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【地理探究】貿易と経済のグローバル化を図解で総まとめ—貿易構造 地域経済統合 多国籍企業 経済格差|武蔵野個別指導塾

【地理探究】貿易と経済のグローバル化を図解で総まとめ—貿易構造 地域経済統合 多国籍企業 経済格差のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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垂直貿易と水平貿易を図で比べ、輸出入額の計算からFTA、多国籍企業、南北問題・南南問題までたどります。品目と生産工程に注目して、世界経済の結びつきを読み取る力を養いましょう。

よくあるのは、美術室の床のタイルを見ながら、教科書の「工業製品を輸出する国も、工業製品を輸入する」という説明に止まる場面です。タイルを作れる国なら、外国のタイルを買う必要はないのではないか。こう考えると、貿易を「自国にない物を買うこと」だけで理解していたと気づきます。同じ種類の製品でも、材質、デザイン、価格、使う場所が違えば、国境を越えて売買する理由が生まれます。

さらに、完成した製品の輸出国と、その原料や部品を作った国が同じとは限りません。貿易の表に並ぶ国名の後ろには、資源の分布、技術の蓄積、企業の立地判断、国どうしの取り決めがあります。この単元では、品目の組み合わせから貿易の形を判断し、そのつながりが地域の産業や暮らしに及ぼす影響まで説明できるようにします。用語を覚える前に、「何が、どちらへ、なぜ動くのか」を順に追っていきましょう。

この単元で身につけること

地理総合で学んだ国際的な結びつきに、工業立地や交通・通信の知識を加えると、貿易の流れを理由つきで説明できます。国名と品目の暗記を、場所の条件を考える学習へ進めることが目標です。

基本の考え方

貿易の形は交換される物から見る

貿易とは、国境を越えて財やサービスを売買することです。外国へ売ることを輸出、外国から買うことを輸入といいます。原油、穀物、自動車などの財だけでなく、輸送や旅行などのサービスにも国際的な取引があります。ただし、教科書の貿易品目の図表は、主に財の貿易を示していることが多いため、表題と注記を確かめる必要があります。財だけの表から、サービスを含む国際取引の全体を判断することはできません。

農林水産物や鉱産資源などの一次産品を輸出し、機械などの工業製品を輸入する関係は、垂直貿易の代表例です。産業の発達段階や産業構造が異なる国どうしの交換として捉えます。一方、工業製品どうしのように、同じような段階の産品を交換する関係を水平貿易といいます。工業化した国どうしが、自動車や機械を相互に売買する場合が典型です。

図1のように、まず矢印の両側にある品目を比べると、言葉の意味をつかめます。図の上段は一次産品と工業製品の交換、下段は工業製品どうしの交換を示しています。矢印を上下に描くか左右に描くかで名称が決まるわけではなく、図ではどちらも左右の矢印で表しています。

図1 一次産品と工業製品の交換から見る二つの貿易形態

水平貿易は、同じ製品を同じ条件で交換することではありません。乗用車を輸出しながら、別の車種やブランドの乗用車を輸入することもあります。同じ産業に属する製品を相互に売買する関係は、産業内貿易と呼ばれます。品質や用途の違い、消費者の好み、企業ごとの得意分野があるため、国内で作れる製品でも輸入が成り立ちます。

貿易は、絶対に作れない物を補うためだけに行われるのではありません。生産の得意不得意、費用、品ぞろえなどの違いを利用し、互いに利益を得られる場合に取引が生まれます。ただし、輸送費や関税がかかり、安定して届くかという条件も関係します。賃金が低いという理由だけでは、実際にどこから輸入するかは決まりません。

主要国の品目は資源・技術・市場を組み合わせて読む

日本は機械類や輸送用機器などの工業製品を輸出し、鉱物性燃料や食料などを輸入する特徴があります。ただし、輸入品には工業製品も含まれます。「日本は工業製品を輸出する国だから、工業製品を輸入しない」と考えると、国際分業の進展を読み落とします。輸出と輸入の両方に、機械や電気機器が現れても矛盾ではありません。

ドイツは機械類や自動車、化学製品などの工業製品に特徴があり、周辺の工業国とも活発に取引します。アメリカ合衆国は機械などの工業製品だけでなく、大規模な農業を背景とする農産物の輸出にも特徴があります。同時に大きな国内市場を持ち、さまざまな製品を輸入します。工業が発達した国でも、農産物を多く輸出することはあります。

中国の輸出を繊維製品などだけで捉えるのも不十分です。電気機器や機械類などの生産が発達し、原料や部品を輸入して製品を輸出する結びつきも見られます。オーストラリアは鉄鉱石や石炭などの鉱産資源、農牧業の産品に特徴があります。資源が豊富な国の一次産品輸出を、そのまま工業化の遅れや所得の低さの証拠にしないことが重要です。

ここで挙げたのは、品目を読むための大まかな特徴です。実際の問題では、対象年、輸出か輸入か、金額か数量か、品目の分類の広さを確かめます。「機械類」という広い分類と「小麦」という狭い分類を、同じ細かさの項目だと思って比較しないようにしましょう。また、円グラフで割合が大きくても、貿易総額が小さければ、その品目の金額が別の国より大きいとは限りません。

国の制度と企業の活動が結びつきを変える

関税は、輸入品などにかけられる税です。貿易を自由にする自由貿易には、消費者の選択肢や企業の市場を広げ、生産の効率を高めるという見方があります。一方、外国製品との競争によって国内の特定の産業や雇用が影響を受けるため、産業の育成や雇用の維持には保護が必要だという見方もあります。利益と負担が誰に生じるのかを分けると、自由貿易と保護貿易を単純な善悪で扱わずに考えられます。

世界的には、GATTの枠組みを経て、WTOが貿易に関する共通のルールを扱う役割を担ってきました。これとは別に、特定の国や地域の間で結びつきを強める取り決めもあります。FTAは自由貿易協定のことで、締約国・地域間の関税などの貿易障壁の撤廃・削減を進めます。すべての品目の関税が協定発効と同時に必ずなくなる、と読み替えないようにします。

FTAでは、域外からの輸入にかける関税を各国がそれぞれ定めることができます。これに対して関税同盟では、域内の関税を撤廃するとともに、域外に対する共通の関税を設けます。さらに、人や資本などの移動も自由にする共同市場や、通貨・経済政策の面で協調を深める統合もあります。EUは、関税同盟や単一市場などの仕組みを持つ地域統合の例です。ただし、加盟国のすべてが共通通貨を使うといった一律の理解は避けます。

EPAは経済連携協定で、貿易の自由化に加え、投資や人の移動、知的財産などの幅広い分野で連携を進めます。名称だけで協定の内容をすべて決めつけず、何について共通のルールを設けるのかを見ることが大切です。協定を結ぶ国の数が多ければ、必ず統合の程度も深いというわけではありません。

複数の国に生産や販売などの拠点を置く多国籍企業は、こうした制度を踏まえて活動します。海外の工場や企業の経営に関わる直接投資を行い、研究開発、部品製造、組み立て、販売を異なる地域に配置することがあります。これが国際分業を細かくし、原料や完成品だけでなく、部品や半製品の貿易も増やす要因になります。

例題で解き方を確かめる

例題1 矢印の品目から貿易の形を説明する

A国はB国へ原油を輸出し、B国から産業機械を輸入しています。C国とD国は、互いに乗用車を輸出しています。それぞれを垂直貿易・水平貿易のどちらとして捉えられるか、品目を根拠に説明しましょう。ここでは、この2組の取引だけに注目します。

  1. A国とB国の交換品目を、一次産品と工業製品に分けます。国名や所得水準が示されていなくても、原油と産業機械の性質から判断できるためです。
  2. C国とD国についても、両方向の品目を確かめます。どちらも乗用車という工業製品なので、同じ産業の製品を交換しているとわかります。
  3. 用語に根拠を添えて文にします。「原油だから垂直」と片側だけを書くと、何と交換しているかが伝わらないためです。

答え:A国とB国は一次産品の原油と工業製品の産業機械を交換する垂直貿易、C国とD国は乗用車を相互に交換する水平貿易です。

この判断から、A国のすべての貿易が垂直貿易だと結論づけることはできません。別の相手国とは工業製品を相互に売買している可能性があります。貿易の形は、国に貼りつける固定的な分類ではなく、相手や品目との関係として読みます。

例題2 輸出入額と構成比から計算する

学習用に単位をそろえた表を使います。P国の輸出額は120億ドル、輸入額は90億ドルです。Q国の輸出額は80億ドル、輸入額は110億ドルです。また、P国の輸出のうち機械類が占める割合は40%です。両国の貿易収支と、P国の機械類の輸出額を求めましょう。

図2のように、同じ目盛りで輸出と輸入を並べると、どちらが大きいかを確認できます。紺が輸出、橙が輸入で、縦軸は億ドルです。目盛りは0から40ずつ増え、棒の高さもその金額に比例しています。

図2 共通の金額目盛りで比べる二つの国の輸出と輸入
  1. 貿易収支を「輸出額 − 輸入額」で計算します。取引全体の規模を求める足し算とは目的が違い、輸出入の差を調べるためです。
  2. P国は120 − 90 = 30、Q国は80 − 110 = −30と求めます。符号を残すことで、輸出超過と輸入超過を区別できます。
  3. P国の機械類の輸出額は120 × 40 ÷ 100 = 48と求めます。40%は輸出総額に対する割合なので、輸入額や貿易収支に掛けないことが理由です。
  4. 単位と黒字・赤字の意味を添えます。図2でP国の輸出の棒が高く、Q国の輸入の棒が高いことも計算と一致します。

答え:P国の貿易収支は30億ドルの黒字、Q国は30億ドルの赤字で、P国の機械類の輸出額は48億ドルです。

黒字と赤字は、この資料では財の輸出額と輸入額の大小を表します。国内の暮らしの豊かさや企業の利益を、そのまま表した数字ではありません。設備を導入するために機械の輸入が増える場合もあるため、赤字という符号だけで経済の状態を評価しないようにします。

例題3 FTAと関税同盟を区別する

協定Xでは、参加する2国が域内の関税を原則として撤廃し、域外からの輸入への関税は各国が別々に定めています。協定Yでは、域内の関税を撤廃し、域外からの輸入には共通の関税を設けています。XとYを、それぞれ自由貿易地域・関税同盟のどちらに当てはめられるか説明しましょう。

  1. 域内の条件を比較します。XもYも域内の関税を取り除くので、この条件だけでは区別できません。
  2. 域外への対応を比較します。各国別か共通かという違いが、自由貿易地域と関税同盟を見分ける根拠になるためです。
  3. 人の移動や共通通貨については結論に加えません。問題文にない制度まであると決めつけると、統合の程度を読み違えるためです。

答え:XはFTAによって形成される自由貿易地域、Yは域外共通関税を持つ関税同盟に当てはまります。

自由貿易地域では、域外品が関税の低い国を経由するだけで域内産品と同じ扱いになるとは限りません。どこで生産された産品かを判定する原産地規則が、優遇の適用に関わります。細かな規則の暗記より、「域外の関税が国ごとに異なるなら、産品の出所を確かめる必要がある」という理由を押さえましょう。

例題4 工場の進出が生む利益と課題を論述する

ある地域は、港への交通条件と労働力の確保のしやすさを理由に、外国企業の組み立て工場を受け入れました。部品の多くは輸入し、完成品を輸出しています。研究開発は国外の拠点が担当しています。この地域で期待できる効果と、所得の向上を継続するための課題を説明しましょう。

  1. 地域に新しく生じる活動を探します。工場での雇用や生産が始まるため、働く機会や輸出の増加を効果として挙げられます。
  2. 地域の外にある工程を確かめます。部品製造や研究開発が国外なら、輸出額が増えても、その全額が地域内の所得になるとはいえないためです。
  3. 効果を継続する条件につなげます。地元企業の部品供給や人材育成を進めれば、地域が担う工程を広げる可能性があるためです。

答え:工場進出による雇用と輸出の増加が期待でき、継続的な所得向上には人材育成や地元企業との取引を通じて地域が担う工程を広げることが課題です。

「必ず技術が移転する」「賃金が必ず上がる」とは書かない点も大切です。効果は雇用の条件、教育、現地企業との結びつきなどによって変わります。問題文で与えられた事実と、そこから考えられる可能性を分けると、論述が正確になります。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 完成品の輸出国だけが製品を作っている

誤った書き方は、「A国から輸出された製品なので、原料から完成品までA国で作られている」です。これは、貿易表に記された輸出国と、全工程の所在地を同じものとして扱っています。正しい書き方は、「A国から輸出された完成品でも、原料や部品、設計などを他国が担っている場合がある」です。

図3のように、部品製造、組み立て、販売が複数の国に分かれると、完成品になるまでに国境を越える移動が生じます。図は流れを簡単にしたもので、現実には1つの組み立て拠点へ複数の国から部品が集まることもあります。同じ企業の拠点間の取引もあれば、別の企業への委託もあり、国際分業がすべて同一企業の内部で行われるわけではありません。

図3 部品製造から組み立てと販売へ国境を越える流れ

図3でB国の完成品の輸出が増えても、部品の購入代金はA国へ支払われます。製品の販売額と、各地域の生産活動によって新たに加えられた価値である付加価値は区別して考えます。輸出総額だけでは、どの地域がどの程度の所得を得たかを十分に説明できません。

国際分業は効率的な生産を可能にしますが、特定の部品や輸送経路への依存が強いと、災害や輸送の混乱によって離れた工場も影響を受けます。仕入れ先の分散や在庫の確保には安定供給を支える効果がある一方、費用が増える場合もあります。企業の立地は、費用の低さと供給の安定性など、複数の条件を調整する判断です。

誤り2 一次産品の輸出国はすべて所得が低い

誤った書き方は、「鉱産資源の輸出が多い国は、すべて所得の低い国である」です。これは品目の特徴を、そのまま国全体の経済水準に置き換えています。正しい書き方は、「一次産品の輸出が多くても、資源量、生産性、人口、他の産業の発達などによって所得水準は異なる」です。

そのうえで、少数の一次産品の生産・輸出に大きく依存するモノカルチャー経済には注意が必要です。依存する品目の国際価格が下がったり、不作や資源需要の減少が起きたりすると、輸出収入や雇用が影響を受けやすくなります。一次産品を扱うこと自体が問題なのではなく、収入源が偏り、変化を吸収しにくい構造が課題になります。

対策としては、輸出品目を増やすこと、原料を国内で加工して付加価値を高めること、農業以外の産業を育成することなどが考えられます。ただし、加工工場には電力、交通、資金、技術、人材、市場が必要です。「工業化すれば解決する」と飛ばさず、どの条件を整える必要があるかまで説明しましょう。

誤り3 南北問題と南南問題は緯度の区分である

誤った書き方は、「北半球の国と南半球の国の所得差が南北問題である」です。「南」「北」を地図上の半球と一致させている点が違います。正しい書き方は、「南北問題は主に先進国と発展途上国の間の経済格差、南南問題は発展途上国の間の経済格差に関わる問題である」です。

南北という呼び方は、先進国が北側に多く、発展途上国が南側に多いという大まかな分布を背景にしています。しかし、南半球のオーストラリアのような先進国もあり、北半球にも発展途上国があります。緯度で国を二分する線を探すのではなく、何と何の経済状況を比較しているのかを読みます。

南南問題では、工業化や資源輸出などで所得を伸ばした国と、産業や社会基盤の整備が進みにくい国との違いに注目します。発展途上国を一つの同質な集団として扱わないことが要点です。また、1つの国でも、海外投資が集まる沿岸部と内陸部、都市部と農村部の間に格差が生じる場合があります。この国内の地域差は、国どうしの格差とは比較する単位が違います。

格差の背景には、植民地時代に形成された生産・貿易構造、資源の有無、交通条件、教育や医療へのアクセスなどが重なります。グローバル化による投資や輸出の拡大が所得向上の機会をもたらすという見方と、利益の偏りや不安定な雇用を強める場合があるという見方があります。市場への参加が、どの地域の誰の生活の変化につながるかを確かめる必要があります。

練習問題

練習1

E国はF国へ小麦を輸出し、F国から工作機械を輸入しています。この取引を垂直貿易・水平貿易のどちらとして捉えられるか、両方の品目の性質を使って説明しましょう。また、この情報だけでE国の所得水準を判断できるかも答えましょう。

練習2

R国の財の輸出額は150億ドル、輸入額は180億ドルです。輸出のうち化学製品は20%を占めます。R国の貿易収支と化学製品の輸出額を求めましょう。さらに、S国は輸出額が60億ドルで、その50%が化学製品です。化学製品の輸出額はR国とS国のどちらが大きいでしょうか。

練習3

ある協定は、参加国の間で対象品目の関税を段階的に削減していますが、域外からの輸入への関税は参加国がそれぞれ決めています。この条件から関税同盟といえるでしょうか。判断の根拠を示し、参加国すべてが共通通貨を使うと判断できるかも答えましょう。

練習4

工業化によって輸出を増やした発展途上国と、少数の農産物の輸出への依存が強い発展途上国の間で、所得の差が広がっています。どのような問題として捉えられるでしょうか。また、後者で農産物の国際価格が下落した場合に考えられる影響を1つ、産業面の対応を1つ挙げましょう。

答えと解説

練習1の答え:一次産品の小麦と工業製品の工作機械を交換する垂直貿易であり、この情報だけではE国の所得水準は判断できません。農業の生産性が高い国でも小麦を輸出するため、品目だけで所得の高低を決めないようにします。

練習2の答え:R国の貿易収支は30億ドルの赤字で、化学製品の輸出額はR国もS国も30億ドルです。収支は150 − 180 = −30、化学製品はR国が150 × 20 ÷ 100 = 30、S国が60 × 50 ÷ 100 = 30と求めます。割合が高い国の金額が必ず大きいとは限らず、分母となる輸出総額を確認する必要があります。

練習3の答え:域外への共通関税がないので関税同盟とはいえず、共通通貨を使うとも判断できません。示された条件はFTAの仕組みと整合的です。関税の取り決めと通貨の統合は別の内容なので、片方からもう片方を推測しないようにします。

練習4の答え:南南問題として捉えられ、価格下落による輸出収入の減少が考えられます。対応としては、輸出品目や産業を多様化することが挙げられます。所得格差の比較対象はいずれも発展途上国です。なお、価格下落時の収入は輸出数量にも左右されるため、収入の減少は数量などの条件が変わらない場合を考えた説明です。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

貿易や海外投資によって工場や仕事の分布が変わると、人の移動や都市の成長にも影響します。次に人口や人口移動を学ぶときには、「仕事がある場所へ人が集まる」という説明に、どの産業が、なぜそこに生まれたのかという視点を加えられます。地域ごとの産業を学ぶ地誌でも、輸出品をその地域の自然条件や歴史と結びつけることができます。

家庭では、それぞれ5分程度でできる次の2つを試しましょう。1つ目は、身近な衣類や文房具の表示から生産国を1つ探し、原料や部品の生産国まで同じだといえるか考える方法です。表示からわかることと、表示だけでは判断できないことを分けて短く書きます。実際の調達先を想像だけで断定しないことも、資料を読む練習になります。

2つ目は、例題2の図を見ながら輸出と輸入の棒を指で示し、「収支」と「貿易の規模」では足し引きのどちらを使うか、声に出して説明する方法です。余裕があれば、輸出の40%を求めるときに、どの金額が100%に当たるかも答えてみましょう。保護者の方がお子さまと確かめる場合は、正しい用語を先に教えるより、矢印の向きや割合の分母を尋ねると、止まった場所を見つけやすくなります。

個別指導では、用語の取り違えなら品目の分類へ、計算の誤りなら輸出入の向きや割合の意味へ戻って確かめます。論述では、資料に書かれた事実と、そこから説明できる理由を分けたうえで、必要な範囲だけを文にします。

まとめ

製品に付いた国名は、その製品に関わるすべての場所を表すものではありません。貿易表の1つの数字も、買い手と売り手、生産工程、運ぶ経路、制度の条件をたどることで、地域の暮らしへつながる情報になります。輸出が増えたという事実から、雇用や所得の変化まで説明するには、その間を埋める根拠が必要です。

国名だけを答えられる段階から、どの品目と条件を根拠にしたのかを説明できる段階へ進みましょう。貿易を読む力は、国境を越えた商品の先に、地域が担う生産と受け取る所得を見つける力です。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

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