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【小3社会】昔の道具とくらしの変化を図解で総まとめ—道具の変化・くらしの移り変わり・年表の読み方|武蔵野個別指導塾

洗濯板やかまどの使い方を手がかりに、道具とくらしの変化を考えます。3枚の図と例題で年表の順序や年の間隔を読み取り、家族への聞き取りで確かめる視点まで身につけましょう。
よくあるのは、朝のホームルーム前の教室で、昔の道具の写真を見たお子さまが「洗濯板という名前は覚えたけれど、どうして板で服が洗えるのかな」と手を止める場面です。名前と写真を結びつけられても、使う人の動きまで思い浮かばないと、くらしの変化を説明するところで困ってしまいます。「昔は大変、今は便利」と書くだけでは、どの仕事がどう変わったのかが見えてきません。
この単元で確かめたいのは、道具そのものと、その道具を使う人のくらしの両方です。何に使ったのか、何を用意したのか、どんな順で動かしたのかをたどると、写真の中の道具が生活の場面につながります。さらに、年表を使えば変わった順序を整理でき、聞き取りをすれば資料だけでは見えない工夫にも気づけます。名前を答えるところから一歩進んで、道具の変化を理由つきで話せるようにしていきましょう。
この単元で身につけること
- 道具の目的を説明します。明かりなら周りを照らすこと、洗濯なら衣服の汚れを落とすことのように、まず何のために使うのかを押さえます。
- 使い方を順にたどります。水を運ぶ、火をおこす、手でこするなど、人がしていた仕事を具体的な動きで表します。
- 昔と今を同じ視点で比べます。見た目だけでなく、使う力や燃料、準備、作業中の手間、片づけに目を向けます。
- 年表の順序と間隔を読み取ります。年の大小を確かめてから出来事を並べ、必要なときは年の差を計算します。
- 聞いたことの範囲を正しく伝えます。誰が、どこで、いつごろ使った道具かを記録し、1軒の話を地域全体の話に広げないようにします。
前の学年の生活科で身の回りの物を観察した経験が、道具の形を見て使い方を調べる学習につながります。ただし、形だけからの予想と、説明を読んだり人に聞いたりして確かめたことは分けて記録します。学習の目標は古い名前をたくさん覚えることだけではなく、根拠を示しながら人の仕事の変化を説明することです。
基本の考え方
道具の名前から、人の動きへ進みます
昔の道具を調べるときは、「名前」「目的」「使い方」「使うときの工夫」の順に見ていくと整理しやすくなります。たとえば洗濯板には表面にでこぼこがあります。水でぬらした衣服をその面に当て、せっけんなどを使って手でこすることで汚れを落とします。板を水に入れるだけで洗い終わるわけではありません。衣服をこする人の動きと、板の形を結びつけて説明します。
たらいは水などを入れる容器です。洗濯板は衣服をこすり洗いするための道具なので、2つは役目が異なります。洗うだけでなく、水ですすぐ、手でしぼる、干すという仕事も必要でした。水道のない場所では水をくんで運ぶ仕事も加わります。このように作業の前後まで見ると、洗濯にどんな力や時間が必要だったのかを考えられます。
電気洗濯機は電気を使って衣服を洗います。ただし、どの洗濯機も同じはたらきをするわけではありません。洗う槽と脱水する槽が分かれ、人が衣服を移すものもあります。全自動洗濯機では、設定した運転に従って洗い・すすぎ・脱水を続けて行えます。「全自動」とあっても、衣服を入れる、洗剤を用意する、取り出すなどの仕事は残ります。乾燥までできるかどうかも機種によって異なります。
図1のように、昔と今の道具は、同じ目的の組で比べると変化がはっきりします。この図は比べる組み合わせを示しており、各道具が登場した年や、全国で使われ始めた順序を示すものではありません。

図1の左右を見て「右のほうが新しそう」で終わらせず、左では人が何をして、右では何を道具に任せられるかを考えます。同じ目的でも、使うものや人の動きには違いがあります。一方で、洗濯板のように今も使われている道具があることにも注意しましょう。
明かりと台所は、使うものと準備を比べます
行灯は、油を入れる皿や芯などを用い、火をともして周りを照らす道具です。周りを紙などで囲んだものがあります。油を用意し、火をつけ、使い終わったら消す必要があります。電灯は電気で明かりをつける道具です。家の中で使う電灯は、電気が届く設備とつながっていて、スイッチなどでつけたり消したりできます。同じ「照らす」という目的でも、火や油を扱う仕事が変わっています。
ここで「電灯ならどんなときもつく」と書くのは正確ではありません。電気が止まれば、家庭の電灯は使えなくなることがあります。道具の便利さは、その道具だけで成り立つのではなく、電気を届けるしくみや家の設備にも支えられています。昔の明かりを実物で見るときは、油の皿や芯を置く部分など、説明とつながる場所を探してみましょう。
台所のかまどは、まきなどを燃やし、その熱で食べ物を煮たり、ご飯を炊いたりする設備です。ご飯を炊く場面なら、燃料を用意する、火をおこす、火の強さを調整するという仕事を考えられます。使ったあとには灰の始末なども必要になります。かまどの上に置く釜と、火を燃やすかまどは同じものではありません。写真では、何を入れる場所か、どこで火を燃やすのかに注目します。
電気炊飯器は、電気を使ってご飯を炊く道具です。米と水を用意して操作すると、炊くときの加熱を機械が調整します。ただし、米や水を入れること、食べ終わったあとに内釜などを洗うことまで、すべてなくなるわけではありません。また、かまどはご飯以外の調理にも使えます。図1の比較は「ご飯を炊く場面」にしぼっているので、台所の仕事全部が炊飯器1台に置きかわったとは読みません。
明かりでも台所でも、「何を使って動かすか」と「人がどこに手をかけるか」をそろえて比べます。火を使う道具を自分で試す必要はありません。実物や写真を観察し、資料館の説明や使った人の話を手がかりにして、使い方を確かめられます。
くらしの変化には、違う速さと重なりがあります
道具が変わると、人の仕事の内容も変わります。衣服を手でこする作業を洗濯機に任せられるようになれば、その間に別の仕事を進められる場合があります。説明するときは、「便利になった」の前に、減った作業や任せられるようになった仕事を入れてみましょう。何が変化したかが相手に伝わります。
ただし、新しい道具が作られた日と、ある家がその道具を買った日は同じとは限りません。地域に電気や水道が整う時期、家の広さ、家族の考え方などによって、使い始める時期は異なります。洗濯機を使う家でも、靴下の一部分を洗濯板で洗うことがあります。道具の歴史は、古い物が一度に消えて新しい物だけになる話ではありません。
年表は、出来事を起きた年の順に並べた資料です。横に進むものも縦に進むものもあるので、まず年の数字がどちらへ大きくなるかを確かめます。また、年表に書かれているのが「発明された年」なのか「ある家で使った年」なのかを見ます。題名や説明を読まずに数字だけを拾うと、くらしの変化を大きく取り違えることがあります。
例題で解き方を確かめる
例題1 洗濯板の使い方を説明します
問題です。写真の説明に「表面にでこぼこがある板。たらいとともに使う」とあります。この道具の名前と、衣服の汚れを落とすために人がする動きを答えましょう。
- 形の特徴を拾います。「でこぼこがある板」に目を向けるのは、名前と使い方を結びつける手がかりになるからです。たらいという語だけで、道具を水入れと決めないようにします。
- 目的を確かめます。問題は衣服の汚れを落とす場面なので、調理や物を運ぶ仕事とは分けて考えます。道具の働く場面をしぼると、似た形の物との取り違えを防げます。
- 人の動きを動詞で表します。「衣服を板のでこぼこに当てて手でこする」とすると、何をどう使うかが伝わるからです。「服を置く」だけでは、汚れを落とす動きが足りません。
答え:洗濯板です。ぬらした衣服を板のでこぼこに当て、手でこすって汚れを落とします。
使う水やせっけんの説明を添えてもよいですが、問われている中心は板を使う動きです。文章が長く書けなくても、「衣服」「でこぼこ」「こする」の関係がつながっていれば、道具の役目を説明できています。
例題2 明かりの変化を具体的に表します
問題です。行灯から家庭の電灯に明かりが変わったとき、使うものと、明かりをつけるときの仕事はどう変わるでしょうか。「便利になった」以外の言葉で説明しましょう。
- 同じ目的を確認します。どちらも周りを照らす道具として比べることで、明かりと暖房など、別の目的が混ざらないようにするためです。
- 使うものを対にします。行灯では油と火、電灯では電気に注目すると、道具を働かせるものの違いが見えるからです。ここでは電球の詳しい仕組みまで覚える必要はありません。
- 明かりをつける動きを比べます。油を用意して火をともすことと、スイッチなどを操作することを並べるのは、人の仕事の変化を示すためです。印象ではなく動きで書きます。
答え:行灯では油を用意して火をともしましたが、家庭の電灯では電気を使い、スイッチなどで明かりをつけられるようになりました。
「手間が減った」と続けるなら、何の手間かを前の文から確かめられるようにします。一方、「電灯があれば夜の仕事は必ず増えた」など、問題にないくらしの変化までは決めつけません。
例題3 年表の順序と年の間隔を読みます
次は年表を読む練習のために作った、ある家の洗濯の記録です。1980年には洗濯板で衣服を洗い、2000年には洗濯機を使っていました。2020年には洗濯機に加えて、靴下の汚れた部分に洗濯板を使っていました。この資料は日本全体の普及時期を表していません。
図2のように、同じ長さの区切りで1980年、2000年、2020年を並べています。記録の中で最も古い年と、1980年から2020年までの年数を答えましょう。

- 年表の説明を読みます。ある家の使用記録と確認するのは、洗濯機が初めて作られた年などと取り違えないためです。図2の2000年は、この家で洗濯機を使っていたことを示す年です。
- 年の数字を小さい順に見ます。1980、2000、2020と大きくなるので、図では左が古く右が新しいとわかるからです。絵や道具の名前だけで順序を決めません。
- 新しい年から古い年を引きます。2020 − 1980 = 40なので、経過した時間は40年間と求められるからです。途中の2000年で区切っても、20年間と20年間を合わせて40年間になります。
答え:最も古い年は1980年で、1980年から2020年までは40年間です。
年の札が3枚あるから「3年間」とはなりません。また、1980と2020の両方を数えて41年間にするのではなく、ここでは2つの年の間にどれだけの時間があるかを引き算で求めます。図2の等しい間隔は、どちらの区切りも20年間であることに対応しています。
例題4 聞いた話から言えることを選びます
問題です。ある人が「私の家では、子どものころ、かまどでご飯を炊いていました」と話しました。まとめ方として適切なのは、A「そのころは全国の家がすべてかまどでご飯を炊いていた」、B「話してくれた人の家では、子どものころにかまどでご飯を炊いていた」のどちらでしょうか。さらに年表に入れるため、何を聞けばよいでしょうか。
- 話の主語を探します。「私の家では」に注目するのは、話している範囲がその人の家だと確かめるためです。1人の経験を、そのまま全国の家庭に広げることはできません。
- まとめの範囲をそろえます。Bなら家と時期の範囲が元の話に合うからです。Aの「全国」「すべて」を支える資料は、この話には含まれていません。
- 時期を具体的に尋ねます。「子どものころ」は人によって違うので、「何年ごろのことですか」と聞くと年表に結びつけやすくなるからです。正確な年を覚えていなければ、「何年ごろ」という形のまま記録します。
答え:Bです。年表に入れるため、「何年ごろのことですか」と時期を尋ねます。
聞き取りの前には、目的を伝えて話を聞ける時間を確かめます。最初に使った地域や道具の名前を聞き、そのあとに「準備はどうしましたか」「どこに手間がかかりましたか」と続けると、動きを想像しやすくなります。「昔は大変でしたよね」と答えを決めて尋ねるより、相手の経験をそのまま話してもらいましょう。
つまずきやすいところと直し方
名前が違えば、目的も違うと思ってしまいます
誤った書き方は「行灯と電灯は名前が違うので、何に使うかも違います」です。どこが違うかというと、道具の名前と目的を混同しています。使うものや形が違っても、周りを照らすという目的は共通しています。
正しい書き方は「行灯も電灯も周りを照らすために使いますが、行灯は油を燃やす火、電灯は電気を使います」です。直すときは、「同じところ」を先に1つ見つけてから「違うところ」を探します。道具の特徴がいくつも思いつくときほど、比べる視点をそろえることが役立ちます。
新しい道具が入ると、人の仕事は全部なくなると思ってしまいます
誤った書き方は「全自動洗濯機ができたので、人は洗濯で何もしなくなりました」です。どこが違うかというと、機械が行う作業と、人が続けて行う作業を分けていません。洗い・すすぎ・脱水を機械に任せられても、衣服を用意して入れたり、取り出したりする必要があります。
図3のように作業を分けると、変化した部分をしぼって説明できます。この図は乾燥機能を使わず、脱水した衣服を取り出して干す場面です。

図3の正しい読み方を使うと、「全自動洗濯機は洗い・すすぎ・脱水を続けて行います。人は衣服を入れ、終わったら取り出して干します」と書けます。機械に任せる仕事が増えることと、人の役目がなくなることは同じではありません。台所の道具も、材料の準備から片づけまで分けると同じように考えられます。
年表に出た年を、全国の始まりの年にしてしまいます
誤った書き方は「図2を見ると、日本では2000年に洗濯機が使われ始めました」です。どこが違うかというと、ある家の記録を日本全体の記録として扱っています。さらに、「その年には使っていた」ことだけでは、その家で初めて使った年さえ決められません。
正しい書き方は「図2の家では、2000年には洗濯機を使っていました」です。初めて使った年を知りたい場合は、買ったときの記録や追加の聞き取りが必要です。年表を読むときは、年の数字に加えて「誰についての出来事か」「使い始めたのか、使っていたのか」を確かめます。
聞き取りのメモでも、聞いた事実と自分の考えを分けます。「冬の水は冷たかったと話していた」は聞いたことです。「冷たい水で手を動かすのはつらそうだと思った」は自分の考えです。両方を書いてかまいませんが、一緒にして相手の発言として残さないようにします。
練習問題
練習1
次のA〜Cと、目的のア〜ウを組み合わせましょう。Aは行灯、Bは洗濯板、Cはかまどです。アは衣服の汚れを落とすこと、イは食べ物を加熱すること、ウは周りを照らすことです。組み合わせたあと、Bを使うときの人の動きも1つ書きましょう。
練習2
図2を見て答えましょう。2000年から2020年までは何年間ですか。また、2020年の記録に洗濯板も出てくることから、「洗濯機を使い始めた家では、洗濯板は必ず使わなくなる」と言えるでしょうか。理由も短く添えましょう。
練習3
図3の場面について、A「衣服を入れる」、B「洗い・すすぎ・脱水」、C「衣服を取り出して干す」のうち、全自動洗濯機が続けて行う部分を選びましょう。残る2つの作業をするのは誰かも答えましょう。
練習4
聞き取りで「昔はかまどを使ったよ」と聞きました。この話を年表に整理するために、まず確かめたいことを2つ書きましょう。また、この話だけで「同じころ、地域のどの家にもかまどがあった」とまとめてよいでしょうか。
答えと解説
練習1の答え:Aはウ、Bはア、Cはイです。Bでは、ぬらした衣服を板のでこぼこに当てて手でこすります。形の印象だけでなく、道具を使う目的と動きを結びつけます。かまどは加熱する設備であり、米を入れる釜そのものを指しているのではありません。
練習2の答え:20年間です。「必ず使わなくなる」とは言えません。2020 − 2000 = 20で求めます。この家では2020年に洗濯機と洗濯板を使い分けているため、古くからある道具と新しい道具を一緒に使う場合があると読み取れます。
練習3の答え:機械が続けて行うのはBで、AとCは人が行います。全自動という言葉だけで判断せず、図の各作業を確かめます。乾燥まで行う別の機種についての知識があっても、この問題では図3に示された場面に合わせて答えます。
練習4の答え:たとえば「何年ごろか」「どこの家で使ったのか」を確かめます。地域のどの家にもあったとはまとめられません。時期と場所がわかると年表の出来事として整理しやすくなりますが、話してくれた人の経験だけで地域全体の様子を決めることはできません。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
道具の変化を人の仕事や設備と結びつける見方は、まちの移り変わりや、水・電気がくらしを支えるしくみを学ぶときに使えます。年表の順序と間隔を確かめる読み方は、地域の発展や、その後に学ぶ歴史の出来事を整理するときにも役立ちます。
家庭での確かめ方の1つ目は、5分で台所の道具を1つ選び、使う前・使っている間・使ったあとに人がすることを話す方法です。炊飯器なら米と水を用意することから片づけまでたどり、機械に任せる部分に印をつけます。道具を動かさず、見ながら話すだけでも確かめられます。
2つ目は、話せる家族に5分で「子どものころの洗濯」を聞く方法です。使った道具、何年ごろか、どこで使ったかをメモし、最後に「このように書いてよいですか」と内容を確かめます。録音や写真を残す場合は先に了承を得ます。話を聞ける人がいない場合は、資料館の道具の説明を読み、道具名・時期・使い方を同じ形で整理できます。
個別指導では、比較の文章で止まったら、まず道具を使う人の手の動きが説明できるところまで戻ります。年表で止まったら、年の大小と資料が示す範囲を別々に確かめてから、出来事の説明につなげます。
まとめ
古い道具の写真に出合ったとき、持つところや火を入れるところを探すと、使っていた人の動きが浮かんできます。次にその人が水や燃料をどこから用意したのかを考えると、道具の外にあるくらしへと視野が広がります。聞き取りで得た一言も、時期と場所を添えることで、変化を考える確かな手がかりになります。
「昔だから大変だった」で閉じずに、どの作業を誰が担い、何を工夫したのかまでたどってみましょう。洗濯板のでこぼこは、名前を当てるための模様ではなく、衣服の汚れを落とすための工夫です。
本気になった日が、入塾の日。
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