格筋の内部に束になっている筋繊維を置き、その内部の筋原繊維を続けます。「繊維」という語が共通でも、筋原繊維は筋繊維の内部にあることが根拠です。
  3. 最後に、筋原繊維を区切る繰り返しの単位として筋節を置きます。筋節は独立した細胞ではなく、隣り合うZ膜の間の区間だからです。

答え:骨格筋 → 筋繊維 → 筋原繊維 → 筋節の順で、1個の細胞は筋繊維、筋節の両端はZ膜です。

図1を見ずに並べられたら、今度は逆に、小さな構造が何の中にあるかを説明してみます。「筋節の中に筋繊維が入る」と逆転させず、区間と細胞という種類の違いにも注意しましょう。

例題2 筋節の短縮を長さで確かめる

問題です。左右対称な筋節について、収縮前のZ膜間の長さを2.4 μm、収縮後を2.0 μmとします。ミオシンフィラメントの長さは1.6 μm、左右それぞれのアクチンフィラメントの長さは0.90 μmで、収縮前後で変わりません。筋節の短縮率、収縮前後のH帯の幅、A帯の幅を求めてください。これらの数値は計算のために与えられた条件であり、すべての骨格筋に共通する一定値ではありません。

図2のように、中央のミオシンを同じ位置と長さに保ち、左右のZ膜と、それにつながるアクチンを内側へ移動させます。図の横方向は1 μmを300の座標幅に対応させているため、上下の筋節の短縮と重なりを同じ縮尺で比べられます。縦方向はフィラメントを区別するためにずらしてあり、太さや間隔の実測値を示してはいません。

図2 収縮前後でフィラメントの長さと重なりを比べる筋節
  1. 最初に、筋節全体の長さの変化を求めます。短縮した長さは2.4 − 2.0 = 0.4 μmです。短縮率は元の長さを基準にするため、0.4 ÷ 2.4 × 100 = 16.66… %となり、約17 %です。
  2. 次に、左右のアクチンの先端の間を求めます。この条件では左右のアクチンの先端が離れており、その間にはミオシンだけがあるため、ここがH帯にあたります。収縮前は2.4 − 0.90 × 2 = 0.60 μm、収縮後は2.0 − 0.90 × 2 = 0.20 μmです。
  3. 最後に、A帯の定義を使います。A帯はミオシンが存在する全領域なので、収縮前後とも1.6 μmです。重なりが増えることと、ミオシン自体が短くなることを混同しないため、A帯は別に判定します。

答え:短縮率は約17 %、H帯は0.60 μmから0.20 μmへ減少し、A帯は1.6 μmのままです。

この筋節の中で、アクチンだけの領域の長さを左右合わせると、収縮前は2.4 − 1.6 = 0.8 μm、収縮後は2.0 − 1.6 = 0.4 μmです。これは1つの筋節内に含まれるI帯の部分の合計です。図の左右にある部分が別々に1本分のI帯全体を表すわけではなく、実際のI帯はZ膜をはさんで隣の筋節へ続きます。

H帯の計算式を条件なしに使い続けないことにも注意します。筋節がさらに短くなって、計算上の先端間距離が負になった場合、H帯の幅が負になるわけではありません。その場合はH帯がなくなり、左右から伸びるアクチンどうしの重なりも考える領域に入ったと判断します。

例題3 連続刺激から張力の変化を考える

問題です。十分な強さの刺激を1回与えたとき、張力が生じてから弛緩し終わるまでにおよそ0.10 sかかる筋標本を考えます。刺激間隔を0.20 sにした場合と、0.04 sにした場合で、それぞれ1秒あたりの刺激回数を求めてください。また、前の収縮が終わる前に次の刺激の影響が加わりやすいのはどちらか答えてください。刺激は毎回興奮を起こせる条件とします。

  1. 刺激間隔を、刺激が1回ごとに繰り返される周期として読みます。1秒あたりの回数は1 ÷ 刺激間隔で求められるため、0.20 sの場合は5回、0.04 sの場合は25回です。ここでは一定間隔の繰り返しの頻度を求めており、観測区間の両端にある刺激を重複して数える問題ではありません。
  2. 刺激間隔と収縮が続く時間を比べます。0.20 sは0.10 sより長いため、十分に弛緩してから次の収縮が起こると考えられます。一方、0.04 sは0.10 sより短いため、前の収縮が終わる前に次の刺激が加わります。
  3. 重なるものが何かを確認します。活動電位そのものが1つの巨大な活動電位になるのではなく、それぞれの興奮に伴う収縮の効果が重なり、張力が加重します。刺激頻度が高くなると、持続的な収縮である強縮が生じます。

答え:0.20 sでは毎秒5回、0.04 sでは毎秒25回で、収縮の効果が重なりやすいのは0.04 sの場合です。

ただし、この時間の比較だけで完全強縮か不完全強縮かを断定することはできません。完全に弛緩しないまでも張力が上下する場合は不完全強縮、張力の目立った上下がなくなる場合は完全強縮です。分類するには、実際の張力の記録も確かめる必要があります。

例題4 筋電図と張力の記録を読み分ける

問題です。腕で物を同じ位置に保っているとき、筋電図には変動が記録されました。「腕の位置が変わらないので、筋肉は活動していない」「筋電図の縦軸は筋肉の短縮量である」という2つの説明を検討してください。

  1. まず、筋電図が測る対象を確認します。筋電図は筋肉の電気的な活動を電位の変化として記録したもので、縦軸は短縮量ではありません。単位や測定対象を確かめることで、見た目が似た波形の取り違えを防げます。
  2. 次に、力を出すことと短くなることを分けます。物を支えるときには、腕の位置が一定でも筋肉が張力を生じています。筋肉が活動していないという説明は、等尺性収縮を見落としています。
  3. 最後に、筋電図からいえる範囲を限定します。波形は電気的活動を示しますが、その振幅をそのまま短縮量や張力の値に読み替えることはできません。記録条件も波形に影響するためです。

答え:位置が一定でも筋肉は力を出して活動でき、筋電図は短縮量ではなく電気的活動を記録します。

皮膚の表面から記録する表面筋電図では、複数の筋繊維の電気的活動が重なって現れます。1本の運動ニューロンと、それが支配する筋繊維の集まりを運動単位といいます。力を調節するときには、活動する運動単位の数や発火頻度などが変化しますが、表面筋電図の山1つをそのまま筋繊維1本と数えることはできません。

つまずきやすいところと直し方

「アクチンとミオシンが縮む」と書いてしまう

誤った書き方は「アクチンとミオシンが短くなるため、筋節が短くなる」です。違うのは、筋節という区間の変化を、その中にあるフィラメント自体の変化に置き換えている点です。正しくは「フィラメント自体の長さは変わらず、アクチンがミオシンの間に滑り込み、Z膜間の距離が短くなる」と書きます。

直すときは、図2の上下でミオシンの左右の端を先に比べ、その後でZ膜の位置を比べます。A帯が一定でH帯が狭くなることまで説明できれば、丸暗記した文章を図の根拠に結びつけられています。「収縮で変わらない部分」を先に固定する読み方が有効です。

「Ca²⁺がエネルギーになり、ATPがなくなると弛緩する」と書いてしまう

誤った書き方は「Ca²⁺が筋肉を動かすエネルギーで、ATPを使い切るとアクチンとミオシンが離れて弛緩する」です。違うのは、収縮を調節する信号とエネルギーを受け渡す物質を入れ替え、ATPが必要な解離とCa²⁺の回収を見落としている点です。正しくは「Ca²⁺が調節タンパク質にはたらいて相互作用を可能にし、ATPがミオシンの運動周期とCa²⁺の回収に使われる」と書きます。

Ca²⁺を「開始を許す調節」、ATPを「繰り返しと回収を支える物質」と整理してから、神経筋接合部、筋繊維の興奮、筋小胞体、フィラメントの順につないでみます。ATPの役割を1か所だけに限定せず、離れるときと弛緩へ戻るときにも印を付けると、流れが途切れません。

「強い刺激1回で強縮する」と書いてしまう

誤った書き方は「刺激を強くすると単収縮が強縮に変わる」です。違うのは、刺激の強さと刺激の頻度を混同している点です。正しくは「短い間隔で刺激を繰り返すと、弛緩し終わる前に次の収縮の効果が重なり、強縮が生じる」と書きます。1回の刺激に対して起こる短い収縮と弛緩が単収縮です。

図3のように、刺激が孤立していると張力は基準へ戻り、刺激を短い間隔で繰り返すと張力が重なります。左側は1回の刺激、右側は繰り返しの刺激で生じる張力の模式的な比較です。曲線の高さは実測の力を表しておらず、反応が重なるという関係を見る図です。

図3 刺激の繰り返しで単収縮の張力が重なり強縮に至る模式図

単収縮には、刺激から張力が増え始めるまでの潜伏期、張力が増す収縮期、張力が減る弛緩期があります。筋繊維の活動電位は機械的な収縮より短い時間で起こるため、前の収縮が続いている間にも次の興奮が起こり得ます。この時間の違いが、張力の加重を理解する手がかりです。

単一の筋繊維では、活動電位に全か無かの法則が成り立ちます。しかし、筋肉全体を電気刺激する場合は、刺激を強めると興奮する筋繊維の数が増え、全体の張力が増えることがあります。「刺激の強さで張力が変わる場合がある」ことと、「頻度が高くて収縮が持続する強縮」は別の論点です。

練習問題

練習1

筋原繊維、筋繊維、筋節について、次の説明に当てはまる用語を答えてください。アは「骨格筋を構成する細長い多核の細胞」、イは「アの内部に多数ある収縮にかかわる構造」、ウは「イの中で隣り合うZ膜にはさまれた区間」です。さらに、筋節が短くなるときA帯の幅が変わるか答えてください。

練習2

筋節の長さが2.6 μmから2.2 μmに変化しました。ミオシンフィラメントの長さは1.6 μm、片側のアクチンフィラメントの長さは0.90 μmで、どちらも一定です。左右対称で、アクチンは左右のZ膜から中央へ伸びているとします。短縮率を整数の百分率で答え、収縮前後のH帯の幅と、筋節内のアクチンだけの領域の長さの合計を求めてください。

練習3

毎秒20回の頻度で一定間隔の刺激を加えるとき、刺激間隔は何sですか。毎回の刺激が興奮を起こし、1回の単収縮はおよそ0.12 s続くものとして、収縮の効果が重なり得るか判断してください。また、この条件だけで完全強縮と断定できるか、理由を添えて答えてください。

練習4

次の説明を、それぞれ正しい表現へ直してください。アは「ATPは筋肉が縮むときだけ必要で、弛緩には不要である」、イは「筋電図の波が大きくなったので、同じ倍率で筋肉が短くなったことがわかる」です。どちらも、何にATPが使われるのか、何を測定しているのかを具体的に示してください。

答えと解説

練習1の答え:アは筋繊維、イは筋原繊維、ウは筋節で、A帯の幅は変わりません。A帯はミオシンフィラメントが存在する領域全体に対応するため、重なりの増加だけでは幅は変わりません。区間である筋節を細胞と書かないことも確認します。

練習2の答え:短縮率は約15 %、H帯は0.80 μmから0.40 μmへ、アクチンだけの領域の合計は1.0 μmから0.6 μmへ変化します。短縮率は(2.6 − 2.2)÷ 2.6 × 100 = 15.38… %です。H帯は筋節の長さから左右のアクチンの長さの合計1.80 μmを引き、アクチンだけの領域の合計は筋節の長さからA帯の幅1.6 μmを引きます。

練習3の答え:刺激間隔は0.05 sで、収縮の効果は重なり得ますが、完全強縮とは断定できません。1 ÷ 20 = 0.05 sは0.12 sより短いため、前の収縮が続く間に次の刺激が入ります。ただし、張力の変動が残っているかどうかは、張力の記録から確かめる必要があります。

練習4の答え:アは「ATPはミオシンをアクチンから離す過程や、弛緩に向かうCa²⁺の筋小胞体への回収にも必要」、イは「筋電図は電気的活動の記録なので、振幅の変化を同じ倍率の短縮量の変化とはいえない」です。原因を説明する物質の役割と、観測している量をそれぞれ明確にすれば、言葉の印象による判断を避けられます。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

筋収縮は、動物の行動を学ぶときの実行部分にあたります。ある刺激に対して一定の行動が起こるときも、受容器が情報を受け取り、神経系で処理され、効果器にはたらきかけるという経路があります。また、筋肉でATPが使われ続けることは、呼吸によるATPの供給や、体内の状態を保つしくみを考える入口になります。

家庭では、合計5分で2つ確かめられます。まず紙に長さをそろえた赤い線と青い線を描き、フィラメントの長さを変えずに重なりを増やした筋節の図を、収縮前後で並べます。Z膜、A帯、H帯に印を付け、何が変わるかを声に出して説明します。

次に、紙の別の場所へ「神経の興奮」「Ca²⁺の放出」「フィラメントの滑り」「Ca²⁺の回収」を順に書きます。Ca²⁺とATPの説明を各段階に添え、ATPが運動周期だけでなく回収にも必要なことを確認します。電気を使って体を刺激する必要はなく、図と言葉で関係をたどれます。

個別指導では、筋節の図が読めない場合に、まず筋繊維が1個の細胞であるという階層まで戻って確かめます。グラフで止まる場合は、縦軸が電位か張力かを見分け、横軸上の刺激間隔と反応の持続時間を対応させます。

まとめ

筋節の図と筋電図は、どちらも筋肉に関係しますが、前者は構造、後者は電気的活動を見ています。図を読むたびに、対象の大きさと測っている量を確かめると、覚えた言葉が現象の説明に変わります。解答を見直すときも、用語を増やすより、図のどの部分を根拠にしたかを示しましょう。

「筋肉が縮む」の説明は、縮まないフィラメントを示せて初めて筋節まで届きます。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

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