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英検1級の一次試験の時間配分—語彙・長文・作文を100分で仕上げる|武蔵野個別指導塾
語彙12分から始める100分の配分案と、予定より遅れたときの切り替え方を示します。英文要約と意見論述の練習、終了時刻の記録を通して、自分に合う配分を確かめられます。

英検1級の一次試験の時間配分—語彙・長文・作文を100分で仕上げる
よくあるのは、自習机で100分のタイマーをかけ、語彙の最後の数問を考え直しているうちに、英文要約へ進む予定時刻を過ぎてしまうという場面です。長文も読めないわけではありません。それでも、選択肢を何度も見比べ、ようやく作文に取りかかったころには、考えを英文にする時間が足りなくなります。「もっと速く読まなければ」と思って次の練習で急ぐと、今度は否定や条件を読み落とします。
英検1級の時間配分では、全部の動作を同じ割合で速くするよりも、どの作業に何分を残すかを先に決めることが大切です。意味を知らない語を眺める時間、本文の根拠を探す時間、英文の論理を組み立てる時間は、同じ1分でも役割が違います。時計を見る回数だけ増やしても、この違いを判断できなければ、後半にしわ寄せが出ます。
ここでは、100分を区切る出発点と、その配分を自分の答案で修正する方法を扱います。読む力に余裕がある方と、英文を書き始めるまでに時間がかかる方が、同じ配分に合わせる必要はありません。まずは終了時刻を記録し、時間内に残せた答えの内容も確かめましょう。保護者の方も、解く速さだけでなく、最後まで何を完成できたかを見ると、お子さまの次の練習を考えやすくなります。
100分で何を仕上げるのかを把握します
日本英語検定協会の試験内容によると、1級の一次試験はリーディング・ライティングが100分、リスニングが約35分です。この100分を語彙、長文、英文要約、意見論述にどう使うかが、今回の時間配分の対象です。リスニングの約35分を、作文の仕上げに回せる時間として数えてはいけません。
リーディングには、短文の語句空所補充が22問、長文の語句空所補充が6問、長文の内容一致選択が7問あります。いずれも4肢選択です。ライティングは英文要約が1問、指定されたトピックについての意見論述が1問です。問題数だけを見て時間を均等に割ると、読む、考える、英文を作る、見直すという記述式の作業を十分に確保しにくくなります。
英文要約は90-110語でまとめる指示です。意見論述は理由を3つ挙げ、導入、主な議論、結論という構成で書き、語数の目安は200-240語です。したがって、ライティングでは「とにかく書き始める」だけでは足りません。要約で何を残すか、論述でどの3つの理由を展開するかを決める時間も、配分の中に含めます。これらの形式と語数は公式の指示によりますが、以下の分刻みの配分は練習用の提案です。
焦って速くすることと、作業を短くすることを分けます
時間制限について、推論課題の実験では、軽い制限でも最初の問題から必要以上に急ぎ、自信や方略が低下して正答率が下がることが報告されています(Gonthier・2023)。対象は推論課題に取り組む実験参加者であり、英検1級の語彙・長文・作文に同じ影響の大きさが生じるとまではいえません。
この研究から「時計を使わない方がよい」と結論づける必要はありません。練習への応用として考えたいのは、急いでいる感覚と、実際に省ける作業とを区別することです。例えば、長文の条件節を飛ばして読むことは、根拠を失うおそれがあります。一方、既に結論の出た選択肢を理由なく何度も読み直す作業は、短くできるかもしれません。何を削ったのかを説明できるようにすると、速度だけを追う練習から離れられます。
語彙では、知らない語の意味が待つだけで浮かぶとは限りません。長文では、本文のどこに根拠があるかを見失って、同じ範囲を読み直すことがあります。作文では、理由を決めないまま最初の段落を整え続けることがあります。3つとも「時間が足りない」と表現できますが、必要な練習は違います。時間の記録には、止まった作業も短く添えてください。
自分の所要時間は予想と実測を並べます
大学生を対象とする研究では、受けた練習テストの数が多いほど本試験の成績が高く、自分の理解度の見積もりも正確になることが報告されています(Naujoksほか・2022)。対象は大学生の201名と111名の標本であり、この結果だけで、英検1級の演習回数を増やせば必ず時間内に終わるという因果関係は示せません。
配分練習では、この知見を参考に、始める前の予想と実際の終了時刻を並べます。「長文は苦手」という印象だけで時間を増やすのではなく、本文を読むのに時間がかかったのか、選択肢を比べるのに時間がかかったのかを調べます。正解できても根拠を示せない問題と、時間はかかっても根拠を説明できる問題を分けると、次に試す工夫が具体的になります。
なお、以下の配分に研究で効果が証明された唯一の正解という位置づけはありません。公式の100分という枠の中で、完成度と所要時間を自分で観察するための出発点です。

まずは終了時刻の決まった配分で1回解きます
開始からの経過時間で、次のように区切ってみてください。時計の時刻へ読み替える場合も、練習前に区切りを決めておきます。
| 作業 | 使う時間 | 開始からの終了目標 |
|---|---|---|
| 短文の語句空所補充 | 12分 | 12分 |
| 長文の語句空所補充 | 18分 | 30分 |
| 長文の内容一致選択 | 20分 | 50分 |
| 英文要約 | 20分 | 70分 |
| 意見論述 | 25分 | 95分 |
| 全体の見直し | 5分 | 100分 |
最初の練習では、途中で都合よく配分を延ばさず、区切りに達したら残った作業を記録して次へ進みます。練習後には時間をかけて解き直して構いませんが、100分以内に完成した部分と、その後に直した部分を区別してください。後からきれいに仕上げた答案だけを見ていると、本番で使える配分だったかを判断できません。
時計を確かめる目安は、各まとまりの開始時と終了時です。作文では構成を決めた時点でも確かめます。数行ごとに残り時間を見て思考が途切れる方は、見る位置を先に決めてください。逆に、時計を見ずに1問へ長く留まる方は、長文を1つ終えたときなど、作業の区切りを追加します。
練習1: 語彙では迷いの種類を見分けます
短文の語句空所補充に使う12分には、選択肢を選ぶ作業と解答欄を確かめる作業を含めます。22問をすべて同じ秒数で解こうとする必要はありません。すぐ決まる問題から得た時間を、文脈を整理すれば決まる問題へ回す考え方です。
次の英文を読み、空所に入る語を選んでください。練習時間は40秒とし、答えを選んだあとに判断材料を日本語で1つ書きます。
Although the committee welcomed the proposal in principle, it remained ( ) about the financial assumptions underlying it.
A. skeptical / B. obsolete / C. unanimous / D. lucrative
解答はAのskepticalです。前半では提案を原則として歓迎し、Althoughでつながる後半では、その財務上の前提に疑いを残しています。正解語を知っていても、対比を読み取らずに選んだ場合は、その点を復習します。
40秒を使ってもskepticalの意味自体が浮かばなかった場合は、何分も待つ練習を続けるより、語彙の学習へ戻す候補になります。一方、4語の意味はわかるのに文の関係で迷った場合は、接続表現と主語・述語を取り直す練習が必要です。自分で確かめる際は、「語を知らない」「文の関係で迷う」「選んだ答えを再確認し続ける」のどれだったかを記録してください。
40秒はこの短い練習の区切りであり、実際の全問に適用する強制的な上限ではありません。まとまり全体で12分を守れるかを見ます。後回しにした問題へ戻る際は問題番号と解答欄を対応させ、別の問題の欄を埋めないように確かめます。
練習2: 長文では根拠へ戻る位置を決めます
次の短い文章と設問に3分で取り組んでください。これは長文全体の速度を測る課題ではなく、答えを支える条件を拾う練習です。
A city offered grants to firms that moved into vacant buildings near its central station. The number of occupied buildings subsequently rose. However, the report cautioned that several firms had merely relocated from nearby districts. It recommended tracking employment across the whole city before describing the program as an economic success.
設問は「報告書が、市全体の雇用を追跡するよう勧めた理由を日本語で答えてください」です。解答は「駅の近くの建物の入居が増えても、近隣地区から移転した企業が含まれるため、市全体の雇用が増えたとはまだ判断できないからです」となります。
自分で確かめる点は3つあります。建物の入居状況と雇用を区別したか、several firmsをすべての企業へ広げていないか、施策が失敗したとまで断定していないかです。速く読めても、測っている対象や主張の強さを変えてしまえば、内容を正しく扱えません。
実際の長文演習では、段落ごとに「提案」「変化」「留保」などの役割を短く捉え、迷った選択肢を本文の該当箇所と照合します。全文を毎回最初から読み直す代わりに、根拠がありそうな位置へ戻ることを試してください。ただし、この短文を3分で解けたことだけで、1級の長文に必要な時間は予測できません。配分の検証には、実際の長さと形式の問題での記録を使います。
長文の語句空所補充では、空所の前後だけで決められるのか、段落全体の論理が必要なのかも確かめます。内容一致では、選択肢のどの部分が本文と合わないのかを言葉にします。「何となく違う」を繰り返して時間を使っているなら、照合する内容を絞る練習から始めます。
練習3: 要約20分を読む・選ぶ・書く・直すに分けます
要約の20分は、本文を読んで関係を捉える6分、残す情報を決める3分、英文を書く8分、見直す3分に分けて試します。練習用に新しく書いた次の文章を読み、90-110語で要約してください。短めの素材ですので、初回は構成を決める手順の確認に使い、実際の問題と同じ読解負荷とは考えないでください。
Several cities are considering a shared delivery system for shops in busy commercial districts. Under this arrangement, suppliers would leave goods at a distribution center outside the district. A smaller number of vehicles would then transport combined orders to individual shops. Supporters argue that this could reduce traffic and pollution on crowded streets. Shop owners might also benefit from receiving fewer separate deliveries during business hours.
Nevertheless, the proposal has attracted criticism. Building and operating the centers would require substantial funding. Some retailers worry that handling goods through an additional facility could delay the arrival of fresh products. Others are reluctant to depend on a service whose schedule they cannot control.
Researchers advising the cities have recommended starting with a limited trial. They suggest comparing traffic levels, delivery costs, and the condition of goods before and during the trial. They also recommend consulting both large and small retailers, since a system that serves major chains efficiently may place unexpected burdens on independent shops. The cities would use these findings to decide whether broader adoption is justified.
解答例は次のとおりです。
Some cities are considering shared delivery centers to consolidate shipments to shops. Supporters expect fewer vehicles to reduce congestion and pollution, while retailers could face fewer interruptions. However, the centers would be expensive, and an additional handling stage might delay fresh goods. Retailers also fear losing control over delivery schedules. Advisers therefore recommend a limited trial rather than immediate expansion. They propose measuring changes in traffic, costs, and product condition, and consulting retailers of different sizes. The results would help cities determine whether the system offers sufficient benefits without imposing unreasonable burdens on smaller businesses.
この解答は95語です。提案の仕組み、期待される利点、懸念、試行で確かめる方針という順で残しています。すべての具体表現を残すのではなく、本文の議論を追えるだけの関係を残します。書き始める前に、各段落から残す内容を短い言葉で挙げられるか確かめてください。
見直しでは、都市が既に全面導入したことに変わっていないか、支持者の期待を確定した成果として書いていないか、小規模店舗への影響が落ちていないかを確認します。短くする際にcouldやmightなどの可能性を示す部分だけ削ると、語数は減っても意味が変わります。語数調整と内容確認は別の作業として扱います。
20分を超えたら、「英文を書く8分」だけを責めず、前の9分で情報を選び切れていたかを振り返ってください。構成が固まらず書きながら戻ったなら、次の練習ではまず本文の関係を日本語で説明してから、同じ手順で英語にまとめます。
練習4: 意見論述は3つの理由がそろってから書きます
論述の25分は、立場と理由を決める4分、英文を書く17分、見直す4分に分けます。練習課題は「Should governments give priority to repairing existing infrastructure over building new facilities?」です。賛否を明確にし、理由を3つ挙げ、導入、主な議論、結論を備えた200-240語を目指してください。
構成メモには、賛成という立場に続けて、安全性、公的資金、環境への負担という3つを書きます。それぞれについて「なぜその理由が優先順位を支えるのか」を1文で説明できれば、本文へ進みます。言い換えただけの理由が3つ並んでいないかも、ここで確かめます。
Governments should generally prioritize repairing existing infrastructure over constructing new facilities. Although new projects can be necessary, maintaining what communities already use offers substantial advantages in safety, public spending, and environmental protection.
First, timely repairs protect people who depend on essential services. A deteriorating bridge or unreliable water system can disrupt everyday life and expose residents to avoidable risks. Addressing such problems before expanding the network makes basic services more dependable, particularly for people with limited alternatives.
Second, maintenance can support more responsible use of public funds. When governments neglect small defects, they may eventually face extensive damage requiring expensive reconstruction. Regular inspections and targeted repairs allow officials to respond earlier and preserve resources for other public needs. Decisions should nevertheless consider the condition and usefulness of each facility.
Third, extending the life of existing infrastructure can reduce the demand for construction materials. Building an entirely new facility often requires additional land and resources. Repairing a serviceable structure may limit these demands while continuing to meet community needs.
This priority should not become an absolute rule. Growing populations and changing needs sometimes justify new investment. However, governments should first establish whether existing systems can provide safe and adequate service through repairs. Such an approach balances future development with responsibility for the infrastructure on which people already rely.
この解答は217語です。本文の3段落で理由を展開し、最後に新設が必要な場合も認めながら優先順位を示しています。理由ごとに別の根拠を用意する構成です。安全性の説明を表現だけ変えて、公的資金の段落へ重ねてはいません。末尾に留保を書く場合も、自分の立場が逆転していないかを確かめます。
残り4分では、まず理由が3つそろい、結論が立場と一致しているかを見ます。次に主語と動詞、単数と複数、文のつながりを点検します。最後の段落を書いていないのに、導入の形容詞だけを高度な語へ置き換える作業に時間を使わないよう、見直しの順を決めておきます。
予定から遅れたときは、削る作業を指定します
50分でライティングへ移る予定が、長文の途中で55分になったとします。この段階で「あと少しだけ」と延長を繰り返すと、要約と論述の両方が未完成になるおそれがあります。練習では、残りの長文の問題番号を記録し、いったん作文へ移る切り替えを試してください。どの問題を後回しにしたかを明確にすることが、後の見直しにつながります。
残り45分なら、例えば要約18分、論述23分、全体の確認4分へ組み替えます。これは遅れを吸収する練習案であり、誰にでも十分な時間という意味ではありません。削る候補は、要約で細部を全部メモする作業や、論述で一度決めた理由を何度も選び直す作業です。意味の確認や結論の完成まで一律に削るのではなく、最終的な答案に必要な作業を残します。
反対に、語彙が予定より3分早く終わった場合も、その場で全問を最初から解き直す必要はありません。長文へ進み、余裕を後ろへ渡す方法を試します。戻る対象は、根拠をもう一度調べれば判断が変わりそうな問題です。正解語を知らない問題に同じ時間を費やすより、要約の意味の変化や論述の欠けた理由を確認する方が、その練習では有効かもしれません。効果は実際の答案で確かめます。
配分の変更は1か所ずつ比べます
練習後は、各区分について、終了目標、実際の終了時刻、完成した内容、次に直す作業を残します。「長文内容一致は終了目標50分、実際は56分、2問で根拠を探し直した、次は段落の役割を確認する」のように書きます。全問の細かな秒数を記録する必要はありません。
次の回でいきなり順番も配分も読み方も変えると、何が役立ったかわかりにくくなります。まずは同じ配分で、根拠を探す手順だけ変えるなど、主な変更を1つに絞ります。それでも要約が毎回未完成になる場合は、語彙から2分を移して要約を22分にするなど、合計100分を保った調整を試します。
時間内に終わったかに加えて、選択問題では正答と根拠、要約では主な論点と意味の保持、論述では立場と3つの理由を確認してください。速くなっても誤読や抜けが増えたなら、その変更を成功とは扱いません。また、同じ問題の解き直しは手順の練習に向きますが、内容を覚えたことによる短縮も含まれます。配分を最終的に確かめる際は、まだ解いていない問題を使います。

個別指導では、答案と時刻を一緒に見ます
時間配分を塾で扱うときは、「もっと早く」という声かけで終わらせず、本人の手が止まった理由を、答案に残った跡と対応させます。語彙で語義が出てこなかったのか、長文の選択肢の条件を整理できなかったのか、作文の理由が重なって書き直したのかを一緒に確かめます。本人に手順を説明してもらう時間も取り、正解したという結果だけから読み方を推測しないようにします。
よくあるのは、授業の終わりに答案と終了時刻のメモを並べると、本人は「作文が遅い」と言うのに、記録では作文を始める時刻が毎回後ろへずれているという場面です。この場合、筆記速度だけを上げる練習では十分ではありません。長文の見直しをどこで切り上げるかを先に決め、予定時刻に作文へ移った回の完成度と比べます。一方、予定どおり始めても理由がそろわないなら、作文の構成練習を増やします。
塾が持つのは、課題の選定、答案の内容確認、記録の読み取り、次に変更する条件の提案です。100分通しで解く練習と、語彙12分、要約20分といった部分練習を使い分けます。通し練習だけを重ねて復習時間を失わないよう、どこが未完成になるのかを部分練習で確かめ、最後に全体へ戻します。英文の訂正でも、時間内に優先すべき修正と、時間をかけて表現を育てる修正を分けて伝えます。
本人に持ってもらうのは、途中の終了時刻を正直に記録すること、100分の時点の答案を残すこと、迷った作業を1つ言葉にすることです。記録をよく見せるために途中で時計を止めると、本人に合う配分を考える材料が失われます。家庭で中断が入った場合は、その事実をメモすれば十分です。中断のあった結果を、本番に近い条件の結果と同じように比較しないようにします。
家庭にお願いしたいのは、解いている最中に残り時間を何度も伝えることより、練習の開始と終了を確保することです。保護者の方は、終了後に「予定した時刻に作文へ移れたか」「次はどの作業を変えるか」を本人に聞くと、記録の意味を共有しやすくなります。英文の細かな訂正を家庭で引き受ける必要はありません。成人の受験者の方も、生活の中で通し練習の時間を確保しにくい場合は、部分練習と通し練習の日を分けて記録します。
進み具合は、速さだけの一覧にはしません。同じ表に、作文へ移った時刻、要約が語数範囲に収まったか、論述の理由が3つそろったか、根拠を説明できた選択問題を記します。これにより、時間短縮と答案の内容が両立したのかを確認できます。目標時刻を守れた回があっても、別の話題で同じ手順を使えるかを確かめながら、本人が説明できる配分へ整えます。
時間配分についてよくある質問
Q. 語彙は必ず12分以内に終えるべきですか。
A. 12分は最初に試す配分であり、公式に指定された時間ではありません。語彙を急いだ結果、文脈を読む余裕がなくなり、普段なら選べる問題まで落とすなら調整が必要です。ただし、長く考えれば決まる問題と、語の意味を知らず判断が進まない問題は区別してください。後者だけに時間を増やしても、作文の完成が遠のく可能性があります。まず12分で何が残ったかを記録し、復習で解けた理由を確かめたうえで、増減する時間を決めます。時間を増やすなら、100分の中のどこから移すかも必ず決めてください。
Q. 作文から先に解く方がよいですか。
A. 作文が毎回未完成になる方にとって、練習で比較する価値のある順番です。ただし、順番を変えるだけで時間が増えるわけではありません。先に作文へ取り組んだ結果、表現を整え続けて長文の時間を失う場合もあります。比較するときは、要約20分と論述25分という区切りを先に決め、作文から始めた回でも終了時刻を守ります。読む課題から始めた回と比べ、全体の完成度を見てください。解き慣れた同じ問題だけで比べると記憶の影響を受けるため、初見の問題でも使える順番かを確かめてから自分の方針にします。
Q. 時間が足りないなら、見直しの5分をなくしてもよいですか。
A. 配分上の調整はできますが、見直しで何を確かめるつもりだったかを先に明確にしてください。解答欄の対応、要約の意味の変化、論述の理由の不足などは、最後に発見できれば直せる可能性があります。一方、全問を最初から読み直そうとしているなら、5分では作業が広がりすぎます。見直しをなくす前に、対象を絞り、作文内の見直し時間と全体の確認時間で役割を分けてください。毎回見直しで直せた内容を残すと、自分に必要な時間がわかります。見直しを減らす場合も、確認が減ったことで増えたミスがないかを次の答案で確かめます。
ここで手が止まるなら、止まった単元まで一緒に戻ります。学年別個別指導コース/お問い合わせ
最後に残す5分まで、自分で決められるようにします
英検1級の時間配分は、100分をきれいに割った表を覚えるだけでは完成しません。語彙で迷う理由、長文で戻る場所、作文で決める内容を整理し、予定時刻に次の作業へ移れるように練習します。まず1回、区切りを決めて解き、100分の時点の答案と終了時刻を残してください。その記録があれば、「全部を速くする」という大きすぎる課題を、次の練習で試せる1つの行動へ変えられます。
完成を急ぐ日にも、何を省き、何を守ったかを説明できることが大切です。語彙の再確認を短くして要約の意味を点検する、長文の根拠を探す手順を変えて論述の結論まで書くなど、答案に現れる変化を見ます。配分を決める基準は、周りの速さではなく、自分が時間内に示せる理解と表現です。最後の5分を取り戻すために、答案の横の小さな時刻メモまで丁寧に読みます。
参考文献
- 日本英語検定協会「1級の試験内容」。https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_1/solutions.html
- 日本英語検定協会「2026年度第2回 一次試験 1級 問題冊子」。ライティングの語数と構成の指示。https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/kakomon/2026-2-1ji_1kyu.pdf
- Gonthier・2023。Journal of Intelligence。時間制限下の推論課題を扱った実験。https://consensus.app/papers/details/f43e78bf2b4a542ba5d35875ee1f0ab4/
- Naujoksほか・2022。Metacognition and Learning。大学生の練習テストと成績、理解度の見積もりに関する研究。https://consensus.app/papers/details/4e8bd7ea2c7150aa8111a355e1f2fbf1/
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