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【生物基礎】代謝とエネルギーを図解で総まとめ—ATP・酵素・呼吸と光合成|武蔵野個別指導塾

【生物基礎】代謝とエネルギーを図解で総まとめ—ATP・酵素・呼吸と光合成のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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ATPの構造と再生、酵素の比較実験、呼吸と光合成の関係を3枚の図で整理します。同化・異化の見分け方から植物も呼吸する理由まで、例題と練習問題を通して説明できるように学びを進めましょう。

よくあるのは、夕食を待つ台所でご飯の湯気を見ながら生物基礎のノートを開き、「食べ物からエネルギーを得るのなら、どうしてATPまで必要なのだろう」と手が止まる場面です。呼吸、光合成、酵素という言葉は覚えていても、それぞれを別のページの知識として扱うと、細胞の中でどうつながるのかが見えてきません。

ご飯に含まれるデンプンは、消化によって小さな分子へと分解され、吸収された物質は細胞で利用されます。しかし、食べ物がそのまま筋肉の動きになるわけではありません。細胞では、物質を分解して取り出したエネルギーをATPの合成に利用し、ATPを介して必要な反応へ受け渡しています。この反応の進行を支えるのが酵素です。

この単元は、用語を増やす前に「物質は何から何へ変わるか」「エネルギーはどこから来て、何に使われるか」を分けて追うと整理できます。植物の光合成と呼吸も同じ二つの問いで読み、反応の名称だけでなく、その理由まで説明することを目指します。

この単元で身につけること

前の単元で学ぶ細胞小器官の名前は、この単元では「そこでどんな反応が進むか」を考える手がかりになります。構造の図に役割を書き添えると、細胞と代謝を一続きで学べます。

基本の考え方

代謝は、物質の変化とエネルギーの出入りで読む

代謝とは、生体内で起こる化学反応の全体を指します。体を動かしているときだけでなく、座ってノートを読んでいるときにも、細胞では物質の合成や分解が続いています。成長のために新しい物質をつくる反応も、生命活動に必要なエネルギーを得る反応も、代謝に含まれます。

同化は、比較的簡単な物質から複雑な物質を合成する反応で、エネルギーを必要とします。例えば、アミノ酸からタンパク質を合成する反応が同化です。植物が光エネルギーを利用し、二酸化炭素と水を材料として有機物を合成する光合成も、同化の代表例です。「体に取り込むこと」と同化は同じ意味ではなく、物質が合成される向きに着目します。

異化は、複雑な物質を比較的簡単な物質へ分解する反応で、エネルギーの放出を伴います。代表例は呼吸です。ここでいう呼吸は、胸や腹を動かして空気を出し入れする運動そのものではなく、細胞が有機物を分解し、生命活動に利用するエネルギーを取り出す反応を指します。肺での気体交換は、細胞の呼吸に必要な酸素の取り込みなどを支えています。

同化と異化の判断では、まず反応の材料と生成物を確認します。タンパク質をつくる反応なら同化、有機物を二酸化炭素や水まで分解する呼吸なら異化です。「エネルギーを使うから全部同化」と活動全体を分類するのではありません。例えば筋肉の収縮はATPから供給されるエネルギーを利用しますが、収縮そのものを「簡単な物質から複雑な物質を合成する反応」とは呼べません。

ATPは、エネルギーの供給と利用をつなぐ物質

ATPはアデノシン三リン酸の略称です。塩基の一種であるアデニンと、糖の一種であるリボースが結びついた部分に、3個のリン酸がついています。アデニンとリボースを合わせた部分がアデノシンで、「三リン酸」はリン酸の数を表しています。ATPをエネルギーそのものの名前とせず、細胞に存在する物質の名前として覚えましょう。

ATPが水と反応してADPとリン酸になる反応では、エネルギーが放出されます。このように水が関わって物質が分解される反応を加水分解と呼びます。ADPはアデノシン二リン酸で、ATPよりリン酸が1個少ない物質です。ATPの加水分解と結びつけることで、物質の合成、筋肉の収縮、細胞膜を通した物質の輸送などにエネルギーを供給できます。

逆に、ADPにリン酸を結びつけてATPを合成するには、エネルギーが必要です。呼吸で取り出されたエネルギーの一部は、このATPの合成に使われます。光合成の過程でも光エネルギーを利用してATPが合成され、そこでの有機物の合成に利用されます。ATPは一度使ったら永久になくなるものではなく、ADPとリン酸から繰り返し再生されます。

図1のように、構造を表す上段と、ATPの再生を表す下段を分けて見ると、リン酸の数とエネルギーの向きを同時に確認できます。下段はエネルギーの受け渡しを示す模式図で、水などを省略しています。

図1 ATPをつくる三つの部分とADPとの変化

図1のATPからADPへ向かう矢印は、ATPを利用する側の変化です。逆向きの矢印はATPを再生する側の変化を示しています。「リン酸が外れる向きでは放出、結びつく向きでは供給が必要」と、矢印をたどって読みましょう。ただし、結合を切る操作だけでエネルギーが生じるという意味ではありません。ATPの加水分解という反応全体として、利用できるエネルギーが放出されます。

食物中の有機物とATPは、どちらもエネルギーに関係しますが、細胞内での役割が異なります。有機物は呼吸で分解される材料となり、ATPはそこから取り出したエネルギーを、必要な反応に受け渡します。「呼吸でATPがつくられる」と「呼吸でエネルギーがつくられる」を混同しないことが大切です。エネルギーは無から生まれるのではなく、形を変えながら受け渡されます。

酵素と細胞小器官は、反応の進み方と場所を支える

酵素は、生体内の化学反応を促進する触媒としてはたらく物質です。触媒とは、反応を速め、自身は反応の前後で正味には消費されない物質を指します。酵素の主成分はタンパク質です。細胞が保たれる温和な条件でも、多くの反応が必要な速さで進むようにしています。酵素そのものがエネルギーの供給源になるわけではありません。

酵素が作用する相手の物質を基質と呼びます。基質は酵素の活性部位と呼ばれる部分に結びつき、反応後には生成物として離れます。酵素は再び別の基質に作用できますが、どんな物質にも同じようにはたらくわけではありません。特定の基質に選択的に作用する性質を基質特異性と呼びます。例えば、デンプンにはたらく酵素を加えたからといって、タンパク質も同じように分解されるとはいえません。

酵素のはたらきは温度やpHの影響を受けます。pHは、水溶液の酸性・中性・アルカリ性の程度を表す尺度です。多くの酵素には、よくはたらく温度やpHの範囲があります。低温では一般にはたらきが弱まりますが、適した温度に戻すと回復する場合があります。一方、高温によってタンパク質の立体構造が変わる変性が起こると、温度を戻してもはたらきが回復しないことがあります。適した条件は酵素の種類によって異なります。

呼吸や光合成は、一つの酵素が一度にはたらいて完了する反応ではありません。多くの反応が段階的につながり、それぞれに酵素が関わっています。真核細胞では呼吸の主要な反応がミトコンドリアで進みますが、一部は細胞質基質で進みます。細胞質基質は、細胞質のうち細胞小器官などを除いた部分です。「呼吸のすべてがミトコンドリアで起こる」と言い切らないようにしましょう。

植物の光合成は、葉緑体で行われます。葉緑体にあるクロロフィルなどの色素が光を吸収し、そのエネルギーが有機物の合成に利用されます。植物の細胞にもミトコンドリアがあり、光合成で合成した有機物などを呼吸の材料にします。葉緑体とミトコンドリアは、植物と動物を単純に振り分ける印ではなく、それぞれの反応を担う細胞小器官です。

例題で解き方を確かめる

例題1 同化と異化を反応の向きから判断する

次の二つの反応を同化と異化に分類し、エネルギーの出入りを答えましょう。アはアミノ酸からタンパク質を合成する反応、イは酸素を用いてグルコースを二酸化炭素と水にまで分解する呼吸です。グルコースはブドウ糖とも呼ばれる糖で、呼吸の材料になる有機物の一つです。

  1. 材料と生成物を分けて読みます。アではアミノ酸が材料でタンパク質が生成物、イではグルコースなどが材料で二酸化炭素と水が生成物です。名称の印象ではなく、変化の向きを判断するためです。
  2. 合成か分解かを判断します。アは小さな材料をつなげて複雑な物質をつくるため同化、イは有機物をより簡単な物質へ分解するため異化です。酸素が登場するかどうかだけを分類の基準にはしません。
  3. エネルギーの出入りを添えます。アは合成にエネルギーを必要とし、イは分解に伴ってエネルギーを放出します。呼吸では、その一部がATPの合成に利用されるところまでつなげて考えます。

答え:アは同化でエネルギーを必要とし、イは異化でエネルギーを放出します。

例題2 ATPとADPの変化を数と向きで確かめる

ATPが6分子あり、それぞれが1回ずつADPとリン酸へ分解されたとします。できるADPと、ATPから離れるリン酸はそれぞれ何分子分でしょうか。また、できたADPをすべてATPへ戻すとき、エネルギーの供給は必要でしょうか。ここでは個々の粒子を数え、途中でATPの再合成は起こらない条件とします。

  1. ATP1分子の変化を先に書きます。ATP1分子からADP1分子とリン酸1個分が生じます。ATPにはリン酸が3個ありますが、ADPへ変わるときに3個すべてが離れるわけではないためです。
  2. 1分子あたりの対応を6倍します。ADPは6分子、離れるリン酸は6個分です。初めにATPに含まれていたリン酸は合計18個分で、変化後はADP内に12個分、離れたものが6個分となり、数も一致します。
  3. 再生の向きでエネルギーを考えます。ADPとリン酸からATPを合成するには、エネルギーを供給する必要があります。ATPの分解で利用したエネルギーが、何もしなくても戻るわけではないためです。

答え:ADPは6分子、離れるリン酸は6個分で、ATPへの再生にはエネルギーの供給が必要です。

例題3 温度をそろえた酵素の実験結果を読む

同じ酵素を用い、次の表の条件で処理した後、すべて20℃で活性を測りました。活性とは、一定条件での酵素のはたらきの強さで、ここでは一定時間にできる生成物の量で比べます。Aの値を100とした相対値を示し、反応に使う基質の量、pH、測定時間、A〜Cの酵素量は同じです。表は読み取り用の条件と結果であり、すべての酵素に当てはまる数値ではありません。

条件 測定前の扱い 測定時の温度 相対活性
A 20℃に保った酵素 20℃ 100
B 5℃に冷やした後、20℃に戻した酵素 20℃ 100
C 80℃で処理した後、20℃に戻した酵素 20℃ 0
D 酵素を加えない 20℃ 0

図2のように、横軸に条件、縦軸に相対活性を取ると、AとBの結果が等しいことを読み取れます。棒がないCとDは欠測ではなく、測定された活性が0だった条件です。

図2 同じ温度で比べた酵素の処理条件別の相対活性

この結果から、Bについて「5℃でも20℃でも活性は同じだった」、Cについて「温度を戻せば活性は必ず回復する」といえるでしょうか。測定していない条件を補ってしまわないように答えます。

  1. 実際に測った温度を確かめます。A〜Dはいずれも20℃で測定しています。Bは5℃での活性を測っていないので、5℃と20℃での活性が等しいとはいえません。
  2. AとBを比較します。冷却後に20℃へ戻したBは、Aと同じ活性を示しています。この条件での冷却処理は、20℃に戻した後まで残る活性低下を起こさなかったと読み取れます。
  3. AとCを比較します。測定時の温度が同じでも、加熱処理後のCには活性が見られません。これは高温による変性で、酵素のはたらきが失われたという説明と合います。ただし、結果だけで立体構造そのものを観察したことにはなりません。
  4. Dの役割を考えます。酵素を加えない場合の結果が、比較の基準になります。Dの値が0であることから、この条件と測定時間では、酵素なしの生成物の増加は検出されなかったと判断します。

答え:どちらもいえません。Bは冷却後に戻した20℃での活性がAと同じで、Cは20℃に戻しても活性が失われたままです。

図2を読むときは、棒の高さだけで結論を急がず、条件の表と照らし合わせます。また、この結果から20℃が最適温度だとはいえません。最もよくはたらく温度を調べるには、測定時の温度を変えた別の比較が必要です。比較実験では、「何を変えて、何をそろえたか」を言葉にしてから結論を書きます。

例題4 暗くした植物の細胞で起こることを考える

葉緑体とミトコンドリアをもつ植物の葉の細胞を考えます。光を十分に当てた状態から暗い状態へ移した直後、光合成と呼吸はどうなるでしょうか。呼吸に必要な有機物と酸素はあり、細胞は生きているものとします。

  1. それぞれに必要な条件を取り出します。光合成は光エネルギーを利用するので、暗い状態では光を利用した有機物の合成を続けられません。葉緑体があることと、光合成が進む条件がそろうことは別です。
  2. 呼吸の材料があるかを確かめます。問題では有機物と酸素があるため、暗い状態でも呼吸は続きます。呼吸は、光が当たることを直接の条件とする反応ではありません。
  3. 細胞にとっての意味を説明します。暗い状態でも生命活動にはATPが必要なので、蓄えていた有機物などを分解してATPの合成に利用します。日中に光合成していた細胞も、呼吸をやめていたわけではありません。

答え:光を利用する光合成は進まなくなりますが、有機物と酸素がある条件では呼吸は続きます。

つまずきやすいところと直し方

「ATPがエネルギーそのものである」と書いてしまう

誤った書き方は「ATPはエネルギーなので、呼吸によってエネルギーという物質ができる」です。どこが違うかというと、物質の名称と、その物質の変化に伴うエネルギーの受け渡しを一つにしている点です。ATPは構造をもつ物質であり、呼吸で無からエネルギーが生み出されるわけではありません。

正しい書き方は「呼吸で有機物を分解して取り出したエネルギーの一部を使い、ADPとリン酸からATPが合成される」です。その後に「ATPの加水分解に伴って放出されるエネルギーが、生命活動に利用される」と続けると、供給側と利用側がつながります。図1を指し、合成と分解のどちらを説明しているか確認すると直せます。

「酵素は反応するたびに使い切られる」と書いてしまう

誤った書き方は「基質と酵素が反応して、どちらも生成物になる」です。どこが違うかというと、酵素を基質と同じ材料として扱っている点です。基質は生成物へ変化しますが、酵素は触媒としてはたらき、反応の前後で正味には消費されません。

正しい書き方は「酵素は基質に作用し、生成物が離れた後も別の基質に作用できる」です。ただし、繰り返し使えることは、どんな条件でも壊れないことを意味しません。高温や適さないpHで構造が変わると、はたらきが失われることがあります。「反応の材料として減ること」と「条件の変化で機能を失うこと」を分けて説明しましょう。

「植物は光合成だけを行う」と書いてしまう

誤った書き方は「植物は光合成でエネルギーを得るので、呼吸は不要である」です。どこが違うかというと、光合成による有機物の合成と、その有機物を利用した生命活動をつないでいない点です。植物も呼吸を行い、有機物の分解で取り出したエネルギーをATPの合成に利用します。

正しい書き方は「植物は光合成で有機物を合成するとともに、昼も夜も呼吸を行う」です。図3のように、葉緑体では光エネルギーを利用した合成、ミトコンドリアでは呼吸の主要な反応が進みます。図の矢印は両者の物質の関係を表し、描かれた物質がすべてその場で直接受け渡されるという意味ではありません。

図3 葉緑体とミトコンドリアで進む反応の物質の関係

図3の上から下へ向かう側には有機物と酸素、下から上へ向かう側には二酸化炭素と水があります。酸素を用いる呼吸の全体を言葉で表すと「有機物+酸素 → 二酸化炭素+水」、光合成の全体は「二酸化炭素+水 → 有機物+酸素」と整理できます。後者には光エネルギーが必要です。これは全体の関係を示す簡略な表し方で、細かな反応経路や係数を示した化学反応式ではありません。

材料と生成物が入れ替わるように見えても、光合成と呼吸が同じ道筋を逆向きに進むわけではありません。また、エネルギーが完全に循環するわけでもありません。光エネルギーが有機物に蓄えられ、その一部がATPを介して利用され、最終的には熱として周囲へ移っていきます。物質の矢印とエネルギーの行き先を区別することが、この図の読み取りの要点です。

明るい場所で植物全体から酸素が出ていても、呼吸が止まっているとは限りません。光合成による酸素の生成が、呼吸による消費を上回れば、差し引きで酸素が外へ出ます。反対に暗い場所では、光合成による酸素の生成はなくなり、呼吸による消費が現れます。外から見える気体の増減は、細胞内で起こる二つの反応を合わせた結果です。

練習問題

練習1 反応を分類する

ア「二酸化炭素と水から、光エネルギーを使って有機物を合成する」、イ「有機物を分解して、取り出したエネルギーの一部をATPの合成に利用する」を、それぞれ同化と異化に分類しましょう。さらに、アとイに当てはまる代表的な反応名を答えましょう。エネルギーの記述だけでなく、材料と生成物の関係も根拠にしてください。

練習2 リン酸の数を確かめる

ADPが4分子あり、すべてをATPへ再生します。新たに結びつけるリン酸は合計何個分ですか。また、反応の前後で、ADPまたはATPに結びついているリン酸の合計は何個分から何個分へ変わりますか。ATPの再生にエネルギーの供給が必要かどうかも答えましょう。

練習3 酵素の実験から言えることを選ぶ

例題3の表だけを根拠に、次の文の正誤を判断しましょう。ア「Bの酵素は5℃で活性が100だった」、イ「Cは測定時に80℃だったため、活性が0だった」、ウ「この条件では、冷却後に20℃へ戻したBはAと同じ活性を示した」です。誤りの文には、どの条件を読み違えたかを添えましょう。

練習4 植物の呼吸を説明する

「明るい場所の葉から酸素が出ているなら、その葉では呼吸が起こっていない」という説明は正しいでしょうか。光合成で生成する酸素と呼吸で消費する酸素の大小関係を使って説明しましょう。また、植物の根のように光合成を行わない部分でも、呼吸が必要な理由を答えましょう。

答えと解説

練習1の答え:アは同化で光合成、イは異化で呼吸です。アは簡単な物質から有機物を合成し、イは有機物を分解します。イでATPの「合成」という語が出ても、問われている有機物の分解は異化です。一続きの説明に合成と分解が両方出てきたら、どの物質の変化を分類するかに戻ります。

練習2の答え:新たに結びつくリン酸は4個分で、結合している合計は8個分から12個分へ変わり、エネルギーの供給が必要です。ADP1分子にはリン酸が2個、ATP1分子には3個あるため、差は1個分です。外から結びつく4個分を含めると、反応の前後でリン酸の総数は変わりません。

練習3の答え:アとイは誤り、ウは正しいです。BもCも活性を測った温度は20℃です。測定前の処理温度と測定時の温度を混同してはいけません。この表から読めるのは、それぞれの処理後に同じ20℃で示した活性の違いです。

練習4の答え:説明は誤りです。光合成による酸素の生成量が呼吸による消費量を上回れば、呼吸が続いていても葉から酸素が出ます。根でも物質の輸送や成長などにATPが必要なので、葉などで合成されて運ばれた有機物を呼吸に利用します。光合成を行わない細胞にも、生命活動を続けるためのエネルギー供給が必要です。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

次に遺伝情報とその発現を学ぶときは、酵素の主成分がタンパク質であることがつながります。遺伝情報に基づいてどのようなタンパク質がつくられるかは、細胞でどのような反応が進むかに関係します。また、生態系で生産者と消費者の関係を学ぶときには、光合成による有機物の合成と、生物による有機物の利用が土台になります。

家庭では、5分でできる確認を二つ試せます。一つ目は、紙にATPとADPを書き、両方向の矢印をつけて、リン酸とエネルギーの出入りを説明することです。書いた後に図1を見て、リン酸が3個から2個になる変化を正しく表せたか確かめます。保護者が一緒に見る場合も、お子さまの用語を先に直すより、どちら向きの変化を話しているか聞くと理解の位置が見えます。

二つ目は、図3を隠して、葉緑体とミトコンドリアの二つの箱を描くことです。それぞれに反応名を書き、光が必要な側と、暗い場所でも続く側を説明します。個別指導で説明が止まった場合は、材料と生成物の区別まで戻り、必要なら細胞小器官の図と対応させて確かめます。用語を単独で言えるかだけでなく、矢印の始点と終点を説明できるかが確認の基準になります。

まとめ

夕食の材料を見て「食べ物が力になる」と考えたところから、細胞の中で何が起こるかまで言葉をつなげられると、代謝は丸暗記する一覧ではなくなります。説明が曖昧になったら、反応の前後の物質を二つ書き、その間の矢印にエネルギーの出入りを添えてみましょう。どこまで理解できていて、どこで混同したかを自分で確かめられます。

植物が暗い場所でも生きている理由は、光合成という用語一つでは説明できません。見えない細胞の活動を説明する根拠は、覚えた名前の数ではなく、物質の変化とエネルギーの行き先を結ぶ一本の矢印にあります。

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